第17回:身分相応なる完成形?ゲームギアにこそ、の「魔導物語T 三つの魔導球」

ヴァル:「皆様コンニチハ。ヴァルです。」
ロ ボ:「ロボダス♪ おばんどすえ (--)」
ヴァル:「・・・一応ツッコンデおきますが、ナニ人ですかアナ
      タは!?」
ロ ボ:「惜しいダス! そもそも我輩、人間ではないのダス
      ♪」
ロ カ:「ナンデスカ!そのビミョーな会話は?うーん、やっ
     ぱり天然ボケ役のカレンさんがいないと、漫才にな
     りませんんネ。」
ヴァル&ロボ:「は・・・」
ロ カ:「シャーッラップ!言い訳は見苦しいデスヨ!」
ヴァル&ロボ:「(ダス) ><
ロ カ:「あれ? ところでカレンさんは何処へ?ツイデに、
     最初からヴァルさんが居るのって珍しいデスネ。コ
     スプレはドウシマシタ?」

ヴァル:「ああ、今回は題材的に、カレンが適任なので交代
     しました。」
ロ カ:「何か、ノホホンとしたゲームなのでショウカ?」
ヴァル:「ある意味ノホホンですが、今回のテーマは表題に
      あるように“身分相応”です。」
ロ ボ:「例えば我輩なら、最新鋭!超高性能なハイテクメカ
     だすから当然、一国の命運を握るようなビッグでグ
     レイトな任務を遂行するのが相応しい、という事なの
     ダショ?♪」
ロ カ:「ソウデスネー。ロボさんなら、新聞とってきたり、押し
     売りが来たら、吠えて追い返す係などがピッタリデス
     ヨネ。」
ヴァル:「うんうん、その通り。まさしく身の丈にあってるわね
     ♪あらら、ついでに耳と尻尾つけましょうかね?」

ロ ボ:「犬かいっ! 我輩のポジションは犬ダスかーっ!」
ヴァル:「ではそろそろ、カレンを迎えに参りましょうか。」
ロ ボ:「迎えダスか? 何処へダス?」
ロ カ:「本日は、幼稚園の卒園試験日デス。」
ロ ボ:「ホワッツ?_? カレンさんの頭は幼児並みだとは
     思ってたダスが、本当に、幼稚園からヤリ直してい
     たのダスか?」
ヴァル:「さぁ到着です。今回はココ、魔導幼稚園からお送り
     します〜。カレンお待たせ!ゲーム紹介始めます
     よ。 あれ?カレン?」
園児:「びぇ〜ん>< カレンちゃんがオヤツ取ったー!」
カレン:「これはぁ、はやく、おとなに なるための しれんだ
     よー。カレン、べつに おやつが ほしいんじゃ な
     いもーん! いちおー、もらっちゃおーっと♪」
ロ ボ:「幼児相手に何さらしとんじゃー、アンタ!」

ヴァル:「ほっほっほ。まぁまぁ。 そんな訳で今回紹介する
     のは“魔導物語T三つの魔導球”です。レトロコー
     ナー初のゲームギアソフトです。(以下、GG)」

ロ カ:「そのタイトル名としてはGGですが、元は潟Rンパイ
     ル
が、MSX2ソフトとしてリリースしていた雑誌的ソ
     フト“ディスクステーション”に含まれていたもので、
     後に単体ソフト化して以来、結構色々なハードに、
     様々なバージョンの魔導物語が量産されました。」
カレン:「MSX2って何?_?」
ヴァル:「MSXというのは1983年に、マイクロソフトとアスキー
     によって提唱された8ビットパソコン規格で、1、2、
     2プラス、ターボRがありまして、どうやら2がスタン
     ダードにあたるようですね。幾つものメーカーから
     MSX準拠のマシンが登場しましたが、おそらく最も 
     力を入れていたのがパナソニックです。ターボRは
     パナしか出しませんでした。
MSXは私は持ってま
     せんでしたが、確かこのハード用ソフトって、コンパ
     イルとコナミが積極的に作っていた記憶があります
     ね。」
ロ ボ:「パナソニックといえば、我輩の好きなゲーム機“3
     DOリアル”
の日本版を中心になって作ってたダス
     ね。ノートPCでビジネスマンに人気のブランド
     “Let's Note”
シリーズは有名ダスが、カートリッ
     ジ式DVD-RAM
にチカラを入れたりと、ゲーム系
     等、パナが食いついた規格は着眼点は面白いのダ
     スが、割と存在感が微妙だったみたいで、短命に終
     わったものが多かった気がするのダス。」
ヴァル:「あら? ロボって、3DO好きだったの? なんか意
     外なトコに食い付いてきましたね。海外タイトルが
     多かったハード
でしたが、洋モノが好きだった
     の?」
ロ ボ:「ほっほっほダス。何を見当ハズレなとこ突いてるの
     ダスか!3DOダスよ!“野球拳”“バーチャルカ
     メラマン”
等、我輩にとっては心の名作が幾つもあ
     ったのダス♪」
ヴァル:「・・・・・そういえば3DOって家庭用ハードにしては珍
     しく、18禁ソフトとかがありましたね。 へぇー、そう
     ですか、そうですか、それは良かったですねー♪
      (注:棒読み)」
カレン:「・・こ、コラ! エロロボ!まだ懲りてないの、アンタ
     はっ!」
ロ ボ:「漢(おとこ)には、敗北が決まっていても、進まなけ
     ればならない時があるのダス!(力説)」
ロ カ:「どうして、そんなトコだけ無駄にアツイのデショウカ
     ネ・・・。取り敢えず今回は大人しくしてて下さい。私
     とカレンさんはもう、あんな惨劇は見たくありませ
     ん。」
ロ ボ:「・・・チッ! 仕方ないダスね。了解ダス。今回だけ
     ダスよ!」
カレン:「なんで?ナンデこっちが許してもらったみたいな感
      じになってるのー!?_?」

ヴァル:「さてさて、初のGGソフトという事で、お待ちかね♪ 
     はいっ カレンちゃん、お願い。」
カレン:「・・・ほへ! ヴァルさん、なーに?_?」
ヴァル:「何って、カレン念願のGGなので、司会お願い。」
カレン:「ぇ?え? イキナリ振られても! ぁあ、はい、そ、
     それでは・・・」
ロ ボ:「ツッコミは我輩におまかせダス。思う存分、ボケてく
     ださい、どーぞダス。」
カレン:「ほ、ほ、ホンヂツはヲ日柄も欲・・・」
ロ ボ:「結婚式かいっ! しかもカミカミ!言葉も間違ってる
     し、ツッコミどころが満載を通り過ぎて、最早ツッコミ
     所しかないダス!情けないダスー!」
カレン:「ゴゴゴゴゴメンナサイ!ワタワタワタワタワタ、ワタク
      シ・・・・・・」
ロ ボ:「ゴゴゴゴって、アレだすか?少年漫画の効果音ダス
     かっ! 大体、何ダスか“ワタクシ”って?普段そん
     な言い方してるの見たことないダスYO!変に上手
     にやろう、とか考えてるからダメなのダス!普段の
     ままでいいのダス!」
カレン:「ひーん T_T 緊張と武者震いと色々混ざって、背伸
     びしちゃったのかなー ><」
ロ カ:「まさしく身分相応デスネ。テーマ通りです。 あ、ウマ
     イこと言っちゃったデス♪」
ヴァル:「あんまりウマクないですよ。 ^^;  そ、それでは
     身の丈が分かったトコロで、本作についてですが、
     ジャンルはコマンド選択方式の3DダンジョンRPG
     です。」
ロ カ:「3Dダンジョンというと“ウィザードリィ”や“女神転
     生”あたりが有名ですね。ドラクエやFFに比べて、
     しいというイメージが強い
デス。」
カレン:「ファンタシースターの1も3Dダンジョンだったよ。」
ロ ボ:「アレは少し違って、町や舞台はドラクエとかと同様
     で、いわゆる“見下ろしフィールド型”で、ダンジョン
     のみ3Dという、複合型ダス。メガテンとかは、町の
     中さえも3Dもしくは一枚絵
(丁度、コマンド式アド
     ベンチャーゲームみたいな画面)とかのパターンだ
     す。」
カレン:「私、ゲーム内が全編3D視点って苦手です。方向音
     痴なカレンには、町の中でさえ、今どこにいるか分
     からなくなる
事が多くて戸惑っちゃいます。」
ロ カ:「それは難儀ですねー。」
カレン:「あ、本作のタイトルに“TO”を付けて、“TO魔導物語
     (戸惑う物語)”だと丁度イイかも♪」
ヴァル:「ウマクないですよ!?」
カレン:「それと、それとー、地図作るの苦手デス ><」
ロ カ:「本作はオートマッピング機能が搭載されてるので
     ダイジョウブです。」
カレン:「それは助かる〜♪ オートマップって、特に何もな
     いブロックでも、全て歩いて、地図を埋めたくなるか
     ら不思議〜♪」
ロ ボ:「我輩も、大事なものは箱に入れて、庭に埋めて保
     存してるダスよ♪」
ロ カ:「・・・・・犬かいっ!」
ヴァル:「あらあら、言ってくれれば、一生、埋めてあげます
      のに♪」
ロ ボ:「つ、謹んで辞退させていただくダス。(ブルブル)」

カレン:「それではゲーム開始! あ、これ、画面が凄く綺麗
     で細かいというか、中身が詰まってる感じがします。
     それと、キャラクターが“ぷよぷよ”の登場人物なの
     ですね。」
ヴァル:「厳密には、ぷよぷよのキャラに魔導キャラが登場し
     たのですが、後発のぷよぷよの方が、すっかり有名
     になってしまいました。それで、なんといっても本作
     は、緻密に計算され尽くしたうえでの、アバウトな
     ゲーム
です。」
ロ カ:「??? なんか、矛盾してマセンカ?」
ヴァル:「RPGって普通、能力値がありますよね?攻撃力が
     いくつで、防御力がいくつとかっていう感じで。」
ロ ボ:「例えばカレンさんが主人公なら、知力が1、食欲が
     100とかダスか。」
カレン:「ひ、酷いよ、ロボ・・・ Σ(´д`ll)」
ロ カ:「そうですよ、今のは本当にヒドイですよ!」
ロ ボ:「そうダシた、少し違ったダス。知力は2はありました
     ダスね。」
ヴァル:「そうそう、食欲なんてマニアックなパラメータ、普通
     ないですよ。“風来のシレン”には“満腹度”というの
     はありましたが。」
カレン:「大体、カレンの食欲は200はありますよーだ。」
ロ ボ:「それは失礼しましたダス。」
ロ カ:「・・・ソコ?! ソコでいいの?皆さーん!!」
ヴァル:「ほほほ。つまり本作は、数値パラメータが一切な
     い
のです。(隠れてるだけで、実際はあります。)で
      は現在の状態はどうやって知るのかというと、主
      人公の表情とBGMで判断するのです。体力が残
      り少なくなってくると段階的に、顔がションボリ、目
      は虚ろ、BGMは、ゼンマイがきれそうな感じになり
      ます。そして次のレベルに必要な経験値も数値表
      示なしで、画面の外側のメーターが、時計周りに
       一周するとレベルが上がる、というものです。本
      作のこれらの表現は“ファジーパラメータシステ
      ム”
と呼ばれています。」
ロ カ:「成る程、GGの画面って、僅か3.2インチカラー液晶
     で、画面解像度は160×144ドット、同時表示色数
     は4096色中32色しかありません。これでは文字は
     よみづらいので、本作は直感的に分かりやすい仕
     様にしたのでしょうかね。」
カレン:「画面の緻密さがハンパないですよ、コレ。解像度こ
     そ少ないですが、大袈裟に表現すると、1ドットも無
     駄にしていない感じ
がします。」
ヴァル:「GGのソフトって全般的に、画面がとても小さく狭く感
      じるのですが、本作の凄いところは、窮屈感がな
     い
のです。」
カレン:「あれれ?_?」
ヴァル:「どうしました?」
カレン:「本作って、シリーズとして考えるとGG以外にも、スー
     ファミ、メガドラ、PCエンジン他、色々出てますが、
     性能的には劣るGGのがオススメって、変じゃな
     い?」
ヴァル:「確かに、他機種のほうが画面も広いし色も綺麗だ
      し、操作感が独特な(正直、悪いデス♪)GGより
      も、他のパッドのほうが遊びやすそうなのは間違
      いないのですが、GG版のバランスがダントツなの
     です。」
ロ カ:「つまり、メガテンみたいな深くヤリ込み系だと、画質
     に優れたり大きいほうが恩恵がありそうですが、本
     作みたいなライト感溢れるRPGには、GGあたりが丁
     度良いという事なのですか。そういえばナントナク、
     他機種版だと、画面スペースが若干、余ってる様な
     気もシマスネ。」

ヴァル:「そうです。そして本作の内容は卒園試験にあたり、
     舞台となる塔を脱出すると試験に合格という話です
     が、本作オリジナルのライバルキャラとして“カミュ”
     が登場したりと、GG版、これがベストといえる完成
     度だったのです。」

カレン:「ただ、現在だとGGの入手が困難ではないですか?
     ヤフオクや中古レトロゲームショップを利用
すれ
     ば、一応手には入りそうですが。」
ロ カ:「実は本作って、現在では、そんな手間掛けなくても
     遊べるのデスヨ。」
ヴァル:「そういえば、そうでしたね。」
ロ ボ:「GG推進委員(謎)のカレンさん的にはナンダスが」
カレン:「ホワッツ?_? もぅ、何なの?みんなして。」
ヴァル:「2009年から、本作のケータイアプリ版が配信され
      ているのです。ご購入は、セガのケータイサイトま
      でアクセス♪」
ロ ボ:「本作って前述の通り、操作性がファンキーな(!)
     GG
でも快適に遊べるように作られた御蔭か、複雑
     な操作は特に要求されないのダス。つまり、片手で
     持って遊べるケータイ用ソフトとして、良くフィットする
     のダス。画面サイズもあまり変わらないダスしね。あ
     れれ?となると、本作のイチオシはGG版ではなく、
     実はケータイでは??」
カレン:「・・・ぇ? え?」
ヴァル:「それは、盲点でしたね。ケータイだと、何処でもダウ
      ンロード出来て、料金も安い(セガのサイトに1ヶ
     月だけ契約して、その間に遊ぶとか)ので、実機を
     購入するよりも安いですし、単三電池が6本も要り
     ません
し。」
カレン:「・・・ア、アダプターでも出来るもん。」
ロ ボ:「最近のゲーム機って、アダプターは本体内蔵式で、
     メガネケーブルのみだったり、DSやPSP等は独自
     コネクタだったりで、古いゲーム機(のアダプター)持
     ってなかったら、大変ダス。これまた、面倒ダスが、
     探して買ってこないと・・・」

カレン:「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぐぅ。」
ヴァル:「という訳で、本作を遊ぶならGGでなくケータイでっ
      て事に、しちゃいましょうか?」
カレン:「わ、私を含めた、ゲームギア愛好家が黙ってない
     ですよっ! 知りませんよー!」
ロ ボ:「大丈夫ダス。そんな個性的な人は、日本国内に数
     人しかいないダスから(勝手な推定)。」
カレン:「少なっ! ヒ・ヒドイ><」
ロ カ:「それは酷いデスヨ。せめて、数十人くらい?は、い
     る?のかも?知れない?という可能性も?否定?
     はデキマセン?よ。」
カレン:「既に言い方が、否定しまくってるような・・・」
ヴァル:「そ、それでは、本作は非常に良く出来た秀作RPG
     です。プレイ時間は、それ程かからないと思います
     が、かえってケータイに丁度良い感じなので、皆様、
     ふるってダウンロードして遊んで下さい。」
カレン:「・・・・・・・・・・・・・」
ロ ボ:「カレンさん的には、やっぱり最後は・・・」
カレン:「トホホのホ〜 (T。T)」


ナレーション:「今回はこれで終了です。同じ内容でも、こっちの機種で出したら名作に、あっちの機種で出したら凡作に、
         という事も案外、あるのではないかと思います。機種の持つ特徴や、主要ユーザー層の違いなど、単純に
         内容のみ、ということではなく、売り方も含めた商品展開も重要ではないでしょうか。次回は、そんな商品
         展開に関わるソフトを予定してます。 それではまた次回です〜   バイバーイ♪」

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