USA−P in 東京
 ・ 06月08日



 ちょうど10歳年下のY君に綺麗に遊んでもらってますます自分の人間の小ささを恥じてしまった
昨夜から明けての日曜日は薄曇。今日もそれなりにハードになりそうだが残す日程は明日まで
って事でチョイと早めにホテルを出て上野鈴本演芸場までテレテレとお散歩する事にして。

 アメ横と言うと衣類とかのお店って印象があったものの、今朝見るそれは飲み屋街といった感
じで仕事明けのホストとか酔っ払いとかがいてそれ程見るべき箇所も無さそうで… 尤も、こんな
早朝からやってる飲み屋があるってのは都会ならでは、なんでしょうな…

聚楽よ〜ん。

私が西郷どんと会うのって20年ぶりかも…

 とりあえず鈴本に到着するも早朝寄席にはまだ時間があるので上野公園の西郷さんと御対面
する事にしてのお散歩にボケた頭もゆっくり覚めてゆく。今日は一応腰に【装備品】を差す事に
したのだが、酒の残った体に蒸し暑い天候ではやや重く、これなら装備する必要も無いんじゃな
かろか? そりゃまぁ乞食とかゴロゴロいるけどそない危険を感じれんし… しかし今日、寄席→
寄席→落語会、って予定だけど大丈夫かね? っと何処か他人事な気分のままお猫様に謁見し
てから向かった上野鈴本。

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 まだ何物かになる前だからこその迷いも何かも込みで、だからこそ真剣に一生懸命って芸を
見ていて嫌な気持ちにはならんもんで。っか、コレで完全に目が覚めて自分の中で勢いがつい
たので浅草の木馬亭で講談を聴きに行く妻と別れて私は上野駅から山手線に乗り池袋演芸場
にと向かう。

 もうちょっと時間がかかるものかと思っていたのだが思っていたより短い時間で池袋に到着。
地下から地上へ出るにはチョイと迷ったものの新宿駅に比べればまだマシで。西口に出るのは
初めてだったが整備されている明るい東口を比べるとなかなかいい雰囲気で特に池袋演芸場
のある辺りなぞ風俗と飲み屋とカラオケにパチンコ屋と雑多な感じにまた和む。おまけに演芸場
の入り口、綺麗なんだけど

ちゃんとエレベーターもあったようなんですが。

 暗い地下へと降りる階段でまたこの場に合ってるようで何だかワクワクしてくるもまずは腹ごし
らえで向かいの店で具材が生っぽいカレーをかっ込んでから窓口でチケットを買いテレテレ階段
を下りてドアを開けるともぅモギリの人がいて、しかも静かで。
「そういやぁ権太楼師匠もいっつも『暗くて汚くて客が来ない』って言ってたよなぁ… でも別に暗く
も汚くもないよなぁ… 」

 あまりに静かでまだ開演前の筈、って事なのでとりあえずトイレに行って喫煙コーナーで一服
する事にすると、モニターがあってどうやら今は前座さんが一席やっているようなのが解る。あく
まで高座の様子だけなんだがやはり静かなようなんでノンビリと煙草を吸って携帯電話の電源を
切ってからさてどこに座ろうかなぁ… やっぱりチョイ見上げるくらいの席だよねぇ… っと思い
ながらドアを開けたら

 
もぅほぼ満席。

「いっ… 」
 防音がしっかりしてたからお客さんの笑い声とかが聞こえなかっただけで、みっしりとお客さん
がいてもぅ通路の補助席のいくつかくらいしか開いていない。いくら前座さんの開口ったって邪魔
になっちゃぁいかんと慌てて座って…

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 楽しかったなぁ… 何で妻、連れて来なかったんだろ? っか、明日妻をここに連れて来ようか
しら? という多幸感と笑い疲れを感じつつ妻にメールを打つ間に着く駅。あまり腹は空いては
いないが今度は狭い座敷での落語会だからいいところで腹が鳴って… なんて邪魔をするの
だけは避けておきたいし… と思って入った蕎麦屋があまりに不味くて飲むようにして片付ける
と落語協会ビルへと歩く事にする。

「しかし何かあったのかねぇ?」
 先の演芸場で、何人かの師匠方が「秋葉原で酷い事がありましたよね… 」と言ってはいたが
電車内でも特にニュース速報があるでなし、さっきの不味い蕎麦屋でもバラエティ番組の再放送
がかかってたくらいだし街の人々にも特にこれという感じも見られないんでそない大事というワケ
ではなさそうだが… まぁホテルに帰ってニュースでも見れば解るかな? っと呑気に思いつつ
カフェインの錠剤をレッドブルエナジードリンクで飲んで準備万端、近くの三角公園でホームレス
に混じって煙草を吸ってると妻を発見して合流。

元jは文楽師匠のご自宅だったんだそうです。

既にビルの前には待っている方々がいて、さて… っと期待も高まる。予約をしておいたので
名前を告げてお金を払って上がった二階は多分みっしり人が詰めて30人くらいが限度の畳の
部屋で、なかなかにいい雰囲気。こういう場所で間近に観れるってのは贅沢だよなぁ… と思い
ながら待つ時間もまた楽しいもので…

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 ホント、楽しい時間はアッと言う間で。
ちょっと靴を履くのに手間ぁかかるのでチョイと後に出ると御常連の方とお話になってる一之輔
さんが私らに気づかれてちょっとお話させてもらったんだけども本当に気持ちの良い方で、あん
まりいい気分だから真っ直ぐホテルに帰るのはどうも勿体無い気がするんでちょっと遠回りに
なるけれどだけどアメ横を通って一杯引っ掛ける事にする。
「しかし一之輔さんもマクラで言ってたけど、今日何かあったのかね? 妻、何か知ってる?」
「ううん。私も移動小屋移動だから何が何だか。」

「まぁそない大事ではないんだろうけども… 」

 どこもかしこも賑わってたけどチョイと空いていた養老乃滝でかかっていたTVもごく普通のバラ
エティ番組で特にコレというものでもなく、特にコレというものでもないからこそさっきまでの芸の
良さが思い返されてお酒が進む進む。でも、酔わない。元々外では酔っ払えないけれども、今日
はテンションが上がったうえに楽しかったから酒で酔う感じがしやしない。

 妻とアレコレ、わぁわぁと今日の事を話しながらのホテルへの帰り道。ふと信号待ちの間に今
まで携帯の電源を切っていたのを思い出して電源をオンにするとどうやらメールの着信があった
ようなので確認をしてみるとニー氏からのもので、何気なに開封して酔いが抜ける。
「やっぱり何か、秋葉原であったみたいだ… 」
「何だろう」

 部屋に戻りTVをつける。丁度日曜の夜10時からのニュースバラエティ番組の時間で、さて…
と思っていた私らの前に映し出されたのは秋葉原での無差別殺傷事件のニュース映像だった。



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