オペラグラス事件

新世紀も開け、怒涛の正月(個人的に)が過ぎた日曜日、天候は雨。
サルティンバンコを観に行こうと思った。
もちろん、当日券しかない。席もほぼ完売状態だ。
当然こんな思いつきに、同行するやつなんていない。
クラブサルティンのカードをポケットにしのばせ、代々木へ向かった。

1回目の公演が始まり、エントランスが静けさを取り戻した頃、チケットブースへ。
スタッフのお姉さんに当日券の状況を聞く。
柱の陰になるエリアに、わずかに席を残しているだけであった。
巨大なテントを支えるための、大きな柱が4本、これがテント内にある。
この席は、ステージの一番おいしいところが見えない、又は見えにくいエリアになる。
それでも柱自体は少しでも見えるようにという事と、他の事情(美観・強度・運搬)への配慮からか
パイプを組み合わせたような形状(トラス)になっている。
少し下がったほうの席を取る事にした。これなら、柱の圧迫感は減少される。

開演まで時間があるので、渋谷方面まで散策。
世界有数の雑踏も一歩裏へ入れば、こんなにも静かなものなのか。。。

開場時間も近づいてきた、ビッグトップへ戻る。
既に何人か列を作り始めていた。

中に入って、本日の演目を確認。おっ!
マニュピレーションだ!3回目にしてようやくお目にかかれる。
当然の事ながら、テンションUP!

席につく。実際に柱がかなりどーんと来る。しかしこれならそう悪くない。
9,000円だし。当日いきなり行ってのことだし。じゅーぶんじゅーぶん。

あ、ご存知ない方にご説明しましょう。
前述のクラブサルティンのカード(CD−ROM)を持っていくと、
当日券のSS席が2,000円引きになるのです!
東京公演限定の特典なのですが、すごい得した気分になれます。
誰でも貰えるって訳じゃないってところがまた、いいのよねぇ〜。

開演。
場内を練り歩くキャラクター達。あちこちでいろんな事をしている。
客をリラックスさせ、サルティンバンコの世界へと連れて行ってくれる。

その様子をオペラグラスで見ていた。
最近視力が落ちてきたので、もはや手放す事の出来ないアイテム。
誰も近くにいなかったので、遠くのキャラクターを見ていた。
そのため、気が付いた時はもはや手遅れ。。。。。

彼は亜歳に照準を定めてしまっていた。

黄色のパンツにサスペンダー、しましまのシャツ。
高い鼻で、帽子をかぶったキャラクターが、
前方1時の方角から接近していた。その距離既に2〜3m。
見事に射程距離圏内である。

・・・・・・・・・・たとえようもない緊張の瞬間。・・・・・・・・・・

彼はさらに寄って来る。至近距離にもかかわらず、
オペラグラスを覗き続ける亜歳に向かって。
ここでオペラグラスを隠すわけにはいかないのだ。
表情はメイクである程度作られているので、後はパントマイムな動き、
彼はオペラグラスを覗き込む。こちらも負けずに見続ける。

さらに、ぢぃ〜〜〜〜っと近づいて、
拡大された目の大きさに驚きガバっとのけぞる。
で、今度は前の席の人(亜歳は花道?通路から2列目、端から2席目に座っていたのだ)を
割って入り、席を飛び越え目の前にきた。そして
オペグラスにまた寄ってくる。と、今度はオペラグラスを奪い取られてしまった!

まるで初めて見た物の様に、手にとり眺め、そして、亜歳が
やった様に、目に当てる。後方の席の客を見渡し、手を振ったりしてしばし遊ぶ。

その後、亜歳をオペラグラスで覗く。さっきの逆だ。
今度は二人で驚く!
他のお客さんもウケてくれた。♪

オペラグラスを返してくれた彼は、去っていく間際
なぜか亜歳の頭をなでなでしてくれた。。。?
ご褒美なのだろうか?にしても亜歳はいくつに見えたのだろう・・・?

キャラクターに遊んでもらえるというのは、正直言ってなかなか無い。
しかもこれはお約束のアクトではないのだ。まさに、1/2,500人の確率である。

そんな事もあり、本編もたいへん楽しく、
初見のマニュピレーションの美しさもあり、さらには、
ロシアンスイングの大技も亜歳の一番好きなアーティストで、しかも
その技も完璧に決まり、もはや非の打ち所のないステージとなった。

関係者に頼み込んだって、こんな貴重な体験はそうそう出来ない。
パンビーな亜歳にとっては、自慢できる出来事になった。そして、

さぁ、つぎはあなたの番です・・・・

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