「名古屋駅のホームで拾った会話(?)」 2003年12月11日 木曜日 ・ 採集  

 ビルの間を抜ける風に乗って舞い注ぐ細やかな雨。
暗く、ただ暗い空から延々と降り続ける様は、余計に
寒さを感じさせて。窓ガラスの向こうの電車の中は
暖かそうなんだが既に座る余地など無く、立って帰る
には疲れが重くて見送る事にした電車。
「ま、次に乗ればいいさ… 」
 寒いのは、我慢できる。
 冷たいのも、耐えられる。
でも、おしあいへいししつつ立ったままでの40分…
なんてのはちょっと気分的に駄目で。
 発車のベルが甲高く鳴り響く…

 と。

 どたどたどたどたどたどた

 と、すさまじい階段を駆け上がってくる足音に思わず
見ると制服姿の女子高生が二人、足音にも負けない
すざまじい形相で現れる。
「待てや!」
「行くなボケ!」

 と叫ぶ声も虚しく、するすると電車は発車していて。
ぜいぜいと息を切らしつつ項垂れたのは一瞬で、
「待てって言ってんだろうがッ!」
「ったく、ざけんじゃねぇよッ!」
「こっちゃぁ走ってきたんだぞッ!」
「ムシしてッんじゃぁねぇよバカッ!」
「チョーシぶっこいてんじゃねぇよッ!」
「ナニ、勝手にでてんだよバカッ!」

「バカヤローッ!」
「死ねーッ!」




 ┐(´д`)┌


「Pedestrian」 Top
 
   Next >