Chromecast Audio


1.はじめに

 ネットワークオーディオの利便性に強い興味があり、ネットワークプレーヤーを筆頭に導入を模索していました。
 将来的な目標としては、AVアンプを中心としたサラウンド環境を構築し、音楽もそれで賄うのが適当と考えていたのです。

 スマートスピーカーのグーグルホームミニを愛用しているのですが、音質に不満があり、その選択に些かの後悔を覚えていた頃合いです。AVアンプにスマートスピーカー機能が搭載されたら便利ではないかと、何の気無しに『AVアンプ スマートスピーカー』で検索をかけて、そして知ったのです。それが、クロームキャストオーディオとの出会いでした。
 クロームキャストは名前くらいは知っていましたが、クロームキャストオーディオと言うのは寡聞にして存じませんでした。名前から期待してざっと調べたところ、これなら家にあるミニコンポ(R−K711とLS−K711)と接続してネットワークオーディオに近い運用が出来そうです。然して迷う事も無く購入に到りました。

2.到着

 ヨドバシカメラでの購入を目論んで出掛けたのですが他の予定が押した為に難しくなりその日の購入は断念。しかし早く欲しい気持ちは抑え切れず、ヨドバシドットコムで註文、翌日には到着しました。

3.接続

 早速設定しようとしたところで思わぬ問題が発生です。設置場所の近くにコンセントの空きが無いのです。この電気製品飽食の時代、無論コンセントそのものは最初から数が足りていないので電源タップを使っているのですが、豈図らんや四口しか無いではありませんか! このタップを設置したのは九年以上も前の話、口数なんて気に留めていませんでしたが、流石に四口は予想外でした。それでも早く使いたいばかりに、刻限は既に夜半でしたがタップならコンビニエンスストアでもスーパーマーケットでも買えるだろうと家を飛び出しました。しかし歩いている最中、そして店頭で商品を眺めている内に急に冷静になります。どう考えても割高で、量販店や通信販売で購入した方が良いです。
 それならば、その日は取り敢えず動作させれば満足するのですから、一時的に他のコードを抜いて使えば良いのではと考え直し、結局何も買わずにとんぼ返りしました。四口の内訳はテレビ、HDDレコーダー、ミニコンポ、テレビに接続しているアクティブスピーカーです。この内の必須では無いのはアクティブスピーカーですから、クロームキャストオーディオを接続する時だけそれを外すとしませう。
 帰宅して早速その準備に取り掛かります。コードは複雑怪奇に絡まり、ラベルの類も付けていませんから慎重にコードを辿らなければなりません。その為にタップに手をやり、はて? よく見たら謎の五口目が存在するのに気付きました(爆)。何が繋がっているのかと確かめたら、あろう事か今は使っていない古いHDDレコーダーが繋がっていたのです。何年も使いもしない機器を繋げっぱなしにしていたのです。何と言う電気の無駄でしょうか。そして何で放置していたのでしょうか。思わぬところで自らの行いに呆れました。
 とにもかくにもこれにて問題は解決です。速やかに古いHDDレコーダーのコードを抜き、代わりにクロームキャストオーディオのコードを差し込みました。早まってタップを買ってしまわなくて本当に良かったです。何せ早く届く様にとヨドバシドットコムのカートに商品を入れていたくらいですからね。危機一髪の間一髪の才気煥発でした。
 ミニコンポとの接続には附属のケーブルと、以前に中国から百円で買ったものの使い道が無くなり持て余していた変換ケーブルを使います。良い使い道が出来ました。

4.設定

 初期設定自体は特に問題無く終えます。
 事前にクロームキャストオーディオでの音楽再生について調べており、当然ながらiPhoneの標準ミュージックアプリケーションソフトウェアは対応していないのが理解っていました。それで代わりに使うのがグーグルミュージックプレイです。なるべく余計なアプリは入れたくなかったのですが、しかし標準ミュージックアプリは日常的に使っており、アルバムの途中で再生を止めていたりするので家での使用に共有したくなかったので結果オーライです。
 ちょっと予想外だったのは、てっきりiPhoneに保存されている曲をそのままグーグルプレイミュージックで再生出来ると思ったのですがそれが出来なかった事です。グーグルプレイミュージックで再生するには、クラウドに曲をアップロードしておく必要があります。その際にiTunesとの連携が巧くいかないなどのトラブルもありましたが、とにかく事前に曲の準備は出来ました。因みに今のところ手持ちの曲は千四十曲ほどでした。

5.再生

 期待しつつ再生してみましたが確かにミニコンポから音が流れました。おぉ。ただ、どうにも音に起伏が無い感じがします。それに少し乾いた音に聞こえます。むむ。それで色色と設定を見てみますと、フルダイナミックレンジと言う項目があります。(超が付くほど大雑把に言えば)音が良くなるみたいですが、Hi−Fiオーディオの時に使うように求められ、逆に安価なスピーカーでは使わない様にと注意されています。さて、ミニコンポの場合はどちらなのでしょうか? 逡巡したのですが、クロームキャストオーディオとオーディオ機器をデジタル接続した場合は強制的にオンになるとあり、そしてミニコンポにも一応光デジタル端子があります。それを一つの根拠として同設定をオンにしてみたのですが、明らかに音が違ったのが分かり、取り敢えず悪くはなっていないと判断しました。
 NASを利用したネットワークオーディオとは違いますが、抑抑NASなんて持っていませんし、iPhoneをコントローラーにしたクラウド経由のグーグルプレイミュージック再生で、充分にCDを入れ替えないで済む利便性を得られました。一先ずはこれで満足です。念願の環境を手に入れられました。

 目当ての一つであったグーグルホームミニと連動してラジコの音声をミニコンポで聴くのも出来ました。最初は「クロームキャストで文化放送を流して」と言ったのですがそれでは駄目でして、自分で決めたデバイス名を言わないといけなかったのですね。小生はデバイス名をミニコンポにしていたのでその名前を入れる事でちゃんと出来ました。

 パソコンの音声を飛ばすにはクロームを使います。元はうぇぶらじ@電撃文庫を聴くだけに使っていたブラウザですが、入れていて良かったです。
 ユーチューブの音声を流してみましたが、画面と音声にラグがありこれで動画を見るのは非現実的ですね。音楽を聴くだけと割り切れば問題はありませんし、抑抑パソコンとミニコンポの位置関係からして、最初から動画は想定していません。ただ、我が家の通信環境の問題なのか理解りませんが、音楽の再生が偶に途切れるのが気になります。