男鹿辰巳は己の数奇な運命を呪った。何故こんなことになってしまったのか、と。 男鹿辰巳は己の変わり果てた身体を恨んだ。良い事なんてありはしない、と。 昔のままでいれたなら、あの地獄のような痛みなど一生知らずに済んだのに。 ― 出血多量で死なないのが不思議なくらいだ。 昔のままでいれたなら、肩の凝りなんて気づきもしなかったのに。 ― グラビアアイドル達も同じような悩みを抱えているのだろうか。 嗚呼神様、私はいつ元の姿に戻れるのでしょうか、なんて信仰者でもないのに両手を重ねて空を 見上げてみた処で何も状況は変りはしない。 男鹿辰巳の人生の歯車が狂いだして早何日目になるだろう。 もしかして夜泣きの電撃を不意打ちで喰らうくらい、なんて事はなかった―・・・のではないか? 某漫画のアルケミストも言ってたじゃないか、等価交換って重要だよね。 電撃の代償、これ酷過ぎじゃね。 そう気づくのに時間を要し過ぎたというかもう、何もかも、遅すぎたのだ―・・・・。 辰巳ちゃんの憂鬱 − カレカノ番外4 − ぎり、と両手にありったけの力を込める。 一瞬でも力を抜けば、辛うじて均等を保っているこの状況をいとも簡単にひっくり返されてしまうだろう。 腕力は恐らく相手の方が上。認めたくないが女と男では差がありすぎる。重ね合わせたと言えば 恋人同士のそれのようで聞こえはいいが、これはそんな甘いものではない。 重なった互いの掌の間でじっとりと汗が噴き出す。単純な力くらべ、だが互いに勝ちを譲らない。 目の前のすぐ近くにある男の顔を見据えれば、あちらはまだ余裕があるのか口元を上げてニヤリと笑った。 「いー加減諦めろや東条」 「お前こそ素直になれよ男鹿」 「ふざっけんなこのエロッ!!嫌がってる女を力任せに押し倒そうたぁどーゆー理性の無さだ!!」 「だったらお前はもうちっと自覚を持て天然が!ノーブラにTシャツ一枚ってそれ誘ってんだろ!!」 「仕方ねーだろうが、今ベル坊里帰りでいねーんだから!」 「ベル坊・・・?」 眉を少し顰めてむっすり顔。 よく見る表情だったが、それが何を言わんとしているのか東条はすぐに解らなかった。 その時僅かだが均衡していた力の流れが一方に傾く。 不可解な返答に気を取られたのが拙かったのだろう、あ、と思った時には大きめの吊り目がキラリと光った。 格好のチャンスを逃す彼女ではない。 グラリと後ろにふら付いた巨躯を更に腕の力で押すと、派手な音を立てて二人して床の上にすっ転ぶ。 背中を受け身も取れず打ちつけた東条は苦痛に顔を歪めていたが、原因と言えば彼の腹の上に 勝ち誇ったような笑みを浮かべながら馬乗りになっている。 その表情はさながらざまぁ見ろ、と言ったところか。 「いってぇ」 「うはははっ思い知ったかよ、俺様に勝とうなんざ一億年はやっ・・・・!」 「の、割りには隙だらけだぞ女王様」 体制は一見不利なマウントポジションではあったがそれは喧嘩の上でだ、東条の手は男鹿を殴るために あるのではない。その喧嘩慣れした大きな掌がTシャツの裾から潜り込み、脇腹を撫でながら するすると持ち上げていく。何も「組み敷かなくても相手をその気には出来る」訳だ。 ピクンと跳ねた感度の良い身体にほくそ笑んで、そのままTシャツを豊かで柔らかく、それでも 垂れることなく形をキープした二つの山の上に乗せてしまうと男鹿の顔は真っ赤に染まった。 「ッツ・・・・ちょ、待てっ・・・だから今ベル坊が!」 居ないのだ、と続けようとして、ノーブラだった所為か生地に擦れて赤く染まった胸の頂きをキュ、と 摘ままれる。少し敏感になっていたのだろう、力を入れずとも硬くしこったそこに満足した東条は その下から見上げるには正に絶景の山を、掌一杯に鷲掴んで揉み上げた。 「あッ・・・や、出るッ・・・!」 「え」 乳白色が放物線を描いて、パタパタとそれが東条の顔に降り掛かる。 飛び出した場所からは未だ止まらないのかたらたらとそれを流し、伝っては零れていく。 指先で掬って舐めてみると―・・・甘い。 以前にも一度味わった事のあるこれは、あれか。赤ん坊の主食。ミルク。母乳。 「ったく・・・言ったじゃねーか。今ベル坊居ないから、胸が張ってて苦しーんだよ」 「確かにいつもよりちょっと揉み心地が・・・・」 「アッ!」 白に色飾られた赤い乳首を指で挟んで、胸の形がグニャリと歪むほど揉めば、手の動きに合わせて 母乳が流れ出してくる。赤子ではないが吸いつきたくなるほど“美味しそうな”光景。 堪らず、東条は腹筋を使って上体を起こし、腹の上に乗っかっていた男鹿の身体を今度は逆に床へと 押し倒した。手の甲にまで流れてきた母乳を舐め取って、これから始める情事に邪魔なハーフパンツを 下着ごと引き抜けば、つう、と男鹿の股の間とクロッチ部分を繋ぐかのように透明の糸が引く。 彼女も何だかんだと言いながら感じているのだ、濡れた下着が動かぬ証拠。 両膝を折り曲げて大きく左右に足を割り開き、淡い茂みの奥へ指を這わす。 柔らかな割れ目を辿った奥、そこは無防備にはしたなく濡れていて、ぬめりの出所へ指先を潜り込ませれば 狭い道がキュゥと締め付ける。何度開いても頑ななそこは男鹿そのものを表わしているかのようだ。 動かせばぬちゃりと水音。 いつの間にか増やされた指2本が胎内を緩やかに行ったり来たり。時に弱い部分を擦られて。 巨躯を屈ませて東条が母乳に塗れた胸に舌を這わす、ビリとした甘い快楽に男鹿の張りつめた 息が漏れた。結局折れるのは彼女のほう。 恋愛は先に惚れた方が負けなんて、誰のデータ?そんなベクトルきっと、好きの量で変ってくる。 不意に目下にあった金茶の髪の毛が揺れ、顔を上げた東条の獲物を狙うかの如くギラついた目線と かち合う。重なる口唇、薄く開けば侵入する舌先は甘い。 キスの合間の呼吸に合わせて肉道を突き上げる指の動きが加速し、さきほどから男鹿は泣き所ばかりを 攻め立てられていた。過ぎた快楽に堅く閉じられた目尻からは涙が伝う。 「あッ・・・・ァッ、うぅ・・・ンッ・・・・ンッ・・・だ、め、イ・・・・!」 割れ目の先で張りつめる真紅の突起を親指の腹でぐり、と捏ねられて。 可愛らしくぬめるそれを溢れ出せながら、男鹿は身体を痙攣させる。 きつく指を締めあげる、けれど柔らかな胎内に眩暈を覚えそうになりながら、東条は履いていたズボンの ジッパーを下ろして、すでに男鹿の乱れた姿で猛りきった熱を取り出した。 「嫌だ、と言った」 「仕方ねぇだろ、オレはいつだってお前が欲しいんだ」 「せめて避妊はしろ、中で出したらぶっ飛ばすからな?!オイ、聞いてんのかバカ東条!」 「安心しろって子供の名前はもう考えてるからよ」 「安心できねえええぇぇぇ!!!」 そんな彼女の悲痛な叫びは綺麗に無視され、解れてドロドロにぬかるむ小さな入り口に東条の熱が ひたりと押し当てられた。 「夢は自分の子供でサッカーチーム作ること」 「オレは野球派です!!」 男鹿辰巳は己の数奇な運命を呪った。何故こんなことになってしまったのか、と。 男鹿辰巳は己の変わり果てた身体を恨んだ。良い事なんてありはしない、と。 けれど。 あなたの愛をこの身一つで具現化できるなら。 わたしの愛で包んであげる。 END |
番外その4。
別に理由はありません、ただ最初はエッチするのにガチでバトる二人が書きたかったのに・・・。
終わってみればバトルもなにもエロ寸止め(笑)ウチのサイトは裏が無いのでこれが限界ごめんなさい。
にしても、そろそろ男鹿さんというキャラを本格的に壊し始めてますね、私。