黒部五郎岳
4. 黒部五郎小舎(8月14日)
まず、受付だ。小屋の人が、「今日は(宿泊者が) 100人になった」
と言って驚いていた。大体定員が50人と書いてある小屋だから、そこに
定員の倍も来るなんて、大事なのだろう。「今日は布団 1枚に二人にな
ります」と言われるが、雨風をしのげて飯まで食えるんだから御の字だ。
二食付きで8000円也。北アルプスあたりの相場を考えると、若干安い。
部屋と寝る位置を指定されたので、そこへ行く。飯は二回目というこ
となので、まだ時間はある。部屋に入ってみると、16人入ることになっ
ている所にまだ5,6人しか見当たらない。これから増えてくるのだろう
か。小屋の建物本体は、最近建てられたようできれいだ。それに、なか
なか感じが良い。ここに来るまでに苦労するが、また来ることになる小
屋になりそうな気がする。
布団の上に寝転んだら強烈に眠い。昨日の夜は寝たとはいえほんの僅
かな時間だったから、寝不足が結構効いている。ここでビールなんか飲
んだら、あっという間に寝込んで朝まで起きないだろう。ここで飯を食
いそびれるのは痛いから、寝てしまってはやばい。今夜のビールは止め
よう。などと思っているうちに、食事の番が回ってきた。
食堂は畳敷きで、座り込んで食べるようになっている。まず入って、
おかずを見て驚いた。こんな山の奥の小屋で天ぷらが食えるとは思って
もいなかった。他には煮物2,3種類、サラダ、とろろ蕎麦など。冷凍食
品ぽい物が皆無なのもすごい。体は疲れているのだが、胃袋は元気でど
んどん飯が進む。飯もうまいのだが、何故かお茶がものすごくおいしく
感じる。「お茶がうまい」と感じるのも、久しぶりだ。
部屋に戻ると何人か増えていた。同じ部屋にいる人達としばらく話を
して過ごす。富山県側の折立から太郎兵衛を通ってきている人が多いよ
うだ。昨日は布団 1枚に一人でもまだ余っていたと言うから、どこかで
一泊使ってここという人が多いのだろう。各地の山や山小屋の話に花が
咲く。しかし、疲れているのは皆同じ。19時半を回った頃、何となく
「そろそろ寝ようか」という雰囲気になった。結局この部屋は10人くら
いで収まった。私の隣には誰も来ず、ラッキー。横になったらすぐに寝
てしまった。