これはボヤキである。 だから誰の意見もいらないし、返事なんかも望んでいない。 これはただの、ボヤキである。 ベル坊は赤ん坊ながら本当に空気の読める子供だ。 オレが東条と部屋に二人でいるときは、言うよりも早くウトウトし始めたかと思うと眠りに ついてくれるのでとても大助かりだ。何せ万年盛りの付いた大きな虎は ハッと気づけば頚やら腰にじゃれ付いてオレを床に転がそうとする。 もちろん本気と書いてマジと読むくらいの制裁は与えてやるのだが、堪えちゃいない。 ベル坊起こして蠅王紋発動させてやろうかと思う頃には上着やらズボンは部屋の隅。 そんなこんなで常にオレから15メートル以上離れられないベル坊が眠ってくれるのは 本当に有難いのだ、今も隣の部屋のベッドでぐっすり眠ってくれている。 まったく赤ん坊の方がよっぽど聞き訳がいい。 オレの身体のそこかしこを舐めたり吸いついたりしているバカ虎よりも、断然。 お前はもっと気使え。 この行為だってそうだ、始めてしまうとこっちの言う事なんて聞く耳も持ちやしない。 よく最中に「足癖の悪いヤツだ」と東条は諌めるが、言っても聞かないお前の所為だろう。 なのに仕置きと称して手酷くオレを抱く。絶対に屈してなどやらないが。 高らかに東条の肩に担ぎあげられた片足、股を大きく割り開かれた体制に 羞恥がこみ上がってくる。手を出せないよう頭上に片手1本で纏められた手首が痛む。 悔しいがパワーで抑え込まれると覆いかぶさる巨体はビクリともしない。 その巨体に似合った雄々しい下肢は、同性からすれば羨ましいものだろう。 だがそれを受け入れる人間にとっては迷惑極まりない。 もっと謙虚になるべきだ、ほら、もうお腹が“いっぱい”だ。 身体の奥底までぴったりと治まった東条が、もう限界だと痙攣を繰り返す内壁の 締め付けを無視してさらに奥まで突き上げて、抉って。 這いあがるゾクゾクとした感覚、激しい肉の摩擦に漏れるヌチャついたそれが耳を犯す。 獣め。いや、ケダモノめ。 ベッドのスプリング音が煩い、ブッ壊すぞ。 吐きだす荒い呼吸に合わせて絡まる熱い舌に思考を持って行かれそうで 誤魔化すために東条の下唇を噛んでやった。 楽しそうに笑う。 オレを追い詰めるための大きな手が、吐きだしたくて震える下肢を覆って擦り上げた。 『可愛い顔見せろよ、辰巳』 冗談。 お前が先にイッちまえ。それで早漏って呼んでやるから。 虎が頚に噛み付かれる気分ってどんな気分だ? 僅かに流れた赤い血に口唇を寄せて、オレは好き勝手ナカで暴れる東条を 思いっきり締め付けてやったのだ。 「・・・・・・で、ナニ?別にオレお前らの性事情なんて知りたくないんだけど」 「教えてる訳じゃねーよ、言ったろ“これはただのボヤキだ”って」 だからただ聞け。 そう言ってにっこり笑ったオレに、古市は大きく息を吸い込んで。 「これはボヤキじゃねぇ!!ただのノロケだ頼むし苛めないで!!」 最後に東条死ねとか聞こた気がしたが、まぁ放っとこう。 07: 首 END |
キスのお題その10。キスになってませんがね(笑)
男鹿さんからみた東条さんとの事情。甘さがまったく見当たりません!