USA−P in 東京
 ・ 06月07日 (前編)



 東海地方のTOICAがJR東海のみでしかも中途半端な利用範囲しか使えない上に毎朝毎夕
誰かしら改札で認識出来なくて引っかかったり機器の故障や整備やらをしているのを見てると
利用上の特典もメリットも無いわチャージは現金オンリーって利便性のメリットすらも全く無い
システムだから論外、っとIC乗車券には興味が無くて携帯電話もお財布ケータイ非対応でも
オッケーだというのが日常なのだが… だから今回の東京旅行でPASMOの導入をする気には
なれなかったんだが、大阪と同様に東京でも実にスムーズでトラブルなぞついぞ見られないの
を見ると流石にちょっと後悔しなくもなく。

 今度大阪に行く時にはPiTaPaを購入するつもりで、それで大体私の行動範囲では用が足りる
んでオッケーだがそれはあくまでも行く頻度が高い大阪だからの話で、東京は次にいつ来るの
かなんて分からないし。大阪ならば往復一泊落語会&全部食事アリでも一万五千円でお釣りが
来るけど同じ金額じゃぁ東京までの新幹線代の片道と、って程度では。

 しかし今日は二人の方とお会いする。
いちいち切符売り場で次の目的地の切符を購入するのを待ってもらう、ってのは私的にとても
嫌なんだけどではPASMOを購入するか一日乗車券を購入するかの判断がいまだにつきかね
たままに迎える朝。

 上野駅で今日一日別行動の妻と別れて長蛇のお客が並ぶみどりの窓口の順番待ちの間に
考えた結果、無記名PASMOを新規購入した場合は千円、二千円、三千円、四千円、五千円、
一万円、という額面からデポジット分五百円を引いた額がどれも中途半端に思えて。最終日に
清算してもらえばいいがその手間にかかる時間余裕が果たしてあるのかどうかも解らんし、と
言って移動の時にチャージ不足でってので迷惑をかけるのもなぁ… という事で、ガイドブック
に都内全路線と地下鉄が一日乗り放題だと書いてあった東京フリーきっぷ、大人1580円って
値段が一番無駄が少なかろうと購入する事にして向かう新宿駅。

意外と小さいアルタビル。

 人を待たせるのはとても苦痛だが自分が待つ事は特に苦でもないし、まして何かあれば連絡
のとれる携帯電話があるのでかなり早めに着いた新宿駅。昨日、妻と迷ったお陰で大体の情況
と地理の確認は出来ていたので余裕ありまくりなんで昨日は歩かなかった辺りをブラブラと散歩
する事にしたのだが… 丸井の開店待ちの行列といい、何処かしら昔から変わってないような風
景もあるものの、道路で覚えてはいる地理感覚は記憶とさして違わないから迷いはしないが、
その記憶の中にある景色と今の景色の違いっぷりに軽く混乱をしてしまう。
 まぁそれも楽しいんだが… と調子の乗って歩いているウチにいい陽気なのもあってスッカリ
汗まみれになる。一応、体臭が強くならないようにここんトコの食事は気を使ってはきているから
大丈夫とは思うものの、しかし今日一日、夜までの事を考えてコンビニで制汗効果もあるという
スプレー式コロンを購入し公衆便所でザッと吹き付けておく。
 まぁ会うのは男で、こないデートみたいな事をせんでも… っと思わなくもなかったが… って、
ホモのデートみたいじゃ!? っと多少浮かれた気分での散歩も陽光にメゲてきてとりあえず
アルタの向かいの広場で休む事にする。

 東京でも有り難いと思うのは、駅にしろ道路にしろ広場にしろ公園にしろ施設にしろ、ちゃんと
喫煙者の為のエリアなり設備が設置されている事で、加えて禁止エリアが分かり易く掲示、明示
されているので喫煙者には安心して吸う事が出来るってコトで。
 これが日常を過ごす名古屋ならばどうか?と言えば、例えば

某名古屋の駅の男子トイレ。

 と駅のトイレでは壁という壁にわざわざ一個一個の小便器の上にも貼り紙をして吸うなと言うが
「ここは喫煙禁止!」
「駅員の見回りもしているぞ!」
 と何様な文面で脅すワリにゃぁ施設も設備も無い。全く、無い。
路上喫煙禁止区域はあっても地域ではなくまた掲示も明示もロクにはされていないのでウッカリ
禁止区域で吸ってしまって監視員に見付かろうものなら四方八方から取り囲んで罰金二千円を
払うまで罵声を浴びせかけ小突き倒すのだが、卑怯な事に県外の人間や気や体の弱そうな人
にのみそうやって高圧的に、脅迫そのものの態度で行うんですよね… 自分達の説明責任やら
設備説明不足やらを問い詰めたり、逆により高圧的に対応すると棄て台詞を残して逃げ去るの
も込みで卑劣な田舎者が権力の名前を借りての憂さ晴らしをしているのと比べればこれがどれ
だけ気楽な事か…

 っと思いつつ吸っていると鳴る携帯電話。液晶画面に出るのはキングコングニー氏
「もしもし、今どちらにおられますか?」
「アルタの向かいんトコで煙草吸ってます」
「あ、分かりました。」
 っと人込みの中からコチラをロックオンしてやって来たその人は

(平伏)。
(あくまでも過剰な心理的イメージです。)

 思い返せば道頓堀次郎さんも事前の私の予想とは違って闘士(militant)タイプだったけれど
ニー大兄はブログにて掲載されていた写真から大まかな想像はしていたものの実際にお会い
したキングコングニー氏はよく日に焼けた腕の太さといい胸板の厚さといい闘士(fighter, Bull)系
と言うか。非常に温和な雰囲気に感じるもののやはりそれは生来の草食動物的な穏やかさって
よりは様々な経験や体験によっての千代に八千代に細石が巌となりて、という感じ… あ、民族
主義的ってのじゃなくて佇まいの安定感が、ですよ… 私如きの外見程度でウロったりしないの
と、実は妙齢の女性だったとか実は… ってのではなくてホッとして。

 行きつけだというカレー屋さんへの道すがらのお話しでも非常に聞き上手と言うかナチュラル
っぽいんだけどそうじゃない大人の方でコチラの話に
「確かに。」
 という合いの手のバンプをとってくれるので人見知り&猜疑心満々&話下手の三重苦の私と
してはとても助かって… また地理に疎い私の為の先導をしてくださるんだけどいい意味で心配
しない感じがまたとても楽で。これだけの人込みの中だけに距離が若干離れたり真っ直ぐ先導
する氏の動きそれ自体をトレースするわけにはいかないものだが大まかな距離感を保って下さ
るのでとてもとても楽で… と、好印象を抱くのは何も私だけでなく案内していただいたカレー屋
さんでもインド系かインドネシア系かネパール系だかトルコ系だか私には見分けがつかないんだ
けどアチラの方の店員さんの対応が氏に対してはもぅ全然違ってて。

「そりゃぁそうだよなぁ… 」と納得するしかないですもんな。で、カレーを待つ間に男同士のプレ
ゼント交換というますますホモっぽい事をしつつ(笑)、出てきたカレーがあまり日本人寄りでは
ない本格さで、こういうトコロからも氏のセンスの良さやらが解ってなんかもぅそっからは甘えっ
ぱなしになってしまって…

あくまでも過剰なイメージ図です。

「じゃぁ○○へ行きましょうか」
 っと新宿の輸入ビデオショップから高田馬場、そして東京でBTOのPCユーザーとして興味は
前々からあったんだけども行ってなかった秋葉原へと案内してもらうがその途中、某所のインド
系ショップに行った時、狭い店内にびっしりと並べられたスリムケースに一瞬狂喜するものの…

 EROSやYRF等様々な映画会社のDVDやらが皆同じスリムケースなワケが無く。しかしインド国
内であっても1つの映画の正規版DVDが複数の会社からリリースされる事もあるから決め付け
は出来ないが、まだ正規版とジャケが違ってたバングラディッシュ版『Dhoom』と比べるとまんま
正規品のジャケからトリミングったとしか思えない粒子の粗い画像のジャケは多分海賊版とする
と売値は一枚千円ってのが相場として、さて海賊版となると気になるのは中身なんだが
 A・正規版DVDコピー品。
 B・(CSも含めた)TV録画版。
 C・劇場盗撮版。
 …ってのだろうから、ならば一回観られればいいかな?ってソフトを購入するべきなんだろうし
なるべくならば古い作品よりは新しめの方が若干でもコピー&圧縮ツールの精度も上がるだろう
しなぁ…
「ナニをサガシテるの?」
 っと、これまた何系かはわからんけれどもアチラのお国の店員に聞かれたので
「ん〜っと、『Main Hoon Na』のDVDとサントラCD。あと、あれば『Dhoom』の1作目のサントラと
『Salaame Namaste』のサントラなんだけど… どれも見当たらないなぁ… っと。」
「『Main Hoon Na』、アルよ。」
「あ、どこ? みつかんないんだけど。」
「チョット待て。ホレ。」
「ありがと〜 あぁ『Om shanti Om』は売り切れなんだ… 」
「人気ダケラね。明後日ニは入るヨ。」
「あぁ御免ね… 明後日はちょっと、ね。じゃあとAishwarya Raiのベスト集とでお会計してや」
「アリガトゴザイマス。」

 って一軒目の奥にもう一軒あるのを教えてもらって

 さっきの店がアクセサリーとDVDメインだったのが今度のはクルタやサリー等の衣類とDVD、
CDがメインの店ではあるが、やはりさっきの店と全く同じジャケのDVDだから品揃いはあんまり
違いは無いであろうと見切りをつけてのCDのチェックをする事にするが、オフィシャルではあり
得ない色々な会社の作品がまとめられたこれらも海賊版なんだろうなぁ…
「ナニをサガシテるの?」
 っと、これまた何系かはわからんけれどもアチラのお国の店員に聞かれたので
「ん〜っと、『Main Hoon Na』のサントラCD。あと、あれば『Dhoom』の1作目のサントラと
『Salaame Namaste』のサントラなんだけど… どれも見当たらないなぁ… っと。」
「コンピれーしょんのならアルよ。チョットワタシ、探スネ」
「御免ね〜」
「『Dhoom』は2ジャないノ?」
「いやアレ、出来悪いじゃん。」
「(笑) 『Main Hoon Na』はナイけど、『Dhoom』はアル。コレに入ってル。」
「おぉ、有難う〜」
「『Salaame Namaste』もチョット無いネ…」
「あ、それならいいや。」
「『Guru』のはドゥ?」
「ん〜… 映画としてはイマイチじゃね? ホラ、アビシェークってお父さんに比べるとさぁ(笑)」
「(笑) でもA.R.Rahmanの曲だからイイヨ。」
「あ、そうか… じゃぁそれも一緒に」
「アリガトございマース」

 っと、二件の店の間、
丸っきり頭ん中インド映画のアイテムの事だけで一杯に
なってニー氏の事を完ッ全に忘れていた自分に気がついて物凄く恥かしくなる。
 いやその、もぅ面目無い事この上も無いのだが、アチラのお国の店員さんも多少は齧ってる
コチラが珍しかったのかフランクだったしこっちもこんなに狭い店舗で海賊版だけなんだけど
あれだけ揃っているのは初めてで舞い上がってしまったんだけども案内してもらってる人の事を
忘れて… って子供じゃあるまいし。
 あぁ、思えばここまでの間にもビデオマーケットだの輸入DVDショップだバックドロップだの色々
と案内してもらってた先々で思いッ切りニー氏の事を忘れて棚漁りしていたじゃん自分(涙目)。
「いやぁ喜んでもらえれば案内した甲斐があったってもんですよ。それに特にインド映画は自分
はまるで解らないんですから気にしないで下さいよ」

 と笑顔で言っていただけたのが余計に申し訳なくなって…



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