ひげコンサルティング塾
   営業力強化
3.売上・利益拡大7つの誤解(3)



 誤解5:顧客ABC分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 顧客ABC分析では上図の【誤解5】のように、顧客の購買金額を大きい順に売上金額全体
のおよそ80%に相当するまで累計し、重要顧客とする顧客群=A顧客を求めます。以下90
%に相当するまでの顧客をB顧客、残ったものがC顧客となります。顧客ABC分析はこのA
顧客に重点を置いた販売戦略を展開することが効果的とする考え方に基づくものです。
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 これは80:20の法則と言われ、一般に全体の売上金額の80%に相当する大口の顧客数
は全顧客の20%程度とされ、重点管理の対象とします。しかし、今や一部上場企業そして銀
行といえども倒産しかねません。単に販売金額が大きいだけでは安心できませんね。リスク管
理の面からは企業の与信度、信用力を重視すべきです。また、少し長い目で企業の成長性にも
注目すべきでしょう。つまり、現時点の販売額は小さいものの成長力のある企業との取引は将
来が楽しみです。今からお付き合いしておきたいですね。
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 誤解6:マーケット・イン
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 プロダクト・アウトからマーケット・インへ。よく言われる基本フレーズです。もっともな
発想です。しかし、この言葉の実践は十分でないように思います。マーケットつまりお客様側
にいなくて、遠目にお客様を見ている感が否めません。 こちら(販売)側にいて、あちら側
(お客様)を知ることは簡単ではありません。
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 遠目にマーケットを見ているだけでは本当にはマーケットのことが分からないということで
す。何が不足しているでしょうか。マーケットを肌で感じる力、暖かさ・冷たさ、匂いや風向
き、その強さ弱さ、本当に困っていることやアイデアなどお客様の感性が求められます。
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 そのためには、お客様と膝を交えて対話する、お客様と共通目標を持ちつつ役割を明らかに
する、商品・製品の使われ方を知り、また満足・不満足を具体的に知ることです。マーケット
に飛び込み、浸り、対話し、実際の製品の使われ方を見、感じとる力、感性が求められます。
マーケット側からの感性で発想するフロム・マーケット発想が必要です。
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 誤解7:GIVETAKE
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 GIVE&TAKE、これもよく言われる言葉です。たしかに、売る側、買う側、お互いに
メリットを得られなければ長続きしないでしょう。しかし、これはビジネスが軌道に乗っては
じめて妥当と言えるでしょう。現実は厳しく、実績がなければとか、本当に取引してその良さ
が分からなければ五分五分の取引は難しく、売上拡大には結びつきにくいのです。
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 GIVE&TAKEは新規ビジネスには通用しにくいものです。新規の顧客や新製品の採用
では先ずGIVEし、いかにGIVENが得られるかということがポイントになります。製品
の良さ・特長、トップの経営姿勢、社員の対応、取引の条件などを認めていただいて取引に結
び付きます。TAKEという横柄さを捨て、マーケット側に認められ求められる工夫や感覚、
GIVEN発想で「GIVE&GIVEN」の心構えが重要と思います。
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