好きな戦隊ロボ


バトルフィーバー
 バトルフィーバーJの保有する巨大ロボット『バトルフィーバー』は、最初の戦隊ロボです。最初だからか変形、合体機構を一切搭載していません(尤も、前年のレオパルドンは変形機構があるので時期は関係が無いのかも知れませんが)。鎧武者の様な姿で強面の顔が他には無いインパクトを持ちます。登場は比較的遅めなのですが工場で組み立てられている様子が初回から映されたり、完成するまでにロボを巡る敵と味方の攻防があり、物語に巧く密着していると言えましょう。こういうのがあると俄然ロボに寄せる期待が高まります。豊富な武器を持つのもまたバトルフィーバーロボの特徴ですが、最初期に多用されたのが『ソードフィーバー』と言う短剣で決め技にも使われました。途中からは『電光剣』がメイン武器となり、必殺技の『電光剣唐竹割り』は戦隊ロボの必殺技として長く定着する事になる必殺剣の最初となります。この技は円月殺法宜しく剣を円形に動かしてから敵を切り裂くのですが、後の戦隊ロボにも何度か採用される基本形です。しかし後の多くのロボが右回転ながら、バトルフィーバーは逆回転なのが特徴です。最終回でサタンエゴスにのみ、電光剣を相手に投げつける『電光険ロケッター』と言う最強技が使われていますが、この様にラストボスだけに使う最後の手段と言うのが格好良いですね。他に巨大な斧『フィーバーアックス』、ISO合金の鎖で繋がれた『チェーンクラッシャー』、防禦用のリングを手元に備えた『スティックランサー』、鎖につける事も出来る三叉の槍『アタックランサー』があります。

ダイデンジン
 デンジマンが誇る戦力であり、変形機構を備えた初めての戦隊ロボです。巨大戦艦『デンジタイガー』から発進した『デンジファイター』が、ダイデンジンへと変形します。このファイターのフォルムがロボに変形する事を感じさせない見事なものです。しかしダイデンジンのデザインそのものは余り好みではありません。巨大な鉄球『デンジボール』や巨大なブーメラン『ダイデンジンブーメラン』が電装され、それを武器に戦います。最大の武器は『デンジ剣』、必殺技は前年に倣い剣で切り裂く『デンジ剣電子満月ぎり』です。高さ六十五メートルと一号ロボの中では屈指の巨体を誇り、何とグレートタイタンやスーパーターボビルダーにすら匹敵します。しかしそれ以上に凄いのが五万トンと言う重さで、一号ロボに限定せずとも戦隊ロボでは一番の重さでしょう(戦隊ロボと見做して良いのかは微妙ですが、大神龍がこれを上回る重量の持ち主です)。余談になりますが『てれびくんデラックス スーパー戦隊超全集』に掲載されている写真からは、積み重ねた段ボール箱が崩れ去りそうな印象を受けます。

サンバルカンロボ
 バルイーグルが乗る戦闘機『コスモバルカン』と救助活動を得意とする『ブルバルカン』が『合体!グランドクロス!!』の号令で合体した姿です。当然ながら戦隊ロボでは初めての合体ロボとなります。合体前のブルバルカンはどう見てもロボの脚部にしか見えないと言う特異な形状です。ダイデンジンよりも幾分か馴染み易い顔をしていると言うのが個人的な印象です。回転する事で攻撃を弾く『バルシールド』、バルカン鋼製のトンファ『バルトンファ』、鎖の先端に付けられたアームで遠くの敵を捕まえる『バルハンド』と言う手持ち武器に加え、胸から発射する破壊光線『バルカン産』や腕から発する『バルカン砲』も強力な攻撃手段です。必殺剣として『太陽剣』を持ち、『太陽剣オーロラプラズマ返し』で止めを刺します。この技はサンバルカンによる技名発声の後、ロボ自身が復唱します。この傾向は何度か続きます。ロボから話は離れますが、コスモ、ブルを収納している巨大空母『ジャガーバルカン』は、獣の顔を模した強烈な個性が印象強いです。劇場版ではロボの着包みと同スケールの巨大な作り物が作られ大迫力だとかで、中中難しいのでしょうが近年のメカ、特にリボルバーマンモスには見習って貰いたいです。

ゴーグルロボ
 サンバルカンロボに続く合体ロボであるゴーグルロボは、サンバルカンロボを更に推し進め三体合体を成し遂げました。レッドのメカ『ゴーグルジェット』、ブルーが運転する『ゴーグルタンク』、イエローが操縦する『ゴーグルダンプ』の三機が『ゴー!ゴー!チェンジ!!』と言う掛け声で合体します。巨大戦闘の間、ブラックとピンクは母艦『ゴーグルシーザー』で待機していると言う、他にも例が無い特異な形態です。ゴーグルロボの三体合体で頭部の先端が尖っていると言うフォルムは、戦隊ロボのオーソドックスなラインの一つです。敵を抑える『ゴーグルハンド』、拳に嵌めたカッターが射出される『ハンドミサイル』、巨大な独楽『ゴーグルスピン』、そして『地球剣』が主な武器です。その他に『ゴーグルフラッシュ』と呼ばれる強力な光線を発します。必殺技は地球と宇宙のパワーを集めて放つ、『地球剣電子銀河斬り』です。尚、ゴーグルファイブの基地は後楽園球場の地下にあり、球場が競り上がりゴーグルシーザーが発進します。大胆且つ印象的な映像ですね。

ダイナロボ
 前年に続く三機合体で、『ダイナマッハ』、『ダイナモビル』、『ダイナギャリー』が合体します。マッハは頭部のみを構成する非常に小型のメカで、ギャリーは残りの二機を乗せる事が可能です。また三機のメカを収納して移動するは『ダイジュピター』と呼ばれる空母で、三角形の大胆なデザインが特徴です。合体コードは『合体!グランドスラム』で、野球モティーフだった企画の名残です。戦隊ロボでは初めてとなるゴーグルフェイスが格好良いので気に入っています。主な装備は『科学剣』、接近戦用の武器としても使える『ダイナブーメラン』、鉄球付きの鎚『ビートハンマー』、ダイナメタル合金製の『ダイナシールド』です。他に猛スピードで飛んでパンチを放つ『竜巻きパンチ』や、『ダイナナックル』が攻撃手段です。ダイナナックルは所謂ロケットパンチなのですが腕部にウィングが装備されていて強そうです。玩具では拳が飛ぶだけでしょうが(玩具のロケットパンチは劇中の再現と言うより、伝統として搭載されているに過ぎませんからね)。必殺技は空中に高く飛び上がり、落下しながら科学剣で切り裂く『稲妻重力落とし』。これまでに無い圧倒される技ですね。

バイオロボ
 『バイオジェット一号』、『バイオジェット二号』の二機が『ハイパークロス』の掛け声で合体して誕生するロボです。白と黒を基調に纏め上げられたカラーリング、デザインは美しく、シンプル・イズ・ベストの声と共に人気の高いロボです。私個人としては特別に好きなわけではないのですが、確かにその格好良さには目を奪われます。大きな特徴の一つは必殺技である『スーパーメーザー』で、技の型が非常に多いのです。主要必殺技とは別の技で止めを刺すと言う事はありますが、バイオロボの場合は主要必殺技そのものが多くこれは他に例を見ないタイプです。具体的には『コンセントレーション』、『コメットカッター』、『ブレイクアタック』、『十文字斬り』、『グレートアタック』、『チェーンソーカッター』、『ストレートフラッシュ』、『逆転十文字斬り』、『ピンホールスティング』、『ダッシングビーム』、『シャドウカッター』の十一種類にも上ります。しかし後半のネオメカジャイガンを相手にする様になってからは、より強力な『スーパーメーザーバイオ粒子斬り』の一つに絞られました。全身が赤熱しながらバイオ粒子を集めた剣で突っ込む技で見た目も派手になっています。また最強の敵であるキングメガスには『スーパーメーザースーパーフラッシュ』と言う最後の技を使いました。最終回限定の技と言うのは電光剣ロケッターと同様のパターンですね。余談になりますがバイオジェットを運ぶ『バイオドラゴン』は、戦隊の空母では初めて変形機構を有しました。

チェンジロボ
 宇宙船『シャトルベース』に運ばれるドラゴンの『ジェットチェンジャー1』、グリフォン、マーメイドの『ヘリチェンジャー2』、ペガサス、フェニックスの『ランドチェンジャー3』が『合体!アースコンバージョン』の合体コードで合体してチェンジロボが誕生します。定番の母艦であるシャトルベースですが、これまでに無い宇宙船と言うのが敵、味方共に宇宙規模であるチェンジマンに相応しいですね。地球守備隊が保有するロボらしく、両肩に装着された『チェンジバルカン』や腹部から発射する『チェンジロボミサイル』の様な如何にも兵器然とした武器を装備してます。その他に伝統のソードとして『電撃剣』を持っており、『電撃剣つばめ返し』や『電撃剣風車ぎり』と言った技を使います。必殺技は相手を一刀両断にする『電撃剣スーパーサンダーボルト』です。

フラッシュキング
 レッドが乗る『タンクコマンド』、グリーン、イエローが乗る『ジェットデルタ』、ブルー、ピンクが乗る『ジェットシーカー』の三大マシンが『合体!フラッシュクロス』の掛け声でロボに変形します。それこそがフラッシュマンの一号ロボであるフラッシュキングです。これぞ戦隊ロボと言うべきオーソドックスなラインに額と胸のプリズムが似合っていてとても格好良いです。腹部からは『キングミサイル』を、腕からは『キングナックル』を発射して戦います。必殺武器の『コズモソード』は、合体前のメカを運ぶ巨大空母『スターコンドル』に格納されており、必要な時には射出されフラッシュキングの手元に渡ります。空中で宙返りをしてその勢いを利用してソードで切り裂く『スーパーコズモフラッシュ』が必殺技です。フラッシュマンは二号ロボが初めて登場する作品と言う事で、フラッシュキングはザ・ズコンダの前に敗れ、徹底的に破壊されます。近年の戦隊では全身から火花を散らすか、跡形も無く大爆発するかなので、フラッシュキングの様な部位が取れるやられ方は珍しくなってしまいました。やられ方が巧く描かれるほど敵の強大さが、ひいては逆転のカタルシスが大きく感じられるので、こういうのは重要ですね。
 余談になりますがフラッシュキングは、私が唯一DX超合金を所有している戦隊ロボです。一号ロボは五体合体が当たり前と言う世代なので、昔は三体合体である事を寂しくも思いましたが、今ではとても気に入っております。武器と拳を紛失してしまいましたが、合体そのものは問題無く楽しめます。

グレートタイタン
 戦隊史上初の二号ロボとなるのが、このグレートタイタン(タイタンボーイ)です。レー・バラキを経てフラッシュ星の英雄タイタンから与えられた、巨大トレーラー『フラッシュタイタン』。そのキャブ部分が「フラッシュターン!タイタンボーイ」と変形してタイタンボーイとなります。赤いボディが印象的なタイタンボーイはフラッシュキングに比して小型であり、軽妙な動きを得意とします。『〜ボーイ』と言う名前と共に戦隊ロボに受け継がれる要素の一つであり、その元祖となります。タイヤ型の手裏剣『ラジアルカッター』や肩に装備された『ボーイキャノン』を武器に戦います。
 しかし軽量級であるタイタンボーイに、巨大化した獣戦士、デウス獣戦士を斃すだけの決定力はありません。そこでトレーラーの荷台部分と合体して、超巨大ロボグレートタイタンへと姿を変えるのです。その巨体は圧巻の一言で、グレートタイタンを前にした怪人は怯む事となります。ボーイとは一転してボディは白くなります。ボーイの顔にメットが被さる形なのが良いですね。胸から出る超破壊光線『タイタンノバ』はどんな敵も打ち砕きます。フラッシュキングに負けず劣らず好きなロボです。

グレートファイブ
 マスクマンの一号ロボであるグレートファイブは、戦隊ロボ史上初の五体合体となります。即ち戦隊メンバー一人ひとりにメカが一機ずつ宛がわれているのですね。これは一号ロボの基本として一部の例外を除いて受け継がれていきますが、完全に定着するにはもう暫しの時間を要します(この後は三体合体のライブロボ、五体合体のターボロボ、三体合体のファイブロボと続きます)。グレートファイブを構成するメカはレッド専用の戦闘機『マスキーファイター』、ブラック専用の地底戦車『マスキードリル』、ブルー専用の戦車『マスキータンク』、イエロー専用の飛行機『マスキージェット』、ピンク専用のジェットヘリ『マスキージャイロ』です。合体コードは『合体!ファイブクロス!!』で剣と盾と言うオーソドックスな装備の他に、投擲して相手を切断する『ジャイロカッター』、ビームガン『グレートガン』を持ちます。必殺技は全身にオーラパワーを漲らせ、特にパワーを集めた剣で切り裂く『ファイナルオーラバースト』。地帝獣は傷口から勢い良く鮮血が迸るので、技の凄さを感じさせます。個人的にグレートファイブは横から見た頭部が絶品だと思います。マスクマンのメカを運ぶ巨大母艦『ターボランジャー』は、外見は完全に超巨大な車です。

ギャラクシーロボ
 動けなくなったグレートファイブに代わり、マスクマンを助けたのは『ランドギャラクシー』でした。その巨大トレーラーが『ギャラクシーチェンジ』してギャラクシーロボとなります。『ギャラクシーバズーカ』、『ギャラクシードリル』、『ギャラクシーアンカー』を持ち、後半の重要な戦力として活躍します。必殺技の『鉄拳オーラギャラクシー』は、一度トレーラー形態へと変形し、オーラロードを爆走、空中で再びロボットモードへ変形しオーラパワーを集中したチョップを放つ技で、敵を斃した後に合掌するのが印象に残る技です。また変形の際に腕から出て来る拳ですが、明らかに腕よりも大きいのが微笑ましいですな。

グレートファイブの初期案
 『スーパー戦隊アートコレクション戦隊ロボ編』の九十六頁に掲載されたアーリースケッチの一つです。五人の専用メカである『レッドストライカー』、『ブラックモール』、『イエローサブマリン』、『ブルーチェイサー』、『ピンクジャイロ』が、頭胸部と武器に変形します。飛行メカから変形する本体ロボAと地上メカから変形する本体ロボBに合体が可能で、一部の変化でありながら一目で分かる差別化が成されている秀逸な案です。更に本体ロボAが上半身、Bが下半身へ変形し、五機のメカが全身に合体する事で最強形態となります。非常に魅力的なロボットです。また同書の百五十二頁には、同系統の別案が掲載されています。此方は五機の内訳が『ジェット』、『サブマリンカーゴ』、『サブマリン』、『ドリルタンク』、『バトルタンク』です。

ライブロボ
 巨大戦闘母艦『マシンバッファロー』に運ばれた、戦闘機『ジェットファルコン』、動く要塞『ランドライオン』、潜水艦『アクアドルフィン』の三機が『合体ライブディメンション』のコードで変形合体します。この中でもイエローライオンが操るランドライオンの活躍は目覚ましく、初回からボフラー戦闘機を相手に暴れ回ります。ランドライオンはミニチュアによる動きに定評があり、事動物メカに於いてCGがメインである昨今の戦隊ではこれを超えるものは見る事が出来ないのかも知れませんね。グランセイザーのガンシーサーを見た時は、改めてランドライオンの動きが秀逸である事を思い知らされました。戦隊の一号ロボとしては初めて動物がモティーフとなりましたが、合体前後共に申し分の無い格好良さです。戦隊ロボのオーソドックスなラインに、巧く動物の意匠が組み合わされていますね。戦闘では『超獣剣』と盾、超ビームガン『ダブルカノン』を装備し、破壊光線『ライブロボビーム』を放ちます。必殺技は擦れ違い様に敵を切り裂く『スーパーライブクラッシュ』です。無敵を誇りましたがギガボルトの前に剣を折られ斃れました。

ライブボクサー
 ライブマンに後半から新戦士が加入しましたが、それと同時に新型メカも登場しました。ブラックバイソンの『バイソンランナー』、グリーンサインの『サイファイヤー』、どちらも巨大トレーラーの意匠が強く、動物に近い兵器であるライブロボ構成メカとは異なる雰囲気を持ちます。この二機が『合体ボクサーディメンション』の掛け声で変形、合体してライブボクサーが誕生します。戦隊ロボでは初めてのスポーツ選手タイプとなります。猛スピードでダッシュしながら渾身の右ストレートを決める『ミラクルビッグブロー』を必殺技として、ボルトの頭脳獣を相手に戦い抜きました。

スーパーライブロボ
 戦隊ロボ初の強化合体で、ライブロボとライブボクサーが合体した形態です。兜が、肩部、腕部、胸部にプロテクターが、下駄が装着され、一目見て“ライブロボが強化された姿”である事が理解ります。ライブロボがストレートに強そうに、格好良くなりましたね。必殺技は『スーパーライブロボビーム』です。私的にスーパー合体したロボの必殺技は、胸部から発射するビームと言うのが強く印象にあります。しかし実際にこれに準じているのはスーパーターボロボ、グレートイカロス、獣帝大獣神、轟雷旋風神と(スーパーライブロボの他に)四体だけなのですよね。

ターボロボ
 ターボビルダーから発進したターボマシン『ターボGT』、『ターボトラック』、『ターボジープ』、『ターボバギー』、『ターボワゴン』が『合体シフト!ターボロボ』のコードで合体して、ターボロボが誕生します。空中を回転しながらパンチを決める『ターボパンチ』を使います。また腰に装着された大型ガン『ターボカノン』は、場合によっては巨大暴魔獣に止めを刺すだけの威力があります。必殺武器は『高速剣』で、ジープとバギーの動力で疾走、暴魔獣を切り裂く『高速剣ターボクラッシュ』が必殺技です。横一閃の他に袈裟斬りの後に返す刀でクロスする様に切り裂いたりと、複数の切断パターンがあります。実を言うと個人的にターボクラッシュのBGMは暗い印象で好みではありません。しかし劇場版で使われた音楽はとても格好良くて好きです。それらの他にトラックの一部が変形した『ターボシールド』もあり、劇場版では強敵ジャシンボーマの攻撃を防いでいるのですが使用回数は非常に少ないです。やんちゃさと精悍さが同居した顔つきが格好良く、ゴーグルと口の組み合わせが素晴らしいと思わせます。ジープとバギーの形状がそのままなので、ローラースケート然とした移動を行います。非常に印象深いのですが、本放送当時は一つの疑問がありました。押し合いになったらローラースケートがそうである様に、踏ん張りが利かずに簡単に押し負けてしまいそうです(完全な余談ですがサワムラーを見た時も同じ疑問が湧きました。ターボロボ疑問と命名しましょうか)。しかし冷静に考えれば分かるのですが、ジープとバギーがエンジンを全開にすれば問題は無いのですよね。五人全員が乗っていなくとも起動は可能ですが、高速剣を使うには五人が揃っていないと駄目だと序盤で語られています。尤も、超魔神ボーマ、巨大ラゴーンとの戦闘ではレッド不在の状態で高速剣を振るっているのですが。
 因みに『DX超合金五連合体ターボロボ』の売り上げは高く、戦隊ロボの単品販売では最も多く売れたそうです。ターボロボ自体に深い思い入れがあるわけではありませんがターボレンジャー好きとして嬉しいですね。

ターボラガー
 ターボレンジャーの呼び出しに応え、ターボビルダーの屋上から飛び立った『ラガーファイター』が、『変形シフト!ターボラガー』と言うコードを受けて変形します。太宰博士が密かに造っていたターボロボの兄弟機で、ターボロボが合体不能に追い込まれた時に急ぎ完成させました。名前からも分かるとおりライブボクサーに続くスポーツマン型のロボです。戦闘にもそれは影響しており、「バトルボール、キックオフ!」とラグビーボール型の爆弾であるバトルボールを蹴り上げて戦い始めます。通常はそのまま敵に命中して爆破、ダメージを与えるのですが、終盤は打ち返す敵も登場する様になり、時にはターボラガーと暴魔獣でボールを返し合うと言うユニークな場面も見られました。その他に胸部に装備された『ビッグラガーガン』を武器とします。イエローとピンクがレバーを引き発射する場面は印象的で、とても強力な武器に思えます。必殺技は空中で激しく回転しながら強烈なキックを相手に見舞う『スクリューラガーキック』! 余談なのですが、レーダの『大暴魔術砂地獄』で流砂に捕らわれた事がありました。この時には玩具がそのまま使われており、今の目で見ると少なからず違和感があります。

スーパーターボロボ
 ターボロボとターボラガーが『スーパーシフト』して完成します。ターボレンジャーの五人が太宰博士を助けたいと思う気持ちと、太宰博士がターボレンジャーを助けたいと思う気持ちがターボロボとターボラガーに宿り、二体が合体すると言う奇跡が起きました。合体と言うのは即ち、互いに助け合う事なのです。必殺技は胸から発射する『スーパーミラージュビーム』で、レッドによる気合いの入った技名発声が印象に残ります。しかし率直に言って、スーパーターボロボは格好良くありません。上半身は大きく変化していながら、下半身は下駄を履いているだけなので貧弱に見えてしまいます。しかもスーパーターボロボは殆ど動く事が出来ません。ですがその点を逆手に取り、劇中では非常に強力な存在として描かれていました。あらゆる攻撃を受けても不動の態勢でびくともせず、まさに無敵の存在です。戦闘で勝てなかった相手は巨大ラゴーンのみですが、その時も必殺技が効かなかっただけでスーパーターボロボが苦戦する事はありませんでした。この辺りは様様な意味で翌年のスーパーファイブロボと対称的ですね。

スーパーターボビルダー
 大型要塞基地から変形するロボと言う事で、マックスマグマに次いで好きな超大型ロボです。突如として現れ、その強大な火力で巨大ジンバを葬った場面はまさに圧巻でした。スーパーターボロボと合体することで最強形態であるスーパーターボビルダーとなります。必殺技は大地を割る迫力の『スーパーターボビルダービーム』で、その威力は巨大ラゴーンや暴魔城を粉砕しました。後続であると言う理由で無条件に常にマックスマグマの下に位置付けていましたが、冷静に見渡しますと基地形態のデザインはマグマベースよりもターボビルダーの方が好みかも知れません。特に好きなのがラガーファイターの発進場面で、甲板のハッチが開き、競り上がったラガーファイターが発進する一連の流れは最高に格好良いです。

ファイブロボ
 レッドが乗るジェット戦闘機『スカイアルファー』、ブラックとイエローが乗る強力戦闘車『キャリアベータ』、ブルーとピンクが乗る高速戦闘車『ランドガンマ』がファイブロボを構成するメカです。一号ロボとしてはライブロボ以来となる三体合体ですが、メンバーが専用のメカを持たないのはフラッシュキング以来です。『合体! トリプルジョイント!!』の掛け声で合体し、ファイブロボとなります。特筆すべきはその合体バンクではないでしょうか。個人的に戦隊ロボの合体場面では屈指の格好良さを誇っていると思います。特に上半身と下半身が接続される場面が素晴らしく、超全集で写真を見た時は古い記憶が呼び起こされました。丸い頭部のデザインが好みではありませんがそれ以外は嫌いではなく、寧ろ頭部を別にすればとても好きな部類かもしれません。オーソドックスな戦隊ロボのラインが落ち着きますし、初期の戦隊ロボを思わせるSFメカの合体が嬉しいです。よく格好悪いと槍玉に挙げられるのが、右膝にある国構えに語のマークですが、左膝の音符も男児向け作品としては大概だと思います(笑)。異次元から現れる『超次元ソード』で敵を斃すのが必殺技ですが、特に決まった名称は無くその代わりに決め台詞が叫ばれています。この決め台詞は何種類かあるのですがとても格好良いです。超次元ソードは先端が分離して二刀流となるのが印象的でした。また両腕には『ツインカノン』を装備しています。ファイブロボを構成する三機のメカは、ロボ形態とは別に『ファイブトレーラー』と呼ばれる大型メカ形態を持ちます。荷台を開きランドガンマを乗せるキャリアベータは、ダイナギャリーを彷彿させます。因みにファイブロボは一号ロボの中では最も小柄であり、何と小柄な印象があるタイタンボーイやテトラボーイよりも小さい程です。

スターファイブ
 星川夫妻が期間用に用意していた大型戦闘機『スターキャリア』が、『変形スターラウンド!!』と変形したロボがスターファイブです。『スターガン』と『スターシールド』で武装し、鮮やかなボディが印象的です。必殺技の『スターハングビーム』は「スターハングビーム!」と右手に構えたスターガンから発射された光線が敵を拘束し、「ハングビームエンド!」と左手のスターガンで止めを刺す特徴的な技です。二挺のスターガンの役割分担もされている上に、上空での爆発が印象的で格好良い技です。スターファイブは単体で戦う他にキャリア形態でファイブロボを乗せ空中戦を披露したりと、様様な戦闘を見せます。

スーパーファイブロボ
 スターファイブがフレームとプロテクターへ変形し、中心にファイブロボが位置、『合体!スーパーブラザージョイント』して完成する戦隊に於いて三体目の強化合体ロボです。所謂ロケットパンチである『ジェットナックル』や、足のジェットブースターが格好良いです。必殺技はジェットブースターを噴射しながら加速、相手に突っ込み強烈な右ストレートを見舞う『スーパーベクトルパンチ』です。黒ゴルリン戦では続け様に左ストレートを使う、強化パージョンが編み出されました。超次元ソードが二刀流となる事と共通する部分が見られて嬉しいですね。目と口が存在する頭部にヘルメットが被さり、ゴーグルと口の組み合わせになると言うのも理想的です。移動すら儘ならなかったスーパーターボロボとは打って変わり、スーパーファイブロボは状況に合わせ多彩な戦闘を見せました。またビッグガロアン戦の豪快な敗北も印象に残ります。立派な敗北を遂げた最後の戦隊ロボでしょうか。総じて格好良い印象があるスーパーファイブロボですが、手放しで賞賛出来る域には達しておりません。何が原因かは理解りませんが凄く格好良いと言う程ではないのですよね。

マックスマグマ
 ファイブマンに登場した要塞ロボです。マグマベースと呼ばれる秘密基地が変形、内部にスーパーファイブロボを収納する事により誕生します。小生、この様な大型メカが大好きです。特にこのマックスマグマは、戦隊でも屈指の大型メカではないでしょうか。圧倒的な巨体、圧倒的な大迫力、圧倒的な火力、とにかく物凄く格好良いです。全身に多数の火気を装備していますが、中でも両肩の『マックスストーム』が特に強力です。そしてマックスストームを含めた全ての火力を一斉発射する『ダイヤモンドマックス』が必殺技です。私の中でこれを超える基地から変形する要塞ロボは未だありません。しかし劇中での活躍には不満が残ります。出番が初登場と最終回の二回しか無いのは理想的です。が、最終形態でありながら一勝一敗と言うのは如何でしょうか。個別に見ますと、最初の登場は初めて登場した合身銀河闘士との戦闘です。パワーアップした最初の怪人が相手と言うのは悪くありません。二戦目はバルガイヤーに敗北します。これも、バルガイヤーが如何に強いかを証明する為ですから問題ありません。そう、個個で見れば両方とも悪いわけではないのです。しかし、その二つが組み合わさってしまったのが悪かったです。単なる怪人に勝利しただけと言うのは余りです。運が悪かった、そう言わざるを得ませんね。

ファイブマン用ロボの初期案
 アートコレクションの九十六頁に掲載されているスケッチです。一号ロボ、二号ロボ共に飛行メカと地上メカが合体して完成するのですが、二号ロボは内部が露出していると言う特殊な外見です。その二機は、一号ロボが右半身、二号ロボが左半身を構成する、超巨大ロボへと合体します。それに巨大飛行メカが合体して最強形態が完成、この状態では印象的だった左右非対称の胸部をプロテクターが覆う事で、ストレートに格好良いデザインとなります。実に面白い案でしたね。

ファイブマン用のアイディア
 同じく九十六頁に掲載された別のスケッチです。此方は一号ロボ、二号ロボ共に飛行メカからの単独変形で、強化合体も用意されています。そして飛行メカに変形する大型基地が登場します。強化合体ロボに合体した最強形態の他、飛行形態の三機が合体した大型飛行形態も備えており、翌年のジェットマンに通ずる部分がありますね。マックスマグマに似ている部分のある大型基地が格好良いです。

ジェットイカロス
 五台のジェットマシン『ジェットホーク』、『ジェットコンドル』、『ジェットオウル』、『ジェットスワロー』、『ジェットスワン』が「合体! スクラムウイング」と変形合体、巨大ロボジェットイカロスが出来ます。ジェットマシンは全て鳥の名前とその意匠を持った戦闘機であり、ライブマン以来の動物モティーフとなります。しかしライブボクサーの様に機械の比重が大きい印象です。ジェットイカロスは、強力な斧『イカロスアックス』、分銅『イカロスクラッシャー』、巨大ハンマー『イカロスマグナ』、二本一組の短剣『ジェットダガー』、そのダガーの装着も可能な『ジェットランサー』、そして最強武器である『バードニックセイバー』に敵の攻撃を防ぐ盾『ウィングシールド』と、多彩な武器を持ちます。これは初期の戦隊ロボへの回帰を思わせますね。また手持ち武器の他に右拳を打ち出す『ショットパンチャー』が使えます。必殺技は空中から敵に接近、バードニックセイバーで切り裂く技で、前年のファイブロボに続いて特別な名称が存在しません。ジェットイカロス最大の特徴は、構成するジェットマシンが重爆戦闘機形態である『イカロスハーケン』へ変形合体できる事にあります。ファイブトレーラーに続く第三の形態ですが、燃え上がらせながら体当たりする科学忍法・火の鳥『ジェットフェニックス』で怪人を撃破した事もあり、その扱いが非常に大きくなっています。

ジェットガルーダ
 裏次元ディメンシア人と共に現れ、鮮烈な登場を果たしたのが『バードガルーダ』です。裏次元世界へ自在に飛び回る事が可能と、戦隊ロボの中でも非常に特殊な能力の持ち主と言えましょう。『ガルドバルカン』と呼ばれる強力なミサイルや、口腔から発射される冷凍光線『ダイヤブリザード』で武装しています。ジェットマンの戦力となってからはスカイキャンプの屋上に鳥の様に留まっており、何となく可愛らしさすら感じさせます。『変形! ジェットガルーダ』の声で、飛行形態からロボ形態へと変形します。ロボ形態は頭部がそのまま鳥であり、拳ではなく爪が装着されていると一種独特の形状です。胸から発射するエネルギー光線『ガルーダバースト』や、両手の爪で敵を切り裂く『ガルーダクロー』が強力な攻撃手段であり、他に透視光線『ガルドサーチャー』で見えない敵を探し出して活躍します。総じてジェットイカロスよりも好きなロボです。

グレートイカロス
 ジェットイカロスとジェットガルーダが「合体! グレートスクラム」した超巨大ロボです。ガルーダが大柄な事もあって相当の巨体を誇るロボであり、スーパーターボビルダーやマックスマグマに匹敵する長身です。これまでの強化合体は分離した二号ロボが一号ロボの強化パーツとして合体するのが主でしたが、グレートイカロスは一号、二号が共に分離し再構成される新たな方式を採用しています。旧来の合体方式では飽く迄一号ロボがメインであり二号ロボはその補佐と言う印象がありましたが、グレートイカロスの場合は二体が平等に扱われている感があり好感が持てます。それに加えグレートイカロスはとにかく格好良い! 格好良いのです!! イカロスとガルーダの意匠が見事に組み合わさったデザインの格好良さは特筆に値します。ガルーダ同様に両の拳が爪と言う異形ですが、とてもヒロイックです。頭部の角から発射するエネルギー光線『グレートビーム』が武器で、必殺技は両手の間に発生させた高圧光線を胸から発する『バードメーザー』です。飛行形態が重視されているジェットマンだけに、グレートイカロスはロボとは別の形態を持ちます。イカロスハーケンとバードガルーダが『合体! ハーケンスクラム』の掛け声で合体した、超巨大戦闘機の『ハイパーハーケン』がそれです。第三形態を持つ一号ロボは少なくありませんが、強化合体でもそれが維持されているのは唯一ですね。この形態では『ハイパーバスター』が主な武装となります。イカロスハーケンがそうであるように、当然ハイパーハーケンも怪人に止めをさせる必殺技、『ハイパー・G・アタック』を持ちます。超高速で突進すると言う単純な技ですが、飛行メカの必殺技は他に思いつきませんからね。

テトラボーイ
 戦隊ロボ初の三号ロボとなります。その位置付けはサポートロボでありニューロコンピューターを内蔵、五人が乗り込んで操縦するのではなくAIによる自動操縦となります(この操縦方法は戦隊ロボに於いて一つの流れとして受け継がれました)。タイタンボーイの流れを汲むロボでもあり、素早く軽妙な動きから繰り出すパンチやキックを武器に戦います。中でも右と左で連続してパンチを決める『テトラパンチ』やそのスピードを活かして勢いを乗せた『テトラキック』が強力です。その最大の特徴は巨大なバズーカである『テトラバスター』への変形(コードは『テトラフォーメーション!』)にあり、その状態でイカロス、或いはガルーダが肩に構え、結集したエネルギーを発射する事で強力無比な破壊力を放ちます。またグレートイカロスのバードメーザーと共にテトラボーイが発射される攻撃方法も存在し、それこそがジェットマンが保有する巨大ロボでは最強の威力を持つ必殺技です。ジェットマンのロボでは唯一鳥の意匠を持っていないので些か異質ではありますが、自動操縦のサポートロボと言う新しいポジションなので違和感はありません。

フォートレス
 アートコレクションの百五十一頁に掲載されている、大型変形要塞空母です。外見や変形機構はターボビルダーに酷似していますが、驚くべきはそのサイズです。何と艦橋下に駐機されているイカロスハーケンが、ビルダーに於けるバギーやジープ程度の大きさなのです!! 実現に至らなかった以上断言は出来ませんが、もしも発売されていたなら、或いはマックスマグマ以上に好きな戦隊ロボとなったかも知れません。日の目を見ずに終わってしまったのが本当に、本当に残念でした。

大獣神
 ジュウレンジャーを守護する『守護獣ティラノサウルス』、『守護獣ジュウマンモス』、『守護獣トリケラトプス』、『守護獣サーベルタイガー』、『守護獣プテラノドン』が『合体!ダイノミッション』すると『ダイノタンカー』が完成します。合体している全ての守護獣が正面を向いているのが特徴で、五対の目からビームを一成発射する『獣戦車ストーム』で巨大ドーラモンスターを攻撃します。ダイノタンカーは三年連続登場となる第三の形態ですが、その扱いが非常に大きかったイカロスハーケンとは違い、飽く迄大獣神への途中形態的な存在となります。そしてダイノタンカーが起き上がる様に『発動!大獣神』して、巨大神である大獣神が降臨するのです。『恐竜剣ゴッドホーン』と『マンモスシールド』を持ち、角からは『大獣神ビーム』を発して戦いました。必殺技はエネルギーを溜めたゴッドホーンで敵を切る『超伝説雷光斬り』で、サンバルカンロボの様に大獣神自身が復唱します。大獣神に於いて注目すべきは、初めて戦隊ロボが純粋なロボットではなくなったと言う事です。必殺技発動時に言葉を発したり意思を感じさせる戦隊ロボは存在しましたが、これまでは何れも“ロボット”でした。しかし守護獣は、大獣神は神と設定されており、作中でもジュウレンジャーを導く、より上位の存在として描かれました。これを機にロボット以外の戦隊ロボが見られる様になりました。また、玩具の話なのですが、一号ロボで超合金ブランドが外れたのも大獣神が最初となります。

ドラゴンシーザー
 人型への変形こそしませんが、ジュウレンジャーの二号ロボに当たります。ドラゴンレンジャーの守護獣で当然ながらドラゴンがモティーフです。ドラゴンレンジャーが好きだったことやドラゴンと言うモティーフの選択、そして怪獣的なスタイルの格好良さに惹かれ最も好きな守護獣でした。ブライの死後、主を失った哀しみから暴れていた姿が印象的で、改めてブライ兄さんが死んだと言う事を感じさせました。獣奏剣と共に実弟であるゲキと心を通わせ、最終決戦へと赴きます。高い戦闘力の持ち主で指先から超強力な光弾『ドラゴンハーレー』を連続発射し、その尻尾はドリル『スピニングシーザー』として攻撃手段となります。

剛龍神
 二号ロボが人型へ変形しないと言う新たなパターンを出したジュウレンジャーでは、一号ロボと二号ロボの組み合わせでもこれまでには無いものがあります。この剛龍神はドラゴンシーザーがジュウマンモス、トリケラトプス、サーベルタイガーと合体、丁度大獣神の中核を担うティラノサウルスと交代した形になります。剛龍神とティラノサウルスが協力して攻撃を行うと言った、新しい戦闘パターンを見せます。四肢が大獣神と共通でありながら印象が一変しており、非常にシャープで格好良いです。また赤いゴーグルと口と言うパーツ構成の顔の格好良さが際立っており、非常に好きな戦隊ロボの一体です。白熱させた角を発射し敵を溶かす『ヒートホーン』と言った技があります。武器として『剛龍槍ドラゴンアントラー』と呼ばれる物物しい槍を持っており、高速回転させる事で『アントラーバリヤー』を発生させたりと、攻撃以外にも利用出来ます。必殺技はドラゴンアントラーで敵を刺し貫く『超爆裂龍神突き』!!

獣帝大獣神
 大獣神とドラゴンシーザーが『獣帝合体!』する事で、六大守護獣が合体した獣帝大獣神が誕生します。上半身に重心が集まっている為か小回りは利きませんがそのパワーは絶大と言うよりありません。胸から『カイザーバースト』や『エンパイアアタック』を発射して敵を斃します。特にエンパイアアタックは超伝説雷光斬りの2.5倍もの破壊力を誇ります。実言いますと、幼少の砌は究極大獣神への途中形態に過ぎない点が中途半端で好きではありませんでした。しかし今ではそのアンバランスさこそが大きな魅力だと思えます。

獣騎神キングブラキオン
 守護獣の使徒で、普段は神秘の沼に身を潜めています。白いボディが神秘的で実に美しい存在と言えるでしょう。ジュウレンジャーに呼ばれれば瞬時に現れ、口から火炎弾を吐く『ガイアトロンエネルギー弾』や尻尾が変形した『テイルキャノン』で戦闘にも参加します。

究極大獣神
 獣帝大獣神とキングブラキオンが『究極合体!』した最強巨大神、それこそが究極大獣神です。大獣神の本当の姿であり、大サタンに敗れた際に体を七つに――即ち、ティラノサウルス、ジュウマンモス、トリケラトプス、サーベルタイガー、プテラノドン、ドラゴンシーザー、キングブラキオン――に分けていたのです。巨大ロボットが巨大生物に騎乗していると言う前代未聞の姿で、凄まじいインパクトを誇りました。スーパーターボビルダーやマックスマグマとは異なる、戦隊ロボの新たな最強形態を、その勇姿を、可能性を見せました。単に騎乗しただけではなく獣帝大獣神の胸には新たなプロテクターが、手首には籠手が、またキングブラキオンにはドラゴンエンブレムが装着され、テイルキャノンが開放されている(代わりにドラゴンシーザーの尻尾が付いています)ので外見の変化も大きいです。これが非常に格好良く、悪くないと思った獣帝大獣神すらも究極大獣神の前には霞んでしまいました。必殺技は火砲を一斉に発射する『グランバニッシャー』で、その超絶威力は大サタンを完全に滅ぼしました。

NEW大獣神
 大獣神2号。パワーレンジャーの二年目用に書かれた画稿で、アートコレクションの三十頁に掲載されています。五体の守護獣が続投しているのですがフォルムが一新されており、合体形態の形状も異なります。ティラノの尾が分離、変形してドリルになったり光の矢を放つ弓『ファイナルアロー』になります。日本が平行に連なったドリルを右手で持ち回転させる事で『ドリルトルネード』が使えるのですが、これは後のアバレンオーを彷彿させる攻撃方法です。長い時を経てアバレンオーに継がれたのかと思うと感慨深いですね。TYPE−AからDの四種類が書かれており、AからCはティラノの細部が違うだけなのですが、Dはトリケラトプスが無限軌道ではなく四本足で立っていたり、プテラノドンが兜に変形すると言う違いが見受けられます。武器は太刀の様に腰に帯びており、全体的に力強い印象です。総じてどれも大獣神以上に格好良く、登場しなかった事が悔やまれますね(尤も、例え登場したとしてもパワーレンジャーなので見れなかったでしょうが)。

NEW剛龍神
 大獣神同様に剛龍神も新たな形態の画稿が存在します。グリーンレンジャーがホワイトレンジャーに転生した事に合わせて、ドラゴンシーザーではなく白虎をモティーフにした守護獣(同書ではホワイトタイガーと表記)が登場しています。このホワイトタイガーはウォンタイガー同様に単体でロボに変形するほか、(NEW大獣神の)ジュウマンモス、トリケラトプス、サーベルタイガーと合体する事で剛龍神形態となります。ゴーグルと口と言う組み合わせを踏襲した顔が格好良いです。またTYPE−AとBの二種類が描かれており、Bのホワイトタイガーはテトラボーイを思わせるバズーカへ変形し、NEW大獣神の右肩に装着されます(単体でのロボットモードがあるかは不明ですが、恐らく無いものと思われます)。当然ながらA同様に剛龍神への合体機構も搭載しています。NEW大獣神同様に非常に格好良いです(見慣れていないのと画稿だと必要以上に格好良く見えるのかも知れませんが)。

ダイムゲン
 先ず、超気伝獣というのが他の気伝獣とは一線を画しているようで魅力的です。最も私が引かれたところは、超気力伝獣形態を後ろから見ると、緻密なディテールが施されており、重戦車のような雰囲気を醸し出しているところです。元来超大型サイズのメカが好きなこともあり非常に格好よく思えます。超気伝武人としての形態は龍星王やウォンタイガーを凌駕する、非常に格好良く圧倒的なパワーを感じさせます。

無敵将軍
 三神将の一人で『力』を司り、設定上は隠大将軍とも同格である事を嬉しく思いました。戦隊ロボで初めて五体の小型ロボが合体する方式なのですが、それよりも風雲幻城から変形すると言う印象が強いです。全身が石垣の様な模様で包まれ一目で城がモティーフと理解りますが、全体的に力強くてとても格好良いです。必殺武器の火炎将軍剣は本当に燃えているので迫力満点です。必殺技に名前は存在せず、火炎将軍剣で円を描いてから相手を切り裂きますが、その時の回転方向がバトルフィーバーと同じである数少ないロボでした。また妖怪を斃した後にカクレンジャーが発する「南無三」も印象的ですね。意思を持ち言葉を話す事が出来る存在で、戦隊ロボでは唯一(抑抑戦隊メンバーが乗り込まないロボは例外)コクピット描写が存在しません。これは後のマジキングに見習って欲しい要素と言えるでしょう。後半の主役ロボとして隠大将軍が登場してから活躍の場は激減しますが、カクレンジャーが乗り込まずとも自分の意思で勝手に出て来て戦う事がありました。

スーパー無敵将軍
 無敵将軍とツバサマルが合体したロボで、無敵将軍の胴体と腕の間からツバサマルの翼が砲塔として突き出ています。単純な格好良さではスーパー隠大将軍の様に翼として合体している方が格好良いのですが、子供ながらメインは隠大将軍だから仕方ないと諦めていました。『無敵キャノン一斉射撃』で妖怪を斃します。

隠大将軍
 戦隊ロボに於いて初めて、一号ロボに変わる主役ロボと位置付けられるのがこの隠大将軍です(実質的に後半の主役を務めたと言うギャラクシーロボはさておき)。当時のミオさんは明らかに無敵将軍の方が好きだったのですが今では此方も中中格好良いと思っています。三神将では『技』を司っているのですが外見も巧くそれを表現していましょう。無敵将軍は骨太の体格で戦国大名に近いのですが、隠大将軍は純粋に忍者を思わせます。特に頭部は忍び装束ですね。さて、隠大将軍は各メカの構成が面白いのが特色です。ゴッドガンマーのインパクトも凄いのですが、特筆すべきはゴッドサルダーでしょう。これまではレッドのメカが頭部を担当していましたので右腕と言うのは印象に残ります。レッドのメカが頭部以外を担当すると言うのはこれを機に出るようになりましたが、それでも胴体や胸部と言う重要部位を構成しており、右腕と言うどうでも良さそうな場所(語弊がある言い方ですが、他に表現する言葉を知りません)を担当しているのは他にグランドライナーのみです。必殺技は『鉄拳ゴッドフィニッシュ』は両腕で順に殴りかかると言う単純明快な技で、其其猿と狼の顔が挿入されたのが印象に残りました。。

スーパー隠大将軍
 隠大将軍の背中にツバサマルが翼として合体した形態で、空中からゴッドフィニッシュを放つ『鉄拳フライングフィニッシュ』を必殺技とします。隠大将軍よりもツバサマルの登場が先だった事もあり、『ゴッド〜』よりも『フライング〜』の方が先に使われており実質的にはスーパー状態こそが主役だったとも言えます。

ニンジャマン
 ドラゴンレンジャー、キバレンジャーと六人目の戦士が続きましたが、その代わりに登場した『六人目に相当する戦士』です。そしてニンジャマンは、等身大ヒーローであると同時に巨大ロボの一員でもあるのです(現状では唯一ですね)。三神将の弟子でありながら大魔王に騙され悪事を働いたと言う過去があり、壷に封印されていました。短気ではありますが、真っ直ぐな心の持ち主で、人間の子供が好きと言う一面もあります。敵から『青二才』と呼ばれると激怒し、巨大化、サムライマンへと瞬間変化します。頭部、肩、脚部のみの変化ですが、見事に忍者から侍へと印象を変えています。必殺技も『サムライ激怒ボンバー』と言う実に分かり易い技です。その明快ではっきりとした性格に好感が持て、好きな戦士の一人です。
 余談になりますが、ニンジャマンの玩具は数少ない、所有しているDX戦隊ロボです。

オーレンジャーロボ
 守護獣、気伝獣、三神将と続きましたがオーレンジャーでは久久に純粋なロボットの登場となりました。オーレンジャーロボはそれに相応しい正統派ロボットで、ストレートな名前にもそれが表れています。オーレンジャーロボは超力モビルと呼ばれる五機のメカが合体して誕生しますが、『スカイフェニックス』はナスカの地上絵(?)、『グランタウラス』は、『ダッシュレオン』はスフィンクス、『ドグランダー』は土偶、『モアローダー』はモアイと古代遺跡やそれに連なるモティーフがあります。チャリオットフォーメーションと呼ばれる形態ではグランタウラスがドグランダーを、ダッシュレオンがモアローダーを牽引するのですが、それが原因で女性戦士のメカが自走出来ないと勘違いされる事も屡あります。さて、オーレンジャーロボを代表する特徴と言えば、何と言っても『ヘッドチェンジシステム』に他ならないでしょう。五機のメカに合わせた五種類のヘルメットが存在しそれを換装します。しかしその扱いは完全に平等と言う訳ではなく、(ある意味では当然でしょうが)最終的に止めを刺す時は必ずスカイヘッドとなります。不公平と言うのは残念にも思いますが(オーレンジャーロボに限らず)この様な事は多いので驚きはありません。必殺技はスーパークラウンソードから繰り出す『クラウンファイナルクラッシュ』です! 余談ながらオーレンジャーロボは78.5メートルと言う巨体を誇り、勿論一号ロボでは最大となります。それどころかマックスマグマよりも大きいと言うのですから驚かされますね。

キングピラミッダー
 ターボビルダーから始まった要塞ロボの一つ。これも例に漏れず、玩具は不評ですがミオさんは非常に好きなロボです。キングレンジャーのロボと言うのもありますが、それを差し引いてもこの巨体は魅力的です。しかし確かに、それまでの要塞ロボと比べるとプレイバリューに欠ける印象がある事は否めませんが。設定上に於けるその最大出力は、レッドパンチャーの百倍だそうです。その言葉を額面通りに受け取れば、何と驚愕の二十八億馬力!! あれだけ凄いと思っていたガオハンターブルームーンですら太刀打ち出来ません。そんなに凄いのに玩具の売れ行きは宜しくありませんでした(笑)。

RVロボ
 必殺技である『RVソード激走斬り』が凄く格好良いです。激しく回転をしながら敵に接近してRVソードで切り裂く様子もスピード感があって良いのですが、極め付けが最後の決めポーズです。これが尋常ならざる格好良さを放っており、それによって戦隊ロボの必殺技では特に好きな部類となりました。

ギャラクシーメガ
 戦隊の一号ロボとしては、ダイデンジン以来となる合体ではなく変形が主体のロボです(DX玩具の商品名や劇中では『電磁合体』と言う言葉が使われていますが、実質的には変形と言って差し支えありません)。円盤からロボへの秀逸な変形はダイデンジンからの流れを感じさせますし、マスクタイプのフェイスが格好良いです。ギャラクシーロボへ変形する『メガシップ』はIN.E.T.の拠点であり、多数の職員を乗せた基地そのものがロボとなり戦うと言うのは凄いですね。『メガサーベル』を武器に『メガフライングカッター』や『メガダッシュカッター』を肇とする様様な必殺剣を繰り出します。剣技の多さに関してはバイオロボに次ぐほどでした。また特筆すべき点として、五千万馬力もの出力を誇る事が挙げられます。これは一号ロボとしては驚異的な数値であり、超装光ギンガイオーが一億二千五百万馬力ですが、全く強化のされない一号ロボではトップに存在します。

スーパーギャラクシーメガ
 ギャラクシーメガとデルタメガが『超電磁合体』して完成するロボで、戦隊に於いて久久のスーパー合体となります。矢張りスーパー合体したロボの名前は『スーパー〜』が良いですね。青、黒、銀の渋いカラーリングが決まっていて実に格好良いです。全体的に手堅く纏まったプロポーションが特徴でしょう。背中のガトリング砲が強さを印象付けますね。必殺技の『スーパーギャラクシーナックル』は、驚く無かれ、ロケットパンチです! ロケットパンチを搭載した戦隊ロボは余り多くありませんが、しかもそれが必殺技と言うのはスーパーギャラクシーメガだけです。

メガボイジャー
 ボイジャーマシンが『銀河合体』したロボで、後半ではメガレンジャーの主力として大変な活躍をしました。ボイジャーマシンのモティーフは宇宙に適したものが選ばれていますが、戦隊では意外に少ない中型ロボの『ロボイジャー1』やUFO(UFOと言う言葉の意味からすれば可笑しいって? でも公式設定でそう明言されているのですから仕方がありません)の『ソーサーボイジャー5』と他では見られない印象的な機体があります。ギャラクシーメガよりも一回り大きく力強い体躯でギャラクシーメガとは違った格好良さを持っていますね。どちらかと言うと一号ロボに愛着を抱く事が多いのですが、一目でメガボイジャーの方が強そうだと思わされる魅力があり、主役ロボとしての器があります。必殺技の『ボイジャースパルタン』も実に豪快で、ロケットボイジャーの先端をミサイルとして飛ばす映像には度肝を抜かれましょう。本体のデザインが左右対称である事も相俟って間違い無く好きなロボットの一体です。

ウィングメガボイジャー
 メガボイジャーにメガウィンガーのウィングが合体して大気圏内飛行能力が与えられた姿をこう呼びます。必殺技も追尾機能が追加された『ウィンガースパルタン』へと強化されました。背中に大きな翼がある事で単純に格好良くなりましたが、メガウィンガーの本体は合体に関与しないと言う事で何とも中途半端に思えます。当初の予定では本体も含めて合体するつもりだったそうですが、仮にそれが実現していれば(合体方法にもよりますが)前半の主役ロボと後半の主役ロボが其其スーパー合体すると言う、前代未聞の作品になっていた事になります。それも見てみたかったですね。

ギガライノス
 本来は犀の様な姿をした星獣でしたが、ビズネラに改造されてしまいロボットの様な躰となりました。ギンガマンの味方となってからは『ギガホイール1』、『ギガホイール2』、『ギガホイール3』、『ギガホイール4』、『ギガホイール5』に分離し、ギガバイタスに収納されています。必要とあれば『獣陸合体』して参戦するのですが、数ある戦隊ロボの中でも姉妹メカであるギガフェニックスと並んで、合体の必然性が薄く、説得力が感じられません。ギガホイールにはコクピットが存在しご丁寧に五機に分離していますが、ギンガマンが搭乗する事はありません。自らの意思で合体し、ギンガイオーをサポートするのです。更に言うなら、前述した理由があるとは言え設定とデザインの乖離が激しいです。星獣で自らの意思を持つと言う設定でありながら、五つに分離、しかもそれが機械にしか見えないデザインと言うのは余りに不自然ではないでしょうか。赤くオーソドックスなデザインは好みなのですが、この辺りの違和感は残ってしまいます。

ギガバイタス
 ギガライノス、ギガフェニックスと同様にビズネラに改造された星獣であり、本来は鮫の様な姿をしており、海のバイタス星に属する星獣でした。母星がバルバンに破壊され宇宙を彷徨っていた時に捕獲されたと言うのが泣けます。『クルーザーモード』と呼ばれる航行形態と、戦闘に備えた『スクランブルモード』を持つのですが、どちらも迫力があって格好良いです。特にクルーザーモードに顕著なのですが、ジャガーバルカンに似ていますね。ギガホイールとギガウイングの十機を体内に格納しており、必要に迫られた時には発進させます。この時に全機を発進させるのではなくホイールかウイングのどちらかを選択するのですが、その時に挿入される「ギガバイタスは〜に対する為にギガライノス(フェニックス)を選択した」と言うナレーションが非常に印象深いです。ギガバイタスが意思を持っている事が分かる描写ですし、何だか無性に可愛らしいです。

ビクトリーロボ
 全体のデザインが非常に好みで、戦隊の一号ロボで一番好きなのがビクトリーロボです。特に頭部は絶品と言え、戦隊ロボでゴーグルと口の組み合わせが好きだと言うのを決定付けました。この頃の戦隊ロボでは珍しくミニチュアを多用した合体場面が特長で、伸ばした腕で下半身を掴み上半身を持ち上げると言う斬新な合体方法が強く印象に残ります。ミニチュアを多用しているだけに、グリーンホバーが合体する瞬間だけはCGになっているのが残念です。無論CGが大半を占める合体に比べれば使われている部分は一部なのですが、ミニチュアがメインだからこそ全てミニチュアでやって欲しいと思ってしまいます。レッドラダーの梯子が変形した腕はそのまま伸ばす事が可能であり、それを活かし敵を持ち上げたり『ラダーパンチ』を繰り出したりと面白い使用が見れますね。そして一番の見せ場がブレイバーソードに炎を集めて敵を切り裂く『ビクトリープロミネンス』で、放つ際に入る「剣よ、光を呼べ!」と言う口上と合わせて痺れる程の格好良さでした。ビクトリープロミネンスは剣で円を描いてから切り裂くと言う、電光剣唐竹割りから続く伝統的な動作なのですが、刀身の動きに合わせて炎が現れる様が綺麗で、よりその魅力を引き出しています。

マックスビクトリーロボ
 ビクトリーロボとライナーボーイが合体したロボですが、唯でさえ好きだったビクトリーロボがスーパー合体したのですから、好きではない筈がありません。全身にライナーボーイが装甲として装着され、胸のパネルがビクトリーロボとの大きな違いとなります。ビクトリーロボ同様にとても格好良く、スーパー合体した戦隊ロボではトップクラスに好きな部類となります。爆発を吸収してエネルギーへ変換したり、ホバー走行で相手を撹乱する戦闘も魅力的でした。必殺技は腰部のマキシマムキャノンと腕部のビーム砲から攻撃を発する『マックスノバ』です。

ブラックマックスビクトリーロボ
 最終決戦で保有する巨大ロボの全てが破壊されたゴーゴーファイブですが、その土壇場の状況で世界が最後の手段を明かしました。それは大好きだったマックスビクトリーロボで、見た瞬間の驚きは非常に大きいものでした。後にそれが玩具で発売されていたブラックバージョンと知りますが、当時は色が違うと言う事にも気付かず、少なくとも外見はマックスビクトリーロボと全く同じものに見えました。多少の疑問を持ちつつもビクトリーマーズが登場して以来主役ではなくなっていたマックスビクトリーロボが、好きなロボが最終回を飾ると言うのはとても嬉しかった事を今でも覚えています。更には必殺技もブレイバーソードを使った『マックスビクトリープロミネンス』であり、スーパー合体したロボが一号ロボの必殺技を使うと言う最高に燃える展開でした。五人の精神力こそがエネルギー源であり、即ち纏兄が乗っていればその気合いで無敵の力を発揮します。

タイムロボ
 五機のタイムジェットが合体する事で完成する、タイムレンジャーの一号ロボです。タイムジェットは流麗なフォルムで未来の戦闘機と言う説得力に満ちている反面、個性に乏しく五機の印象が似通っています。特筆すべきはゲッターロボ宜しく三種の合体形態を持つ事で、雑誌で勇姿を拝見した時は今年の戦隊ロボはこう来たかと感心しました。事実上のメイン形態が『タイムロボα』で耐久力に優れ剣技を得意とします。シックに纏められた色合いは上品な雰囲気を漂わせています。胸のワープゲートから取り出す『時空剣』が武器で繰り出す『プレスブリザード』はロンダーズの囚人を圧縮冷凍します。技を決めると左右に伸びた剣の柄が操縦者の『タイムアップ』と言う声と同時に刃と一体化して格好良さを演出していました。射撃や機敏な動きを見せるのは『タイムロボβ』です。大きく上方に伸びた肩や細い脚部は戦隊ロボとしては珍しい体型で、独特のシャープな格好良さを見せます。『フライヤーマグナム』による射撃で戦闘を展開しますが圧縮冷凍機能は無く、同格でありながら劇中での描写はαと差をつけられていました。単純に比較すればαの方が好みなのですがその扱いからβも応援しています。フライヤーマグナムは出力最大で放つ事により必殺技級の威力を発揮、強力な戦闘ロボを破壊した事もあります。そして三種目の形態は巨大な戦闘機である『タイムジェットγ』で、回転する事で竜巻を起こす『ガンマトルネード』を使った戦闘を見せます。一号ロボとしては(一号ロボに限定せねば前年にはビートルマーズがありました)久久の第三形態(タイムロボの場合は第三形態と呼ぶと混乱を招きますが、合体前のメカ、合体ロボに次ぐと言う意味での呼称です)であり、形状の似たイカロスハーケンの様にロボと同格でした(劇中の扱いに於いては同格とは言い難いのですが、これはイカロスハーケンにも言えますし当然予想出来ました)。

タイムシャドウ
 より強力な犯罪に対抗する為に造られた、タイムレンジャーの二号ロボです。人工知能を搭載しており、無人で動きます。小生、初登場時からタイムシャドウが好きになりました。月の輝きと共に暗闇の中から颯爽と現れ、忍者を思わせる素早い動きを見せるその姿は格好良い以外の何物でもありません。特にビルの壁面を走るのが印象的でした。短く発する渋い声もポイントですね。後日玩具の写真を見た際、その違いに落胆しました。腕部が極端に細いのは未だ良いのですが、両足が一体化しているのが余りに劇中の印象と異なっているので嫌でした。まぁ、合体ギミックの為致し方なかったのでしょうが。

シャドウタイムロボ
 タイムロボとタイムシャドウが合体、所謂スーパー合体ロボですが、タイムロボはそのままにタイムシャドウがエクソスケルトンと呼ばれる外部フレームへ変形します。従来の分離してパーツになる二号ロボの発展、と言うよりはアレンジ系でしょうか。タイムロボに合わせてαとβの双方に合体可能なのが特徴です。タイムロボシャドウαは黒と銀の装甲に覆われてαロボが更に格好良くなりました。戦闘方法に変更は無く、プロディバイダーのブレードモードを武器として使います。このプロディバイダーは、歴代戦隊ロボの剣でも屈指の格好良さでしょう。必殺技は相手を切り裂く圧縮冷凍する『ブリザードスラッシュ』で、何気にスーパー合体ロボの必殺技が剣技と言うのは珍しいですね。タイムロボβはそのシャープなラインを打ち消す事無く力強さが表現されています。必殺技はプロディバイダーライフルモードから打ち出す『プレッシャーカノン』で敵を圧縮冷凍します。圧縮冷凍機能を得た事でβの立場に向上が見られます。斯様にとても魅力的なシャドウタイムロボ(正式名称に非ず)ですが、非常に残念ながらタイムジェットγとの合体機能はありません。十年前のグレートイカロスを越えたと言い切れない部分が残ってしまいました。

ブイレックスロボ
 ティラノサウルスを模した巨大なボディは圧巻で、着包みであるが故に迫力のある動きを見せます。爆竜ティラノサウルスはCGでしたから戦隊でブイレックスを超えるものは見られないでしょうね。牙、爪、尻尾から繰り出す攻撃は強烈で、背部にはビーム砲も備えます。そしてタイムファイヤーの「ボイスフォーメーション! ブイレックスロボ!」の合体コードを認識する事で変形、二足歩行のブイレックスロボが誕生します。全体的にマッシブなスタイルで尻尾がそのまま生えている事でワイルドな魅力も持ちます。右腕の拳がロケットパンチの要領で飛んでいく『レックスパンチ』、左腕に装填された六連のミサイル『リボルバーミサイル』、そして肩部から発射する圧縮冷凍機能を持った光線『マックスブリザード』と、強力な武装を全身に装備しており非常に格好良いです。恐竜形態ではその巨体にタイムロボを騎乗させる事が可能で、その状態の格好良さは他の形態とは一線を画すものがあります。

ガオキング
 個人的な好みを言えば顔のデザインや両腕が苦手ですが、動物ロボの集大成と言えます。顔はギンガイオー、両腕は隠大将軍を彷彿とさせますね。必殺技は『天地轟鳴スーパーアニマルハート』で、一号ロボとしては珍しく剣技ではありません。合体しているパワーアニマルの顔が全て前方を向くと言うのは印象に残ります。またメインとして使われませんでしたが『フィンブレード』と言う剣を持ち、一度だけですがそれで敵に止めを刺した事もありましたな。胸ライオンと言うライオンが合体するロボとしてはオーソドックスなデザインですが、ガオイーグルの翼が鬣を縁取るのが非常に素晴らしいアイディアと思いました。鬣の大きさが強調され巨大ロボの胸を飾るに相応しいスタイルに生まれ変わったと言えます。
ガオキングソード&シールド:ガオキング、ガオジュラフと共にホビージャパンで紹介されていたのを見たのが最初でした。剣と盾になってガオキングに装備されると言うのは単純に格好良いと思いましたね。この時はてっきり、一度登場してからはメインでほぼ毎回ガオキングに装備されるのかと思い、ガオキングがデフォルトではあまり立派な剣を持っていない事にも納得したのですが実際はそうなる事もありませんでした。余談ですが当初は、ガオジュラフを見て偶には腕全体と交換される例外も存在するのかと思いました。つまり飽く迄メインはガオエレファントの様に単に武器に変形すると思っていたのです。しかし終わってみれば寧ろ例外はエレファントの方でした。ガオナイト、ガオケンタウロスの一部となれましたが、両者の存在が『〜号ロボ』と言う流れから外れる事もありエレファントは不遇な存在に思えます。

ガオハンター
 敵でありながらパワーアニマルを従える狼鬼ですが、驚く事に合体まで見せます。狼鬼を守護する『ガオウルフ』、『ガオハンマーヘッド』、『ガオリゲーター』が魔獣合体して誕生したのがガオハンターでした。ガオウルフとガオタイガー、ガオハンマーヘッドとガオシャークの激突、そして大口でガオライオンに噛み付くガオゲーターと数の上では不利でありながら、ガオレンジャーと互角の戦いを見せていただけにその上で合体まですると言うのは嬉しかったです。とても格好良く強いガオハンターに喜びを感じたものです。武器である『リゲーターブレード』は巨大で、他の戦隊ロボが持つ剣よりも明らかに強そうに見え、当時はプロディバイダーと並んで好きな武器でした。必殺技は『魔性十六夜斬り』です。そんなガオハンターに転機が訪れたのは、狼鬼から千年の邪気が消えシルバーとしての意識を取り戻した時の事です。何と角が収納され、口を開くと中から新たな顔が出て来るではありませんか! シルバーに合わせて『ガオハンタージャスティス』として誕生した時の衝撃は今でも忘れられません(合体コードも魔獣合体から百獣合体へと変更)。ジャスティスに対して悪だった頃のガオハンターを何と呼ぶのか気になっていましたが、一時的にシルバーが邪気に取り込まれた際に『ガオハンターイビル』だと明かされました。同じ様な事が二度、三度とあっても、この時には到底及ばないでしょう。基本的な能力はイビルと同等だと思われるジャスティスですが、必殺技としてはリゲーターブレードを構え凄まじい勢いで突進し相手を貫く『悪鬼突貫リボルバーファントム』と、胸に位置するガオリゲーターの口が大胆に開き竜巻を放つ『天地震撼ビーストハリケーン』を使います。どちらも非常に格好良い技でしたが、特に前者の映像は迫力がありました。
 余談になりますが玩具に於いてガオハンターは、史上初の悪の戦隊ロボと言う触れ込みで登場しました。後に味方になるとは言え、敵方のDXロボが発売されると言うのは前代未聞だったのです。作品の展開に合わせてパッケージも『魔獣合体』と『百獣合体』の二種類が用意されていました。このDXガオハンターですが、劇中で印象的だったビーストハリケーンが再現できないと言う残念な点が目立つのも事実です。

ガオハンターブルームーン
 満月の光を浴びてガオハンターがパワーアップした形態で、ボディの色が綺麗な蒼へと変化しています。この状態ではその出力が十倍の五億五千万馬力となり、出力が明記されている精霊王の中では圧倒的な高さを誇ります。一度限りの登場だったのですが通常のガオハンター以上に魅力的でした。必殺技も専用の新たな技が用意されており、その名も『月下咆哮ブルームーンハート』です。しかし玩具的見地から見ると、ガオリゲーターの色だけが変わったのは中途半端と言うか、物足りなさを感じさせます。どうせならウルフ、ハンマーヘッドも蒼くなって欲しかったと思うのは私だけでしょうか。

ガオゴッド
 一号ロボであるガオキングは余り好みではありませんでしたが、その先代であるガオゴッドは実に格好良く好きな戦隊ロボです。完全に登場を果たすまでの扱いが絶妙で、とても神神しくありがたみを感じる存在でした。合体前の『ガオレオン』、『ガオコンドル』、『ガオソーシャーク』、『ガオバッファロー』、『ガオジャガー』の五体も格好良いです。だからこそ『火の山、吼える』で千年の友であるシルバーを乗せて戦った事が最高に嬉しく感じたものです。ガオレンジャーを見限ったと見せかけた際もシルバーを共に連れて行こうとしており、ゴッドがシルバーを気にかけている事が伝わります。必殺技は『天誅パワーアロー』と『神獣荒神剣』の二種類がありまして、他の精霊王に共通している名前の法則から外れています(精霊王の必殺技は『天地轟鳴アニマルハート』や『究極天技イカロスダイナマイト』の様に、四字熟語+片仮名で構成される)。しかしそれは嫌ではなく、寧ろガオゴッドだけが特別だと思えるので好感が持てます(厳密に言えば『究極剣技獣王の舞』も法則から外れていますが)。それだけの魅力を持ったガオゴッドですが、千年前の戦いでは百鬼丸に敗れており、余り強いと思えないのが残念に思う点です(千鬼ほどではないにせよ百鬼丸も強かったのでしょうが)。

ガオマンモス
 ガオレンジャーに登場したパワーアニマル(以下PA)は劇中に登場したものを含め、全部で百種存在したと言うのはファンには有名な話。また、そのリストと一部画稿が『スーパー戦隊アートコレクション 戦隊ロボ編』に収録されているのも、ファンの方には割りと知られている話です。このガオマンモスはそんな中の一体であり、画稿も掲載されておりました。単体でケンタウロス型のロボに変形するという大型PAであり、その重厚感と迫力は他のPAとは一線を画しており、非常に好みです。無理な話ではありますが、超合金ブランドにて重量感たっぷりのトイが発売されていれば、さぞや魅力的なアイテムであったのだろうと思います。

轟雷神
 轟雷神は『ゴウライビートル』と『ゴウライスタッグ』から構成されています。カブトライジャーが操縦するゴウライビートルは甲虫を模した戦車で、無限軌道で力強い走りを見せ、主砲とガトリング砲で攻撃します。これが物凄く格好良いのです。クワガライジャーが操縦するゴウライスタッグは六輪バギーで、崖を飛び越えたりと迫力のある動きを見せてくれました。私がCGよりもミニチュア特撮のほうが好きだと実感したのはこの二機が原因でした。ミニチュアで見事な動きを見せる二機のシノビマシンに完全に魅了されたのです。昆虫をモティーフにした陸上マシンと言う事で思い出すのがビートマシンです。ビートマシンでは甲虫のビートルーダーがタイヤで鍬形虫のスタッガータンクが無限軌道だったのですが、それと逆になっているのが面白いですね。
 ビートルとスタッグが『迅雷合体』して轟雷神が完成するのですが、合体場面はCGで描かれています。合体前のメカ描写にミニチュアが使われていただけに、合体もミニチュアで行って欲しかったと言う気持ちはあります。しかし轟雷神自体はゴウライジャーのカラクリ巨人に相応しい格好良さで一目見た時から気に入りました。重厚なデザインと黒を基調にしたカラーリングがマッチしています。初めて合体した時は旋風神を完全に圧倒、中破させました。徹底的と言うほどではなくその描写に不満が無い訳ではありませんが、近年の一号ロボが最初の敗北を迎える状況では一番でしょうか。残念なのは武器である『プラントアックス』に若干の不満が残る事でしょうか。斧と言うのは悪くない選択ですがプラントアックスはとても小さく、轟雷神の武器としては迫力不足の感があります。『アックスカッター』になるとそうした面も薄れますが、必殺技『大回転轟斬り』を放つのは飽く迄プラントアックスなので、必殺武器が極端に小さいと言う印象を拭う事は出来ません。ナイトアックスの様な形状、大きさであれば申し分無かったのですがねぇ。

轟雷旋風神
 それまで対立していたハリケンジャーとゴウライジャーが手を組み、旋風神と轟雷神が合体して完成します。その際に二機の橋渡し的な役割を担うのが『風雷丸』であり、独特の口調で一風変わった存在です。単なる合体ユニットでありながら面白い存在に昇華されていました。さて轟雷旋風神ですが、最初に見た時は余り格好良いと思わなかったと言うのが正直な所です。しかし時を経るにつれ印象に変化が現れ、それは劇場版を見た後に決定的となりました。天雷旋風神を見てから轟雷旋風神が格好良いと思い直しました。旋風神ではライオンが左肩に位置していましたが、矢張り胸ライオンと言うのはとても格好良いですね。下駄の無限軌道に迫力がありますね必殺技の『ローリングサンダーハリケーン』はハリケンレオンの口、ゴウライビートルの主砲、ハリケンドルフィンと順番に攻撃が発射されるのが面白いです。また轟雷旋風神を語るに当たって特筆に値するのが、その扱いです。最初の相手が幹部であるチュウズーボと申し分ありませんでしたが、その後も毎回ではなくここぞと言う場面に登場していました。カンガルーレットはチュウズーボ戦の直後ですから仕方が無いとして、オモ・カル戦は重力操作を物ともせず粉砕する姿が圧倒的に強いと思わせ、次のメガタガメMk−II戦でも轟雷旋風神の登場を巡って物語が展開され、満を持しての登場では矢張りその強力な戦闘力を発揮しました。斯様に扱われる事で轟雷旋風神が本当に強いと言う説得力が感じられます。しかしそれもリボルバーマンモスが登場するまでであり、それ以後は最強形態ではなくなった事で安易な登場が見られました。一つの作品に多くのロボットが登場するので仕方が無いのでしょうが、それまでが上手に扱われていただけに残念に思います。

天空神
 ハリケンジャーの三号ロボにして、シュリケンジャーの専用ロボ。ミオさんがこれを好きな理由は唯一つ、顔です。得てして『ゴーグル+口』の組み合わせを持つロボはハンサムなのですが、天空神はその中でも一番のハンサム顔だと思います。勿論それ以外にも魅力的な部分はあります。鳥、手裏剣、ヘリコプターと言う他には無い組み合わせのモティーフを持ち、戦隊ロボの中では非常に珍しいプロポーションを持つ。そして旋風神、轟雷神と其々合体が可能で、更に両方との合体も可能と言う、プレイバリューの高さも魅力的です。

天雷旋風神
 比較すると轟雷旋風神の方が好みです。しかし劇場版で初登場と言う最高の舞台が与えられており、アシュラザールの攻撃を跳ね返し斃した姿は格好良かったです。強化合体ロボでは珍しく胸部のプロペラを剣として使える点も好印象で、『天雷疾風斬』と言う技も用意されていて嬉しいですね(尤も、天雷疾風斬は最初に使った時から防がれており、見せ場と言うべき場面が無かったのですが)。防御形態である『ダブルクロスフォーメーション』はガインガインの攻撃を何度も受け強固な装甲を誇る事が証明されました。必殺技は『絶対究極奥義アルティマストーム』で、回転から生み出される竜巻で敵を斃します。この時に上空で起こる爆発を背景にした姿がとても格好良いのです。また御前様の力も加わった時に限っては、全身が黄金に輝いて『宇宙統一忍者流奥義アルティマストームマキシマム』を放ちますが、劇中では一度しか使っていない貴重な技です。轟雷旋風神の風雷丸に相当する存在として『トライコンドル』と呼ばれる飛行体が登場するのですが、召喚されて合体後、直ぐにまた分離するのでその存在意義が感じられません。風雷丸の場合は旋風神と轟雷丸に声をかけるので印象に残るのですが、トライコンドルは合体の意味が無く残念に思えるのですよね。例えば合体中の無防備な時間をフォローする為に敵に攻撃を仕掛ければ印象も違ったと思われます。敵組織に戦闘機があれば活躍出来たのでしょうがねぇ。

リボルバーマンモス
 久しぶりに登場した超大型メカはとても格好良く、一目で好きになってしまいました。同じシノビマシンでありながらこれまでの六機とは桁違いの大きさで、その強大な出力が感じられます。カラクリウェポンを各部に装着したリボルバーマンモスの迫力は、元祖である究極大獣神に迫るものがあります。しかし機体の魅力に反して劇中での扱いは満足とは程遠いものでした。出撃する時にビルが地面に飲み込まれるという大胆な描写は特徴的で評価しますが、要であるミニチュアの出来が悪く玩具にしか見えません(実際に玩具を改造して使っていたそうです)。それにリボルバーマンモス自体も合体要員でしかなく、その強さや必要性と言うのが感じられないのです。轟雷旋風神や天雷旋風神はカラクリボール射出装置が背面に回ってしまうのですから、もっとリボルバーマンモスのカラクリボール射出機能も有効利用出来たのではないでしょうか。その存在意義は武器庫でしかなくなってしまうかも知れませんが、何も無いよりは良いでしょう。また、それまで轟雷旋風神の登場は厳選されていたのに、リボルバーマンモスが登場してからは芸も無く合体する様になってしまいました。

リボルバー轟雷旋風神
 正直、これを独立した単体のロボと見做して良いのかについては疑問が残ります。劇中では一切その名前が出ず単に騎乗しただけだと思ったのですが、後に書籍でその名前が明かされました。しかし合体の際も特に合体コードはありませんし初登場につきもののテロップもありません。直径の先祖である究極大獣神はキングブラキオンが変形、騎乗した獣帝大獣神にもパーツに追加がありましたが、此方は単純に騎乗しているだけなのです。この点から考えると矢張り合体と言うのには無理がありましょう。
 リボルバー轟雷旋風神の必殺技は『必殺究極奥義サンダーハリケーンストライク』です。先ずその前段階として轟雷旋風神がリボルバーマンモスの頭を何度もどついて大量のカラクリボールを発射します。見ていてとても痛ましくリボルバーマンモスが可哀相なのですがそれは無視します(ぉ 大量の発射されたカラクリボールが敵に直撃し怯ませるのですが、このカラクリボールの量が本当に多くて見ていて気持ちが良いです(反面、玩具では六発しか装填出来ないので再現出来ないと言う難点がありました)。その後にローリングサンダーハリケーンとマンモスビームを同時に発射して撃破します。しかしこの技は余り好きではありません。明らかにローリングサンダーハリケーンがメインでリボルバーマンモスの存在意義が感じられないのです。設定では轟雷旋風神とリボルバーマンモスが直結、出力が向上してローリングサンダーハリケーンの威力が四倍になるそうですが、ビジュアルイメージの差は如何ともし難いです。もっと単純に大量のカラクリボールを相手にぶつけて斃すと言うので良かったのではないでしょうか。

リボルバー天雷旋風神
 リボルバー轟雷旋風神と同じくこれもロボと称して良いのかは理解りません。
 地球忍者が誇るカラクリ巨人の最強形態と位置付けられるでしょう。リボルバーマンモスの背中に天雷旋風神が騎乗し、カラクリウェポンが全身に装備されます。その中では仁王立ちの風雷丸が勇ましいですね。必殺技はカラクリウェポンがビームを発射してから突撃、最後に風雷丸がパンチで決める『絶対究極奥義アルティマレインボー』。その絶対的な攻撃力はガインガインを斃した程です。

アバレンオー
 胸を雄雄しく飾るティラノサウルスの顔、トリケラトプスの角を爪として使う右手、ティラノの尻尾が変形したドリル上の左腕と、全身がその名の通り“暴れている”デザインでとても格好良いです。足の先端にも爪が並んでおりとにかくワイルドで強そうです。ヘッドギアから光弾を発射する『爆竜ブラスト』や胸部の口が開いて火炎を吐く『爆竜ファイヤー』と、小技が充実しているのも嬉しいです。必殺技は左腕のドリルを回転して相手を貫く『爆竜電撃ドリルスピン』ですが、同系統の技であるリボルバーファントムに比べると映像に迫力がありませんでした。一号ロボとしては特殊な形状のアバレンオーですが、『ダブルテイルソード』と『トリケラシールド』を装備する事で、従来の戦隊ロボ的なオーソドックスなスタイルに変化するのも見逃せません。現在ではデフォルト形態こそがアバレンオーの特長と思っていますが、以前はソードとシールドを装備した形態の方が好きでした。

キラーオー
 最強の爆竜として恐れられ、全ての爆竜と合体する事が出来ると嘯くトップゲイラー。そのゲイラーがステゴスライドンと合体した姿こそがキラーオーです。ゲイラー自体が格好良くて好きなのですが、キラーオーもそれに負けず劣らずとても格好良いです。背鰭が生えた怪獣的なデザインは禍禍しくキラーのロボに相応しく、少し前屈み気味の体勢が良く似合います。加えて鋭い爪が生えた両腕と細い脚線が鋭角的な印象を齎します。必殺技は『ゲイルスピア』を相手に目掛けて凄い勢いで飛ばす『爆竜必殺デススティンガー』と目から強烈なビームを発射する『爆流必殺デスコンバッション』で、キラーによる技名の発生に気合いが入っていて痺れます。またその他にデスコンバッションの派生である『デスコンバッションファイヤー』や、高く飛び上がり激しく振動させた鰭を叩きつける『ヒレストライク』と言う技を使います。合体前にキラーはトップゲイラーと同化するのですが、その際に頭部から内部へ入ります。しかしキラーオーに於いてゲイラーの頭部は武器でしかないのですよね。そんな所から偉そうに操縦しているのかと思うと微かに笑えます(完全に同化していて合体後は別の場所に居るのかも知れませんが)。

キラーアバレンオー
 アバレンオーとキラーオーが『爆竜超合体』した姿で、登場したのは劇場版の一回のみと言う贅沢な形態です。巨大な翼を得て空が飛べるようになると言うのはマジンガーZから続くスーパーロボットの伝統ですが、戦隊ロボではこれ以前にはスーパー隠大将軍とウイングメガボイジャーがあるだけで余り多くありません。ブラキオから滑り降りて勢いをつけ跳躍、左腕のドリル、トリケラクロー、ディメノコ、バキケロ、パラサ、アンキロを代わる代わるコンバインして怒涛の連続攻撃を加える『爆竜マルチコンバイン』で大きなダメージを与え、最後に高く飛翔、『フライングドリルスピン』で止めを刺すのが必殺戦法です。この時点での爆竜コンバインの集大成と言える派手な技ですね。トップゲイラーの翼があるのでステゴスライドンとの合体に必要さ無く思えるのですが、この一連の流れで使われている為にその印象が薄れます(最後の瞬間では結局使われないのですが)。この必殺攻撃ではブラキオが普段よりも巨大化しているのが目を引きました。

バクレンオー
 嘗て王女フリージアの手によって封印された凶悪な二匹の爆竜『カルノリュータス』、『カスモシールドン』。その二者が合体した戦闘巨人がバクレンオーです。カルノが口から吹雪を吐き回転しながら行う合体は非常に格好良いです。初登場となった劇場版ではガルヴィディが従えアバレンオーを苦しめ、TV版終盤ではデズモゾーリャが躰として利用しました。基本はアバレンオーと同様ながら凶悪な装飾が増え悪役らしさが表現されています。一新された頭部は角とマスクが印象的でした。寒色系のカラーリングもアバレンオーと対照的ですね。ガルヴィディが駆った時はソードとシールドを装備した状態がデフォルトでアバレンオーと差別化されていましたが、デズモゾーリャバクレンオーはアバレンオーと同様の装備体系でした。後者はアバレンオーと重なってしまいましたが、純粋な爆竜として生きていた時とデズモゾーリャの躰として利用された時で小さな変化でしかありませんが違いがありましたね。また前者は戦闘の途中でアバレンオーの左腕を切断、両腕をドリルとして使用しました。総じてアバレンオーよりも好きですね。

マックスオージャ
 全体的にマッシブで力強いデザインが左右格好良いです。がっしりとした肩部や内に秘めたる強大なパワーを感じさせる脚部、そして左右対称である事も私的に好みのポイントです。武器である戦斧を振り回して戦う様は格好良い事この上ありません。アバレンオーやキラーオー、バクレンオーも中々格好良かったのですが、そのどれもマックスオージャの前では霞んでしまいます。必殺技も『爆竜必殺マックスクラッシャー』はそれなりに好きです。スティラコサウルスがスティラコギャリーを牽いているのも戦車と言った風貌で良かったです。惜しむらくは、その設定が劇中で然程活かされなかったことでしょうか。伝説の爆竜と銘打ち登場した爆竜スティラコサウルスですが、他の爆竜と異なり言葉を発さないので――それ自体は神秘さを醸し出す手段として見れますが――その存在が不明瞭でした。アスカやジャンヌに度々ヒントを与えている事から、様々な事柄について深い造詣がある事は窺えるのですが・・・。更に、その武器は武鋼竜なる存在だそうですが、それは一切描写される事無く、純粋な武器としてしか描かれていませんでした。そう言った点が実に残念でなりませんでした。隠大将軍に端を発する後半の主役ロボですが、マックスオージャはその中で存在感が薄いと言うか、冷遇されている様な気がします。

マックスリューオー
 マックスオージャとバキケロ、ディメノコ、パラサロ、アンキロの四体が合体した形態です。これまで単体で必殺技として使われていた爆竜が両腕に装着され、しかも先端に強化武装があるので非常に強そうです。左腕の棍棒が回転、右腕から光弾を発射する『爆竜必殺リューオーバスター』が必殺技ですが、この時右腕と干渉しない様に棍棒が短くなっており格好悪く見えます。マックスオージャに勝るとも劣らぬ格好よさを持ったマックスリューオーですが、脚部に合体したパラサロとアンキロが何も生かされていないのが残念に思われます。

オオアバレンオー
 キラーアバレンオーに武鋼竜がメットとして合体した最強形態です。変化は少ないのですが頭部が一変した事で印象ががらりと変わっています。また同じく武鋼竜が変形した手斧を持つので拳が出た状態がデフォになっています。必殺技の『オオアバレフルスロットル』は矢張りブラキオから滑る事で加速をつけ跳躍、手斧で何度も切り裂いてから最後に頭部のカッターを飛ばして攻撃する技で、派手で見栄えが良く印象に残りました。しかしオオアバレンオーの登場回数は少なく、またその特異なフォルムから合体してから即必殺技発動と言う流れで、扱いが良いとは言い難かったです。

デカレンジャーロボ
 動物ロボが続いた中で登場した久方ぶりの純粋なメカロボに期待が高まりました。しかもそれだけでなく素直に格好良いと賞賛できる、非常に魅力的なロボでした。黒と白の警察モティーフのカラーリングにマッシブな体型が格好良く、その初登場では非常に興奮したのを記憶しています。またCGで描かれた横っ飛びをしながらの銃撃が強い印象を残しました。武器として使う『シグナルキャノン』は三色に塗り分けられた砲口が特徴で、用途の異なる攻撃を行います。赤い砲口から強力な銃撃を発する『ジャスティスフラッシャー』と呼ばれる必殺技も割と好きな部類となります。『ジャッジメントソード』と言う剣も持っており、メインではありませんが『ジャスティスクラッシュ』や『フライングクラッシュ』で何度か怪重機を撃破しました。名前がオーレンジャーロボと同タイプなのも嬉しいですね。

デカベースロボ
 デカベースには特段大きな印象を抱いていた訳ではなかったのですが、変形してデカベースクローラーになった時は戦車好きなので嬉しかったです。そして更に変形して誕生するデカベースロボ。当初はマックスマグマ以来待ち続けた待望の基地から変形する超大型ロボと言う事で最高に喜びました。その変形シーンもちゃんと内部の様子が映し出されると言う丁寧なもので好感が持てました(居住区が九十度曲がってしまったマックスマグマとは雲泥の差です)。歩く度に砂煙が舞い上がり、『ニーブレスビーム』や『フィンガーミサイル』で敵機に攻撃、止めとばかりに胸部から必殺技『ボルカニック・バスター』を放つ姿は格好良い以外の何物でもありません。しかし残念ながら、小生が期待していた基地ロボとは大きく異なりました。大型基地から変形しスーパーロボと合体して最強形態へ、決して動かずに最大の火力で敵を一掃する鈍重な最強ロボ、それがスーパーターボビルダーやマックスマグマの系統として期待していた基地ロボでしたが、デカベースロボはそれよりもスケールダウンしており、グランドライナーのそれに近いですね。今でこそ然程気にしてはいませんが、当時は久久の基地ロボと言う事で大きく期待していた為、その方向性の違いに落胆を隠し切れませんでした。余談ですが胸のパネルはマックスビクトリーロボ、手の形状はタイムシャドウを其々思わせますな。

スーパーデカレンジャーロボ
 最初に見た時は番組での扱いと相俟って余り良い印象が無かったのですが、玩具の写真を見てから段段と格好良いと思うようになりました。まじまじと見れば拳の上に突き出ているコクピットが非常に不自然なのですが、重量感に溢れた巨体と爽やかな色使いがとても格好良いです。デカレンジャーロボのスーパー形態として相応しい姿でしょう。スワンがデカレンジャーロボとデカバイクロボに改良を加え合体機能を追加したと言う事になっていますが、個人的にその部分には不満を持ちました。後に登場するブラストバギーは宇宙警察統一規格が使われているとあるのですから、デカレンジャーロボとデカバイクロボも問題無く合体出来るべきではないでしょうか。特筆すべきは背中のブースターを使用した高速移動であり、スーパーデカレンジャーロボは出力や装甲だけではなく、その機動性も増しています。多くの強化合体では設定上もスピードは合体前に劣っていました。合体と言うのは単純に考えてもロボ二機の重量を持つ事になるので、説得力と言う点から考えても納得できる処理でしょう。ですからスーパーデカレンジャーロボがアルティメットイビルを上回るスピードを発揮すると言うのは珍しい描写に思えました。スーパーベクトルパンチを思わせる『ガトリングパンチ』は独特の効果音が好きです。轟雷旋風神の合体方法を踏襲しており、戦隊ロボに於ける新たなスーパー合体と言うのが完全に確立されたと言えます。デカレンジャーと言う作品に於いてロボは然程重要に扱われてはおらず、スーパーデカレンジャーロボの初合体も物語の主題ではありませんでした。その事に当初は強い不満を持ちましたが、見直してみると意外に悪くありません。アルティメットイビルはデカレンジャーロボ、デカバイクロボを圧倒するスピードを見せており、それに対抗して『超特捜合体』、逆にアルティメットイビルを翻弄すると言うのは見応えがあります。慾を言えばスーパーデカレンジャーロボの攻撃をそのスピードでアルティメットイビルが回避、しかし更にその上を良く速さでスーパーデカレンジャーロボが回り込み、強烈な攻撃を加えると言う描写が欲しかった所ですね。

マジキング
 純粋なメカがデカレンジャー一年で終わってしまったのは残念ですが、その後を継いだマジキングの格好良さも中中のものでした。魔法使いがモティーフと言う事で頭部は三角帽子を、爪先は魔法使いが履く先の尖った靴をイメージしていると言う面白いデザインが見られます。必殺武器の『キングカリバー』により二年ぶりに剣が主要武器として採用されました。必殺技の『魔法斬り』は伝統的な切っ先で円を描いてから切り裂く技なのですが、その時に剣の動きに合わせて魔方陣が浮かび上がるのが綺麗です。実はこの魔方陣は高い防御力を有しており、サイクロプスの銃弾を弾き返した事がありました。冥府神の攻撃を弾いたと言うのですから凄いです。他に魔法で大量の剣を出現させ、その全てが敵を目掛けて飛んでいく『ファントムイリュージョン』と言う技もあります。これは魔法のイメージに合致していますし、大胆で好きだったのですが、残念な事に一度しか使われませんでした。また久久の登場となる第三の形態として、マジドラゴンがあります。これが非常に迫力があって格好良い形態です。
 マジキング及びマジドラゴンは、マジレンジャーが変身したマジマジンが合体した姿として描かれています。しかしマジキングでは従来の様なコックピットが用意されていました(設定上では精神のみが集合したとされていますが)。個人的にこれがどうにも中途半端に思えて余り好きではありません。マジレンジャーが変身すると言う方式なのですからそれを貫き通して欲しかったです(これはマジレジェンドにも言えます)。

マジレジェンド
 聖なる力が強まって、赤い火の鳥と四色の獅子が交わる時、凄まじき魔神“マジレジェンド”が降臨する
 レジェンドマジレンジャーの新たなる魔法がレジェンドマジレッドを大いなる火の鳥『マジファイヤーバード』、レジェンドマジグリーン、レジェンドマジピンク、レジェンドマジブルー、レジェンドマジイエローを四色の獅子『マジライオン』へと変身させました。マジライオンは大地の如く頑強な躰、竜巻の如く飛び上がる四肢を兼ね備え、俊足で水の上を駆け抜け、稲妻をも追い越すと伝えられます。その二体が『伝説合神』した姿こそが、凄まじき魔神と呼ばれるマジレジェンドです。その合体場面は火の輪潜りを思わせるもので、これまでに無く個性的です。上品で高貴な色使い、顔、そして胸のライオンが何よりも格好良いです。どちらかと言えば戦隊ロボでは動物モティーフよりも純粋なメカの方が好きなのですが、マジレジェンドの格好良さは群を抜いております。両腕の先は『ライオンクロー』と呼ばれ、相手を引っ掻く武器となります。初めて使用した際に打ち鳴らし、気分を高揚させているのが印象に残ります。当初は爪である事に多少落胆したのですが、収納される事でちゃんとした拳も用意されています。その状態では『スクリューカリバー』と呼ばれる長大な槍を振り回して戦います。必殺技はカリバーの先端が回転し、炎の竜巻を起こして敵を巻き込み完全に粉砕する『ファイヤートルネード』。技そのものは悪くありませんが、好きなロボであるだけにファイヤーカイザーでは行われた、本当の炎を使った撮影が成されていないのが残念です。それとは別に前進しながら火の玉を叩き込む『ファイヤースラッシュ』と言う必殺技もあります。両方とも近年では悪くありません。
 少少気になったのですが、ファイヤーバードを構成するのがレッド一人で、残りの四人が纏めてライオンなのですよね。イエローも鳥がモティーフなのですから、レッドとイエローの二者が融合してファイヤーバードが誕生する方が自然ですし、バランスも良かった様に思います。マジドラゴンの時からそうでしたがレッドの特別扱いが目立って嫌です(それでもレッドが好感の持てるタイプであれば違ったのでしょうがねぇ)。またファイヤーバードと言う名前もマジライオンと比較してくどく感じます。フェニックスと言う名前が使えないのは理解りますが他にもっと適当な名前があったのではないでしょうか。或いはマジライオンもマジファイヤーライオンとかであれば未だ納得出来たかも知れません。
 とても好きなマジレジェンドなのですが、最大級の不満があります。それは敗北が異常に多かった事です。決して初登場は悪くありません。冥機ゴーレムを相手にした初戦は見事なもので、ファイヤーカリバーで豪快に切り裂く様にはある種の気持ち良さすら感じられました。ゴーレムはマジキングと戦っておらず、強さを見せ付けた相手がトラベリオンであり、そのトラベリオンに余り強いと言う印象が無いのでゴーレム、ひいてはマジレジェンドの強いと言う印象を薄めてしまうと言う悪循環こそありましたが、充分に及第点であり新たなる魔神の活躍を鮮烈に印象付けています。しかし問題は、マジレジェンドの主な活躍がこの戦いのみだった点にあります。この後は冥府神を相手に苦戦や敗北が目立ちました。物語の都合や冥府神の強さを見せる為に仕方が無いと分かってはいますが、最初にマジレジェンドが敗北した後に等身大で勝利と言う流れは流石に哀しいものがあります。せめて最終決戦はマジレジェンドの勝利で飾って欲しいと願うもそれが叶う筈も無く、例によってマジレジェンドの敗北、そして等身大での勝利で終わりました。マジレジェンドが好きだっただけにこの扱いは残念でなりません。

スーパーダイボウケン
 ダイボウケンにゴーゴードリル、ショベル、ミキサー、クレーンが『超轟轟合体』した形態で、大きな角が目を引くロボットです。右腕がドリル、左腕が巨大なクローと凶悪な外見がある種主役ロボらしからぬデザインでした。しかしそれもその筈、後に続く更なる合体への途中形態に過ぎなかったのですよね。それを知ってから見れば成程、それにも合点がいきました(獣帝大獣神に近いものが感じられるでしょうか)。トップギアに入れると下駄であるミキサーとクレーンを利用した走行が見られるのが良いですね。必殺技は走行して敵に接近、ドリルとクローによる二連撃を決める『ダブルアームクラッシュ』ですが、それまでの形態でも散散ドリルは使われていたので目新しさはありません。因って個人的には角にエネルギーを集中して頭突きを繰り出す『キャノンボールヘッド』の方が好きですね。後のアルティメットダイボウケンは本編登場よりも前にOP映像に映ったのですが、その時点ではスーパーダイボウケンは映っていないのですよね。そんな扱いの悪さが私をスーパーダイボウケン好きにしてくれました。スーパーダイボウケンに合体する際には、アクセルラーの『スーパーフォーメーション』と言う発声がありますが、これが昔――玩具の名称と作中の合体コードが統一される以前――の合体コードに近いものがあります。これでボウケンジャーが超轟轟合体と言わなければ完璧でした(そしてこれはダイボウケンやアルティメットダイボウケンにも言えます)。
 余談ですがスーパーダイボウケンが初めて登場したエピソードは三部作でした。その中でも『消えたボウケンレッド』ではダイボウケンのピンチが非常に上手に描かれており、スーパーダイボウケンに対する期待がとても高まったものです。

アルティメットダイボウケン
 スーパーダイボウケンとゴーゴージェットが『究極轟轟合体』した形態で、スーパーダイボウケンを上回るボリュームを誇る、物凄く格好良いロボットです。もうあたしゃ一目で惚れてしまいましたよ。巨大な翼と胸のプロテクターはとてもヒロイックで、両腕こそスーパーダイボウケンと同様ながら、主役ロボに相応しい堂堂とした姿を見せています。新たに空中を飛行する能力が付加されていますが、その際にはCGではなくちゃんと飛行人形が使われているのが嬉しい限りです。また噴射口から煙が噴出しているのが印象に残りますね。必殺技は空を飛び、胸から火炎ビームを発射する『アルティメットブラスター』です。ドリルの多用に辟易していたミオさんはアルティメットダイボウケンでも一種の懸念があったのですが、それが払拭されて安心しました。最終形態と言われても差し支えないほど格好良いアルティメットダイボウケンですが、それでも最高出力は余り高くないのですよね。作品毎に一定の基準があると言うだけの話なのですが、格好良いだけに、とても強そうなだけに、残念に思われます。初登場となるエピソードは今一つの感がありましたが今後に期待ですね。

ダイボイジャー
 ナンバー1から13までとは別のティームによって開発されていた新たなゴーゴービークル、それが『ゴーゴーコマンダー』、『ゴーゴーキャリアー』、『ゴーゴーファイター』、『ゴーゴーアーマー』、『ゴーゴーローダー』です。この五機が合体する事で超絶巨艦『ゴーゴーボイジャー』の登場となるのです。戦艦の類は好きなので、海上を進み空中から襲い来る敵を迎撃し、陸上を爆走し前面のブラストローラーであらゆる障害物を粉砕する姿には痺れました。ゴーゴーボイジャーは最終回で印象的な使われ方をしていたのが記憶に残ります。そして本領発揮、『超絶轟轟合体』で巨大ロボットダイボイジャーへと変形合体するのです。全身の火砲を一斉射撃する姿や巨大な両腕が迫力満点で非常に格好良く見えました。必殺技は両の拳を回転させて敵を殴る『アドベンチャーダブルスクリュー』です。一応は合体ロボに区分されるダイボイジャーですが、合体場面以外で分離形態が登場する事は無く、合体ロボと言うよりもゴーゴーボイジャーからの単独変形ロボと言う気がします。合体ロボでありながらこれほどまでに合体機構の必要性が薄いのも珍しいですね。とても格好良いダイボイジャーですが、名前は格好悪いと思いました。別に全てのロボが『ダイ〜』で統一されている訳ではないのですから、もっと自然で格好良い名前が良かったです。
 さて、終盤に登場する最強戦力と言う事で、一つの不安がありました。そう、マジレジェンドの再来です。実際に劇中での活躍に目を向けますと、流石にマジレジェンドほどの悲惨な状況にはなりませんでした。最悪の状態だけは避けられた訳ですが、しかし最高とは言えないと言うのもまた事実です。三度目の登場となる『鬼の金棒』のクエスターロボ進では早くも苦戦し、その後も何ともパッとしません。あまつさえ途中からダイボウケンやサイレンビルダーと同程度の大きさにされてしまいました。最初から別に他のロボより大きいと言う描写があった訳ではないので、或いは最初からこの程度の大きさだったかも知れません。ですが玩具準拠で他よりも大きいと思い込んでいましたので、少少落胆させられました。ふと思いましたが、マックスオージャにせよ、マジレジェンドにせよ、ダイボイジャーにせよ、後期主役ロボと年末商戦用の大型アイテムを兼任させている所為で、結局どっちつかずになってしまうのではないでしょうか。

ゲキリントージャ
 敵味方を超えてゲキトージャにリオが召喚したリンライオンとメレが召喚したメレカメレオンが合体して誕生します。胸にライオンの顔と言う正統派で実に格好良く、寧ろゲキトージャは未完成でこれで初めて真の一号ロボと言えるのではとすら思わされました。ゲキトージャは脚だけ色が違って下半身が重そうに見えたものですが、リンライオンが鎧として上半身を覆った事で配色バランスも優れ、その素晴らしさに文句がありません。武器として巨大な蛮刀を豪快に振り回すのですが、これもゲキトージャが定番の剣を装備していないので益益ゲキリントージャが一号ロボだと思ってしまいます。

サイダイオー
 全体的に魅力に欠けるきらいのあったゲキレンジャーのロボット群ですが、満を持して登場したこのサイダイオーは別格です。最大王、或いは犀大王と言う名前に相応しい巨体を誇り、見るからに頑丈そうな外見からは圧倒的な迫力が感じられました。右手に剣、左手に盾とオーソドックスな装備なのですが、大きいだけに豪快に振り回す様は圧巻です。必殺技の大大砕斬りは大の字に切り裂くと言う単純至極な技ですが、一号ロボではなく最終ロボが必殺剣を使うのは珍しいですよね。

エンジンオー
 初見時は衝撃でした。全身に張り付いた無数の目が左右不気味だったのです。言うなれば妖怪目目連でしょうか。しかし複雑だったのが、その実、全身の目玉を除くと驚くほどオーソドックスでヒロイックなロボだった事です。精悍な顔つきにちゃんと腕に見える腕、近年の戦隊ロボでこれほど真っ当なロボも珍しい、と言えるほどでした。だからこそ全身に目玉がある事が惜しかったです。良いのか悪いのか、そんな不気味な様相も見慣れてしまいましたがね。
 余談になりますがテーマソングがとても格好良いのもエンジンオーの特長でした。幾度か強化合体を繰り返しますが、何れも“エンジンオー”なのですからテーマソングは共通にこの格好良い曲を使い続けて欲しかったです。

エンジンオーG6
 エンジンオーとガンバルオーが合体する所謂スーパー合体です。両腕が最近の戦隊では馴染みの動物や乗り物がぶら下がっているだけで腕と言い張る形状で、個人的には余り好ましくありません。唯G6は嫌いでもありませんから、完全な上位互換のG9が登場してから出番が激減したのは寂しく思っております。

エンジンオーG9
 G6にセイクウオーが合体した形態です。新しいロボが登場する度に加わって合体するのは豪華です。しかし、頭部や胸部にパーツを追加して差別化を図っていながらも、G6とそう印象が変わらないので個性が感じられません。両腕がG6と同じなのも寂しい点です(スーパーダイボウケンからアルティメットダイボウケンになっても両腕が変化しなかった事を思い出します)。もう少し大きな変化があっても良かったのでは、と思いました。

エンジンオー12
 G9にキョウレツオーが・・・即ち、エンジンオー、ガンバルオー、セイクウオー、キョウレツオーの四体が合体すると言う戦隊史上類を見ない驚愕のロボです。合体場面はばらばらになった各機が宙に並ぶ所から始まりますが、勇者ロボの合体場面を彷彿とさせる様でとても格好良いです。CGは好かないのですがそれでもこれほど格好良いと思ったのは他にありません。そして四体が合体しただけありその大きさは圧倒的で、怪人を見下ろすほどです。しかもそれがちゃんと着包みがそれだけの大きさですから迫力が段違いです。怪人の攻撃にびくともしないその巨躯には惚れ惚れするものがありました。スーパーターボロボに近しいものがあります。しかしその大きさに惚れ込んでは居りますが、個人的にデザインそのものは好意的に見ていません。両腕がG6、G9と異なった点こそ評価するものの、全身にごちゃごちゃと物体がくっついただけでロボとしての纏まりに欠けこれで合体ロボと言われても首を傾げてしまいます。無論纏まり過ぎても迫力が減じてしまいますから難しいのですが、それにしたって碌に変形もしないメカが乗っかっているだけと言うのは受け入れ難いものがあります。
 余談になりますがG12はDX玩具でもその大きさを如何無く発揮しており、何とマックスマグマやキングピラミッダーに比肩すると言うのですから驚くより他ありません。そんなに大きいのであればデザインの欠点に目を瞑っても欲しいのですが残念ながら金銭的に余裕は無く購入は相成りませんでした。こんな大きいロボが次に何時発売されるか理解りませんから悔しくてならないです。

炎神大将軍
 和風エンジンオーと言った趣のロボです。黒と赤を基調としたカラーリングが中中に格好良いのですが、特筆すべきは炎神剣でしょう。長大な太刀をぶんぶん振り回す格好良さは格別のものがありました。TVシリーズに登場した際は、必殺技の『炎神剣轟音紅蓮斬り』を放つシークエンスが、古の『太陽剣オーロラプラズマ返し』やら『地球剣電子銀河切り』を想起させるもので嬉しく思ったものです。

理想の戦隊ロボ
 私の思い描く、理想的な戦隊ロボについてつらつらと述べます。全てに共通して、玩具は超合金ブランドが理想です。当たり前ながら私の理想に合致したロボが登場するのはありえないのですが、それでも何時か出ないかと夢を見ています。夢を見るのは自由です。
一号ロボ:一号ロボはスタンダードに、五機のマシンが合体する方式です。内訳は特に思い付きませんが飛行メカと陸上メカがバランス良く配置されると良いですね。動物モティーフではなく、純粋な機械です。顔は目と口が存在するタイプで、必殺剣は硬質プラに銀鍍金です(何)。必殺技は定番である剣技ですが、時折他の武器で止めを刺す事もあります。初合体は五、六話を想定。
二号ロボ:トレーラーかタンクの様な陸上メカが単機で変形する、一号ロボよりも若干ながら力強いデザインです。必殺技は思いつきませんが火砲の発射でしょうか。後続のロボとの差別化の為にも、何か動きがあると良いですね。
スーパー合体:一号ロボが上半身、二号ロボが下半身を構成します。アバレンオーの玩具が、下半身が背中に廻せる事から連想しました。アバレンオーでは実現しませんでしたが、下半身を背中に廻したアバレンオーが格好良く、下半身になるロボと合体すると思い込んでいたものです。登場頻度はリボルバーマンモス登場以前の轟雷旋風神と同程度です。
三号ロボ:一号、二号に比較すると少し小さめな、飛行メカが変形するロボです(イメージソースはライナーボーイかな)。
スーパー合体2:三号ロボがバラバラになり、スーパーロボの各部に下駄やプロテクターとして装着されます。メットも一号ロボの頭部に被さり、顔がゴーグル+口のタイプに変化します。スーパーロボが全体的に強そうになった印象です。下駄にはスーパーファイブロボの様な噴射口か、轟雷旋風神の様な無限軌道が配置され、その二機か、或いはマックスビクトリーロボの様な動きを見せます。最強の必殺技は胸から発するビームですがそれは余程の事が無いと使わず、別の必殺技で決める事が多いです。
巨大基地:ターボビルダー、マグマベースの系譜で、基地形態では一号ロボ、二号ロボ、三号ロボを構成する全てのマシンが収納出来ます。緊急事態には変形し、スーパーロボ2と合体(収納)する事で、最強形態となります。玩具の大きさたるやマキシマスを越すほどの物が理想です。最強形態では亜鉛合金の量が多く矢鱈と重いです(ぉ

理想の戦隊ロボ2
 時が経過すれば理想も自ずと変わるものです。全てに於いて理想を満たしたロボが出て来る事はありえないでしょうがそれでも夢を見てしまいます。
一号ロボ:オーソドックスに五機のSFメカが合体して一号ロボを構成します。その中でもレッドのメカは戦闘機で頭部を担当、顔はファイブロボの様に目と口があります。頭部、胸部、腰部、腕部、脚部と言う組み合わせで左右対称(シンメトリー)が良いですね。剣、盾、銃を装備、必殺技は円月殺法の必殺剣。DX玩具は当然ながら超合金ブランドで、発泡スチロール、中蓋、スリングを備えた豪華な印象を与えるパッケージ。
二号ロボ:ターボラガーやスターファイブの様に航空機から単体で変形。顔は目とマスク。玩具に関しては一号ロボに準じます。
スーパー合体:バラバラになった二号ロボが一号ロボの強化アーマーとして合体します。一号ロボの顔にヘルメットが被さりゴーグルと口を備えた顔になります。必殺技は胸部から放つビーム。
巨大基地:一号ロボと二号ロボを構成する全てのマシンが収納出来る基地で、変形、スーパーロボと合体して最強形態へ。


戻る

トップへ戻る