ひげコンサルティング塾 

 IT短歌集

55.盆休み 薬、頼むも




 妻の父母が厳しい現実に直面しています。義母はしばらく前から痴呆の初期症状が出始めて
いるのですが、でも活動的です。ただ、直前の記憶がままならなくなって、何度も同じことを
聞くようになってきました。その面倒をみつつ共に畑仕事など元気だった義父は、ある日、左
の視野狭窄に見舞われ急遽入院となりました。脳血栓だという。ともに80を過ぎているもの
の、この7月までは元気に高齢者のスポーツ会などに参加していたのです。
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 義母の脳の血流を良くする薬が切れました。お盆休みで、かかりつけの病院も休みに入って
います。電話したところ事務員は休んでいるが、融通のきく院長さんは薬を出してくれると言
います。早速薬を貰いに出かけたのですが、義母のバックには診察券が見当たりません。無く
すことが多くなりました。診察券の番号で電子(E)カルテを引き出す訳ですが、氏名からで
は引き出し方が分からないというのです。仮想と現実を結ぶコードがないためままならない。
結局、薬は事務員が出てくる休み明け、ということになりました。
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 「融通のきく院長さん」と喜ぶのも束の間、「融通の利かないコンピュータ」、「使い手の
レベルでいくらでも不自由になるシステム」に直面し、考えさせられる出来事でした。
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