ひげコンサルティング塾
   営業力強化
2.売上・利益拡大7つの誤解(2)



 誤解3:管理の強化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 体力・根性に任せて訪問件数や接客時間を増やし、その時間管理のために活動結果を入力さ
せる監視型管理もうまくいかないケースを見てきました。営業管理者は担当者のバートナーと
して、適切なアドバイスをする役割があります。そのためには活動プロセスの標準化、プロセ
スごとの適切な情報活用と成果をモニタリングしながら目標を達成していく協調体制が必要で
す。
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 動機付けの観点からも、管理強化は好ましくありません。少し長くなりますが、『アメリカ
の心』岡田芳郎ほか訳(学生社)より引用した次の文をご覧ください。
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 人はマネージされることを好まない。
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 リードされたいのだ。
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 世界のマネージャーなんて聞いたことがあるか?
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 世界のリーダー、それはある。
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 教育界のリーダー。政界のリーダー。宗教界のリーダー。
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 少年団のリーダー。町内のリーダー。労働者のリーダー。
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 ビジネスのリーダー。
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 みんなリードする。マネージなどしない。
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 人参はいつもムチに勝る。君の馬にきいてごらん。
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 馬を水飲み場までリードできても、
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 馬に水を飲ませようとマネージすることはできない。
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 もし君が誰かをマネージしたいのなら、
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 まず自分をマネージすることだ。
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 それに上達すれば、君は初めてマネージを卒業する。
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 そしてリードしはじめるのだ。
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 「自分の上司にこのメッセージを送りたい」と、これを読んだ多くのビジネス・パースンか
らの声です。すばらしいヒントが含まれていませんか。
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 誤解4:POS型実績管理
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 コンビニエンス・ストアで買い物をすると、商品単品ごとにPOSリーダに登録し、売上集
計がされます。その結果、売れ筋商品や売れ行きの変化を捉え、商品の入れ替えや補充の基本
情報として活用します。キメ細かくデータを取ることで、時間帯や気温変化、地域のイベント
や建設工事、女子高生の下校時間帯などと関連付けて商品の入荷のタイミングが決められてい
ます。このような情報活用は画期的なことでした。
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 しかし、この方法は基本的に売れたものに基づく情報活用です。広義に捉えた補充システム
と言ってよいでしよう。売りそこなった、つまり機会損失データはここにはありません。競合
店で買ったデータは見えません。企業間取引(BtoB)おいても同様です。ここに販売実績
だけでない視点が重要なことが分かります。
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 顧客の購買動機を知る、顧客に聞く、顧客の感性を感じる、競合品の特徴・特長を知る。そ
の上で対策を明らかにし、営業部門の担当者、管理職はもとより、関連部門で必要な役割分担
を遂行することで企業としての営業力が高まります。
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