ひげコンサルティング塾 

 IT短歌集

17.インタビュー 張り切り議論




 これも前項同様、まずい例である。コンサルティングは先ず企業トップや部門長の考えを聞
き出すことに始まる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ある時、積極的で意欲マンマンの若手コンサルタントと仕事をすることになった。私が聞き
出している合間に、彼はいろいろと質問を浴びせる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 「言いにくいでしょうが、不良率は何パーセントぐらいですか?」
・・・・・・・・・・・
 「そんなことやっていてはまずいでしょう」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 「...」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 確かに反論したり、少々過激な質問で本音を聞き出したりなどの高等テクニックを使う場合
もある。しかし、先ずは相手の考え方、そして事実を聞き出すということが基本になければな
らない。「言いにくいでしょうが、」という自身の価値観による修飾語をつけずに、不良率に
ついて質問する。その反応、答え方、答えた値など考察する材料を集めるのがインタビューの
基本なのだ。「そんなやり方」を非難するのではなく、ナゼそのようにしているのか、その理
由や必然性を洗い出すことが重要なのである。5分ほど休憩を取り、「評価や対案、改善の方
向性はその次のテーマ、今は先ず事実収集に徹しよう」と注意した。
・・・・・・・・・・・


メニューに戻る