好きな戦隊悪役


仮面怪人
 黒十字軍に属する怪人で、その名の通り仮面に重点の置かれたデザインでボディそのものはシンプルに纏められています。その調和が見事で動き易さと格好良さが両立しておりますが、途中からはコミカルなデザインに変わってしまったのが残念です(本放送世代の諸氏にはそれが好きな方も居るのかもしれませんが、その世代ではない私はあまり好きになれませんでした)。彼らが改造人間(サイボーグ)なのか人造人間(ロボット)なのか、或いは強化服を纏った人間なのか疑問ですが、作中で「記憶回路がいかれたか」と言う台詞があるので何らかの機械が関わっているのでしょうね。初期の仮面怪人は余り戦闘を行わず、強いと言う印象がありませんでした。しかし徐徐に戦闘頻度が高まって行った様に思います。
日輪仮面:アフリカ戦線で『アフリカの星』と恐れられその名を轟かせた最初の大幹部です。将軍として本部に迎えられましたが仮面怪人同士の競争意識が強いようで、他の仮面怪人に尊敬されていた様な雰囲気はありませんでした。その為に作戦の連携が巧く行かない事が多多あり、それが一つの敗因だったのでしょう。独特の高速移動と『日輪ファイヤー』を武器としますが、ゴレンジャー相手に苦戦を続けます。後が無くなり策を以ってアカ以外の四人を捕らえ、アカを一度は斃します。しかし生きていたアカに四人を解放され、アカと一対一の決闘を繰り広げ敗死しました。その戦闘の様子は当時の仮面怪人では多い部類であり、非常に楽しませてくれました。余談になりますが将軍の中で唯一将軍の名を冠されていません。不遇な存在かもしれませんね。
鉄人仮面テムジン将軍:日輪仮面が一向にゴレンジャーを斃せず、それに業を煮やした首領が呼び寄せた、『モンゴルの鬼』と称される将軍です。その点では日輪仮面と然程異なった印象を受けませんが、他の仮面怪人からも将軍として尊敬されている様子で、人望、或いは実力の差が窺えます。日輪仮面以上の実力者でありながら慎重な面も持ち合わせており、決してゴレンジャーを侮る様な真似はしません。仮面怪人と強力な連携をとり、緻密な作戦で追い詰めていきます。また非常に潔く、作戦失敗の折には己の責任を真っ先に認めます。度重なる失敗の末に黒十時総統が次の将軍と作戦会議を行った際には、その相手が気になり堂堂と尾けると言うお茶目な面もあります。そんな、ばれるがな(笑)。それとも自分が仕える相手を侮っているのでしょうか。プライドの高いテムジンはマグマンとの共同戦線を嫌がり、また手柄を取られる事を嫌い彼の邪魔をしました。しかしそれはやってはいけません。其処にどんな理由があったにせよ、それは組織への反逆を意味します。ゴレンジャーとの直接対決では五人を圧倒する、将軍と言うに相応しい戦闘力を見せ付けます(日輪仮面に使ったアカの奥の手であるヤリビュートをも避けました)が、それを快く思わないマグマンの攻撃に嵌ります。人を呪わば何とやら、ですな。ゴレンジャーストーム、回転ゴレンジャーストームの二連発を凍結装置で無効化し、反撃でゴレンジャーを苦しめ「鉄人仮面テムジン、勝利したりい!」と高らかに宣言します。そしてバリブルーンへと乗り込み特攻を仕掛けるのでした。ゴレンジャー打破は実現出来ませんでしたが重要な戦力であるバリブルーンの破壊に成功します。直後により強力なバリドリーンが登場したので無駄死ににも思えてしまいますが、総統閣下から「鉄人仮面、お前の意地は見たぞ。バリブルーンを道連れにした辺りは流石だ。天晴れであるぞ!」と言う言葉を賜りましたので本望でしょう。
火の山仮面マグマン将軍:これ以上はテムジンが何度作戦を仕掛けても同じ結果になる、そう判断した総統が呼び寄せた次なる将軍です。火山を模した仮面は見るからに強そうで、実際にテムジンの攻撃を難なく躱しています。その際に今のテムジンが指揮官としては失格だと言う事を見抜き、単純な戦闘力だけではないという事を感じさせます。前任者同様に失敗続きで総統はマグマンに見切りをつけ始めました。信頼を回復するために絶対に撤退しない最後の作戦に挑むマグマンですが、ゴレンジャーマシンを犠牲にしたゴレンジャーの攻撃で打破されました。ゴレンジャーとの直接戦闘ではその攻撃を防ぎ、火の玉で大きなダメージを与えますがゴレンジャーハリケーンを使われます。ゴレンジャーハリケーンが変化した生卵を自分の頭上で茹で、「美味しそうだ」と言いながら口に含んで爆死すると言う無様な最期を迎えました。爆発しながら「俺は悔しい〜」と言う言葉を残しますが、あんなやられ方ではそれもそうでしょうと言うしかありません。余談になりますが作中で、ナレーターからは二人目の幹部と呼ばれています。益益日輪仮面の立場が無くなりますね(笑)。
ゴールデン仮面大将軍:棺の中で眠りについており、時が来れば自然と復活すると言う将軍です。その設定が高い期待を抱かせ、強力な存在である事を想起させます。名前からして大将軍と言うことでテムジンやマグマンよりも強大な能力の持ち主である事を思わせ、黒十字軍の最高幹部としての魅力がありますね。しかし大将軍と銘打たれながらも、緻密な作戦を立て卑怯な振る舞いを嫌うテムジンや短気で怒り易いマグマンと言った前任者に比して、特に個性が無く存在感に欠ける面がありました。その上戦闘力も高いとは言い難く(考えがあっての事でしたが)ゴレンジャーに呆気無く敗れてしまいます。最後を飾る最高幹部でありながら総じて名前負けしていました。
黄金仮面:黄金のマスクと巨大な鎌を武器にする仮面怪人で、いきなりその格好良さを感じさせてくれました。仮面怪人に対する格好良いと言う印象を持たせてくれた存在でした。しかし初回に登場した故の不幸かその格好良さとは裏腹にゴレンジャーとの戦闘は皆無で、ゾルダーが一掃され逃走した所に『ゴレンジャーストーム』を受け爆発四散しました。その戦い振りが堪能出来るのはEDだけとなっています。
武者仮面:五月人形を髣髴とさせる甲冑姿の仮面怪人で、僅かとは言えアオレンジャーとの戦闘場面が存在しました。明が所属していたイーグル東北支部を壊滅させた仇であり、アオレンジャーが彼に致命的な一撃を炸裂させると言う展開は良いですな。
青銅仮面:大太が所属していた九州支部壊滅を指揮していた怪人で、大太・・・ひいてはキ同様に逞しく力強さを感じさせます。高い防御力を期待させる名称と外見ですが、初期の怪人故に戦闘では呆気無かったです。
ヒスイ仮面:
毒ガス仮面:健二が所属していた関西支部壊滅を仕切った怪人で、防毒マスクを思わせる仮面を装着しています。その効果は全くの逆で、口の先端から毒ガスを噴射、それで関西支部の人員を殺害しました。しかし毒ガスを噴射しながら走ると、その勢いに負け毒ガスが後ろに流れます。何だか間が抜けていて微笑ましいです。真っ先に毒ガスの餌食になるのは後ろを追随しているゾルダーだと思います(笑)。
虹仮面:アオを苦しめた強敵で、ようやっと仮面怪人も本格的な戦闘を見せてくれるようになりました。『虹分身』と言う技を使うのですが、スーツは一体分のみで、カメラワークの工夫で複数居る様に見せると言うのが見事でした。その分身でアオを翻弄し、地割れを起こして敵を追い詰めます。
鏡仮面:ペギーを精神的に追い詰めると言う作戦も一定の成果を挙げましたが、彼の存在意義は日輪仮面と組んでの『日輪サンミラー火炎』に尽きます。日輪仮面の日輪ファイヤーをその鏡に受け反射、数倍の威力でゴレンジャーを苦しめました。しかしゴレンジャーの攻撃を受け記憶回路が故障、日輪仮面を敵と誤認して仲間割れを起こしてしまい、ゴレンジャーストームに散りました。
剣仮面:仮面のデザインがコミカル路線に傾いた、最初の一人と言えましょう。剣、即ち武器を名前に冠しながら、その外見とのギャップが激しいです。しかしその戦闘力は名前に恥じないものを持っており、サーベルやナイフ、最後の手段である大刀を武器に苛烈な攻撃を繰り出します。特に顔に刺さっている大刀の威力は凄まじく、放り投げれば炸裂した場所で爆発を起こします。仮面は直後から完全にコミカル路線へ移行する訳ではないので、何故これだけの怪人でありながら何とも言えない仮面になってしまったのか疑問に思います。
砲丸仮面:新たな将軍であるテムジンと共に堂堂と登場した怪人、その名前からも物物しさが伝わって来ます。鎖に繋がれた鉄球を振り回し、並み居る敵を弾き飛ばします。アオもその攻撃に苦戦した事から凄まじさが窺えます。剣仮面に続き戦闘にもボリュームがあって嬉しいですね。
歯車仮面:テムジンの指令でアトランティス号を操り、ゴレンジャーと戦いました。歯車による攻撃はキを苦しめました。しかし最大の特徴は別にあります。何とその肉体に水素爆弾を内蔵していると言う、恐ろしさ極まりない怪人です。尤も、この時期の特撮ヒーローでは珍しくなく、寧ろ現代から見ると凄く感じられる怪人でしょうか。
針金仮面:
カミソリ仮面:日常用品である剃刀を名前にしているのですが、その戦闘力や方法は剣仮面に勝るとも劣りません。剃刀と言うには余りに巨大な、最早大剣と言って差し支えない武器で障害を切り裂きます。その他に小型の剃刀を投げつける事で中距離戦にも対応出来、ミドのミドメランを真っ向から打ち破りました。しかし最後はネオミドメランに逆転され敗死する事となります。
青すじ仮面:毒薬博士と呼ばれる知能派の怪人です。しかしその毒を糊塗した『毒吹き矢七変化』を武器に、直接戦闘も可能な優秀な人員でもあります。毒吹き矢の様様な毒は見た目にも面白く、戦闘に華を添えました。通常では考えられないほど圧縮された鉄『ウイスカー』を追い求め、最終的にはそれを勝ち取ります。其処までは良いのですが、それを如何するのかと思えば吹き矢の矢へ打ち直すのです。もしも大量にあるのであれば構いませんが、材料が限られている段階でそのような武器にしてしまうのは間違っているとしか思えません。未だ剣のまま使った方が良いのではないでしょうか。アオの発明した特殊磁石でその矢を全て奪われてしまうのですが、青すじ仮面は其処で終わりません。隠し持っていた奥の手でゴレンジャーを攻撃します。ゴレンジャーがゴレンジャーサークルで対抗するのですが、其処でも終わらず『青すじ仮面は怒ったぞ。青すじを立てて怒ったぞ』と更に向かって来るのが天晴れでした。ウイスカーを奪取する時もそうでしたが、幾重にも手段を講じ安易に話を終わらせないのは評価できますね。
鉄の爪仮面:周到な作戦でゴレンジャー基地に入り込み、暴れ回る姿が印象的です。どんな鋼鉄をも紙切れの様にぶち破り、ゴレンジャーが五人でかかっても寄せ付けない高い戦闘力が非常に魅力的な存在です。怪人が強いと話も面白くなります。これまでの仮面怪人は戦闘指揮官を兼ねていて戦士と言う印象でしたが、鉄の爪仮面はどちらかと言うと怪物、モンスターに近いですね。二年後ならボスになれたような名前もポイントですね(笑)。
岩面仮面:何と言ってもテムジンの台詞、動作を真似て「えぇい! 一一真似をすんな!」とどつかれる場面が最高です。四方に顔が位置し全方向を絶え間なく見張り、頭突きでキに競り勝つパワー、モモの爆弾を防ぐ強固な防御力を備えた盾と割合に強いのにお茶目な所もあると言うのが堪りませんね。
剣鮫仮面:頭部全体を鮫が覆う様な、仮面の域を逸脱した姿です。闇夜の中から現れて人間を襲う場面に恐怖が感じられます。
ガンマン仮面:馬に乗り『夕日のガンマン』を名乗る仮面怪人で、酸素爆弾を入手するのに必要な資金調達の為に数多くの銀行を襲いました。拳銃を武器にした射撃の名人で、仮面そのものも銃を兼ねています。ユニークな面も併せ持った魅力的な怪人でした。
野球仮面:永井一郎による愉快な喋りが印象的な怪人です。頭部そのものが野球ボールを模した形状をしていると言うコミカルな外見と、ユニークで独特な台詞回しが面白いです。九人のゾルダーを配下に自分を中心とした野球チームを組んでおり、無駄に殺されるとその事を怒る部下思いの一面を持った怪人でした。
剣道仮面:正正堂堂と戦う事を信条とし卑怯な手を使う事を何よりも嫌いました。ミドを手始めにゴレンジャーのメンバーを一騎打ちで退けるほどの実力の持ち主でしたが、その性格が災いし黒十時軍によってサイトマシンへと改造されてしまいます。ナレーションでは血に飢えた野獣と称されていましたが頭の狂った人にしか見えませんでした。槍と額の三日月手裏剣が武器です。また外見上は剣道の面に隠された一つ目が印象的でした。
鉄グモ仮面:仮面怪人の中では珍しく、他の特撮ヒーロー作品に頻出する怪人に近い外見でした。
マンモス仮面:マンモスの如く高い怪力の持ち主であり、『マンモス突撃』、『マンモス頭突き』、『マンモス牙』を駆使してキを苦しめました。キは最初に会った時に「何じゃお主は! 象の化け物かのぅ!?」と言っていましたが、マンモス化面の仮面はマンモスの骨骼を模しているのであり、即ち特徴的な鼻が無いのですが、それでよく象の化け物だと理解りましたね。
鋼鉄虎仮面:強そうな名前と姿をしていますが実際には特に強くもありませんでした。レッドビュートの一撃で長大な牙が折られてしまいましたが、別にそれを使っていた場面も無かったので余り問題では無さそうです。
ダイガー仮面:鋼鉄虎仮面が登場してから余り経っていない中で、似た系統の怪人が登場する事には疑問を持ちますが、終盤を飾るに相応しく強そうです。虎を模した仮面の口に相当する部位がありますが、その中に人間の顔と思しき物体があるのが不気味でした。劇中では人間としての姿も見せるのですが、その時と怪人の姿で声が違ってしまいます。それはダイガー仮面に限った問題ではありません――私はハカイダーですら同様の感想を抱きました――が気になってしまいます。

黒十字総統
 黒十字軍の頂点に立つだけあって、将軍を含めて仮面怪人を遥かに上回る戦闘力の持ち主でした。ゴレンジャーのあらゆる攻撃を完全に跳ね返し、首を落とされてもそれを物ともしない不死身の生命力を誇ります。その強さには惚れ惚れとしました。
 最初期は全身を布で包んでいましたが、途中から衣装が変更されると言うのも、物語の展開に合わせた盛り上がりがありましたね。黒十字総統の演者はプロフェッサーギルからビッグシャドウへ途中で変更されたのですが、個人的には人間とは思えぬ不気味さを漂わせていた前者の方が好きでしたね。後者はその挙動にも人間味が見られ、粗暴にして野蛮なおっさんと言う印象が強いです。前者のままであれば最終決戦もより魅力に溢れていたのではないでしょうか。

ダークナイト
 正体がメギド王子だと言うのが信じられない程の(笑)格好良い剣士です。闇の舞で帝王アトンを打倒し、ジャシンカ帝国の頂点に立ちました。最後に斃されたアトンはそれでも満足していたでしょうね。このアトンとメギドの親子関係はとても好きです。

コンピュータードラゴン
 スーパー戦隊超全集で小さなその写真を見た瞬間から格好良さに惚れました。メカ進化獣の中で一番好きです。

バイオハンターシルバ
 典型的なダークヒーローで、『バイオ粒子反応発見。破壊! 破壊! 破壊!』の声と共に登場します。毎回巨大戦闘に移ると「くっ、バルジオンさえあれば・・・」と呻くのがお茶目ですね。販売尾粒子を放つ『バイバスター』の威力は激烈で、命中すればバイオマンさえ斃します。しかしパワーアップを果たしたバイオマンの前には無力となりました。また終盤では、一度はギアに奪われたバルジオンを取り戻しますが、その時にはキングメガスが完成しており既にバルジオンは問題ではありませんでした。その格好良い外見、立ち位置とは裏腹に、妙に報われないと言うか、苦労人です。

バルジオン
 シルバが乗る巨大ロボで、戦隊の敵ロボとしては非常に高い人気を誇ります。多分に漏れず私も大好きなロボです。その活躍こそ見た事はありませんが、幼少の砌に戦隊ヒーロー超全集で見てから、強く記憶に残りました。戦隊と同様に巨大ロボを持つ、シルバが敵の中でも特別な存在であると感じられますね。必殺剣『バルジオンメーザー』と、胸から発射する反バイオ粒子砲が武器です。

キングメガス
 バルジオンを研究してギアが造り上げた、最強のネオメカジャイガンです。バイオマンに於いて最後の敵であり、キングと言う名称や黄金のボディがラスボスとしての格を感じさせます。

地帝王ゼーバ
 地底王国チューブを束ねる首領で、その正体はリサールドグラー一族の一体です(父親が先代リサールドグラー)。地帝獣の中でもリサールドグラーが別格に感じられて好きです。しかし統率者が単なる地帝獣に過ぎないと言うのは、その配下にとっては問題となります(実際、マスクマン劇中ではそれが関係しました)。暴魔の様に上から下まで所属する全てが暴魔百族であれば問題はありませんが、地帝獣が怪人でしかなく幹部は別の種族である場合は首領の格がスポイルされます。しかし長く続く戦隊シリーズですから、中にはそんな作品があっても良いでしょう。

ドクターケンプ
 月形剣史のボルト幹部としての名がドクターケンプです。何度か幹部の入れ替わりがあったボルトですが、ケンプはその中でも一番の古株であり、そして最後まで居続けました。それも当然でビアスが目を付けていたのは剣史とルイなのです。
美獣ケンプ:ケンプの戦闘形態で強さを美しさを兼ね備えています。どの辺が美しいのか天才ならぬミオさんには理解らないのも仕方がありません。
恐獣ケンプ:中盤でケンプが自らの肉体を強化して誕生しました。美しさを捨てて強さのみを追求したと言う禍禍しい姿からは美獣ケンプには無い迫力があり、ライブマンを圧倒する驚異的な戦闘力の高さを持っています。特筆すべきは最後までライブマンが恐獣ケンプに勝つ事が無かったと言う事です。最終的に千点頭脳となったケンプは脳をビアスに提供し、残った肉体は恐獣ヅノーとなりましたので、恐獣ケンプとしては負けなかったのです。それ故に強いと言う印象のみが残っております。歴代の戦隊作品に登場した敵幹部で最も強いのはと問われたら、あたしは先ずケンプを挙げるでしょう。それほどに恐獣ケンプの強さは圧倒的で、強烈でした。余談になりますが小生は幼少の頃、スーパー戦隊超全集に載っている写真で見て恐獣ケンプは着包みではなく、巨大な貝の作り物に絵が描かれているだけなのかと誤解しました。真実を知ってからはそう見える事はありませんが、小さな写真でしたので何も知らない頃はそう思ってしまったのです。

暗闇暴魔ジンバ
 暴魔百族の幹部にして、暴魔一の剣の使い手。不死身の肉体を持っていると思いきや、その秘密が明かされぬまま死んでしまった人。レッドターボのライバル的存在であり、剣の腕ではレッドターボを凌駕するも、ターボレーザーを喰らい戦況が一転する事が多い。死後、ヤミマルに巨大化させられ傀儡となりながら、ターボロボを戦闘不能に追い込み幹部と怪人の格の違いを見せ付けました。等身大戦闘では余り印象に残らない最期を迎えましたが、巨大化して行われたターボロボとの戦闘で充分に魅力を発揮しています。暗闇魔神剣を振り回し剣戟戦を繰り広げ、高速剣を折ると言う快挙を成し遂げました。
 どうにもミオさん、こういう武人的キャラが好きなようで、然程興味なかったのですがビデオでその勇士を見た途端に好きになりました。一人称が拙者で、ござる口調なのもまた良いです。劇中ではかなりの腕前だと思いますが、前述したようにターボレーザーに弱い感があります。また、一度はGTクラッシュを受けて死んだと思いきや、すぐに復活する事から不死身かと思いましたが、普通に死んでしまいました。私的には本当は甦る筈でしたがそれより前にラゴーンが死に、暴魔が滅びてしまったから甦るに甦れない、と強引に解釈。きっと倒れてから甦るまでのブランクはその時ごとに違うのですよ。最初は偶々すぐに甦っただけで・・・。個人的な印象としてヤミマルはレッドターボのライバルという感じはしませんでした(流星光としてヤミマルが一番最初に目を付けたのは、力ではなく大地(=ブラックターボ)でした))ので、物語後半まで登場し続けて欲しかったです。見かけによらず意外と声はハンサムさん(はぁと)。残念な事に早期の退場でその人格も深く掘り下げられず、キャラが薄い感は否めません。レッドとの因縁もおざなりでした。仮定の話をしても詮無き事ですが、終盤まで生き残り続けたのであれば、レッドとの因縁も深く描かれ愛を憎むと言う性格設定も描写されたのでしょうね。

かっとび暴魔ズルテン
 暴魔百族の幹部。かっとびズルテンと言う車に変身する能力を保有し、俗に言うムードメーカー的存在と思われる。小悪党的な印象を持つが、あくどい考えを思いつくこともあり、芯はしっかり(?)凶悪。
 何か和むキャラでした。他の幹部が次々と倒れていく中、終盤まで生き延びた事も印象深いです。「ターボビルダーにぶつかっちゃうよ〜」と言う悪役らしからぬ台詞や、「負けた・・・ラゴーン様が負けた・・・(泣くジェスチャー)」などのユーモアさも兼ねていて、非常に見ていて面白いキャラでした。唯、ラゴーンが死んだ時にはヤミマルに取り繕うなどの軽さはあまり好きではありませんでした。ラゴーンを復活させる為に、部下になったふりをしていた、とかでしたら良かったのですが。

流れ暴魔ヤミマル
 般若の面を被り、鬼を思わせる風貌で登場しました。現れるや否やプラズマシュートを真っ二つに両断した場面は新たな強敵の登場を印象付けたでしょう。流れ暴魔として苦難の年月を生きて来ましたが、長い間修行を続け高い戦闘力を持つに至りました。暴魔獣を遙かに上回り幹部にすら匹敵する強さを手に入れたヤミマルですが、特殊能力の面ではからっきしで武器の出現、暴魔獣の巨大化は肩に乗せたヤミクモに頼っています。これは、如何に強くても越えられない、純潔の暴魔と混血の流れ暴魔の差を表しているのではないでしょうか。キリカが戦士として覚醒したのに共鳴する様にパワーアップ、真紅と漆黒で彩られた鮮やかな鎧を身に纏いました。当然戦闘力もパワーアップしたのでしょうが、特筆すべきは特殊能力の強化にあります。これまでに出来なかった自力での暴魔獣を巨大化させる、暴魔城へ入城する、それが可能となりました。これは流れ暴魔でありながら純血の暴魔と並んだ事を証明しています。強化前後を問わず、戦闘では実に数多くの武器を使いこなします。列挙すると『流星剣』、『流星銃』、『ヤミオノ』、『ヤミヤリ』、『ヤミユミ』、『ヤミ手裏剣』、『ヤミガマ』、『ヤミこんぼう』、『ヤミナイフ』の九種に昇ります。流星剣は最も多用されていた曲刀で、プラズマシュートを両断したのもこの武器です。流星銃で印象的なのは爆発寸前のZバズーカを運ぶ洋平、俊介を狙った時ですね。ヤミオノ、ヤミヤリ、ヤミガマは特に印象に残った場面は無いですし使った数も少ないと思われますが、振るっていた姿は確かに思い出されます。刀剣の他に斧や槍をも使いこなすと言うのは珍しいですね。残りの三種は何処で使ったのかすら思い出せません(苦笑)。人間の姿になった時は流星光を名乗っていますが、こち亀『ビデオカメラマン!の巻』に登場した嫌なアイドルとは無関係です(笑)。使用回数は少ないのですが、人間の姿から流れ暴魔の姿へ戻る時の正式な変身場面もあります。背を向けて制服に描かれた流星の刺繍が光って変身が完了。「流れ流れ二万年、流離い転校生! 流れ暴魔ヤミマル!」と言う決め台詞を含めたのがロングバージョンです。
 理由も知らずヤミマルは孤独の中を生きて来ました。その中で掴んだ絆、それが同じ流れ暴魔であり、運命の赤い糸で結ばれた相手であるキリカです。ラゴーン様を罠に嵌め暴魔の天下を取る事に成功し絶頂を迎えたのですが、甦ったネオラゴーン様の策で変身能力を失ってしまいます。その時に変身能力を取り戻さんと雷雨に打たれた姿は凄まじい執念を感じます。
 戦隊では第三勢力は非常に強いと言う定番があるのですが、ヤミマルにはそれほどの印象はありません。決して弱いわけでは無くターボレンジャーの五人を圧倒した場面もままあります。しかし然程の印象に残らないのは偏にヤミマルが影の主役でもあるからでしょう。ターボレンジャー、暴魔百族の双方と敵対し続けていたヤミマルですが、最終回では五人と共に卒業式を迎えています。改心した敵幹部は居たでしょうが、こういった結末を迎えたのは唯一ではないでしょうか。

流れ暴魔キリカ
 ヤミマルと赤い糸で結ばれた相手として、中盤から登場しました。パワーアップ後のヤミマルと合わせた真紅と漆黒の鎧を身に纏っています。その描写が少ないのでどの程度の戦闘力を有しているのかが理解りません。ヤミマルほどではないが暴魔獣よりは強い、と言う程度でしょうか? 武器は『月光剣』と『リングナイフ』。後者は武器として使っている場面が少なく巨大化させる為の道具と言う印象が強いです(その時にクルクルと回転しているのが特徴的ですね)。それに反して月光剣は多用されていますね。特に強く印象に残っている場面は終盤にあります。ターボレンジャーからの説得で心が揺らぎつつある中で、それを振り切る様にスローで「げっ・・・こぉ・・・けぇ〜ん!」と発しながら攻撃した場面です。また技としては『ムーンライトビーム』があります。ヤミクモボーマを大復活させる際にヤミマルの『スターライトビーム』に続き放つ場面は流れる様で素敵でした(まぁ、一度目は失敗したのですが(笑))。一話限りの登場ですが魔神剣を装備した姿も格好良かったです。月光剣との二刀流も決まっており、その超絶な威力と相俟って印象深いです(一振りで大地を割くのですヨ!)。ヤミマルと違って最初から自力で暴魔獣を強化させることが可能だったのですが、これは二人の能力差を表しているのか、それともヤミマル同様に共鳴する事で高い能力を得たのか、そのどちらなのでしょうかね。ヨロイボーマと融合して真の暴魔として『ヨロイキリカ』と言う姿に変貌するのですが、この姿が強そうで非常に格好良いのです。余談になりますがスーパー戦隊超全集でそれを知った時は、一度その姿へ進化してからは最後までその姿なのだと思っていました。しかし一度きりの姿でしかなかったのですね。ヨロイキリカ自身の格好良さも然る事ながら、敵幹部が中途でパワーアップすると言う展開は魅力的ですからその姿のままあり続けて欲しかったと思います。特に戦隊にて第三勢力の幹部がパワーアップすると言うのは前例が無いのではないでしょうか。過ぎた事を言っても詮無き事ですが、返す返すも残念です(これには続きもありましてそれは後程。以下サーベルビリオンに続く)。
 終盤の展開で、遂にヤミマルとキリカは訣別します。ターボレンジャーの、力の説得がその契機だったわけですが、その実原因はもっと深い所にあります。同じ流れ暴魔と言う世界でたった二人だけの仲間であるのですが、二人が過ごして来た人生は余りにも違います。違い過ぎます。片や暴魔にも人間にも相手にされず孤独に生きて来て、片や二万年もの間両親に、或いはドクロ怪人に大切にされ、人間界でも十八年間の人間としての生活を送って来た、これが分かり合うのは難しい筈です。ヤミマルの苦しみも、復讐の念も、キリカには理解出来ないのですよね。それでも最終的に二人で生きて行く事になったのは、偏に互いの互いを思う愛の強さを示しています。
 月影小夜子がキリカとして覚醒する以前は、力に対して恋心を抱いていました。終盤でターボレンジャーの味方になった時期がありましたが、その時に真っ先に力の介抱をしようとした姿を見るに、決してその恋心は失われていなかった様に思います。その時点ではヤミマルともこの世で唯一の仲間であるという点と、“運命の赤い糸で結ばれた相手”であると言う、半ば洗脳に近い繋がりだけだったのでしょう。一時的な別れを経て、遂にお互いが愛で結ばれたのでしょうね。最後になりますが、父親であるカシム曰く、『流れ暴魔とは暴魔と人間の架け橋になる存在』だそうですが、ターボレンジャーはそんな事もお構い無しに暴魔大帝を斃しましたね(ぉ いあ、まぁ、暴魔は未だ大量に封印されているでしょうから、この時は間に合わずともこれからなのでしょうね。個人的な考えですが、最終話以降ヤミマルとキリカは暴魔と人間の架け橋となるべく、旅に出たのだと思います。

暴魔大帝ラゴーン/ネオラゴーン
 大帝の間に座している異様な姿は組織の首領に相応しい威厳があり、この上なく魅力的な存在です。一向にターボレンジャーを打倒出来ない幹部連中に業を煮やす場面もありましたが、基本的には優れた人格者です。それはヤミマルの姦計に嵌り斃れ、復活した時に発した「暴魔城と暴魔百族を守る為に生き返った」と言う台詞からも明らかで、暴魔大帝と言う一族の頂点であるだけに一族を守ると言う責任も背負っていました。これもまさに私にとって理想的な存在です。玉座に不動で佇んでいる所や、無数の腕から繰り出す攻撃が格好よかったです。特にレッドターボとの一騎打ちでは、伸縮自在の腕を駆使し、傷口からはじける火花も攻撃に利用していたりと、非常に見応えのあるものでした。画、状況共に理想的な戦闘です。ラゴーン様が高い戦闘力でレッドを追い詰め続け、しかしレッドも着実にダメージを与える。だからと言って安易に一発で逆転するのでは無くラゴーン様が斃れない事でその強さを感じさせます。最後までレッドを苦しめ続けるもソードで貫かれ戦闘が終了します。が、実は生きていて(発言からすると一度死んだのが生き返ったのかもしれませんが)真の姿を現す事で更に評価が上がります。その後巨大化してもターボロボの攻撃を全く受け付けず、スーパーターボロボのスーパーミラージュビームですら無傷と言う壮絶な実力を発揮してくれます。慾を言うならば、直ぐに合体せずにターボロボとターボラガーがタッグを組み、それでも敵わないと言う場面を入れて欲しかったですね。本当の姿である二本足形態も格好良く、スーパーミラージュビームにすら耐えて突き進む姿は迫力に満ちていました。タウ・ザント戦もこのような戦闘が見たかったです。
 また復活後の姿であるネオラゴーンは、好みのデザインではないもののラゴーンから進化した姿と見ると面白いと思います。真の姿がすっきりしたデザインと言うのも良いものです。レッドとラゴーン様の死闘があまりにも良かった為か、ネオラゴーンの戦闘には不満があります。ターボレンジャー、ヤミマルとの三つ巴の戦闘は、ネオラゴーンの強さがちゃんと発揮されており決して悪くありません。等身大戦の不満は後述しますが、巨大化してから殆ど何もせずにスーパーミラージュビームで呆気無く散ってしまったのが残念です。ヤミマルの帰還、暴魔城の破壊と言うイベントが待っていたので致し方無い所ではありますが。
 不満を言うならば、両形態とも等身大戦ではGTクラッシュでやられてしまった事でしょうか。前者は仕方ないとしても、後者は是非Vターボバズーカで止めを刺して欲しかったところです。それまで五人とヤミマルを一人で相手にして、その実力を見せ付けていただけに余計に残念です。
 何故か百八匹暴魔獣大封印に封印されている暴魔獣の中に、ラゴーン様の姿がありました。暴魔の名前である『〜ボーマ』と言うのは単なる種族名であると考えられますので多くの暴魔獣に関しては問題無いのでしょうが、流石にラゴーン様がそれでは格好がつきません。ラゴーン様の双子の弟と言う説も考えられますが、個人的解釈としてはあれは紛れも無くラゴーン様だと思います。GTクラッシュで散ったラゴーン様は地獄へと堕ちそれが大封印へと繋がっているのではないでしょうか。無論ネオラゴーンとして復活した姿も本物のラゴーン様だと思います。即ち、死に絶え大封印に封印されたラゴーン様と復活したネオラゴーン、どちらも正真正銘本物のラゴーン様なのではないでしょうか。

暴魔獣
 ターボレンジャーに於ける怪人であり、暴魔百族を構成する人員です。明言されておらず推測に過ぎませんが、幹部も暴魔獣の一種であると思われます。恐らく優秀な暴魔獣や、名を挙げた暴魔獣がラゴーン様や幹部に認められて、幹部として選ばれるのでしょう。その時に初めて名乗る事も許されるのだと思います。作中では多くの暴魔獣が封印されており、それを幹部が復活させると言う場面が多用されます。必須と言うわけではないのですが、復活した暴魔獣が「大復活! 暴魔獣、〜ボーマ!!」と宣言する事が多く、流れる音楽と相俟って好きな台詞です。またその他の特徴として、一度斃されてから巨大化すると自我を失い、本能のみで暴れる状態になります。恐らく復活や蘇生の類ではなく、一度滅んだ肉体のみを幹部が傀儡として利用、操っている状態なのでしょうね。幹部であるジンバも同様だった事も、暴魔獣と幹部に差は無いとする根拠の一つです。唯一の例外としてラゴーン様は巨大化後も自我を保っておりましたが、それは状況が異なります。ラゴーン様は斃されて誰かの手で巨大化されたのではなく、死んですらいないのが自力で巨大化したに過ぎません。作品そのものが好きだからと言う贔屓目もあるかも知れませんが、暴魔獣のデザインは全般的に好みです。前作の頭脳獣に続いてモティーフが幅広く団子や土偶の様な物体から、渡り鳥やガンマンの様な職業、そして溜め息や記憶、扱きの様な抽象的なものまで、実に様様な所から選ばれていました。ノッペラボーマに至っては最早洒落です。最後に余談になりますが、矢鱈と『不死身』とか『暴魔百族の守り神』と呼ばれるのが多いです。
イワガミボーマ:作中で最初に復活した暴魔獣であり、幹部を復活させたと言う功績を持つ存在でもあります。名前からすると岩神(そんな神様は聞いた事がありませんが)の暴魔獣なのでしょう。岩石の様な躰でちゃんと口も存在するのが特徴的です。封印された際に人間の手で腕を切り落とされ、また復活の際にはそれが再びくっついたのが印象的ですね。物語としては初回に登場した怪人であるだけに戦闘では特筆すべき活躍も無く、コンビネーションアタックからプラズマシュートの流れるような連撃で斃れました。このコンビネーションアタックの場面はタイムレンジャー最終回でも使われており印象に残ります。ターボロボが登場する前と言う事もあり巨大化もしていません。
ネジクレボーマ:“捩じくれ”がモティーフでしょうか。何だかネジレジアに通ずるものがありそうです。ターボレンジャーを体内に取り込み、妖精パワーを吸収すると言う芸当を見せました。白いターボレンジャーが初めて登場した瞬間です。その長い右腕を武器に攻撃を繰り出します。ターボロボが初めて戦った相手でもあり、ターボクラッシュは当然としてターボパンチも食らっています。
ダンゴボーマ:その名の通り団子の暴魔獣です。みたらし団子を模した外見で武器の『団子爆弾』も串団子にしか見えないのですが、二万年前にラゴーン様に人間団子を献上すると約束しており、復活後はそれを実現せんと働きました。ウーラーに『ウーラーダンゴ』と言う特殊な技を授ける場面もあり、幹部連中から暴魔獣の鑑と称されています。人間団子は人間を圧縮して生きたまま団子にするのですが、それをラゴーン様が食べるイメージ映像では切り取られても手がぴくぴくと動いており何気に恐ろしいです。ターボレンジャーとの戦闘では人間団子を盾に利用したのですが、レッドの魔球攻撃でダメージを受け、ターボレーザータワーにやられました。その際に人間団子は元の姿に戻ったのですが、太宰博士、山口先生が取り込まれた人間団子のみ元に戻らなかったと言う不思議な現象が起きました(笑)。巨大化してからはターボロボが高速剣を伸ばしそれに刺され没しました。
ジャシンボーマJr.:名前の通りジャシンボーマの息子であり、父を復活させる為に奔走しました。父とは違い二本足で歩く人間型なのですが、皮膚の質感やデザインラインは統一されています。復活を目論むJr.とそれを止めようとするターボレンジャーの戦いは緊迫感もあり良い場面です。その時に使う道具は目玉がぎょろりと動くのが印象的です。戦闘ではジャシンボーマの触手に捕らわれたブルー、イエローに跳躍して攻撃を仕掛けたり、ジャシンボーマの背に跨り触手に電撃を流し活躍しました。しかし哀れ、プラズマシュートで大きなダメージを負ったジャシンボーマに食べられてしまうのです(哀)。直接的な描写こそ見せていませんがこの場面は恐ろしかったです。その父に対する高い忠誠から、暴魔獣の中でも非常に好きな部類です。
ジャシンボーマ:暴魔の守り神と称される強力な暴魔獣です。邪神、或いは邪心でしょうか。フローラがその命を賭して封印、その為に奈落の底に鎖で繋がれています。其処から脱しようと鎖を引きながらもがいている姿が印象的です。そして現れた姿は他の暴魔獣とは一線を画す、獣に近い鈍重な形態です。それが劇場版と言う大舞台に、また強力な存在と言われるに相応しい姿です。復活して直ぐにターボレーザーを尽く弾き返し、火炎攻撃でターボレンジャーを遙か彼方まで吹き飛ばしてその非常に高い戦闘能力を印象付けました。その火炎を暴魔城へ吐き掛け、灼熱の暴魔城と化して地上を焼き払うのが目的で、その作戦からも如何に高い能力を持っているのかが窺えます。その後の戦闘でも高い戦闘力を発揮し、プラズマシュートを受けても死にませんでした。ダメージを回復しようとしたのか、巨大化してターボレンジャーを一掃しようとしたのか、その意図は定かではありませんが息子であるジャシンボーマJr.を食べると言う暴挙に出ます(ジャーミンからも「何をする!?」と批難されました)。其処まではその強さ、恐ろしさ、そして冷酷さも感じさせたのですが、巨大化してからは散散としか言いようがありません。自分の意思で巨大化した筈なのに自我を失い、殆ど活躍する間も無くターボロボに斃されてしまいました。尺の都合上仕方が無いのですがこれは残念です。性格と言う面では余り好みではありませんが、その強さ、特異な体型は好きな暴魔獣です。
ミノカサボーマ:博物館に展示されていた蓑笠に封印されており、ジャーミンの手で封印を解かれました。蓑笠に姿を変え浮遊、人人に取り付いて江戸時代の姿に戻らせると言う特殊能力を持ちます。
ペロペロボーマ:非常に個性的なスタイルで強く印象に残ります。長い舌で汚水から汚れを吸い込みそれを体内で増幅、暴魔ゾンビとしては排出します。汚れを吸収された水は不自然なほどに綺麗になります。暴魔ゾンビはウーラー以上の戦闘力を誇り、ターボレンジャーを苦しめました。巨大化しても暴魔ゾンビを生み出し、二対一でターボロボに迫ったのですが纏めて葬り去られました。ペロペロボーマを復活させ作戦を考案したのはレーダであり、その人間の出した汚濁を利用して人間を苦しめると言う作戦に対し流石は暴魔博士とジャーミンから評されました。
アギトボーマ:両の腕が顎の下部を形成すると言うデザインが秀逸な暴魔獣です。ジンバが人間の愛を食べさせて育てていた獣の怨霊がアギトボーマで、愛を憎むジンバは我が分身とまで呼んでいました。食料である愛を食む為にカップルを体内に取り込んでいましたが、桜の花びらに酔うと言う習性を衝かれて吐き出されてしまいます。泥酔して眠っていた所をジンバに起こされレッドを除く四人との戦闘に突入するも、イエローとピンクを足場に跳躍したブラックとブルーが投げたターボレーザーソードにより致命傷を負い、プラズマシュートで斃されました。巨大化してからは肩から棘を射出してターボロボを攻めましたが、ターボパンチで怯みターボクラッシュで一閃されました。
ヤシキボーマ:その名の通り屋敷がモティーフです。ジャーミンの力で暴魔ハウスへと変身、嵐を起こして家庭の温もりを生み出す家家を流しました。神出鬼没な動きでターボマシンの攻撃を躱しましたがターボジープから射出された魔力を封じる杭を食らって変身が解けてしまいます。ターボロボとの戦闘では右手からマシンガンを放ったり刃を出したりして果敢に戦いますが、擦れ違い様に高速剣で斬られた挙句にターボクラッシュを受けて爆発四散しました。
トリツキボーマ:DVD発売後に記載予定。って、何時の話ですか(苦笑)。
オニボーマ:その名の通り鬼がデザインモティーフであり、作中に於いては御伽噺に出てくる鬼そのものであると言われていました。部下として赤鬼と青鬼を生み出す能力を持ちます。五月人形に封印されていたのが復活して、封印前と同じくラゴーン様に金銀財宝を捧げるべく活動しました。ブルーのJマシンガンで大きなダメージを負いプラズマシュートで斃されました。巨大化復活後は高速剣から長く伸びた光の刃に貫かれそのまま宙に放り投げられ、交差するタイプのターボクラッシュで斬られました。
ウーラーボーマ:ウーラー兵と同属の暴魔獣です。DVD発売後に加筆予定。
アレクレボーマ:DVD発売後に記載予定。
タメイキボーマ:同上。
ドグウボーマ:兜山古墳発掘現場にあった土偶に封印されていました。長く土中に封印されていた恨みから、巨大な穴を作り出して人間を埋めようとします。当初はジャーミンに従っていましたがヤミマルに奪われてからは、ヤミマルの配下としてターボレンジャーと戦いました。レッドが弾いた流星剣が頭上に刺さり怯んだ隙に、コンビネーションアタックからGTクラッシュのコンビネーションを受けて敗北します。巨大化後は土偶に変身してターボロボに挑むも敵わず、真正面から高速剣で貫かれて死亡しました。外見は土偶と言うよりも生物的な意匠が見られます。
ダルマオトシボーマ:ヤミマル配下。達磨落とし形態に変身して分離させた躰の部位を飛ばして攻撃します。飛ばした躰は街中を転がり回りあらゆる物を弾き飛ばしました。最後はZバズーカの小型エネルギー路をぶつけられて爆死します(半径五百メートルを消滅させるだけのエネルギーを一点に集中して受けたのですから無理もありません)。ところでダルマオトシボーマはヤミマルから、体当たりしてでもエネルギー路を爆発させろと命じられていました。どちらにせよ死ぬ運命にあったと言う事になります。どういう経緯で復活させられたのかは理解りませんが、完全にヤミマルに従っていたのですね。その後は巨大化してターボロボと戦うも、達磨落とし形態に変身した際に高速剣を上から刺された事で動きを封じられ、ターボカノン二の銃撃を受けて爆発四散します。
コブボーマ:ヤミマル配下。打撃を受けて膨らんだ瘤が次の瞬間には消えていると言う特性を持っています。ターボレンジャーの攻撃に怯む事無く口から発する光の矢で果敢に攻め一度は敗退させました。しかし力を取り戻したターボレンジャーの敵ではなく、コンビネーションアタック(GTクラッシュ)を受けた後に、Vターボバズーカ最初の犠牲者となりました。ターボロボとの戦闘では等身大の時に使わなかった剣を振るいましたがターボカノンで弾かれ、本人もターボパンチで吹き飛ばされます。弾かれ落ちていた剣をターボロボが投げつけコブボーマに刺さり、一挺のターボカノンに撃たれて爆発しました。
ドロロボーマ:DVD発売後に記載予定。
カセキボーマ:二万一千年前に黄金の林檎を食べて途方も無いパワーを手に入れながら、その事がラゴーン様の怒りを買い封印されていた暴魔獣です。ヤミマルの手で復活させられ部下となりました。化石分身で生み出した巨大な分身は、触手を侵入させる事でターボロボを内部から破壊して苦しめます。しかし本体がTハンマーの一撃を食らった事で分身は消失、Vターボバズーカを受けて本体も光の粒子と消えました。巨大化するも順手に持った高速剣による横一閃のターボクラッシュ(これをターボクラッシュスーパーライブクラッシュバージョンと呼称します。嘘です)で死亡します。
ゴクアクボーマ:DVD発売後に記載予定。
モードクボーマ:胸と頭頂部に合わせて二つの口を持った暴魔獣で、ズルテンに従って作戦を遂行しました。頭頂部の口は付け根が蠍の尻尾の様に長く伸び、相手に噛み付いて猛毒を注入します。この猛毒は一日苦しみ抜いた末に死ぬと言う凶悪なもので、洋平が苦しむ様は恐ろしいと言う他ありません(解毒するには暗闇鈴蘭と金色壁虎を合成して作った解毒剤が必要です)。胸の口からはコブボーマ同様の光の矢を発しますが、その際に蠍の図柄が浮かび上がりますし、デザインモティーフは蠍でしょうね。Wステッキを合体させたターボレーザーとJマシンガンの、ピンクとブルーの同時攻撃を受けてから、Vターボバズーカで光の粒子と化し消滅しました。巨大化するもターボカノン二挺による銃撃の嵐に斃れました。単純に見た目だけであれば特に好きな暴魔獣です。
スモウボーマ:暴魔百族で一番の力持ちでしたが、聖獣ラキアに負け(ラキア強ッ!!)『相撲で心を学べ』と言う言葉と共に化粧回しを貰い心を改めました。その後は土俵に封印されていましたが、ジンバに引き連れられたズルテンの手で復活します。相撲を通じて山形大地と心を通わせるもジンバに化粧回しを切り裂かれた上に殺害され、ズルテンの笛の音で巨大化、自我を持たない巨大な怪物と化しました(外見上の変化としては、赤く怖ろしい化粧をしています)。回しをしたターボロボとの取り組みに負けて満足をしたのか、爆発して消えました。ターボロボとの取り組みでは自慢の怪力の他に、顔の横から新たな手が二本、文字通り奥の手を出す能力を見せています。ところで疑問なのですが、スモウボーマはどうして封印されていたのでしょうか? 回想を見る限りでは改心して人人と仲良く相撲に興じていた様子でしたのに、何で封印されてしまったのか不思議でなりません。もしかして相撲に勝てない事に怒った人間が腹癒せに封印したのですか?(ぇ 酷いですね!(ぇー
レーサーボーマ:DVD発売後に記載予定。
ユーレイボーマ:同上。
ヤシノミボーマ:同上。
イヌガミボーマ:同上。
フジミボーマ:ジンバ配下。皮膚や卵の殻が鎧の様に硬くちょっとやそっとの攻撃では傷付ける事が出来ない凶悪な暴魔獣です。この硬度はかなりのもので、殴りかかったTハンマーが折れてしまうほどでした。また人間を卵に閉じ込め、やがてはフジミボーマに変えてしまうと言う力があります。或いは、この繁殖力こそがフジミボーマの不死身たる所以なのかも知れませんね。暴魔水晶で出来た鎖鎌を持っているのですが、逆にこれが卵の殻を破壊する唯一の武器です。レッドを追い詰めましたが最後は五人揃ったターボレンジャーと戦い、弱点である口の中にコンビネーションアタックでブラックとブルーのターボレーザー、ピンクのステッキブーメラン、イエローのBボーガン、そしてレッドのGTクラッシュを続け様に食らった後に、Vターボバズーカにより粉砕されました。巨大化しても皮膚の驚異的な硬さは健在で、ターボパンチやターボカノンを弾きましたが、高速剣から伸びた光の刃で口の中を貫かれ、交差するタイプのターボクラッシュで止めを刺されました。
スズナリボーマ:DVD発売後に記載予定。

ウーラー隊長ウー、ウーラー隊長ラー
 雑兵であるウーラーの隊長らしいです。具体的に何が違うのかは存じませんが、その実力は中々のものだったと記憶しています。通常のウーラー兵と違い、言葉を話せる事から知能も高いのかもしれません。私的にはウーの方が声が格好良いので好きです。終盤に登場した時は喋る間も無くやられてしまったのが哀しいです。暴魔獣には同じ一族であるウーラーボーマなる者もいるそうですが、その話は未見ですのでどういうものかよく知りません。ソフト化希望です。

ウーラー兵
 暴魔百族の戦闘員。戦隊に登場する戦闘員では好きな部類になります。骸骨を思わせる顔、黒い皮膚に簡単な布を纏った服、それに武器の邪骨剣。頭部の中央に位置する赤い眼は光ると更に格好良いです。邪骨剣にも可動ギミックが仕込まれていて、それが不気味さを演出します。邪骨剣は投擲すると爆発性の火器にもなり、集団でターボレンジャーを囲み苦しめました。ヤミマルとキリカが暴魔城へ侵入した際に、独特の動きで集まった場面が印象的です。地上のあちこちへ封印されており、幹部や暴魔獣の「湧け!」の声で出現します。これもまた印象に残っております。ダンゴボーマからウーラーダンゴと言う技を授けられたのですが、小さい頃はこれが気持ち悪く見えました。

ガロア艦長
 バルガイヤーの現艦長として、メドーの下でゾーンを指揮します。それだけの地位を任されるだけあり戦闘力は高く、ファイブレッドを凌駕します。武器の大剣は自動車を真っ二つにするほどで、迫力を感じさせます。しかし本人はと言うと威厳のあるタイプではなく、作戦失敗が続くに連れその立場が軽んじられる様になりました。『九州だョン』にてバツラー兵に命じられ一人でファイブマンと戦わされる羽目になり、シュバリエの登場で艦長の地位も失う事となります。彼の立場が最も低くなったのがこの時でした。しかし挽回のチャンスが訪れました。バルガイヤーの秘密の一端を掴み『ビッグガロアン』を完成させ、スーパーファイブロボを敗北に追い込みます。この功績を買われシュバリエと同等にまでその立場が回復、終盤ではシュバリエと組みファイブレッドに強烈な攻撃を繰り出しました。ですがその頃には錯乱している節が見られ、高い破壊力を発揮するバルガイヤーを見てその艦長だと誇っていました。そして最後にはメドーの棺桶に閉じ込められ爆発に巻き込まれて死んでいます。他のメンバーに比して残念な最期ですね。
 シリアスな存在だったものの段段と間抜けな印象が多くなり、シュバリエの様な純粋に格好良いとは言い難いです。しかしながら応援したくなるタイプではあり、何となく好感が持てます。それに単純に外見は格好良いです。

銀河剣士ビリオン
 銀色と青で纏められた服装の、クールで細身の剣士です。冷酷な性格であり勝つ為には手段を選ばない、自分よりも少しだけ弱い相手を痛めつけるのが好きと言う、実に悪役らしい存在です。その為に戦闘でも銀河闘士を引き連れて戦う事が多いです。『愛を下さい』でのソーラに対する仕打ちも、如何に冷酷であるかを物語っています。ガロアの様な例がある傍らで、最初から最後まで一貫して同じキャラとして貫かれた、これはこれで貴重でしょう。剣を使うと言う部分ではガロアと被ってしまうのですが他の面で見事に差別化されており、悪の組織として素晴らしい描写と言えましょう。悪役にも様様あり主役を食ってしまうほどの格好良さ、魅力を持つ場合もありますが、そういうのとは別に悪役らしい悪役、憎憎しい存在がいてこそ成り立つものです。左利き(サウスポー)と言うのもキャラを印象付けるのに一役買っています。
 『少年魔神剣』では『銀河魔神剣サーベルギン』を持ち、『サーベルビリオン』へとパワーアップします。これが実に惜しいと思います。持つものを最強の剣士へと変える魔神剣と言う設定は非常に魅力的ですし、サーベルビリオンは実に格好良いのです。しかしゲスト扱いで、出番は一度きりです。ヨロイキリカと同じ残念な気持ちを覚えます。ビリオンのパワーアップした姿として最後までこの姿であればどんなに魅力的だった事でしょうか。
 最期はファイブレッドと激闘を繰り広げた末に、真正面から貫かれます。空に浮かぶ月を眺めてから、「いい月だぜ・・・」と呟いて死にました。この今際の際の言葉が何と格好良い事でしょうか。掘り下げられ方が物足りなく思われたビリオンでしたが、この最後の瞬間だけは間違い無く最高に格好良かったです。

初代艦長シュバリエ
 物語中盤からゾーンの強力な助っ人として登場した、“戦いに一度も負けたことがない、銀河伝説の男”です。白で纏められた綺麗な鎧、甘いマスク、力強いフォルムはただただ格好良く、高い戦闘力を持つ幹部としての存在感を感じさせます。どちらかと言うと応援したくなるような、同情を誘うタイプであったガロアや、冷酷な一匹狼であるビリオンとは対照的で、素直に格好良いと思える敵です。強くて格好良い、文句の付けどころがありません。登場してからギンガマンが直属の配下になったのもシュバリエの強さ、大きさを感じますね。その手に持つ『バロックスティック』は『バロックフェンサー』、『バロックシュート』、『バロックビュート』に変化する万能武器です。剣、銃、鞭、近距離、遠距離、中距離とどんなレンジにも対応できるバランスの良さが魅力です。彼が戦いに一度も負けたことがないと言うのも頷けます。前年のヤミマルと比しても垢抜け凄く洗練された印象がありますね。これが昭和と平成の差でしょうか(ターボレンジャーも平成作品ですが)。
 また大きな魅力の一つが、『黒ゴルリン』を所有している事が挙げられます。黒ゴルリンは通常のゴルリンと違い、銀河闘士の巨大化能力はありません。しかし肩にキャノン砲を備え、単体での戦闘能力は通常のゴルリンを上回ります。ターボレンジャーにてヤミマルが太宰博士を誘拐し、引き換えにターボラガーを手に入れようとするエピソードがありました。それを見た時は目から鱗が落ちる思いでした。ヤミマルはターボラガーが手に入ればラゴーンを斃せると踏んだのですが、成程、確かに巨大ロボの活躍が大きく描かれていた時代です。それがあれば優位に立てると言うのも当然の話でしょう。話をシュバリエに戻しますが、シュバリエの場合はデフォルトでその巨大ロボを所有しているのです。ヤミマルのエピソードがあっただけに、それだけで大きなアドバンテージが得られる、強力な幹部と言えましょう。尤もこれは、バンリキ魔王とバンリキモンスの時代からあった構図ですし、印象的な例としてはシルバのバルジオンがあります。決して珍しくも何とも無いのですが、それでも私にとっては強く印象に残ります。

銀河戦隊ギンガマン
 単純な偽者、コピーとは異なる、悪の戦隊。その元祖となるのが、このギンガマンでしょう。戦闘を得意とするエイリアンの集団と言う設定が魅力的で、宇宙を舞台にした敵組織故のスケールがあります。シュバリエが登場してからはその直属の部下となったのも良いですね。シュバリエは途中からの登場ですが組織から離れているわけではありません。戦線復帰してからは組織の一員として働きますので、一人で動かなければならない理由は無いのです。其処で直属の部下を得るのは自然な話ですし、戦いを専門とするギンガマンを選んだ事も納得出来ます。また戦い慣れたギンガマンだからこそ、上に立つ者の実力を見極める事が出来るのでしょう。五人の連携技に『ギンガマンアタック』があります。
ギンガレッド(バイカン星人):戦隊のレッドに相応しく剣を武器とするリーダー格です。
ギンガブルー(グラチス星人):自分の事を『ミー』と呼ぶ伊達男で、一つ目の宇宙人です。武器は『ギンガフリスビー』。
ギンガブラック(モノメ星人):右腕が鋏状になっておりそれを武器にする他、ギンガパンチやギンガキックの様な格闘を駆使します。右腕の形状はファイブブラックのパワーカッターに対応しているのでしょう。
ギンガイエロー(グリンカ星人):落ち着いた物腰で丁寧な口調なので、何となく知性派のサブリーダーと言った佇まいです。武器は『ギンガ鞭』。
ギンガピンク(フジミン星人):『ギンガラスター』で繰り出す射撃が格好良い戦士です。実はフジミボーマに暴魔獣に変えさせられた宇宙人です(嘘)。寧ろフジミボーマがフジミン星人だったと考える方が自然かしら。

巨大化獣ゴルリン
 ゾーンにて銀河闘士、合身銀河闘士の巨大化を担当する巨大改造エイリアンです。巨大なボディで直接怪人を吸収して巨大化すると言う戦隊作品全ての中でも珍しいパターンでしょう。対象が死んでしまった場合は吸収出来ず、生きている間にしか吸収出来ないと言うのも特徴です(厳密に言えばビッグガロアンの様なパターンがあるのですが、あれはバルガイヤーの特殊なエネルギーが使われたからであり例外です)。その白くて肉感的な躰は可愛く、走り方にもコミカルさがあり大変大きな魅力があります。凄く可愛い奴です。
 前述のとおりゴルリンは自身が怪人と一体化しますので、巨大化した銀河闘士が斃されると同時に死んでしまいます。即ち、(少なくとも劇中に登場しただけでも)ファイブロボに斃された銀河闘士と同じ数だけ存在するのです。その為に幹部からは『ゴルリン〜号』と呼ばれ区別されています。その中でも最も有名なのが十二号でしょう。コウモルギンが瀕死の重傷を負った折にドルドラに呼び出されたのですが、急かされて慌てた結果躓いて転倒、そのまま脳震盪を起こしてしまいます。そしてその間にコウモルギンは死んでしまうのです。死んでしまってからは巨大化させる事が出来ないと言う設定を巧く活用した例でしょう。因みに、この話では気絶したとしか言われていなかったのですが、次の話では十三号が登場しましたので、可哀想に十二号はこのまま死んでしまったのでしょう(可能性の話をすればそれ以外も考えられますが、劇中でそれは読み取れません)。

ビッグガロアン
 ガロア艦長が特殊なエネルギーでゴルリンを強化して、数多の建機を吸収させて誕生した巨大ロボです。その戦闘力は凄まじく、スーパーファイブロボを完膚なきまでに叩きのめしました。外見も格好良いのでとても好きなロボです。しかしビッグガロアンくらいは、マックスマグマ、略してマママで斃して欲しかったですなぁ。いあ、登場回数が二回のみと言うのは理想的ではあるのですが、戦績が芳しくないのですからビッグガロアンの様な強敵を斃さなければマママの面子が立ちません。

銀河超獣バルガイヤー
 戦隊の最後を飾る最終ボスとして、小生にとって理想的な存在こそがこのバルガイヤーです。銀帝軍ゾーンの拠点と思われていた銀河戦艦バルガイヤーですが、実はバルガイヤーこそが真の黒幕でした。何と言っても先ずはその凶悪な強さが特長でしょう。ファイブマンが誇る最強の必殺技であるダイヤモンドマックスが全く効かず、逆にマックスマグマを完膚なきまでに叩きのめします。マックスマグマを愛する者としては哀しい部分もありますが、それ以上にバルガイヤーの強さが表現されている事が大きいです。戦隊の最終ボスに於いて最高峰の強さでしょう。また強さだけでなくそのフォルムも好みです。この頃から現在に至るまで戦隊ロボの数は増え、最終形態も物物しくなりました。例えばマックスマグマや究極大獣神、リボルバー轟雷旋風神が通常の怪人と戦っていると、圧倒的な戦力による弱い者虐めに見えてしまいます。しかしバルガイヤー程の巨体であればその心配はありません。更に戦隊側が通常のロボであれば、巨悪に立ち向かう正義としての構図も映えます。そういう意味でもバルガイヤーは非常に魅力的です。
 戦隊史上屈指の強さを誇るバルガイヤーですが、その実何とも可哀相な存在でした。メドーと言う一人の女性を愛しましたがその姿が受け入れられる事は無く、不幸な事故で死なせてしまいました。しかもあろう事か当のメドーには殺されたと認識されていたのです。確かに彼女からすればそう思われても致し方はありませんが余りに酷ではないでしょうか(書籍等でもメドーはバルガイヤーに殺されたと紹介されています)。この件で己が知的生命体として扱われないと判断したのか、正体を隠しメドーの顔をゾーンの首領として使っています。

女帝ジューザ
 バイラムを統べる首領ですが、番組、物語上の役割はイベントの強敵に過ぎません。しかし設定上だけでも首領、強いと称されるものは好きです。部下に裏切られたのは可哀想ですが、ジェットマンとラディゲが共闘すると言う展開が見られたのは彼女が高い能力を持つ故ですね。バイラムの首領だけありその服装も、白と黒で纏められた上品な印象です。真の姿である『魔獣ジューザ』となり、驚異的な力を振るいラディゲを苦しめました。

鉄面臂張遼
 ダイレンジャーの使う気力と、ゴーマの使う妖力と、その二つを使いこなす事で強敵と印象付けます。それが判明した瞬間に、「うわ、こいつは強いな!」と問答無用に思わせてくれました。その強さと、鎧甲冑で身を包んだ姿の格好良さも良いのですが、彼は物語でも大きな意味を持つ存在です。亮の父親である張遼が亮を守る為にリジュに突っ込み生命を散らした姿には感動しました。嘗ての仲間に許された場面がまた更なる感動を誘いましたね。
 話は直属の上司である大僧正リジュ(ノコギリ大僧正)へと移ります。彼自身が特別好きなわけではありません。物語上は単なるイベント用の敵でしかありませんが、設定上は三幹部の上位に位置する地位を持っているのですよね。そういう立場には惹かれます。

貴公子ジュニア
 正体であるガシャドクロが格好良いです。カクレンジャーの妖怪軍団では一番好きかも知れません。

マシン獣
 自我を持たない純粋な兵器としての側面や、人型の怪人と言う大原則を守りながらも人間とは掛け離れた体型が、これまでの戦隊怪人には無い魅力を持っています。特に初期のマシン獣に言えますね。
バラソーサー:巨大なマシン獣です。この頃のマシン獣は未だ巨大化が出来ないのでバラソーサーの特異性が見えます。都市を破壊する映像は大迫力でした。
バラバニッシュ:非常に独特な形状をしていて印象強いです。躰を透明にする能力を有しており、一言も発さずに闊歩する様子と相俟ってとても不気味でした。
バラクラッシャー:ボリュームのある体格と中央に位置する顔を模った部位の組み合わせが見事です。人間の体内に感染力の高い菌を送り込みそれをバラクラッシャーにしてしまうと言う設定で、最初のバラクラッシャーは早早に斃されながらもその後で二体目が出て来ると言う展開が新鮮でした。

暴走戦隊ゾクレンジャー
 ギンガマンに続く悪の戦隊で、SSパマーンがごろつきを集めて結成しました。専用の主題歌まで持ちカーレンジャーとの戦闘は盛り上がります。必殺技は順番にボールを蹴り、最後にレッドが相手に命中させる『ゾクレンジャーボール』です。その他にもっと強力な(?)『ゾクレンバズーカ』もあります。もっと徹底して専用ロボがあると面白かったのですが、それは無くレッド=SSパマーンが巨大化しました。必殺技は『大銀河電撃科学暗黒剣稲妻電撃プラズマサイバーオーロラ遠心重力スーパーサンダー・・・』です。発声の途中に攻撃されたので正式名称は不明です。

ユガンデ/ユガンデリライブ/ユガンデストロング/バーニングユガンデ
 忠誠心が高く、何度も己の躰を改造して戦った所が格好良いです。特に最終形態である、バーニングユガンデへの改造は凄いと思いました。それだけにギレールは嫌いな敵キャラです。

邪電戦隊ネジレンジャー
 ヒネラーがジャビウスのデータより創り出した存在であり、ギンガマン、ゾクレンジャーに続く悪の戦隊です。歴代の悪の戦隊でも最強と言える強さを誇り、デザインも素直に格好良いと思わせる悪役らしさを備えたものです。現時点ではあらゆる意味で最高の悪の戦隊でしょう。単純に戦闘力が高いだけではなく、メガレンジャーの正体が人間である事に着目し、(結果的に失敗だったものの)それを暴こうとした点も好感が持てます。その優秀な能力はジャビウスI世のエネルギーに直結しており、戦えば戦うほどジャビウスが弱っていきます。対メガレンジャーの戦力でありながら、ヒネラーがジャビウスを斃す為の手段でもありました。一度斃されるもメガレンジャー打倒の執念から復活を果たしましたが、最終的にはデータカードに封印されたままヒネラーシティと運命を共にしました。基本的にティームワークのよく無い五人でしたが、全員の力を合わせて放つ必殺技『邪電エネルギーアタック』があります。
ネジレッド:ネジレンジャーのリーダーであり、『ネジセイバー』で正正堂堂とした戦いを好む正統派の戦士です。最後は変異体でであるネジファントムへ変身、炎で敵を焼き尽くします。ヒネラーに永遠の命を懇願するも、メガレンジャーを斃す事だけを考えた戦闘マシンにされてしまい哀れでした。
ネジブラック:『ネジロッド』を武器に持ち、強力なパワーを誇る戦士で、作戦を考案するネジレンジャーのリーダーです(完全にメガレンジャー準拠なのですね)。変異体はネジヴァルガーの姿では自慢のパワーが更に上がり、岩石の躰と相俟って非常に強力です。
ネジブルー:俊敏な動きで相手を翻弄し、『ネジトマホーク』で攻撃を加えます。卑劣な性格で狂気の如くメガブルーを狙います。その正体であるネジビザールは氷を自在に操り、メガボイジャーすら凍結させました。
ネジイエロー:高いプライドを持つ女戦士で、武器は『ネジスリング』。優れた頭脳を持ちますが、それ故にピンクを莫迦にしておりそれが敗因となりました。ネジソフィアと言う変異体になります。ソフィアは毒蜘蛛の様な生命体であり、全身に毒を蓄えています。
ネジピンク:イエローとは対照的に、猪突猛進なタイプです。作戦を立てたりせず、『ネジアロー』を使いながら突撃するような戦いを繰り広げました。最後は変異体であるネジジェラスとなります。花が怪物化した様な姿で、蔓を伸ばして敵を捕縛します。
ネジシルバー:メガレンジャーは疎か、ネジレンジャーすら知らぬ謎の戦士です。宜なるかな、その正体は裕作さんでした。

剣将ブドー
 宇宙海賊バルバンで一番好きな幹部です。任務の前に歌を詠み、死んでしまった部下に対する配慮が非常に格好良かったです。怪人がブドー配下に替わった時は、その強さに歓喜しました。イリエスの策に嵌りゼイハブに見限られ、ギンガマンとの決闘を余儀無くされ死に行きました。

虚無八
 ブドー魔人衆の先鋒を務めましたが、最初だけあり妙に強かった印象があります。単なる怪人にギンガマンが苦戦しており、ブドーや彼の配下が優れている存在であると言うのが伝わりました。

怒涛武者
 バルバンの怪人の中でも一番格好良く、強く思えるブドー配下。その中で一番強く、格好良いのは怒涛武者だと思います。銀河の光を手に入れることに成功した唯一の怪人でもあります。また、それを使用した事により誕生した(それは憎むべき罠でしたが)邪装甲怒涛武者は更に格好良いと思います。デザイン自体は少々改良すれば、幹部としても使える気がします。

冥王ジルフィーザ
 災魔一族の長男にして、冥王の星を持つ実力者。災魔の幹部の中でも一番格好良かったと思います。また、災魔で唯一兄弟を大切にしていた事も良かったです。それだけに逆に、兄弟からも非常に慕われていたと思います。一度死んでしまったジルフィーザを甦らせる為に、命を散らさなければならない。ディーナスがその犠牲となりましたが、コボルダも自らの命を捧げる事を望んでいました。そんなディーナスの死を無駄にはしまいとする行動や、最後までコボルダを撃つ事を拒んだ姿は格好良い以外の何物でもありません。二度目の死を迎える時の台詞、「ゴーレッドよ、お前は良い家族を持ったな」は心底本音だったのでしょう。最後の彼には纏達のような暖かい家族に対する一種の憧れがあったものと思います。
 例によって例の如く、サラマンデスは嫌いだったりするのですが、この場合人のこと言える立場ではないような気がします。まだ赤子だったサラマンデス――ドロップを殺そうとしていた事もありましたし、それが「弟よ・・・」は無いと思います。

冥界三魔闘士
 ジルフィーザが最後の手段として繰り出した強力な怪人で、ゾード、ジーン、グールの三人をこう呼びます。その魅力は戦隊怪人至上稀に見る強さと言う点に相違は無いでしょう。とにかく強くゴーゴーファイブを圧倒し、ゴーゴーファイブにとって絶望的なまでの敗北を描きました。ヒーローが初めて経験する敗北と言うのは非常に重要なのですが、その中でも冥界三魔闘士にゴーゴーファイブが敗れた『完全なる敗北』は素晴らしい出来です。個人的に戦隊作品の中でも最も好きなエピソードと言っても決して過言ではありません。更に特筆すべきはその後の逆転です。この手の強敵と言うのは初登場を強くすればするほどに、ヒーローに負けて敗れる様を巧く描くのが難しくなります。「何でい、最初はあんなに強かったのに、随分と簡単にやられたんで無いの」と思われる事が珍しくない、寧ろ大半をそれが占めていると言えましょう。ところがぎっちょんちょん! 逆転劇である『不滅の救急(レスキュー)魂』はそれが無理なく、とても納得できる形で全く文句がありませんでした。この様に、最初から最後まで一分の隙も無い、まさに完璧な存在なのです。最終的には三人が合体してキマイラーとなりましたが、これもまた所謂“お約束”をしっかりと抑えていますね。
 これは本放送を見た時の年齢も関係しているでしょうし、記憶を美化しているので改めて視聴したら少し違った意見を抱くのかも知れません。しかしそれでも、小生は冥界三魔界闘士と『完全なる敗北』、『不滅の救急魂』の二話が大好きです。

ハイネスデュークオルグシュテン
 オルグ最初の大幹部としてその姿を現しました。無数の目を持ち、破壊を至上の喜びとしていたように思えます。ラクシャーサを含めると四人のハイネスが登場しましたが、その中で一番格好良かったです。後半の復活も喜ばしかったですが、ウラと何の確執も無かったのは少々疑問でした。殺された相手に対して何とも思わなかったのでしょうか。それとも大事の前の小事?

デュークオルグ狼鬼
 ウラの手により鳴り物入りで登場した、デュークオルグ。それまでデュークオルグはヤバイバとツエツエしかいなかったため、否が応にも期待は高まりました。実際、期待に違わぬ活躍だったと思います。目にも止まらぬ動きでガオレンジャーを圧倒する姿には非常に格好いいものがありました。また、敵でありながら魔獣を駆使して巨大戦もこなす所も魅力的でした。しかしそれだけに、何らかの形で味方になると予想できてしまったのは残念でありますが(あたしはそのままの形で味方になるのか、別の姿へと変わるのか楽しみでした)。非常に魅力溢れるキャラであったため、その登場期間が短かったのは些か残念でした。ガオシルバー登場後も、千年の邪気の姿としてずっと登場していて欲しかったです。聞くところによると、パワレンでは最終回に登場し、シルバーと共にあると言った描かれ方をしていたそうです。あたし的にはそちらの方が好みでした。

五の槍サーガイン
 ジャカンジャの幹部、暗黒七本槍の中では一番好きです。仲間を大切に思い、義を重んじる武士でした。本体は蟻に似た小型のエイリアンで普段は『ガインガイン』と呼ばれる傀儡を頭部から操縦しています。肩に収納されている『巌流剣』から繰り出すジャカンジャ暗黒二刀流の威力は凄まじく、何度もハリケンジャーを苦しめました。また指の先は機関銃になっており、全身に武器が満載され死角がありません。七本槍最強の剣士であると同時に優秀な科学者でもあり、多数の傀儡を生み出し自身の配下としていました。ほぼ毎回『最強の傀儡』と称していましたが、特撮ヒーロー番組らしい微笑ましさですね。轟雷神を見た時にその優れた能力を素直に認めており、科学者としての顔を強く感じさせました。サーガインは初期から登場しており活躍期間が長かったのですが、その中で一度としてハリケンジャーとの戦闘で敗北した事が無いと言うのが素晴らしいです。物語の都合で強さが変わっている印象が無いと言うと嘘になりますが、最後の戦闘でもハリケンジャー、ゴウライジャー、シュリケンジャーの六人と同時の戦いましたが、その時は常に圧倒していた程です。斯様に地球忍者に対しては終始優勢だったサーガインですが、遂にサンダールに勝つ事は無くその刃の前に敢え無く散りました。しかし最期に発した言葉は『無念・・・!』の唯一言であり、サンダールに対する恨み言ではありませんでした。ハリケンジャーを斃せなかった事か、或いはサンダールに敗れた事か、何れにせよ非常に格好良い最期でした。

首領タウ・ザント
 暗黒七本槍を束ねる、ジャカンジャの首領がタウ・ザントです。最初に見た時はラゴーン様を思わせる外見にミオさんは大喜びでした。複数の顔、複数の腕、背中に聳える装飾物、その見る者に威圧感を与える、そしてボスとしての威厳を持ったデザインが素晴らしいです。また設定では、ジャカンジャの拠点である要塞センティピードと躰が一体化していると言うので、最終決戦ではバルガイヤーに匹敵する超巨大なモンスターになってくれると期待したものです。しかし物語終盤、タウ・ザント究極体として誕生したその姿は単なる人型の怪人で、期待に添うものではありませんでした。しかも登場して“アレ”を生み出した次の瞬間にはサンダールに謀殺されてしまいました。目的のために部下を捨て駒としか思っていない冷酷な性格と言うのは、私の好みではありませんが悪役としての大きな魅力を持った存在でしょう。ですがそれが原因で部下の心が離れ、挙句に自らの破滅を招くと言うのは余りに情けないではありませんか。せめてサンダールと一戦交えればまだ格好がついたでしょう。さて究極体に話しは戻りますが、巨大戦闘では不満の多いフォルムであるものの、等身大戦闘では中中に迫力があって格好良かったです。
 当初はラゴーンとバルガイヤーの長所を併せ持った、私にとって理想的な最終ボスだと思ったのですが、最終的にはボスとしての深みも威厳も無い、何とも面白みが無い存在で終わってしまいました。非常に残念です。

暗黒の使徒ガイルトン
 初見からエヴォリアンの武人系幹部になるであろうと思い非常に期待をしていました。全身を甲冑に包んだ姿はとても格好良いです。大剣とも大斧とも取れる武器の格好良さも特筆に値します。序盤で一刀の元に切り伏せられた時は、絶対に中途で復活し再登場を果たすものと希望を抱いていたのですが、結局竜人の鎧が他人に受け継がれただけで残念でした。竜神の鎧の設定は気に入っていますしそれを利用したストーリー展開も面白かったとは思っていますが、あの大剣は二度と使われることがありませんでしたし、誰でもないガイルトンにちゃんと復活して欲しかったです。

トリノイド
 エヴォリアンの等身大怪人として登場したトリノイドですが、その独特の名称が気に入りました。しかし難点を言うとすれば、そのデザインでしょうか。僅かで良いので、もう少し恐怖さや、強そうな雰囲気を増やして欲しいと思います(極端に変更して欲しいとは思いませんが)。アバレキラーの登場によりエヴォリアンの活躍が減ってしまった今だけに、余計にそう思います。時に、邪命戦隊エヴォレンジャーはどうなったのでしょうか?
バクダンデライオン:初めて登場したトリノイドは、期待を持たせるに充分なデザインを持っていました。洒落の利いた名称、ライオンや爆弾をうまく活かした攻撃は面白かったです。
ハッカラスナイパー:二番目(設定上はトリノイド第四号)のトリノイドも面白いものでした。デザインの見事さもさることながら、この回は彼の能力が巧く物語に組み込まれていたように思えます。低空飛行や電波障害の種明かしがされた時は思わず唸りました。飽く迄イエローを狙い続ける執念深さが良かっただけに、後日再生怪人として登場した時にそれが無くなっていたのは残念でなりません。
ドラゴンドラン:予め地球で作戦を展開していたとして、満を辞して登場したトリノイド第一号。もうその期待に十二分に応えてくれました。ドラゴンをモティーフとし全体的に素晴らしく格好よく、戦闘力も確かなものを持ち合わせておりキラーと互角の戦闘を繰り広げます。これを見た瞬間トリノイドに対する評価が一気に上がりました。巨大戦でけちがついてしまったのは残念ですが、それでも飛行能力を駆使した時の構図は面白かったですし他よりは工夫が見られたと思います。

ギガノイド
 最初から巨大であると特異な怪人であるギガノイドですが、そのデザイン、名称共に秀逸です。デザインに関しては其々の特性に合わせかなり洗練されており、クラシック曲から取った名前も巧く混合されています。トリノイドに比較してその登場回数は少ないですが、その分素晴らしいデザインの有り難味があります。今後もこのクォリティを維持して欲しいです。

次元の流れ者ガルヴィディ
 初見時は特別格好良いデザインだとは思わなかったのですが、その声、性格、圧倒的な戦闘力が非常に格好よく映りました。すると不思議な事に、デザインもかなり格好よく思えて来ました。実際その活躍は劇場版のみでしたが、素晴らしいものだったと思います。フリージアに変装し、劇中の人物のみならず視聴者をも完全に騙し、他を寄せ付けない圧倒的な戦闘力(あのアバレキラーをも上回る)でアバレンジャーを追い詰め、当初の目論見どおり伝説の爆竜を僕とした姿は格好良い以外の何物でもありません。エヴォリアンに戦士タイプの魅力的な幹部が存在しないことも、余計にガルヴィディの格好良さを引き立てています。また、次元の流れ者と言う設定、枕詞も魅力的です。

暴走連結生命体バルギゲニア
 ヴォッファが満を辞して誕生させた強力な生命体。その名の通り列車の様に連結されたボディで、大地を蹂躙しつつ走り行く様は格好良い以外の何物でもありませんでした。また、個々に分裂した場合、最近は見なくなって久しい敵組織の戦闘機を彷彿とさせる動きを見せたのも嬉しかったです。あの、一度登場したら後は全てバンクの戦闘機、あれは良いものでしたなぁ。再び戦闘機の雄姿を拝みたいものです。爆竜スティラコサウルスと激しい戦闘の末、爆発四散しましたがそれもまた格好良いものでした。

イーガロイド
 最高級ドロイドとして用意され戦闘員の中では破格の強さを誇るイーガロイド。初戦ではレッドとイエローの二人との戦闘を優勢に運び、幹部に匹敵する戦闘力を持つのでは、と期待を持たせてくれました。しかし二戦目を見る限りどうやらそこまで強いわけではないようです。ドキータ粘土で作られたゴーレム兵ほどではないのでしょうか。花のくノ一組程度でウーラー隊長よりは強いでしょうか。期待していたほどの強さでなかったのは残念でしたが、スマートでとても格好良いです。強力な戦闘員としての活躍は楽しみです。必殺技に専用のバンクシーンが用意されると言う待遇の良さは、歴代戦闘員史上最高でしょうか。

ヘルズ三兄弟
 特凶指定の凶悪犯罪者と言う事で、デカレンジャー初の強敵が期待されました。実際最初に登場した時は三人が三人とも、独自の魅力に溢れており期待は更に高まりました。その上彼のエージェント・アブレラですら地球での商売の終わりを感じ取り、代金の請求に躊躇するほどの扱いです。これは幹部級として生き残り続けてほしいと思っていましたら、存外あっさりと敗れてしまい非常にがっかりした記憶があります。ギガンテスやベン・Gが一話限りで終わった時も残念に思いましたがこれはそれ以上です。
ブリッツ=ヘルズ:三兄弟の長兄にして最強の実力者。苦戦しつつもボンゴブリンとサキュバスを追い詰めたその時、颯爽と現れ圧倒的な力で兄弟を助けデカレンジャーはおろかデカマスターすらも打ちのめす。期待するなと言うのが無理な相談です。この最大の窮地を脱したのは、特凶のデカブレイクでした。ヘルズ三兄弟を徹底的に研究し、その相手に特化したデカブレイクがブリッツをものともしないのは良かったです。しかしその後、デカブレイクが敗れ去り、あろうことかそれをデカレンジャーの五人が斃してしまいました。これには大変なショックを受けました。同じ退場するでもデカブレイクにやられるのでしたら納得が出来たのですが。その上後に現れたバウチ星人ボラペーノが傷口を広げてくれました。忠実なコピーが進化の一言であっさり片付けられてしまったのにはショックを隠しきれません。またボンゴブリンが死んだ時の反応から、兄弟に対しては愛情を持っていると思ったので、サキュバスを巻き込んで攻撃を行った時は少少残念でした。勿論敵も色色、仲間意識の強い敵も居れば、冷酷で自分しか信用しない敵も居るでしょう。どちらが良い悪いと言うのではなく、両方とも個性です。それは理解っているのですが、私は仲間を大切にする敵が好き(弟、妹に深い愛情を注ぐジルフィーザや、普段はいがみ合っている相手が死んだ時はそれを悼むサーガインが好例です)なので、期待していたのとは違ったと言うだけの話です。
ボンゴブリン=ヘルズ:典型的な肉体派である次兄ボンゴブリンですが、彼の活躍も見事でした。ボールの様に弾みながら豪快にビルディングを破壊し、デカレンジャーを寄せ付けません。地球署の切り札とも言えるデカマスターが相手をしますが、デカマスターですら苦戦を強いられます。その後デカマスターは筋肉の隙間を狙いダメージを与えますが、この強過ぎず弱過ぎずの程好い強さが良いですね。デカレンジャーの五人は口の中を弱点と推測、Dバズーカを喰らわせますがそれにより巨大化、余計に状況は悪化します。最終的にはデカバイクロボに斬られるのですが弱点を発見したと思ったら実はそうでなかったと言う展開が良かったです。
サキュバス=ヘルズ:三兄弟唯一の女性。登場するや否やジャスミンに目をつけ、強力な戦力を見せつけながら勧誘すると言うのが良かったです。このままレギュラー化してジャスミンを付け狙う強力なライバルとなって欲しかったのですが、期待するだけ無駄でした。ブリッツの『グレイデッドフルサンダー』に巻き込まれ瀕死の重傷を負い、最後はブリッツを蘇生させる為にエネルギーを注入して絶命しました。その死に様は悪くありませんがシチュエーションからジルフィーザとディーナスと言う偉大な先例と比べてしまいます。

スペキオン星人ジェニオ
 類稀なる天才的な頭脳の持ち主で、アリエナイザーの中でもファンが多いと言う設定が凄い存在なのだと思わせてくれました。デザインも格好良いですし光の映り込むものなら自在に入り込めると言う能力が凄まじいです。鉄幹に涙を流させて監獄から脱出する所までは非常に良かったです。しかしその後が問題でした。死以上の苦しみと言いつつその悲壮感があまり伝わって来なかったのはまだ良しとしましょう。ですが直接戦闘になるとその卓越した頭脳を活用せず、力押しの凡庸な戦いを繰り広げました。あれだけその非凡さを謳っておいてこの結末には萎えてしまいました。ヘルズ三兄弟同様幹部に相応しい器に思えたのですが、どうにも残念な終わりです。

宇宙生物ブラウゴール
 デカレンジャーに於いては久久に、そしてその中でも上位に位置するほどの魅力的な怪人です。得体の知れない強力な生物と言うのは珍しくありませんが、それが私の好みでもあります。卵から誕生して他の生物を捕食する事により成長すると言うのが良いですね。戦闘の面でもデカレンジャーを相手に高い能力を見せ付けました。Dリボルバーを受けても倒れず暴れ回る姿は、その凶暴な性質を感じさせます。成長を続けデカレンジャーロボを超えるサイズまで巨大化を続けましたが、それはデカベースロボの登場に違和感を感じさせませんでした。

ボクデン星人ビスケス
 デカレンジャーに闇討ちを仕掛ける存在、ブラウゴールに続き期待できそうな怪人の登場でした。ドギーの弟弟子と言う設定でDソードベガと対になる『ソードアルタイル』を持つのが格好良いです。ソードアルタイルから放たれる『アルタイルスラッシュ』も火のベガスラッシュに対して水をイメージした映像が美しいです。銀河一刀流の師を実の父親に持ちますが、心技体全てに於いてドギーに劣ります。しかし心の底から卑怯なのが非常に微笑ましく好きになります。

ドラグ星人ガニメデ
 デカレンジャー最終章に登場した強力な怪人の一人。嘗てドギーに特別監房送りにされた程のアリエナイザーで、アブレラに脱獄させて貰い、彼が擁する傭兵軍団の一人となります。特定の敵組織が存在しないアリエナイザーですが、最終章を飾る幹部的な位置づけですね。蟹の様な外観で英語交じりの喋りが特徴でしたが、最終的にはブルーとグリーンのコンビに敗れました。

ギモ星人アンゴール
 最終章に登場した傭兵軍団の一人。戦闘力は勿論、怪重機の操縦にも長けていて、(結果的に)アブレラが用意した最後の怪重機、アブトレックスを任せられます。その怪力を活用してアブトレックスを自在に乗り回し、デカレンジャーロボのジャスティスフラッシャーを弾き返し大破させます。しかしデカバイクロボのソードトルネードを受け、デカウィングロボの連続キックで怯んだ所にツインロボアルティメットバスターを零距離から喰らい爆発四散、アンゴールもそれに巻き込まれ死亡しました。

ジャーゴ星人スキーラ
 傭兵軍団の紅一点。素早い動きと高い狙撃能力を有していて、ジャーゴ星人に狙われた者は生きていないと言われるほどです。終盤の登場と言う事で残念ながらそういった特性は感じられませんでした。デカベース内部の攻防戦ではセンとジャスミンを執拗に追い続けるも、粘り強い抵抗にあい仕留めるには至りませんでした。最後はイエロー、ピンクと女性同士の戦闘を繰り広げるも、二人のツインカムシュートを受け斃れました。而してその正体は嘗て地球をエヴォリアンから救った爆竜プテラノドンです(違)。ハイパーマッスルギアスピード型着用。

ゲド星人ウニーガ
 最強の敵として登場した傭兵軍団の一人にして、その中で一番の実力者。声や外見にイーガロイドとの共通点が確認出来るのは、イーガロイドがウニーガを元にして造られたからです。イーガロイドの武器、必殺技である『イーガソード』、『クロスバースト』もウニーガのものがオリジナルで、その威力は桁違いに強力です。更に最強必殺技の『ウニーガ・ダイナミック』は強力すぎてコピー出来なかったと言う事から、その凄まじさの程が窺えます。高い能力を発揮しデカレンジャーを苦しめましたが、地球署を代表する最強戦士“特凶”デカブレイクの猛攻には敵わず敗退しました。ハイパーマッスルギアパワー型着用。

レイン星人アブレラ
 番組開始当初から一貫して闇で暗躍していた武器商人で、ドロイドの数数や怪重機を肇とした様様な商品をアリエナイザーに売っていました(中には一風変わった商品も)。途中から売り出した新商品の『マッスルギア』はその優秀性を感じさせますし、全ての犯罪者が強いわけで無くそれを強化すると言う意味でも良かったです。表舞台に出る事は殆どありませんが怪重機も操縦できるようで、ビグドローワーを操縦してデカベースロボを苦しめました。また物語後半では遂にデカレンジャーの前に姿を表しましたが、その時の姿は非常に格好良かったです。飽く迄裏方と思える存在でしたが、戦闘にも長けていて六人を相手にしても決して引けは取りません(それでも本業は商人、ウニーガとは比べるべくもありませんが)。レイン星人は環境に適応する為に肉体改造を繰り返し、更に星を捨てたと言う特異な星人で、その外見的特長に統一性がありません。共通しているのは何れも非常に優れた頭脳を持っていると言う事だけです。その為当初は、アブレラもクライムファイルに載っておらず正体が理解りませんでした。そこからも如何に彼が優れているかが分かります。しかし本当の恐ろしさは其処からで、嘗て商売の為に戦争を起こし一つの銀河系を消滅させたと言う前科を持っています。ラスボスに相応しい実力者ですね。デカレンジャーに尽く商売を妨害された事に業を煮やし、地球署を利用して宇宙警察を一挙に壊滅させる恐るべき作戦を考案します。しかしデカレンジャーによる決死の抵抗に計画は頓挫、デカレッドの追撃を受けました。ハイブリッドマグナムでダメージを負い、Dバズーカの直撃を喰らい爆発四散しました。ただ、終盤の設定は蛇足だった様に感じられました。飽く迄一エージェントであるからこその魅力が滲み出ていた訳で、銀河系を消滅させたと言う事が明かされるとそのスケールの大きさとは対照的に何とも器の小さな存在に思えたのです。最後まで商売人に徹していたら、また違ったのではないでしょうか。

凱力大将ブランケン
 首領であるン・マを除外すれば、インフェルノの幹部では最も好きなのがブランケンです。フランケンシュタインの怪物を思わせる風貌で、躰の半分が機械化されています。激しく感情が昂ぶった時に機械が動き蒸気を発すると言うギミックが印象に残りました。ン・マから牙を授かり『ヘルファング』として精製、その怪力で振るって戦います。作戦を失敗した部下は容赦無く処罰する冷酷な性格で、それが組織を引き締め悪い要素ではありませんでした。実は元元はゾビルの一人であり、数数の激戦を生き抜いて今の座まで上り詰めたと言う過去を持ちます。全身の機械も戦いの中で治癒、強化を図った痕跡です。インフェルシアの幹部では数少ない生え抜きですね。ウルザードの魔法では地上へ送り込める戦力に限界があり、高い戦闘力を持っているが故に活躍の機会は二度だけと多くありませんでした。しかし少ないながら凶悪な戦闘力を発揮、マジレンジャーを苦しめてくれました。特に二度目にして彼にとって最期となった戦闘ではマジキングを圧倒してくれて嬉しかったです。その反面、好きな幹部であっただけにその死は残念でした。例えばユガンデの様に敗北の度に強化して復活と言う展開でも面白かったのではないでしょうか。最初は生身の部分が多いのに終盤では大半が機械となってくれたらより魅力的であったでしょう。

冥獣
 マジレンジャーに登場する敵組織、『地底冥府インフェルシア』の怪人です。デカレンジャーは特定の敵組織が存在しないと言う、異色の構成でしたが、その反動かマジレンジャーの敵組織はいたって基本的です。地底からの侵略者はジャシンカ帝国、チューブに続く三番目ですね、等と書く事はありますがそれはさておき、ここでは冥獣に絞るとします。作品が魔法を題材にしていると言う事で敵組織は西洋ファンタジーのモンスターがモティーフになっており、個人的には非常に楽しみな部類となります(似た傾向としては過去にバンドーラ一味がありました)。毎回如何なるモンスターをモティーフにしているのか、そして如何アレンジされているのか、左右楽しめるので嬉しいです。その全てが人間大ではなく、種によって大きさが違うと言うのも特徴の一つですね。また公式サイトでは個個の裏設定も書かれており、これが中中に興味深いです。番組中では触れない設定が豊富に存在すると言うのもまた嬉しいものです。
トロル:その名の通り巨人です。自動車を放り投げるほどの怪力を見せますが、マジマザーの前に呆気無く散りました。マザーの高い戦闘力を印象付ける役割を担っています。彼の身に纏う服はボロボロの布ですが、その理由が自分に合うサイズの服が見つからないと言うのが面白いですね。
ブロブ:『食いしん坊のブロブ』の異名を持ち、作中でもレッド、ブルー、グリーンの三人を飲み込みました。
ワーム:予告で見た時はヒュドラかと思ったのですが、実際はワームでした。数本の首が自由自在に蠢く様は非常に魅力的で、冥獣の中でも飛び抜けて好きな存在です。とにかく格好良く素晴らしいです。戦闘が割とあっさり終了してしまったのは残念ですが、CGではなく実際の作り物が存在するのが嬉しいですな。
コカトリス:マジキングが初めて戦った記念すべき冥獣ではあるのですが、それまで特殊な冥獣が多かっただけに――直前はワーム!――何の変哲も無い怪人と言うのが面白味がありません。普通の怪人と言うのも必要ではありますがマジキングが初めて戦う相手に相応しいとは思えず、ワームより強いとは到底思えませんでした。実際に作中でも強いと言う描写はありませんでした。伝承に残るコカトリスの能力を忠実に再現している事や(詳しい訳ではありませんが何処まで忠実かは存じませんが、一般的なイメージは再現していると思います)、何処と無くアギトボーマを彷彿させるデザインは魅力的ですが、マジキングの相手に相応しくない、その一点だけで評価が下がってしまいます。ある意味不幸な怪人と言えましょう。劇中で麗が石にされ元に戻す方法を模索している場面では、「そうか、コカトリスを倒してしまったら石像のままで元に戻らなくなってしまうからな」と思ったのですが“斃す”事が元に戻す方法と知り苦笑しました。
ミミック:タクシーに擬態して活動していましたが、そこは巧く現代風にアレンジされていると感心しました。その姿も巨体で強そうです。また一番の見所は巨大戦闘で、タクシーに変形してマジマジンとの戦闘を繰り広げました。等身大戦闘ではなく巨大戦闘でこういった戦闘は新鮮で良いですね。
ファンガス:茸が巨大化した様な容貌の怪人ですが、動作の度に全身から胞子がばら撒かれる様が面白いです。その胞子による攻撃を受けた者は、その動きが鈍くなると言うのも分かり易くて良いですね。特別魅力的と言うわけではありませんが、平均以上の魅力を持っています。
マンティコア:鼓を叩き踊りながら獲物も躍らせる。冥獣は近年では珍しく残虐な面が目立ちましたが、これを見た時にコミカル路線に変更してしまうのかと思いました。しかしそんな思いは杞憂で済み、映像でこそ表現されませんが人間を頭からう゛ぁりう゛ぁりと食べると言う事で、残虐な方向性が続いていると分かりホッとしました。これまでの冥獣の中では余り好みの部類ではありませんが、マジレンジャーとの戦闘、ピンクとブルーの攻撃による斃され方と、中中楽しめてくれました。
ストーントロル:初回に登場したトロルと同種、別個体の怪人の登場です。しかし身に纏う被服に差異が見られ、此処にも細かい設定が用意されています。後に登場したトロルの方が戦闘力が高く、その為に被服の傷も少ないと言う事です。本当にこう言った裏設定は好きです。ウルザードに手によりマジキングの力を得、ストーントロルへと変態しました。マジキングの力を得たと言う事でその動作、技、能力にマジキングの面影が見られます。ストレートな手法ではありますが、一目で分かります。
プチエリコ:仙人掌にスペクターが寄生した事で誕生した冥獣ですが、その力強さを感じさせる外見が魅力的です。重装備で強そうな外見はミミックと同系統と言えましょうか。知能が低いと言う設定で誕生して間も無い頃の動きは面白かったです。グリーンの『グリーングランドボンバー』を受けて斃れる時も良かったのですが、最後に爆発しなかったのが残念でした。巨大化してからはマジキングの攻撃で大きく吹き飛び、マジキングが強いと言う事を地味ながら感じさせてくれます。
スペクター:他の生命体に寄生する特殊な冥獣ですが、設定上でも生きているのか死んでいるのかすら定かではないと言う、実に不思議な存在です。壷に入っている時はゴムゴムボーマを連想させました。
リーチ:吸血鬼(ヴァンパイア)と聞いて安直ながら、日本人の性としてドラキュラの様なものを思い浮かべましたが、実際に登場したのはそれとは全く異なるものでした。何とも形容し難い外見ですが、触手で相手を捕縛すると言う戦法は、如何にも戦隊を見ていると言う感じで安心出来ます。冥獣は全体的に好みの傾向で、リーチも気に入っています。
オーガ:強そうな外見と蟲毒房で生き残った冥獣の一匹と言う設定が、それなりに期待を持たせてくれました。しかし確かに当初はマジレンジャーの攻撃を弾き返すと言う強い所を見せてくれましたが、期待に沿うほどのものではありませんでした。マジカルカーテンで攻撃が跳ね返されただけで自ら巨大化し、マジキングにやられてしまいました。巨大戦闘でもマジキングの攻撃を回転で弾くとか、一度でも面白いものを見せてくれれば良かったのですがねぇ。
グール:弱点を克服する為に、ブランケン様に腹を千回突かれたと言う涙ぐましい努力が、その好感度を上げます。それでも勝てないと言うのですから大変ですなぁ。まるで冥界魔闘士の一員であるような名前ですが、冥界魔闘士には比べるべくもないですね。
スケルトン:蟲毒三冥獣最後にして最強の一匹。オーガとグールが物凄く強かったと言う訳ではないので、そんなに違和感はありません。相手がピンクやグリーン単身だった事もあり、再生を駆使してそれなりの強さは発揮していました。しかし一番のポイントは、恐怖感を煽る登場と殺害方法、そして斃してもその後のフォローが無い所でしょうね。冥獣は近年では比較的殺人が多いと言うのが続いていて嬉しいです。またその力を純粋に破壊の為に行使すれば、ビルを爆破するほどの力があります。その際はミニチュア爆破も堪能出来て嬉しかったです。
ガーゴイル:門の上で動き出したその瞬間から格好良かったです。マジキングの斬撃を正面から押し返すほどのパワーと、テレポートであらゆる攻撃を躱すその身のこなし、外見だけでなく強さの面でも魅力的です。冥府門の門番を任されている事から強力な冥獣である事は容易に想像がつきますが、実際蟲毒三冥獣よりも明らかに強いと思われます。これまでの冥獣の中でも非常に気に入りました。マジドラゴンの火炎を受けてから姿を見せていない事に視聴後気付いたのですが、どうやらあれだけでやられてしまったそうです(苦笑)。ブランケン様やウルザードとの戦闘があったので仕方が無いのですが、強くて期待をしていただけに残念です。
スパイダー:ガーゴイル以来の冥獣であり、冥獣人が登場するようになってからは初めて登場した冥獣です。その醜悪な外見と鳴き声、蜘蛛としては当然の糸を吐く能力や行動が魅力的なのですが、それ以上にその登場状況が良いですね。より知能の高い冥獣人が冥獣を従えるのは当然ですし、凄く深みが出ます。
冥機ゴーレム:冥機と言う項目で独立させるべきか迷いましたが、作中で『機械で出来た珍しい冥獣』と説明されているので冥獣に組み入れる事にします(今後新たに冥機が登場したら独立させます)。妖怪オボログルマを思わせる外見ですが、その異形の姿が新型ロボ登場に相応しく思えます。三百年以上生きた冥獣人の魂を定着させる事で、『止まることの無い破壊王』として動き出すのですが、利用された魂は自分が何者であったかを忘れ、死んでいると言う事も知らず、唯永遠にゴーレムを動かし続けるだけになると言う、ダークな設定があります。劇中に反映されていないのは残念ですが、凄い存在であると言うのが理解りますね。

冥獣人
 戦隊怪人の中には中盤でパワーアップする場合があります。近年は少しご無沙汰で見たいと思っていましたら、インフェルシアがやってくれました。冥獣よりも強力な怪人として登場したのが、この冥獣人です。大きな違いとしてはその知性の差があります。冥獣は人語を解さず唸るだけだったのですが、冥獣人は人間の言葉を話します。その知性と知力を武器に向かい来ます。未だ確かな事は言えませんが、戦闘力に関しても冥獣よりも高い様に見受けられます。また種族を表す名称とは別に、ちゃんと個体としての名前が設定されているのが嬉しいですね。
グレムリンガリム:劇中では最初に登場した冥獣人として、メーミィにその封印を解かれました。グレムリンの中でも『悪戯アーティスト』の異名を持ちます。その最大の特徴はシュリと同じ声である事です。それに口調も合わせられているのか、一人称『ミー』となっております。外見的な特徴としては、蛇腹状で伸縮自在の両腕『のびのびアーム』、その先にある手首を変化させた『ぴこぴこハンマー』、『ちょきちょきシザース』が挙げられます。のびのびアームを駆使して立体的で自由自在な動きを見せ、攻撃や悪戯を行います。ぴこぴこハンマーの形状はその悪戯好きな性格を表していると言えますが、威力は侮れずマジレンジャーにダメージを与える程。本人に殺意や悪意は無く単に悪戯が好きなだけですが、(直接的な場面は見せないものの)人間を殺害してくれてインフェルシアの残虐性は健在なのが嬉しいです。
ベヒモスベルダン:モティーフ、屈強な外見、タウ様と同じ声と、非常に期待が持てる要素があったのですが、知能が高くない様で実際の活躍は今一つでした(・・・? 冥獣人は知略を生かした戦闘をする筈ですが)。マジシャインとの戦闘に関しては相手が悪かったのですが、もう少しそのパワーを発揮して欲しかったです。
ニンジャキリカゲ:西洋の怪物がモティーフだと思っていましたので、ニンジャと言う選択に驚きました。しかしながら、忍び装束を怪人に仕立て上げたデザインは見事で、とても格好良かったです。忍者刀も背に差すのではなく腰で十字に差しているのが良いですね。ベルダンに続いて、相手が悪く活躍の程は今一でした。姿を隠していながらもそれを見破ったシャインの凄さが発揮されましたね。
イエティズィー:冥獣人四底王の一人にして、『冥獣人最強の男』の異名を持つ。その名の通り四底王最強の実力を持っており、マジレンジャーはおろか、マジシャインすら圧倒しました。魔法を反射する鏡を胸に持つ特殊なイエティで、冷気を操る『デビルブリザード』やアイスホッケーの要領で敵を斃す『デビルシュート』が得意技です。その強さ故に戦いはつまらないと言い切りましたが、レジェンドマジレンジャーの前に敗れ去りました。最強と称された冥獣人の敢え無い最後です。
コボルトブルラテス:冥獣人四底王の一人にして、『地獄の大賢者』の異名を持つ。コボルダとブクラテスを合わせた様な名前ですね。シチジューローが死んだ時に『四底王は、死して尚、その力で闇を広げる』と唱えながら能力の残滓を集め、ズィーにその力を与える事で能力を賦与しました。三百歳以上と言うその年齢は既に最盛期を過ぎており、レジェンドマジレンジャーが登場した時には勝てないと悟り逸早く逃げ出した。メーミィにマジレンジャー討伐を命じられても乗り気ではなかったが、魔法で若さと力を取り戻した事で嬉嬉として向かいましたが、それでもレジェンドマジレンジャーには敵わず斃されてしまいます。しかしそれも含めてメーミィの計画通りであり、その魂はゴーレムへと利用され、朽ちる事となります。
セイレーンネリエス:冥獣人四底王の一人にして、『虐殺の歌姫』の異名を持つ。カセキボーマを彷彿させる外骨骼と、それに守られた本当の顔が秀逸です。歌で攻撃と言うのは使い古されてはいますが、ちゃんと強力です。
サムライシチジューロー:冥獣人四底王の一人にして『地獄の呪い刀』の異名を持つ。お酒の飲み過ぎか顔が真っ赤です(違)。刀剣のダイヤルを合わせる事で“柱”や“絆”を自在に切り裂き、本編で使われなかったものには“命”すらあります。強そうな外見と冥獣人四底王として物物しい出現から、あの冥界三魔闘士を思わせる活躍をするのではと期待を抱かせてくれました。勿論流石に匹敵するとは思いませんでしたが、それでも希望的観測を抱いてしまいます。しかしその実態は、通常の怪人にすら劣る情けない姿でした。話としては良い話でしたが、怪人の魅力は残念な事に伝わって来ませんでした。刃の十万倍の長さを切り裂く『円月爆破斬り(ダイヤルは“世”)』と言う必殺技があるそうですが使わずに終わりました。
合体冥獣人キマイラ: 嘗てブレイジェルに封印された冥獣人の魂が融合して誕生した、冥獣人です。メーミィ曰く、『阡の術、阡の眼を持つ、最強の合体冥獣人キマイラ』だそうで、複数の顔が其其の意思を持ち、言葉を発します。阡の術の中で代表的なのは『千口大閃光』、『千手戦闘突』、『千脚旋風脚』の三つで、他に九百九十七の技があるそうです。名前から推測するに千口大閃光は阡の口から閃光を吐き、千手戦闘突は阡の手から突きを繰り出し、千脚旋風脚は阡の脚で回転しながら蹴るのでしょうか。キマイラと戦う者は一度に千人の冥獣人と戦っている様な気になり、まさに最強の冥獣人と呼ぶに相応しい能力、実力です。

冥府十神
 物語半ばにしてン・マ様が滅びると言う衝撃的な展開の果てに、圧倒的な存在感を見せつけながら登場しました。その格好良さも相俟って大きな期待感を持たせる、非常に格好良い敵です。また担当する声優も豪華でよりその凄さを感じさせます。しかし十柱も居るのですから、幾柱かは素面幹部が見たかったと言うのも本音です。ヒネラー以来途絶えている男性素面幹部が見たいですなぁ。
五武神イフリート:最初に口を開いた神であり、シュテンの声が印象的です。岩石を着込みマグマを内包する躰が格好良いです。あらゆる攻撃を『炎の眼光』で蒸発させ、『マグマ炎爆弾』で敵対する者を吹き飛ばします。また武器としては『マグマ烈火棍棒』と『マグマ烈火球』を装備しており見るからに強そうです。等身大戦闘、巨大戦闘共に魔法使いを寄せ付けない圧倒的な戦闘力を見せましたが、ハンディと称して己の決めたルールを守る事が出来ずダゴンの手で処刑されました。神と称しながらもたった二週で退場してしまった事は別としても、マグマ烈火球が戦闘に使われなかった点が若干ながら不満です。また躰の内外に二千度以上となる灼熱のマグマが煮えたぎると言う設定なのですから、映像でもそれを見せて欲しかったです(炎の眼光を使うまでも無く、周囲が常に蒸発するとか、近付くだけでもダメージを負うとか)。ワイバーン曰く「身も心も一番熱い神様だ」。
五武神サイクロプス:置鮎さんの声がクールな神様です。一つ目と一本角を持ち、『一つ目のライフル銃』であらゆる標的を撃ち抜きます。黒い通常弾、白い催涙弾、赤い必殺弾の三種を使いこなし、特に必殺弾は命中したものを完全に消し去ります。精密機械の様に正確な射撃を行う、非常に高い狙撃能力の持ち主であると同時に、とても冷静沈着です。例え一時的に感情が昂ぶっても、その一つ目が明滅し、深呼吸、一瞬で冷静さを取り戻します。またミラーワールド鏡の中の世界を自在に渡り歩く事が可能で、発見不可能な場所から敵の死角を狙いました。マジレンジャーとの戦闘でも巧みな射撃を見せ、グリーン、ピンク、ブルーを消滅させましたが、イエローにそれを見抜かれダイヤルロッドボーガンの雷撃に斃れました。元の大きさに戻りマジレジェンドを追い詰めるも、トラベリオンの乱入もあり、「よ、よくぞ・・・俺のゲームを、クリアしたぁっ!」と言い残し爆散しました。冥府神の一人がマジレジェンドに簡単にやられたのは残念ですが、物語の進行を考えると致し方ありませんね。ワイバーン曰く「一番の射撃の名手だ」。
五武神トード:肥満体で蛙に似た外見です。全身の疣から様様な種類の毒を出す事が出来、魂を入れ替える毒は暇潰しにナイとメアに使ったり、マジレッドとピンクに使った事もありました。魂を集めるのが趣味でコレクタールームに並べています。神罰執行人に選ばれてからは空に大量の蛙の卵を配置、それを孵化させる事を企みました。しかしトードの用意した双六をクリアしたマジレンジャーが深雪を救い出し、彼女の魔法で神罰は阻止されました。母親を加えたマジレンジャーの猛攻には叶わず爆死します。ワイバーン曰く「一番の食いしん坊」。
五武神ワイバーン:表面的には穏やかで優しい声を発していますが、事が重要な局面であれば残虐で凶暴な本性が姿を見せます。この描き方が巧く両面の落差が良い按配で、サタラクラの時に感じた不満が解消されていました。背中の羽を広げて空を飛び、地上では冥府神でも随一のスピードを発揮、手に持った『刹那槍』と言う名の槍で標的を貫きます。ブレイジェルとの戦闘で手傷を負わされた事があり、再び合間見えた時は歓喜の声を上げていたものの、その戦闘力の差は大きく敢え無く敗北しました。高い能力を持ちながらも自分の力を過信していた節が多多見られましたが、最後はそれが仇となり命を落としたのです。
五武神ティターン:『ウラノスとガイアの怒り』と呼ばれる両刃の剣を武器として使い、『ティタノマキアの光』で攻撃を、『ディオネを守る壁』で防御を行います。武器や能力の名前が非常に格好良いですね。寡黙でその真意を見せる事は少ないものの、純粋にン・マの転生を願います。当初はワイバーンの言葉が示す様に何を考えているのか見えない存在として描かれていましたが、バンキュリアを気遣ったりと折に触れて人間味の溢れる親しみ易い部分を垣間見せていました。非常に強力な戦闘力を保有しているのですが命の大切さを誰よりも知っており、それを見せずに日日を送っていたのがティターンです。それは敵に対しても適用され、ブレイジェルとの戦闘では直前にダゴンが本気を出せと注意を促し(即ち、そう言わなければ本気を出さない可能性があったのです)、マジレンジャーとの戦闘でも「無益な殺生は好まない」とは戦いを避けています。そんな姿を知った芳香がティターンは良い人だと見抜き、彼女との邂逅がティターンの心に変化を齎しました。己の使命を拒みン・マ転生を阻止しようと尽力したのです。結果的に彼の願いが果たされる事は無くン・マは転生してしまいましたが、それまでの姿は魅力的で冥府神の中でも好きな部類に入ります。マジワイバーン曰く「一番の力持ち。何考えてるか理解んない奴だけどね」。
三賢神ゴーゴン:蛇の様に狡猾で執念深い女神です。ン・マの復活は余り好ましく思っておらず、規律を重んじるスフィンクスを嫌っていました。ドレイクにサンジェルの居場所を教えて戦いに赴くよう唆したり、予言の書で自分が神罰執行者に選ばれると知ったらトードに邪魔者を排除させようとしたり、姑息な手段を使い絶えず自分に有利な状況を作り出そうとしていました。得意フィールドである『長きものの庭』にシャイン、グリーン、ブルー、イエローを誘い出し一度は丸呑みするも、その行いの数数がスフィンクスに知られ邪魔されてしまいます。変身したレッドとピンクの手によって飲み込んだ四人を吐き出されてしまい、怒りに触れたゴーゴンは巨大化して戦いを挑むもマジレジェンドとトラベリオンの連携に敗れ神罰も失敗、ドレイクが恨みを晴らしてくれると言葉を残して滅びました。ワイバーン曰く「一番狡賢い神様」。
三賢神スフィンクス:三賢神の一柱で、知恵を司ります。冷静で落ち着いた性格で普段は丁寧な口調で話していますが、その行動が目に余ったゴーゴンに対しては凄みのある面も見せました。当初は闇の戒律を絶対視しており、手段と目的が入れ替わり、ン・マ転生の為の手段である闇の戒律を目的として捉える事もありました。マジシャインやマジレンジャーの勇気を目の当たりにし、好奇心を刺激され自分の考えに疑問を持ち始めます。人間の持つ勇気に関心を寄せ地上回を滅ぼす事に異を唱えますが受け入れられず、またン・マに神罰執行を命じられます。取り乱し一時は普段の冷静さを失いながら六人を追い詰めましたが、麗の言葉を聞き改めて人間の価値を感じ、神罰執行を拒んだ彼女は裏切り者となります。最終的に人間の持つ勇気に比べて冥府神の力が矮小であるとまで考えを改め、結果的にゴーゴンの予言が的中しダゴンに粛清されて最期を迎えます。しかしスフィンクスの言葉に感化されたバンキュリアによって蘇生、復活を遂げました。相容れなかったダゴンを斃した彼女は、バンキュリアを従えインフェルシアを新しく作り変える道を歩み始めました。最終的に冥府神で唯一の生き残りでもあります。ワイバーン曰く「一番賢い神様さ」。
三賢神ダゴン:冥府十神を束ねるリーダー的な存在です。明確な上下関係の存在しない冥府神ですが、能力では優るスレイプニルもダゴンには一目置いており、それが必要とあればその言葉に従うほどでした。信じるものは絶対神ン・マと自分のみと嘯き、その障害となるものを排除していきました。しかし最後には、一度は葬ったスフィンクスの手によって滅されました。声がとても格好良くその立場と相俟って強い魅力を持っていましたが、横から見ると顔が魚にしか見えないので思わず笑ってしまいます。ワイバーン曰く「一番おっかない、無敵」。
二極神ドレイク:十神の中でも上位の存在である二極神、その一極を担うのがドレイクです。常にその強大なるパワーの発散を望んでおり、ン・マの転生と言う大義よりも自分が戦う事、暴れる事を第一に優先します。その考えはダゴンやスフィンクスとは相容れぬものであり対立も頻繁にありますが、その中にあってゴーゴンとは気が合うようです。両者の関係が愛に類するものなのかは不明ですが、ゴーゴンは死の間際でもドレイクが己の仇を取ってくれると思っており、ドレイクもゴーゴンの死後は機嫌が悪くなりました。竜神の鎧を着込んでおりインフェルシアでは最高の防御力を誇ります。マジシャインとの戦闘ではバンキュリアをして「えぐい」と言わせる程の一方的な攻撃を行いました。漸く神罰執行人に選ばれてからはマジレンジャー、スノウジェルを寄せ付けませんでしたが、サンジェルにその弱点を見抜かれ大きなダメージを負います。巨大化してからはマジレジェンドとトラベリオンを追い詰めましたが、最終的にはファイヤートルネードを受けた直後にデストラクションファイヤーの餌食となりました。首を伸ばし翼を大きく広げた状態では空中戦を行う事が出来、マジドラゴンと壮絶な空中戦を繰り広げたのが記憶に残ります。ワイバーン曰く「一番の乱暴者」。
二極神スレイプニル:冥府神で最強を誇る二極神の一極であり『インフェルシアの矛』と言われています。最初に登場した時もファイヤートルネードを平然と受け止め、たった一撃でマジレジェンドを退けると言う二極神の実力を感じさせる活躍を見せました。全身を甲冑で包み『オーディーンスピアー』と『オーディーンシールド』を持った騎士の様な姿で、戦闘に際しては二頭の魔導馬が牽く戦車に騎乗して戦います。その魔導馬車から放たれる『八脚突進』は相手には捉え切れないスピードと強力な攻撃力を誇り、それこそが『インフェルシアの矛』と言われる所以です。また、戦車に騎乗した時や接近戦に於いては『ジグルドサーベル』を振るいます。マジレンジャーに於いて魔導馬と言うとウルザードのバリキオンがありますが、それよりも多く二頭、しかも直接ではなく戦車を牽引すると言う事で、スレイプニルがウルザードに比して如何に強力な存在であるかが感じられました。しかし実際の戦闘ではウルザードとの戦闘では互角の後に引き分け、神罰執行に現れた時は最初こそマジレンジャーを圧倒しますが『ファイブファンタスティックエアリアル』の前に呆気無く散り、余り強さが感じられない残念な結果となりました。冥府神の中でも特に好きな存在であったので哀しかったです。空中で錐揉み回転しながらオーディーンスピアーであらゆるものを貫く、『フレンジー・スピアー・クラッシュ』が必殺技で、その破壊力はマジレジェンドをも一撃で葬りました。ワイバーン曰く「一番頼りになる神様」。

冥獣帝ン・マ/絶対神ン・マ
 当初は地底冥府インフェルシを統べる者として、帝の間に位置していました。封印された状態と言う事で右目が覗き、不気味な唸り声を発して部下に指示を出していたのです。正直に言いますと、その時点では然して良い印象はありませんでした。悪い印象があったわけでもありませんが、一昨年のデズモゾーリャが肩透かしに終わった面があったので、封印されていると言う点に一縷の懸念があったと言うのが偽らざる事実です。封印されている状態から完全復活まで焦らすと言うのは物語の盛り上がり、敵に対する期待の双方に効果的ではありますが、逆に復活した時の扱い如何ではそれが打ち消されてしまう危険性を孕んでいます。物足りない最終ボスが続いていましたので、マジレンジャーでは素直に強そうなボスを最初から登場して欲しいと思っており、ン・マから特別に良い印象は得られませんでした。しかしこの時点でもウルザード、ブランケン、メーミィに自分の躰の一部――目、牙、爪――を託していると言う点は面白いと思いました。其其ジャガンシールド、ヘルファング、扇子として使われていましたが、持ち主の武器でも特に強力な存在として描いてくれれば、最終ボスの強大さがもっと伝わったでしょうね。また特筆すべき点は、冥獣帝配下の幹部では、ウルザードとメーミィの二人が元天空聖者であると言う事でしょうか。直系の幹部が少ないと言うのが哀しく思われる反面、実力者を見抜く眼力に長け、また敵対していた者でも自ら部下になると言うカリスマ性を持ち合わせていると言えます。その名前も高く評価していました。日本語には存在しない『ん』で始まる名前と言うのはその異質な雰囲気が良く表現されており、傑作と呼んで差し支えありません。
 メーミィがマジレンジャーのレジェンドパワーを取り込んだ事でン・マは復活しました。遂に明かされたその姿は蛸を思わせる醜悪な形態だったのですが、余り格好良いとは思えませんでした。CGで描かれていたので存在感に欠ける面もあったと思います。しかも直ぐにまた、ブレイジェルによって封印されてしまいました。私の中で大きな変化が生じたのはこの直後でした。ン・マの封印に呼応して冥府十神が復活を果たしたのですが、その中でン・マが『冥府の帝』と呼ばれ、また初めて『冥獣体』と言う言葉が使われたのです。帝と言う響きからは高貴な印象が感じられ、冥獣体と言う呼称から別の形態を持つ事が明かされました。この瞬間から無性にン・マが魅力的に思え、戦隊の歴代最終ボスで最も気に入りました。更に冥府神の目的はン・マを絶対神として転生させる事にあります。即ちン・マこそが真にインフェルシアの頂点に立つ存在と分かり、冥府神と共にン・マが転生する時を待ち遠しく思いました。
 やがて物語の進行と共にその瞬間がやって来ました。ティターンの躰を寄り代に転生を果たしたのです。絶対神として転生したン・マの姿には感嘆しました。絶対神としての風格、威圧感、禍禍しさ、その全てを兼ね備えております。顔の両側に突き出た蛸の足が格好悪い事を除けば、文句無しに素晴らしい理想的な形態です。劇中での扱いも良く待たされただけはありました。たった一人で天空聖界を滅ぼし、天空大聖者マジエルを葬った時は喝采しましたよ。其処までは最高だったのですが、最終回での結末、最期には大いに不満が残ります。それまで圧倒的に強力な存在として描かれていましたが、最後は然程強く感じられずに死んでしまったのです。歴代でも最強とも言うべき力でマジレンジャーを追い詰めると信じていましたので、この部分には納得が行きません。また終盤、敵の数がどんどん増え、裏切り者のスフィンクスが生きていて帰る場所であるインフェルノが無くなり、忠実な部下であったダゴンが何時の間にか死んでいたと言う流れではン・マが可哀想に思えてしまいました。あの時の心境は辛かったでしょうね。幸いなのは死の間際、マジレンジャーの魔法を食らった事でこれまで一度として感じる事が出来なかった、『満たされる』事を経験出来た事でしょうか。或いは、それこそがン・マにとって幸せだったのかも知れません。不満もありますが戦隊の歴代最終ボスで最も好きなのは、紛れも無くン・マ様です。

創造王リュウオーン
 ネガティブシンジケートのジャリュウ一族を束ねる存在で、部下からはリュウオーン陛下と呼ばれ敬われています。爬虫類を思わせる皮膚で全身が真紅に彩られております。また服装や帽子の形状は海賊に似ている印象を受けました。二振りの剣を武器としてボウケンレッドと度度激突しており、最初こそ敗北が目立ちましたが中盤ではレッドを圧倒すると言う強さも見せました。しかしリュウオーンの進化はジャリュウ一族のほぼ全ての戦力を生み出している事にあるでしょう。今でこそ異質な姿と強靭な肉体の持ち主ではありますが、二百年前までは普通の人間であり、独自にレムリア文明を研究して今の姿へ変貌としたと語られています。そして大邪竜も邪悪竜もリュウオーンによる製作です。即ち機械工学と生物学の双方を熟知しているのです。前線での戦闘をこなしつつも技術者としての立ち居地を兼ねる、非常に多才なお方です。また部下であるジャリュウに対しては必ずしも良き上司と言えませんが、それでも一度たりとも裏切られる事も無く、ジャリュウはリュウオーンの命令であれば命すら惜しみません。これは類稀なるカリスマ性を持っている証ではありませんか。どうでしょう? 何だかリュウオーン陛下が物凄く優れた人物に思えて来たでしょう。
 個人的に赤と言う色が好きな事や従来の作品であれば武官幹部に相当するであろう事から、ネガティブシンジケートに所属する人員の中では最初に好きになりました。しかしその時点では特別に良い印象を持っていた訳ではなく、飽く迄暫定的に好きと言うだけでしかありませんでした。それが前述した様に首領と、戦士と、技術者を兼任する凄い存在だと気が付いてから、途端に好感を抱く様になりました。その後は素直に好きだと思え、歴代の戦隊に登場した敵の幹部と並べても、何ら遜色無いほどの魅力を感じています。しかしその誕生の経緯が明かされてからは、所詮はレムリア文明の模倣でしかないのかと思ったのもまた事実でした。この後、どういった活躍を見せ、そしてどんな最期を迎えるのか、楽しみに見守っていきたいと思います。

大邪竜
 その名の通り巨大なジャリュウ一族で、躰の一部が機械改造されています。自我があるのかは不明ですが内部にコクピットを持っており、基本的にジャリュウ一族が操縦しています。リュウオーンが言うには製造に手間がかかるそうで、実際邪悪竜に比して登場頻度は高くありません。
大邪竜ドルド:長く伸びる首が印象的な怪人です。恐竜を改造したと言う設定で、野性的な部分と機械化された攻撃の組み合わせが印象に残りました。
大邪竜ザルド:腕力と握力が高くゴーゴードリルとゴーゴーミキサーの回転を強引に止めて破壊しました。単体での戦闘力も決して悪くは無く、中距離では腕に装備された機関砲が火を吹きます。
大邪竜ギラド:細身の顔が翼竜を思わせます。ザルドと協力してダイボウケンを斃しました。
大邪竜ゾラド:巨大な翼で空中を飛行する、翼竜を改造したと思われる大邪竜です。他とは違って劇中ではフルCGで描かれており、ゴーゴージェットと激しく空中戦を演じました。最初の出番では三体が同時に登場しましたが、後に邪機竜グランドに内蔵された形で十数体が一気に出現しました。これだけでは断定出来ませんが、この事から見ると他の大邪竜よりは製造が容易なのかも知れませんね。

邪悪竜
 ジャリュウ同士で戦わせると言う蟲毒を思わせる神聖な儀式を行い、その末に生き残った一人にリュウオーンが力の一端を授ける事で誕生します。所謂怪人に相当するのですが、竜をモティーフにしていてとても格好良いです。
ドライケン:とても格好良い。フーインボーマや二極神ドレイクを思わせる外見ですが、色が赤くてそれらよりも更に好きです。胸の文様はウルザードファイヤーに似ていると思いました。高い防御力を誇るのでボウケンジャーの攻撃を尽く防ぎ、デュアルクラッシャーの登場に貢献してくれましたね。
リンドム:作中に於いて二番目に生み出された邪悪竜で、高度な知能を持ち人語を発する事からドライケンより発展した面が見られました。ドライケンに優るとも劣らぬ戦闘力を誇りましたがデュアルクラッシャーの威力に致命傷を負います。しかしその際に不死の薬に触れた事で巨大化、ダイボウケンを苦しめるもブルーの機転で戦況が逆転、スーパーダイボウケンに敗れました。巨大戦闘で印象的だったのはダイボウケンを絡め取り締め付けた長い尻尾でそれが格好良かったです。
ナーガ:これまでの邪悪竜よりも横の広がりが抑えられた感のある怪人でした。さすまたと頭部の巨大な角を武器にする他、口から火炎を放射します。その巨大な角の強度は高く、キャノンボールヘッドと真っ向からぶつかるだけの実力を見せました。ボウケンジャーが揃っていない事もありスーパーダイボウケンと互角の戦闘を見せましたが、アルティメットダイボウケンには敵う筈も無くアルティメットブラスターの前に散ります。
ターロン:久しぶりに登場した邪悪竜ですが、これまでに比して少しばかり異質な印象を受けました。中国風の龍と言う事で大神龍に似ていますね。番組を見ていて名前は『タウロン』と聞こえたのですが確認したら『ターロン』でした。恐らくですが何か意味のある響きで、漢字表記も存在するのでしょうね。
デンベエ:またもや久久の邪悪竜です。劇中に存在するマスコットキャラクターである『デンベエ』に酷似しており、これまでの怪人とは一線を画した外見で最初は邪悪竜だとは気付きませんでした。ところで外見が似ているだけではなく邪悪竜としての名前もデンベエなのですね。声が石田彰で最高でした。
ダガーギン:短剣がモティーフの銀河闘士です。嘘です。三千人ものジャリュウから選ばれ、リュウオーンの科学で誕生した、最凶の邪悪竜です。次回予告を見た時点で高い期待を抱いていましたが、いざ登場したダガーギンは存外に軽い性格でした。英語交じりの喋り方が想像していたのとは全く異なる印象を与えます。攻撃を受けるとその能力を複製、増幅して二倍の威力にして返すと言う強力な能力を保持していましたが最終的にはボウケンレッドに割合にあっさりと敗れてしまいました。期待が大きかったのもありそれほど強いと感じなかったと言うのが正直な感想です。特殊な能力を有していてそれが最大の難関だと、それを攻略した場合に時にはそれで決してしまうのですよね。最初に『最凶の邪悪竜』と聞いた時に『最強の〜』を連想した事もあり、純粋な身体能力の高さが重視されずに終わったのが残念でした。

クエスターロボ
 クエスターの二人、ガイとレイが造り出している巨大ロボットで、デザインは現用兵器の流れを汲んでいます。ボウケンジャーのロボットにも劣らない戦闘力を持っており、クエスターとして誕生してから僅かな時間でこれだけの技術力を得たと言う事実に驚かされました。クエスターと同様にアンチパラレルエンジン(=ゴードムエンジン)と動力として利用していますが、これもパラレルエンジンを使っているボウケンジャー、そしてそのロボとの対比になっていますね。またプレシャスをそのまま利用すると言う性能も持ち合わせており、クエスターがプレシャスを最も戦闘に生かしている勢力と言えます。
巨神ガガドム:クエスターロボの中で唯一クエスターでは無くガジャの開発です。ガガドムと言う名前もガジャの命名でしたが、それを奪ったクエスターによりクエスターロボと改名されました。ガガドムと言う名前は格好悪いと思っていましたのでクエスターの行動に共感しました(笑)。また名前のみならず古めかしい外見も格好良いとは言い切れず、他のクエスターロボとは一線を画しています。個人的にジャイアントデビルに似ていると思いました。
(キャノン):劇場版『最強のプレシャス』に登場した期待であり、厳密に時系列の何処に位置するのか不明ですが、公開時期から考えるとガガドムと疾の間に造られたと思われます(尤も、作中で新しいクエスターロボと言う発言がありましたので、もしかしたら疾の後なのかも知れません)。戦車を思わせる姿が格好良くサイレンビルダーを追い詰めましたが最終的には敗退しました。
(ターボ):戦闘機を思わせるデザインで、同じく戦闘機をモティーフにしたファイタージゲンに似ていると思いました。サイレンビルダーとダイボウケンの二体を苦戦させ、クエスターロボの強さを見せ付けました。しかし流石にトリプルリキッドボンバーとアルティメットブラスターの連撃には敗れました。
(エリート):スマートなボディは機動性が高く、そのスピードで相手を翻弄してから両肩のミサイルランチャーで攻撃を加えます。またプレシャスの『伝説の鎧』を装備する事で防御力を高めました。非常に強力ではあるものの戦闘が長引くとオーバーヒートすると言う弱点を抱えており、その点を衝かれて敗北を喫しました。
(ブレイズ):頭部の上面に装備されたプロペラが目を引く機体です。胸部にプレシャス『亡国の炎』を内蔵し、それを利用して強力な火炎放射を行いました。しかし大した活躍もせずに敗北した印象が残ります。
(ラジアル) :角が鬼を思わせますが、それ以外は取り立てて目立つ部分も無く、実にオーソドックスなロボットです。強力なプレシャスである『鬼の金棒』を武器に、ダイボイジャーとサイレンビルダーを苦しめたのですがロボ自体はどうにも印象が薄いですね。

邪機竜グランド
 リュウオーンとクエスターが協力して造り出したサイボーグで、大邪竜とクエスターロボのテクノロジーを融合させたサイボーグです。こういう設定は分かり易くも強敵である事に説得力がありますね。外観はティラノサウルスの上部に空母を思わせる機械がありますが、これが大邪竜と異なり現代兵器に近いデザインでクエスターロボの技術が見て取れます。主な武器は全身の火砲にアルティメットブラスターを上回る威力の『グランドブラスター』、そしてその強靭なパワーから繰り出される爪や尻尾の打撃で、(五人が揃っていないので最高出力ではないものの)アルティメットダイボウケンを撃破、完勝しました。また母艦としての役割も兼ねている様で、大量のゾラドを格納しています。それ以上に驚くべき能力として、不思議な光線によって一瞬の内に城砦を築く事が挙げられます。他には無い面白い特性で画面に目を奪われました。斯様に強力な機体ですが、同時に驚異的な動力、出力が要求される為にゴードムエンジンでも動かす事は出来ず、その起動にはプレシャス『レムリアの太陽』が必要とされました。

幻のゲッコウ
 当初は何とも思っていませんでしたが、第四十四話『仙人の温泉』を見て印象が一変しました。部下であるヤイバに裏切られて魔鳥へと変貌させられてしまうのは哀れでしたが、その力は圧倒的で流石は首領格と得心の行く強さです。魅力を感じたのはそれだけではありません。世界を滅ぼす魔鳥が暴れた際に、ゲッコウは自らの躰と魔界を融合させて、悪しき力を封印しました。即ち身を挺して世界を救ったと言う見方も出来るのです。何とも立派な方ではありませんか。戦隊の司令官にありそうにも思える設定です。

空の拳魔カタ
 臨獣殿の創設者である三拳魔の一人で、憎しみこそが強くなるのに必要だと言う教えを説いています。初見の印象は拳魔と言う割りに通常の怪人と見た目が然程変わらないと言うものでしたが、鷹をモティーフに格好良く纏められており、落ち着きのある喋りから凄みが伝わってきて好きになりました。エレハンから「流石は知恵の人」と評されるだけあって、深い知性と洞察力を見せています。マクが復活してからは完全にマクの言いなりで株を下げた感がありますが、端端の描写から理央を抑え付ける事で逆にマクから庇っている様にも見受けられました。尤も、仮にそうだとしたら中途半端で、描き方が不十分だった感は否めません。拳魔の中では最初の死亡者となりましたが、ゲキレンジャーを大いに苦しめて幹部としての格を充分に発揮しています。

四幻将サンヨ
 鈍重な肉体とは裏腹に口が軽く、語尾に「〜ヨ」とつけるお茶目な喋り方が印象的です。またそんな中にも悪役としての不気味な面が備わっており、幹部に相応しい存在感がありました。幻獣拳使いの中でもロンに次ぐ古株であり、唯一人ロンの真意を知る様子を垣間見せていましたが、果たして正体はロンの一部だと言うのです。サンヨは不死身なのですが、ロンの中にある不死の部分がサンヨなのです。これならばロンの目的を知っているのも当然と合点がいきました。好きだったのでロンに取り込まれて終わると言う呆気無い最期だったのは残念です。

黒獅子リオ/幻獣王リオ
 前年のガジャに続く顔出しの男性幹部と期待しましたが、その思いは程無くして打ち砕かれました。OPでも戦隊メンバーと同列で扱われている事からも分かるとおり、理央は単なる敵の幹部ではなく言わば悪の主役と呼べる存在です。ダークヒーロー的な存在感もあってこれはこれで格好良いのは確かなのですが、近年の戦隊では少ない男性素面幹部を望んでいた身としては少少落胆させられました。戦闘時には臨気凱装で黒い装甲を纏いますがこれが中中の格好良さです。幻獣拳を習得してからは幻獣王としてグリフォンを模った新たな姿を得ますが、此方は今一と言うのが正直な所です。さて、物語に於ける理央の結末に関して、ずっとある種の希望を抱いていました。それは敵の幹部らしく幹部に相応しい死に様を見せて欲しいと言うものです。主役に近しい立場から、最後は改心して仲間になって生き残るのではないか、或いは、非常に美化されて格好良く死ぬのではないか、そんな懸念がありました。しかし私としましては、惨めに、そして無様に、ロンに利用された挙句に悪の末路を辿って欲しいのです。結果は、当然と言いますか、矢張りと言うか、私の希望とは正反対の“格好良い死”でした。予測はしていましたが、残念です。出来ればロンの大願が成就し破壊神として覚醒して暴れ回り、物語のラスボスとしてゲキレンジャーに退治されて死んでしまうと言うのが見たかったですよ。悪の首領でありながらラスボスにはなり得ませんでした。
 嘗てシャーフーの下で修行し、ゴウと親友関係にあった頃は、今からは考えられないほどに素直で純真そうな若者でした。どうやらこれは彼本来の性格らしく、最後にゲキレンジャーと和解してからもその頃を彷彿とさせる笑顔を見せています。しかしシャーフーと二人で写っている写真ではそっぽを向いており、後に臨獣拳に走らせる前兆が出ていました。師匠でありながら弟子が歪むのを止められなかったシャーフーに問題がありますね(余談になりますがマクが臨獣殿を立ち上げたのも、シャーフーの対応が原因だったりします)。シャーフーの件はさておいて理央の性格ですが、実は臨獣殿の当主となってからも然程変わっていない節があります。強さのみが目的であり、ある意味ではそれに向かって素直なのです。そして後にロンに騙されてからも、ロンの目的を暴いたのは腹心であるメレの頑張りによるもので、実は理央は何もしていません。ロンも頑固だったマークと違って理央は素直で騙し易かったと語っている様に、理央は凄く単純なのでしょうね。メレさえ居なければ簡単にロンの目論見通りになっていた気がします。

ロン
 まさに慇懃無礼を絵に描いた様な、振る舞いを見せながら登場しました。自らが目的の為に暗躍する姿、他人の前では丁寧な言葉使いですが、周囲に誰も居ない時に限り本性や苛立ちを見せると言うのが実に好みでした。不老不死であり、その退屈を紛らわせる為にマクや理央を利用して破壊神に仕立て上げ、世界の破滅を企んだ黒幕です。自身の欲望に忠実な姿が憎むべき諸悪の根源に相応しいです。それに全てがロンの仕業だったと終盤で明かされると、目的の為に着実に頑張っていたのだなと感心させられました。最終的にはゲキレンジャーに封印されてしまいましたが、ロンならば長き時の末に開放されて再び退屈凌ぎに世界を危機に陥れるだろうと言う、変な意味での期待が持てます。その様な理由からとても好きなのですが、胸に無数の龍がある戦闘形態は余り格好良くありませんでした。しかし真の姿である無間龍は、同じく格好良いとは言い難いものの特徴的なフォルムであり、単純な人型ではない事から戦隊ロボと並んでも迫力負けしません。ラスボスに相応しいでしょう。・・・これが最終回に出れば、の話ですが(ぉ 何で何でこんなにラスボスに相応しい姿なのに、最終回では巨大戦が無いんだよぉ――――!(哀)


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