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男声合唱へのお誘い

 金曜日夜7時30分、「今晩は、お元気ですか」の挨拶で、練習が始まる。
場所は八王子市のS保育園である。大の大人が園児の小さな椅子に座っている様子は場違いと言うより、むしろほほえましい? 光景ではある。

 私の所属する男声合唱団コールプレアデスは3年前(1989年)、八王子市教育委員会主催の“第九合唱を唱う”に参加した合唱団員の中で、1年に一度では物足りないという目立ちたがり屋人間が集まって結成されたものである。

現在のメンバーは獣医、保健所、郵便局のOBや保険代理店、トヨタ、NTT、中村

屋、NEC等の現役のサラリーマン、そして指揮者は中学音楽教師、ピアノ伴奏は保

育園理事長といった顔ぶれである。 総勢14名、平均年齢は50歳と言うところか。

八王子合唱連盟に加盟している合唱団50団体のうち男声合唱団は2団体しかなく極めて貴重な存在でもある。

 

“プレアデス”…ギリシャ神話にでてくるAtlasの7入姉妹の名前で、冬の夜空に

輝く"おうし座”の一星団に名づけられている。 日本では“すばる星”とよばれており、一千年の昔、清少納言が「枕草紙」の中で「星はすばるがいちばん」とのたもうているほど、美しい星団である。

 当初、メンバーが7人だったので、物知り博士の獣医OBが学術用語から引っ張り出してきたもの。 むくつけき男性ばかりで“プレアデス”とは似合わしくないのであるが、そのハーモニーは若々しく美しい? との評判ではある。

そんなわけで、我が合唱団のテーマソングは…ご推察の通り、谷村新司作詞作曲の"昴"と相成った次第である。

 

この2年間の主な活動を振り返ってみると次の通りである。

・定期的演奏会に出演

八王子"第九合唱"演奏会

市民文化祭「合唱の集い」

ジョイントコンサート

・不定期演奏会に出演

ひろがれ歌の輪コンサート

八王子音楽芸術フェスティバル

中野区コーラスフェスティバル

'91姉妹都市苫小牧市民との合同演奏会

多摩市市制20周年記念第九特別演奏会

中高年余暇開発指導者講習会

老人ホーム慰問コンサート

 

団のモットーは“音楽とは音を出す事を楽しむ事なり”であり、その中で“歴史、思想の知的追求をする事である”と格好つけて、各自精進している。

男声合唱と言うと、とかくマイナーなイメージがあるので、聴く人も楽しめるようなものにして行こうと考えている集団である。

その意味で最近のカラオケブームで、声を出して歌う事に対する抵抗が薄くなってきている事は大歓迎である。 我々もご他聞に漏れずカラオケ大好き人間で、かつ多彩な分野の人たちの集まりなので、練習が終わってからのノミニケーションでの話題には事欠かない。

取り組んでいる曲目は、指揮の先生が当団用に編曲したポピュラー、ニューミュージックが多いが、時には合唱組曲、オペラ曲も織り込んでいる。

今年は設立3年目に当たり、そろそろ自主的な活動を、と言うことで“定期演奏会”を持とうではないか”と言う話も出てきており検討することになっている。

また、同じ練習所を利用している“女声合唱団コーロマルベール”と混声で合唱組曲等を練習・発表する機会もでき、より幅広い範囲の曲に取り組むことも出来た。


 私は男声合唱の醍醐味は次にあると考えている。

広いステージに立ったときの、緊張感と孤独感

・・・我が団は人数の少ない団だけに人一倍のしかかる

そして指揮者の手が上がって、第一声を出すときの、勇気と気力

・・・音のピッチが狂わないか

やがて歌い終わったときの、安堵感と満足感

・・・うまくハモったか、拍手の音が心地よい

これは体験した人でないと分からない感情の動きだろう。 このスリルと感動を共有するために、我々は何ヵ月も練習に精を出していると言っても良い。

 

最近、指揮の先生がPC98ノートを購入、パソコンミュージックソフトで編曲、譜面作成までするようになり、この世界までEDP化が進んできた。

これからパソコンミュージックと合唱との組合わせによるコンサートなども面白い企画になると思う。

 

 

[閑話休題]

パソコンミュージックといえば、友人の三遊亭円窓師匠の落語歌謡は有名だ。
師匠はパソコン通信ネット“マスターネット”の“小咄バトルロイヤル”の主宰者だが、彼が落語にちなんだ詩を作りパソコン通信で送ると、作曲してくれる仲間が居て、それをダウンロードして楽しんでいるというものだ。かれこれ10数曲になっていると思う。そこここで本人が歌って披露しているようだ。

出来れば、我が合唱団で歌ってみたいと思っている。

 

 

さて、また一方では、自分達だけ楽しむのではなく、ボランティア活動を通じて地域社会に少しでも貢献するべく、活動する事も目的としている。

老人ホームの慰問では、童謡「夕焼け小やけ」を歌ったときの、老女の涙が印象的であった。 老年はいずれ自分達にも回ってくる定めであり、出来るときにひとのためになることをやっておかねばと、心を新たにした次第である。

 

このように、合唱を楽しむという事は、何かと発展させる事が出来るのである。楽器もいらず、まったくお手軽な趣味ではなかろうか。

共感を覚えられた方は、是非これを機会に取り組んでは如何なものだろうか。

以上