越前
 
   
 宿にもどってチェックイン。Yも帰ってきた。この宿は,天然温泉を売りにしている。後楽園のspaのミニ版(?)か。でも,もんもんお断りと書いてあるのに,tattooedが入っていたり,泉質もあまり良くない。人が多くて混んでいるし,たばこの臭いも漂い,ちょっとがっかり。片町周辺は,スナックや飲み屋がやたらと多い。女の子の風俗も,東京ではあまりお目にかかれない独特な物で,かつ画一的であった。などと観察しながら,駅の方へ散歩し,適当に店に入って晩ご飯を食べた。いわゆる越前ガニを久しぶりに食した。帰りはハニー片町(スーパー)で酒とつまみを買って宿に帰る。宿で売っているビールの値段は1缶あたり40円ほど高いが,外に出かける面倒を考えると,適度な料金設定と言えよう。
 部屋のバス,アメニティ,朝食のバイキングはなかなか良かった。総合的にはまずまずの宿であったと評価できる。
 日曜日は,Yは仕事。仕事先のF大まで一緒に歩き,そこで別れて,小生はえちぜん鉄道の大学前から土日祝日限定の1日フリー切符(¥800)を買って,あわら(芦原)湯の町まで行く。そこで,京福バスの2日フリー券(¥1,000)を買って東尋坊まで行く。レンタカーを使わないで東尋坊と永平寺間を観光するならこの2つのフリー切符は有効である。東尋坊は良く晴れていて美しかった。残念ながら,波が高くて観光船は直下からの運行はしていなかった。Yと一緒だったら,ゆっくりと,海岸線を散歩しても良かったのだが,一人だけだと気が短くなって,違うところへ行きたくなってしまう。そこで,また,バスに乗ってあわら温泉まで戻り,セントピアあわらという日帰り温泉に入った。バスの乗車券に優待券が付いていて,500円が350円になる。ここの温泉はなかなか気持ちよかった。この温泉街にはりっぱな旅館が多い。
 ふたたびバスに乗り,三国港まで行く。しばし,風景を楽しみ,帰りは,えちぜん鉄道で福井まで戻った。
 昼食は駅構内の食堂で,越前おろしそばを食べた。太めのそばにおろし大根とだし汁がかかっているもので,まあ,美味であった。福井駅の駅舎は最近できたきれいなもので,みやげものや食事はここでまかなえる。福井の街は日曜日の地方都市としては人通りが多かった。某都市では消滅した西武デパートがリニューアルオープンしており,中には結構広い紀伊国屋も入っていたりして,東京との差を感じない。
 Yの仕事が終わったので合流し,足羽山(あすわやま)まで散歩する。またまた100段の石段を登った。今回の旅は良く階段を上り下りした。山頂には足羽神社などがある。山腹の斜面には廃屋が多く見られた。尾道と一緒で,車社会になると,だんだんと住めなくなってしまったのであろう。たぶん,あれが白山であろうと思われる真っ白な山が遠方に見えた。
 帰りは,全部指定席だったので,気分は楽だったが,米原の乗り替えでは苦労させられた。指定席の端の車両だったので,乗り換え口までは延々と走らされた。ひかりの指定席も,また乗り換え口から遠く,席に着いたと同時ぐらいに発車となった。もう少し年取ったら,この乗り換え時間では無理かも。それにしても,JRの西日本と東海の連携で,工夫してもらいたい物だと思う。乗車前に福井駅で買った駅弁のブリ寿司は結構美味であった。
 今度はレンタカーでも借りて,ゆっくりとまわってみたいと思う。