「眠れないのか?」 安っぽい薄い掛け布団を肩まで引き上げて隣で眠る男鹿は、先ほどからもぞもぞと 落ち着かないのか身動きが忙しない。 なにも一緒にひとつの布団で寝るのは初めてではないのに、寧ろいつもはもっとヤラしい 事をしている間柄なのに何だ、この微妙な距離感は。 ぬいぐるみでも間に置けるくらいのスペースが寒い。 だが拒絶されてる感じも伝わってこない。返事はないが眠っていない事は明らかだ。 こちらに背を向け、高校1年にしては基準値を上回るだろう背を、処狭そうに丸める 少年は己の恋人なはずだ。否、恋人だ。 なのに何だ、この微妙な距離感。(二度目) 「おい、男鹿。もっとこっちこい、狭ぇだろーが」 「・・・・・・・」 「なにもぞもぞやってんだ、マスでも掻くつもりか?」 「なっ!?ち、ちげーよバカ!!」 「お前な、先生に向かってバカとはなんだバカとは」 僅かに振り向いた男鹿の身体を半ば無理矢理己の方を向かせ、腕の中に収める。 衝動でふわりと顔の近くを洗いざらしの髪の毛が過れば同じシャンプーの匂いが 鼻腔を擽った。こっ恥ずかしいが、あぁさっき一緒に風呂入ったものな、なんて思い 返しては頬が緩む。 大人しく腕の中に収まった男鹿は初めこそもがいていたが、諦めたのか胸に顔を 埋めてしがみ付いてた。可愛い。このギャップが堪らないのだ。 己だけに見せる、普段すました猫が懐いて甘える瞬間。 「なぁせんせ・・・・」 「あん?」 「・・・・・・・・・」 言いにくい事なのか、またもぞもぞと身体を動かし始めた男鹿の髪の毛を片手で 梳いてやりながら根気よく待ってやる。急かして揶揄えば臍を曲げてしまうのは今までの 経験から痛いほど解っているからだ。 それで愛の営みのお預けを喰らった夜は1度や2度ではない。 しかも散々人を煽るだけ煽ってその気にさせた上でお触り禁止とくるものだから性が 悪い。挿れないからせめて手だけ貸してくれ、と思ったあの情けなさは絶対に忘れ られないだろう。 「男鹿?」 「あの、よ・・・今日は・・・・その、し・・・しねぇの?」 「し・・・・・」 「明日日曜で、学校ないし・・・」 「・・・・っつ、の、バカがっ」 「んな、」 喚こうとした男鹿の上に覆いかぶさるように跨って、荒く口付ける。 そりゃ、好きな相手に誘われて乗らない程、男としてまだまだ枯れていない訳で。 だんだんと深く交えていく口付けにふるりと身を震わせて、男鹿の細い腕が背に回る。 戸惑いながらも必死に絡ませてくる舌の動きは己が教え込んだもの。 口角から流れた唾液を一舐めし、パジャマ代わりに着ていたスウェットのズボンを 剥ぎ取った。可愛らしく反応している下肢が恥ずかしいのか膝を擦り合わせて隠そうと する行動が余計にこちらを煽ると言う事を、この恋人はまだ理解していない。 「もう挿れてぇ」 「ま、マジでっ!せんせ、痛いのはっ・・・あ、ァア?!」 近くの引出しに常備しているローションを取りに行けば済む話だったが、その時間すら 惜しくてもどかしくて。男鹿の太ももを持ち上げて胸に着くほど折り曲げれば、 自然と腰が浮く。少し苦しそうに眉を顰めているが、構わず丸見えになった尻の窄まりへ と舌を這わせた。 早い段階からその気だった男鹿の身体は驚くほど素直に反応を見せる。 ひくりひくりと痙攣する窄みを指で開いて舌を潜り込ませれば張りつめた下肢から ぴゅくりと体液が飛ぶ。軽くイッたのか。 乱暴に解して指を突き入れて、喘ぐ恋人の真っ直ぐにこちらを見つめるその視線にふと 我に返れば罪悪感。教え子になんて事を、だなんて、今更。 上がる息にとうとう我慢が効かなくなって、触れもせずに勝手に反り返った己の肉を ドロドロに溶かした窄まりに宛がい、欲の向かうまま穿つのだった。 強請られるままに3回。 「大きい」だの「お腹がいっぱい」だの煽られるまま理性が吹き飛んで1回。 最後には赦してくれ、もう出ないと泣かれたがドライでイかせるまで1回。 どれだけ若いつもりでいるのだと、気を失うようにして眠った男鹿をみて長いため息と ともに額に手を当てた。 「・・・・お前が悪い。あんまりおっさんを煽るんじゃねーよ」 明日腰もつのか。すでに痛い気もするが。 傍に置いてあった煙草に手を伸ばそうとして、煙草の味を嫌う恋人の険しい顔を思い出し 引っ込める。そのまま手持無沙汰になった手を傍らで眠るその頬にそっと這わす。 「ゆっくり眠れ。・・・・・おやすみ辰巳」 モーニングコールはきっと恋人の怒鳴り声。 明日の朝は何を食べようか。 夜明けまでまだ早い。 起こさぬよう薄く開いた口唇に触れるだけのキスをして。 さぁ、おやすみなさい。 14: おやすみ |
キスのお題その20。
禅辰です。これでやっとキス題終わりです。達成感はありません(笑)
なんていうかお題って難しいですよね、お題があった方が書きやすいのかと思いましたけど。
今までお付き合いどうもありがとうございました〜〜!!