森便り 1号(1998年4月発行)〜2号(1998年6月19日発行)
NO1(1998・4月発行)
1998年3月27日。ここ美流渡の森の暮らしがスタートしました。 中川達也(37才)文江(37才)翔太(10才)了亮(7才)の4人が この美流渡の森を舞台にゼロからのスタート。 さあ、物語の始まりです。
『まずは美流渡ってどんなとこ?』
岩見沢から夕張に向かう途中にある小さな小さな町です。 昔懐かしの木の家がまだまだ残ってて、初めて訪れたはずなのに 心休まる風景に何ともいえず懐かしさがこみ上げて、 とにかくここに住もう!!とすぐに思っちゃった、まさに一目惚れの町なのです。 家並みも少なく、自然がいっぱ〜いのところだけれど、 以前は炭坑町として栄え、人も建物も溢れていた活気みなぎる町だったとか・・・。 へぇ〜今の光景からはとても信じらない・・。 普通は何もなかったところがどんどん開拓され、自然が減っていっているのに ここでは逆展開なのですよ。なにか不思議な感覚です。
そんな歴史を含め、情緒たっぷりな町の周辺にこれまたそれぞれに味のある温泉が4つもあるのです。 温泉が何より大好きな私にとって、涙とよだれが流れて出るくらい、ホントに ほんとうによいところ!
『さあ 中川家の暮らしのページをめくります』
新居はそのむかし炭坑長屋として使っていた築ン十年のそれはそれは古〜い木の家です。 私達が住む前は、20世帯の住む上美流渡の町内会の集会所でした。 今回、私達が住むために町内会が心良く空け渡してくれたのです。 そして、ずーっとむかしからみんなで使い続けてきたのであろう、使い込まれて味のあるたくさんの生活雑貨が、置き土産としてありました。 古物大好きな私にとっては、涙がちょちょぎれるほど嬉しいプレゼント! 雑貨ひとつひとつに歴史が感じられ、うんわぁ〜ってな感じです。 そしてそして最高に素晴らしいことに 居間として使える部屋の広さはナント!34畳!! さっすが元集会場!思いっきり手足広げて寝っころがれるだけじゃなく ゴロゴロ転がっていけるスペース。もう最高の最高です! その他の部屋は長いこと使っていなかったので、天井・壁・床も朽ち果てぼろぼろ状態。 しかしやしかし、今は使えなくとも、少しずつ直していけば可能性の宝庫! 念願のパン工房も作れるし、子供部屋だって今にできるのだわ〜とウキウキ・ワクワク・ランランラ〜ン。 そんな感動にむせぶ私たちを 部屋の片隅でじっと見つめていたのが古い石炭ストーブ。 ところどころへこんでておまけにヒビまで入っているこのストーブが、 今の中川家の暮らしには欠かすことのできない存在になっています。 では、このストーブのお話をチョッと・・・。
『石炭ストーブと愉快な仲間たち』
今まで石油ストーブか、はたまた集中暖房かとこと暖房に関しては直接我が手をくだすことなく、快適気温がまもられていた暮らしぶりの私たちでした。 しかししかし今やこの石炭ストーブに我が家の「暖」はかかっているのダ! 置き土産はこのストーブのセットとして、黒いダイヤ石炭が1トン也。 安易に石油ストーブに流れることなく、石炭のあるうちは石炭ストーブでいこう! ・・・・でも、どうやって焚くの??? 白羽の矢は夫の頭上にはためいて〜。 親に聞いたり、あの手この手。何日か経て、ようやく石炭ストーブは元気に燃えてくれました。 この父親の格闘ぶりに子供達も見よう見まねで学習し、石炭ストーブの焚き付けのできる子供の誕生となりつつあります。 それにしてもこの石炭ストーブの心地さ・・。 夜はゴーパチパチッという音が子守歌。 真っ暗な中で、ストーブから洩れる火の明かりが何ともいえず良いのです。 昔話の物語に すっぽり入って寝入るような そんな気分ですネ。毎日が・・・・。 さて、石炭ストーブは自分で石炭をくべることはもちろんしないので、 誰かが頃合い見計らって、石炭をくべることになります。 時に夫、時に私、時に息子と火を消すことのないよう石炭をくべつづけるのですヨ。 そういえば小・中学校時代、教室のストーブは石炭のだるまストーブで、 私はよく、ストーブの真ん前の席になって、真っ赤な顔して石炭くべにいそしんでいた思い出がふと蘇ってきましたね。 まさか今になって石炭に再会できるとは・・。 さてさて、最初は手つきも不慣れだったけど、知らず知らずのうちに手つき・足つき・腰つきとうまくなってきたのです。 勢い良く燃えていた火が突然しょわ〜と元気がなくなった時も こ〜んな時はこうするのだ〜と感覚が掴めてきて、もしかして石炭ストーブの達人になれるかも・・なんて思わず笑ってしまいます。 ところで、みんなが寝付いてしまうと火の力も尽きて朝方はナント0度! 夫が焚き付けをしてくれている間、皆で布団にくるまって暖をとっている・・いやぁ 生きてるなぁ〜なんてこんな状況の中で感動しちゃう! まさに石炭ストーブさんありがとう!の日々です。
『不便なことって豊かなこと!?』
「ゼロから暮らしてみたい」が今回の目的の一つだったので 家具・電化製品など生活必需品の殆どない状態からスタート。 知人・友人達に声をかけ「不要品を活用させて」とコール大作戦。 驚くべし、あっという間に必要な物が揃いました。 互いに、もらってくれてありがとう・いえいえこちらこそ戴いてありがとうと お互い良かったね〜の大満足。 戴いた物たちは、どれもこれも使い込まれて味があり、新品にはない良さがある。 よーし、更に味を出してくぞーと気持ちも高揚。
ところで、私たちにはお金があまりありません。 でもお金が主人公になる生き方はイヤなので、お金がない今だからこそ、やれることの楽しみを発見していく、今はそれがチャンスだと思うのです。 お金があると、なんでも安易にお金で解決してしまいそうになるので・・・・。 暮らしの至る所で変化があります。 たとえば、我が家にはお風呂がありません。 近くの温泉に銭湯料金で入らせてもらうことになったのですが、それでも4人で1回1000円となる。 今まで、お風呂は毎日はいることが当たり前だったけど、これはちょっと考えねば・・・。 そういえば、毎日入るのはニホン人くらいだとか。外国の人はあまりはいることはないんだそうな。環境のこととか汚れの事とか考えたら、毎日はいることもないのかも。 ・・で、みんなで考えた結果、あんまり汗をかかないときは入らない。とりあえず今は週2〜3回としよう。気になる時は台所で身体を拭く。ということに。 さあてさて、この温泉通いがなかなか楽しいのですョ。 昔ながらの温泉で、男風呂と女風呂が同じ湯船で、間に磨りガラスで仕切っただけという 天井もつながっている準混浴のような風呂。 息子達は湯船の中潜って「母さ〜ん」と会いに来るし、石鹸は男風呂と女風呂を行ったり来たりと忙しい。 湯船に浸かりながらの会話もなかなかおつな物。 湯上がりにはチョッと贅沢してアイスキャンデーを食べすっきりして、家路につく。 もうサイコー!の気分ですよ。 なんか、今まで見落としていた物にドンドン光が当たっていくようで、 これでなければ!と固定していた観念がどんどこ外れていくようで面白いです。
日頃、あまりにも恵まれて、それが当たり前となると、チョッとでも不足した時に不満が生まれる・・・そんな暮らしとはここでは、別世界です。 最初から不足しているから、多少ものがなくたって、不満などなく、 あるものに対しての価値がよりありがたく感じられます。 こうして、暮らしを通して喜びが感じられることは嬉しいものです。 生きる意欲が益々湧いてくる!私たち家族日毎にたくましくなるようです。
NO1終わり ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
NO2(1998・6月19日発行)
美流渡の暮らしが始まって早3ヶ月が経とうとしています。 この3ヶ月はどんな映画よりも面白い! まるで「北の国から」と「幸せの黄色いハンカチ」と「男はつらいよ」が一挙に同時上映となり そんな中で暮らしているようです。 さあて、中身の濃さをどれだけ文章に表現できるか・・・と思いつつ久々の便りです。
『さて、【家】はその後どうなった?』
34畳のワンルームには日に日に味のある立派(!?)なかつては不要品であった家具・雑貨が胸を張って生活必需品として仲間入り。 彩りのある住まいとなってきました。 何たって広いから思い切ってディスプレーしちゃえる!!実にくつろげる空間です。 さて、しばらく使っていなかった家の半分のスペースは、 パン工房として、もう少しでデビューです。 最初はどこから手をつけていこうかと、楽しく思案。 私の父親が親分で、夫が子分。素人の二人が力を合わせ、あり合わせの材料でトンカンカ〜ン♪ やるからには徹底的にやるのダ!と家の基礎も強化。 以前は集落があったおかげで、野山の中には集落跡の廃物がゴロゴロしてる。 ウン十kgもある塚石を運んだり、パン職人の夫は今は土方のダンナさん。 ひげも生えて、色白だった肌も浅黒くなりすっかり逞しくなりました。
親分こと(赤塚慶蔵といいます)我が父の才能の豊かさには驚きで、確かにむかしから廃物利用の名人ではあったけれど・・・・。 家の廃物もみるみるうちにリメイクしてく、その技には頭がさがります。 頭が下がることは他にもたくさんあって しばらく離れていた親と子が、70才と40才近くになり、共に一つのことをチャレンジしてみて 親の偉大さありがたさがジワワワワ〜っと身にしみてくるのです。 子として親から学ぶことは多々ありそうです。
ところで、このパン工房を造るにあたっては、いろんな人たちの暖かな熱いハートなしでは語れないのです。 まとまった資金のない、まさにゼロからスタートした私たちが何故、ここまでこれたのか?!
『熱きハートの集う家』
「私こんな暮らし始めたの。社会の不要品で生きていきま〜す。」と友たちにメッセージ。 資材関係も「不要品ない?」と相談すると、皆いろいろと動いてくれて あれよあれよっという間に必要な物が、ドンドン集まって来ちゃった!! 人の心の温かさ・・『人情』が身にしみて、ハートで通じ合う繋がりの嬉しさにただただ感激。 やっぱり私の人生はお金でも物でもなく、『人』が宝!人は支え合いながら生きて行くんだなあ・・ホント一人の力だけじゃ生きていけないよネ。 こんな熱きハートで生まれたパン工房なのだから、 愛情豊かなパンができること間違いな〜し!! みんな楽しみにしていてね。
『ではここで 中川家の暮らしぶり』
4月から母である私が、暮らしの資金づくりでOL生活スタート。 看護婦→主婦→農家→そしてOLと百変化。 今や私に家族4人の生活がかかってるとなると、益々力が湧くのです。 さて、初給料はというと10万と少し。 看護婦時代の10年前に比べたら2分の1以下の金額。 しかししかし、金額などぜ〜んぜん関係ない。とにかく嬉しかった〜! よし!これで1ヶ月暮らすノダ!! どうやりくりするかに頭を使う・・・。 お金な〜い。貧し〜いなんて、ケ・セ・ラ〜 セラ〜なるようになるさぁ〜。と軽やかに そして、心豊かに暮らすノダ! さあて、食べ盛りの男の子二人・いぇ三人?? を満足させ、とにかく元気に暮らすには・・。 まず、食の確保にどうするか・・・。 そういえば、農家の友人が精米時に出てくる割れ米があるっていってたなあ・・・・。 それをもらえたら・・・。 話してみたら即OK!30kgの米をド〜ンと1袋届けてくれた! この割れ米を家の置き土産の昔懐かしの文化釜で炊いたら、ナント!昔食べたあの感動のこげご飯ができちゃった! 美味しくって美味しくって食べだしたらやめらんない止まらない〜。 これって、塩おにぎりにすると更に美味しいの。 遊びに来た友人達への我が家のごちそうは、このこげご飯のおにぎりとなってます。 次にこの美味しいお米と一緒に食べれるおかずの材料さがし。 家の前をよ〜く見てみると、いろんなものがあるあるある! さあて、何がある?あ〜った!あ〜った!ヨモギがあった! ゆでたり、炒めたりいろいろ試してみるとなかなかの味! 子供達は土筆をたくさん摘んできて、袴とり。 「母さん、今日は俺達がごはんつくるから」とできたメニューは土筆のスパゲッティ!! 「超 うまっ!!」ともののウン十秒で消えてしまった優れもの。 これも春の定番となりそうです。 嬉しいことに次々と山菜が顔を出し、自然の恵みって素晴らしいネ!
ところで追分に友人が鮮魚と野菜の店を出していて、そこへ「私こんな暮らし始めたの〜」 と挨拶に行ったら、なにやらとっても忙しそう。 実はベテランのパートさんが辞めて、代わりの人が見つからず困っているとの話。 何だか私ムズムズムズ・・・・・・。 「私で良かったら週1回位来れるよ!お給料とかじゃなくて、お店で残った不要な物が欲しい!どう?」これも即OK。 その日から週1回『スーパーの女』となったのです。 このスーパーの仕事がとっても面白い。 週4回は札幌のオフィス街でOL業。 事務的な仕事が多いのとは対照的に動きのあるスーパーの仕事。まさに180度違う仕事に更に活力が湧く! まして、帰りには身体の活力の素となる食材をい〜っぱい戴いて1週間分の我が家の食料になる! 毎回子供達も「母さん、今日は何が出てくるの?」と戴き物でいっぱいの箱の中身を楽しみに待っている。 こんな姿をながめるのもいいもんです。 結局、我が家のエンゲル係数の低さは天下一品かもしれないョ! ところで、お楽しみとしては、毎月1回私の給料日に家族で外食をするというのをやってまして、 行き先は家族会議で決めます。 ちなみに5月は焼き肉、6月はモスバーガーでした。 さて、次回はいずこへ・・・・。
『美流渡はサイコー!まずは、美流渡小学校の話』 赤いレンガの情緒ある建物。そこに通う児童はナント42人! まず感激したのがPTA。皆とっても味があるのですョ。 仲が良いというか、空気みたいな間柄というか・・。都会のPTAの雰囲気とはまぁ〜ったく違う! なにせ、お互いのこと名前で呼び合っちゃってる「お〜い○○」「なんだ○○」ってな具合。 聞けば、生まれたときから皆美流渡。幼なじみなのですね〜。 な〜んか私まで気楽な気分にさせてもらって仲間入り。温かく向かえていただきました。 まだ、こんな学校があったのだなと・・・・。ここでは、今時の社会問題とは無縁のようで ・・むしろ今の社会問題を解決していく鍵があるような・・・興味深いところです。
この間、春の大運動会がありました。 ナント保育園から中学校まで合同の大大運動会 ! 全員で子供は80人ちょっと。 どの子も可愛くって、ほほえましかった〜。 小学生のお遊戯は「新栗沢音頭」という栗沢町オリジナルの踊り。どうもこれは恒例らしい・・。 地元の人も、中学生も入っての大きな輪に実にのどかで、幸せな気持ちになっちゃいました。 来年は私も踊っちゃおう! と〜っても楽しかった運動会でした。
『上美流渡町内会もサイコー!』
私たちが住んでいる家は、以前町内会の集会所だったところ。 見ず知らずの私たちに、ず〜っと長い間使い慣れた家を空け渡してくれて、 おまけに懐かしさいっぱいのいろんな物まで置いていってくれて ホント感謝感謝の町内会なのです。 我が家を含め21世帯。 引っ越ししてきてからもいろいろと声をかけてもらって、人情豊かな集まりです。 さて、この町内会の恒例行事『新緑の集い』がありました。 30人程が集まって、野外食の宴会です。 みんな私たちより人生の大・大先輩達で話しもすっごく面白い。 何より、みんな仲が良くてむかしの近所のおじちゃん・おばちゃんが勢揃いした感じです。 う〜ん、懐かし〜。 いろんな家で作った果実酒がこれまた美味しくって、やめらんなくなり昼間っから酔っぱらった私。 解散した後、酔っぱらいの私は子供と一緒に山にサイクリング。 途中道に寝っころがって・・・あ〜気分はサイコー!!と叫んじゃった! 上美流渡町内会へみんなみんな寄っといで〜!!
『忘れちゃならない新たな家族スーちゃん登場!』
4月のある日、我が家に家族が増えました。 又、又、男の子!いつの間に?と思うでしょ? 実はワンちゃんなのです。 このお金のない中川一家にもらわれてきたワンちゃんの運命は如何に?! 4月には両手に乗るくらいだった赤ちゃんが今や少年犬(なんてあるのかなぁ〜)。 とにかくちびっちゃいのによく食べるのです。 中川家の第2食卓のようなメニューをあっ!という間にたいらげちゃう! この食べ方、何故か了亮によく似てる。不思議ね〜。 スーちゃんと名付けたこの犬は、とにかく誰にでもしっぽ振って愛想がいい。 今や中川家に訪れる人のアイドルです。
『最後にふ〜みんのOL日記』
美流渡の森の野鳥たちの声に目を覚まし、軽く朝の散歩ルンルンルン♪ ここんとこ母が会社行く準備をしている時、夫や子供達が弁当をこしらえてくれるのです。 弁当のフタを開けると、時としてイカの塩辛が入っていたり、 ド〜ンと大きな梅が入っていたりと、愛嬌たっぷりな弁当に思わず顔もほころんで・・・。 家を出発して、1時間〜1時間半で札幌のオフィス街。 この田舎と都会のメリハリある暮らしのリズムがなかなかいいのですょ。 最初のうちは、やったことのないOL業。 大丈夫かなあ・・なんて周りは心配だったようだけど、度胸と愛嬌で生きてる私。 いまんとこ順調みたいです。 でもネ、ワープロだって文章入力しかできなかった私が、今やまあまあ使いこなせるようになったなんて・・・お金もらって学んでるようで嬉しいです。会社行くのも、スーパー行くのも、何をやるのも楽しみで、私の人生、楽しいだけの連続だワ。いつでも「今」がサイコー! 単なるバカかもしれないけれど・・・ネ とりあえず近況報告の巻 終わり 次号は次号の風が吹く吹く〜。 ・・・ところで終わってるハズなのですが何か伝えたえりないようで、何かなぁと考えてみると、この『3ヶ月の暮らしを通して思うこと』 をもう少し濃く伝えたい!!
◇3ヶ月の暮らしを通して思うこと◇ 正直言って、この3ヶ月の内容は、3ヶ月前には想像もできないくらいの展開で、あまりのテンポの良さに、私自身が驚いてます。「こうなったらいいな」「こうしたい!!」「こうしよう!」「こうなった」と描いたことが、次々と現実になっていく。自分の中には不可能とするものが全くなく、「こうしたい!」となったら、「そうなるには」に駆けていく。その繰り返しで、気がつけば、そうなっている。そしてその結果が形となって現れてるようです。やっぱり可能性は無限であり、自分自身が可能性を止めないことが、大きなことに思います。 それにしても与えられた物や、事に乗っかっていくのでなく、自分で切り開いていく、生み出していくことの楽しさ、充実感は、実に気持ちいいものですネ。私、夫、そして、父、母、子供達のキラキラとした姿はまさに、この環境のもとに培ってもらってるのかもしれません。 暮らしの一つひとつが、何気ないことの単なる繰り返しでなく、人の感性を呼び覚まし、学び、心に染みいる価値あることの連続で、確実に積み重なっていく、そんな実感があります。 今の時代はお金さえ出せばいいものを食べられ、欲しいものが簡単に手に入ります。私が選んだ今の暮らしは、お金そのものは少ないです。食べてるものは、ほとんどが商品としては価値のないとされてるものかもしれない。俗にいう今の時代の「廃棄物」が私達の暮らしを支えてくれてます。お金がないからこしてる。ではないのです。お金をかけなくても、見渡せば、私達の周りには、食べるものがたくさんあるのだ!!と簡単にゴミにしてしまってる、今の時代にメッセージを贈りたいのです。 産業廃棄物がクローズアップされやすいけれど一軒一軒の暮らしぶりがホントは、今のゴミ問題の要なのではないかな。「物」に対する人間の欲求を、どこかで立ち止まって考えていかないと、今後更に深刻な問題が増えると思います。「我が家一軒くらいだったら大丈夫よ」と 安易に考えてしまったら問題は解決しない。 私は社会の繋がりの中で生きてると思うので、「我が家一軒から解決してく」 社会の私ができるスタートラインを実践していく生き方をしていきます。
〜‐〜‐〜‐〜‐〜‐〜‐〜‐〜‐〜‐〜‐〜 この美流渡という町に暮らしてみて、未来への可能性を感じます。野山や森の風景が30年前は、家並みだったと知り、自然の復帰力の素晴らしさに、目を見張りました。かってに自然を壊し、建設されたものが、バブル崩壊以降、あちこちで倒産し、経済的には暗い話題とされているけれど、あと、何十年か経ったら、壊されたとしてる自然は元気によみがえってることでしょうネ。あとは人が自然に還っていったらいいだけだと思うのです。自然の豊かさの中で暮らしてみて、野鳥の声、月の輝き、星の美しさ、そして、空気のすがすがしさ、身心をいやしてくれている。日々の元気なエネルギーを醸成してくれている実感です。町内会と学校の仲の良さも、たまたまここがそうだというより、こうなるべくしてこうなっている素因があると思います。PTAにしても皆ありのままの姿を見せ合っている。裏も表も何もない。そんな気楽な人間関係が、その地域を無重力にし、とにかく心地よい空気が流れてるのかもしれません。 やっぱり無理な力を出すことなく、ありのままの自分で、楽に素直な気持ちで暮らすことが、これからの時代、大切なことと思います。 人間も自然に生きよう!!です。 バブルもしっかり崩壊してくれたんだから、もうお金にとらわれる時代も終わりにして、自然と共に心豊かに、日々を暮らしていく。 もうそんな時代なのですヨ!! お金、お金と言ってるうちは、ホントの喜びは感じられない。一度ゼロになってみること、これはホントにおススメです。 人生は一度きりなのだから、悔いのないように思いっきり生きていこうよ。自分で自分を止めないで、何でもやってみなければわからない。 生きていこう!と思ったら生きていけるものだと私は思うのです。 自分の未知なる可能性を拡げることが社会の可能性をも拡げることになると思う。 私は私。自分の気持ち素直にいきてます。 一人一人素直な気持ちで生きてたら、もっといろんな色に彩られ、楽しくなると思います。 一人一人違ってあたりまえ、同じ色に染まらなくっていい。違うから面白い。違うから豊か。 自分の色に相手を染めさせようとすることもなく、相手の色に無理に染まることもなく、あなたと私でさて、どんな色がつくれるかナ?とどんどん新しい色をつくっていきたいです。 そんな意味では、子供と一緒に暮らすことはいい勉強になります。つい、自分色に子供を染めたくなる自分が見え隠れするのがわかる。 子供だって、一人の人間。自分で色をつくっていくもの。親が子供の色と決めるのでなく、どんな色にでもなれる自由さおを子と共に楽しんでいきたいナ。親の心の自由さが、子の育つ大事な素のように思えてる今日この頃です。 ついつい湧き出るままに書き綴ってしまいました。この通信を読んでみての、ご意見、感想をドシドシお寄せ下さい。楽しみに待ってます。
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