　二十歳前から整備の道にどっぷり漬かって、三十余年。このまま行けば体が尽きるまで整備をさせて頂くことになりそうです。過去に日産サニー神戸にて四輪も勉強させていただきましたが、その後二輪の道に入り四六時中仕事三昧の日々になりました。寝ても覚めても整備のことで頭がいっぱい。今でも何も変わりません。
　何年も整備士を続けていると、ふと何の為の整備なのか、何を求めているのか、どこを目指して仕事をしているのか・・・などと考える時が多々ありましたが、まぁ結局のところ出てきた答えはメカの現状維持、できれば少しの性能UPを目指す。答えはこれにつきました。当然バイクも自転車もなんら変わりません。後はお客様にできるだけ永く安全かつ大切に乗っていただける方法等をお伝えすることですか。
　かろうじて今まで原因が判らなかった故障はありませんでしたが（時間がむちゃくちゃ掛かったことは常です）予想できない故障やとんでもない壊れ方をした車両など、思い起こせば多々あります。
　何十年経っても今だに経験のない症状の故障車は入ってきます。本当にこの道は奥が深い。お蔭でいろんな体験もさせて頂いています。
　今の店も自分一代で終わる予定なのですが、私に仕事を依頼していただけるお客様がいる限りは頑張ります。また、時間を見てぼちぼちと過去の故障例等をアップしていきたいと思います。

走行中、エンジン停止	スズキシングル250ｃｃ、エンジン始動後スタート直後エンジン停止。その後セルが作動せず。その他、電装系は正常作動。何度かセルスイッチを押すと、全ての電装系が作動せず。数秒後にスターター以外は復活。その後は先の症状を繰り返す。	最初はバッテリーの不良かと思いましたが、端子間電圧は正常。+-端子を外し接触面を磨いた後、接点復活剤を吹いて作業完了。正常に戻りました。夏場起こりやすい症状ですが、寒く成り始めでは、珍しいですね。引き取り後、お客様にお待ちいただいている間に作業できたので、良かったです。