「通勤電車で拾った会話・その5 」 2001年1月30日 火曜日 ・ 採集  

  夕暮れの日差しも夜が覆い隠してゆく。
 うそ寒い闇の向こうに灯るネオンもまた寒そうで… って
 のには何の関係も無さげな制服姿のカップル。明るく、
 楽しげな笑い声が沈みかけた空気の車内にあって、そこ
 だけが輝くようで。
 (あぁ… )
  と、思う。
 (これも若さ、なのかなぁ… )
  などと。
 
  と。
 
 
マジだって、ほら、触ってみし」
 「え〜、なんか恥ずかしいよぉ」
 「いいからさぁ、ホラ」
 「
え! ウソ! マジ!? 何コレ!
  すっごいじゃん、すっごいスベスベじゃぁん!」
 「へへへへへへ」
  
と、笑う彼氏。
 「なになになになになに、どうしたのよぉ、コレ!」
 「へへへへへへ、これが『チョコラBB』の威力よ」
 「マジそんなにキクっすか!? え〜、だったらワタシも
 使おうっと♪」
 「ええべ、マジ、キクからさ、『チョコラBB』って」

 
 
 
  君らいくつやねん?


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