「・・・・・・お前ってよぅ、やたら強ぇくせに」




「何だよ」




「隙がありすぎだ」









学校の帰り道、コンビニに寄ろうとしてばったりと出会った。

一瞬、お互い睨みあうように目線を交わして、どちらからともなく明後日の方を向いた。

気まずい訳じゃない、ただどうすればいいか解らなかったのだ。

仲間じゃない、友達でもない、ましてや。

進行方向が同じなのか、一歩オレが足を踏み出せばアイツも同じ方向へ足を踏み出す。

それを繰り返すと言わずもがな、いつしかオレ達は並んで歩き始めた。

もちろん微妙な距離を保って。

何を喋る訳でもなく、ただ黙って歩いていく。

暫くしてふと隣をちらりと見やれば、惹きつけられるアイツの横顔。

あまりにもその無防備な横顔の。




「ふ抜けてると奪われるぜ」






頬に思わず口づけた。













                                  05: 頬










END













キスのお題その12。超短文です、こんな簡潔なのもいいかなと。
神男です、名前とか一切でてませんけど雰囲気で察してもらえたら嬉しいです。
神崎らしさが少しでも出せてたらいいんですけど・・・(汗

短文ってのは短い文章でどれだけ世界を広げられるか、どれだけキャラクターの個性を
表わせれるかで決まると思ってます・・・・のであんまり多様しない(笑)だから短文を書ける人ってすごいと思います。見習いたい。