USA−P in 
 ・ 2004/03/15 (前編)


● 朝。 (ペンシルバニアホテル

 人間、素直でいた方がやっぱりいいんだよな… そりゃぁまぁただただ真っ直ぐってだけ
なのはナンだけども… と思いつつ、ホテルロビーの片隅のツアーデスク前でボンヤリ思う。
 昨夜の試合勝敗予想、私と正反対を書いた妻は見事全問正解! って事で、これから
ここで的中記念品の抽選会が行われるのだが、結構な人が当たっていたようで… しかも
この集合時間に集まっているのは全問正解者全員ではない、ってのを知ってますます己の
ヒネくれさ加減を知る。

 商品は週刊プロレス提供のゴミ去年のWM19のバックステージパスから、WWE提供の
不良在庫品ポスター、サイン本等色々あるが、
「ユークス提供のビデオやdvdは当たりませんように… 全部ダブリになるから…
 出来れば近ツー提供の金券をぉッ!
  という夫婦の願いは半分叶って『エキサイティングプロレス5』の初回版が当たりました。

 でも我が家、PS2持ってないんだけどね(笑)


● 午前中。 (ペンシルバニア駅・地下街)

 それなりの大きさの本屋があったので、帰りの飛行機での暇潰し用とお土産用の本を物色
してみたが、結局WWE関連であったのはヴィンス評伝の『セックスと嘘とヘッドロックと』の
ペーパーバック版だけで、かつてNYTベストセラー1位になったミックやロックの自伝も無いし
カートもハーディーズもホーガンも、RAW&SmackDawn!誌も… と言うかレスリングに
関連したモノがそもそも置いていなかった。NFL、MLB、NBAナドの雑誌や自伝はあったし、
私からすればゴミみたいな女性向け歴史ポルノやらが結構あった事からすると客層の問題
なのかな? って気もしたが…

 ビジネス規模では日本のプロレスと比較するのも失礼なくらいの大きさのWWEであっても
こういう状態だとするならば、一体メジャースポーツと言われているベースボール、アメフト、
バスケの規模ってどれくらいのものなんだろう? まるで想像がつかねぇっす。


● 午後。 (トイザラス)

 友人のお土産の為にとWWEグッズと言うかオモチャを求めて行ったトイザラス。
Kマートには何も無かったので、ここには… と、期待して行ってみたものの、この地へと
新規開店したのが最近だったせいか2階の隅っこのティラノサウルスの足元にブースが
チョコっとある程度で、置いてある商品の数もRAWとSDとレジェンドのシリーズフィギュアが
それぞれ8種類ずつと、そのフィギュア用リングや小道具らがチョコチョコと… ってぐらいで
期待外れもいいとこ。仕方なくシェインのフィギュアを買う事にするが、手に持って動かして
遊ぶ事を前提にしていると言ってもまるで似ていないのはどうよ? それともアメリカの子供
にはコレが充分な、理解出来るデフォルメとして認識されてるのか? マクファーレン・トイズ等
の精緻なシリーズを知っていると、いくら値段が$7.75でもなぁ… 日本のガチャガチャの方
がよっぽど精度ありそうな気がするんだけどなぁ… と思っていたが、子供用マスク&フィギュア
のあまりにもあまりな造形と精度にコレでもまだマシなんだ… と納得(←?)。

 同じフロアにWM20開催に合わせた特設コーナーがあり、フレアーのガウン、カートらの
リングコスチューム、HHHのGジャケット、ミステリオのマスクなどが写真と解説文付きで
展示されていたが、どちらのコーナーも他のコーナーと比べればお客の数はまばらだったし、
まだ『YU−GI−OH!(日本の『遊戯王』)』のコーナーの方がスペースもデカイし飾り付けも
派手だったのを思うとこれまた寂しい気がしたが、そもそもWWEの想定している視聴者層が
10代後半から… ってのを思うとこれでいいんでしょうね。


● RAW観戦へ

 渡航前はてっきりMSGでかと思っていたが、お隣りのニュージャージー州はコンチネンタル・
エアライン・アリーナでの開催となったRAW。っか、スーパースターズも大変だけどスタッフも
地獄だよなぁ… と前夜のMSGの設営具合から思うがそれも日常なんだろう。でも、あれだけ
の機材を組んで設置して操作して安全で、かつバラせて撤去で運んで… ってのには長年の
コツとかノウハウとか技とか工夫とかあるんだろう。マンパワーだけでは絶対に無理だよアレ。
 
 流石に300人近い人数での旅行だけあって、私らを運ぶバス数も多いが集合時間の5時に
遅れる人の数も多い。結構後での出発になった筈だが、添乗員のオネーサンによると
「先に出発する予定の2台がまだ出れないそうで… 皆様、ちゃんと集合していただき、有難う
ございます」
 だそうな。お仕事とは言え大変だなぁ… と素直に思う。

 暮れ行くNYの街の中、イエローキャブのクラクションや消防車のサイレンのけたたましさも
どこか遠いリムジンバスで行くのは快適。添乗員さんの配慮でかかっているRAW関連のエント
ランス曲を聴きつつ観る夜景から明かりが次第に失せてゆく。
「今日はどれくらいの時間をやるのかなぁ?」
「さぁなぁ… 放送終了後に何かやったらまた帰ってくるのは12時過ぎかもよ?」
 と妻と話しているウチに、高速道路の先にカマボコ型の建物が見えてきた。航空会社の名前の
つくアリーナだが本当に空港の傍にあるようで、とにかくだだっ広い駐車場の周辺には建造物が
見当たらず、見上げれば飛んでゆく飛行機の姿が。遮蔽物が無いので冷たく吹く夜風をさらに
強く寒く感じつつ、移動用の橋を越えて外に出ると目の前にアリーナがあった。

 コンチネンタル・エアライン・アリーナ

「デカっ!」
「これだけの建物の大きさが採算ラインなのかぁ!?」
 アメリカという国の大きさをここでも知る。

 開場待ち。

 既に入場ゲート付近には人込みがみっしりいるがまだ開きそうにも無いようだが、昨日と違って
遮蔽物の無い吹きっ晒しの場所だけに、用心して今日は厚着をしてきたけれど兎に角寒いんで
もぅ早く開場してくれや〜 と願うがお星様の見えない夜空では無駄と諦念。

 今夜もSOLD OUT

 昨夜のWMについて話している人あり、今夜のショウについて話している人もあり、相変わらず
「WOOOOOO!」
 のフレアーチャントも起きるが寒いから弱々しい(笑)。相変わらずレスリングスクールや
「チケット余ってるなら買うよ〜」
 って兄ちゃんやら、
「○月○日、当店にWWEスーパースターズのコーチマンが来店するよ!」
 ってのや、どう見ても許可取ってるとも思えないSCSA写真展のチラシを配ってる人もいるが
そんな人込みの中を
「RAWのパンフレットとオースチンのハンドサインあるよ〜」
 と大きなバッグを手にした売り子が何人も声をあげて開場待ちの人々の間を歩いているので
2部購入。同じ$10でも昨日買ったWM20のパンフと比べると随分… と思いつつ暇潰しに
見ると去年退団した筈のゴールドダストも載っていたので妻と共に笑っていると開場になった。

 何人も私達と同じツアー客と思しき人がゲートから引き返して来るのに不安になるが、どうも
英語以外のボードが持ち込み不可らしく、日本語で折角書いてきたボードをバスへ置いてくる為
のようだが、昨日はOKで今日は駄目って基準は一体どこにあるんだろう? 私らの前の白人の
オッサンがキーホルダーに子供のオモチャ程度の小さなスイスアーミーナイフをつけていたのを
理由に入場を断られたり、今夜は一人一人ボディチェックを受けなきゃならなかったりと警備は
昨日よりも厳重のようだ。生放送だからなんだろうなぁ… と考えつつの自分の番、オネーサンの
警備員は疲れ顔を笑顔にしてから
「ハイ! ちょっと御免なさいね… 」
 ってボディチェックとカバンの中身のチェック。
「はい、OK。楽しい夜をね」
 と言われて
「お仕事、ご苦労様」
 って一言が英語で思い浮かばなかったので
「Thank You.」
 と言ってみるとウィンクしてみせた。隣りのゲートの居丈高ババァじゃなくて良かった(謎)。
チケットは昨夜と同じ光線照射による真偽とバーコード確認の方式。
「さぁ、進んで。ようこそ」
 と言われてやっと会場の中へ。

 さぁ、RAWだ!
 その前に多分、ダークマッチやHeatもあるんだろうけど。

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