USA−P in 大阪
・ 6月16日 − 後編


○ 九条。

 煮えたぎった意識も暗さと涼しさで落ち着いてきたものの、どうも人に対する配慮とかが全部
フッ飛んでしまったような気分は抜けずにいて。っと言うか、やはりあの親に躾がなっていない
ガキ連中に疲弊、磨耗してしまったようで、
「あぁ、道頓堀さんと会うのは昨日の夜でよかった… 」
 っと、つくづく思う。
 そうでなければ殺伐としたものになっているか、私が昼間のクソガキの事を思い出して暴れる
か、はたまた延々愚痴るか… まぁロクなもんになってないだろうな、っと。

 個室ビデオ屋を出たら既に15時を大きく過ぎていて、慌てて大阪ドームまで歩いてゆく。
「いつかとオバケは来ないんだよ」っとは言うものの、興業の名古屋飛ばしは将来も続く事を思え
ば、いつか観たいイベントなりが行われるかもしれない場所の1つを確認しておきたくなっていた
からで、やはり在来線で3時間程度で来れる場所って、金銭的にも心理的にも敷居が低くなった
感じはするし、何より地下鉄などの公共鉄道網の分り易さも大きいか。

大阪ドームを裏側から。

 にしてもこの周辺も静かな場所で… まぁ平日の午後なんてこんなもんかもしれんが…
かつてGLAYだかの全国ドーム興業がこの地域の住民の反対を受けて中止になった、ってのも
解らんないじゃぁない。何せ高いマンションのかなりの上階で、窓を開けてるからと言っても痴話
喧嘩が聞き取れるくらいに静かな地域で気分が休まる。ノンビリと人に会わずに歩いているうち
気力も取り戻しかけたところで九条OSを発見。思っていたより小さな小屋と、路地の奥にひっそり
ある様に昔、よく劇場に行っていた頃、開演前に常連同士で煙草を吸いながらダベってた頃の事
を思い出す。
「やっぱストリップは関西だって。九条なんか凄いよ〜 兄ちゃん、行っとけって」
「岐阜とか名古屋なんか話にならんよ! 凄いから!」
 っと割引券とかチラシとか渡してくれようとした人もいたものだが…

「でも今回は止めておこう… こんなテンションじゃぁなぁ… 」
 っと諦める事にする。
どんな劇場であっても、もしかしたらちゃんと踊りなり己の技なりを観てもらおうと真剣な踊り子さん
がいるかもしれないのに、その真剣さに向き合うだけの気力も無いのに行くのは失礼じゃないか…
 っと思うからなんだが、そういう点で松島で何のお誘いも無かったのはよかった事かもしれんな…
 っと早足で九条駅に向かいつつ、殺伐としてた自分を反省。何を甘ったれているのやら。

○ 九条 〜 天王寺。
 
 天王寺駅到着の時点でもぅ5時近くなってたので18時閉園の大阪府立美術館や天王寺動物園
へ行くのは諦めて通天閣に昇るだけにする事に… の筈が、焦って方向を間違えて、お散歩中の
御夫婦の方に道を尋ねて、実は迷ってなかった事に物凄く恥ずかしくなりつつ天王寺公園の外周
に沿うようにある歩道を歩いて

博物館前より。かつては青空カラオケの場所?

 おぉ、見えた! っと、歩いていくも入り口を探してしまった通天閣。
階段は上れないでエレベーターで昇るだけで銭がかかる、ってのはシッカリしてるなぁ… っと感心
しながらも、意外に照明を暗めにしてゆったりと昇るのは結構楽しい。でも、
「夜景が綺麗ですよ〜」
 ってな案内テープに
「んな事言っても18時までやないけ」
 っと心の中でツッコミを入れつつ着いた展望台は…

展望台でおます。

 ショボッ!
 
 っかビリケンさんって神様とちゃうのん? その神様のお傍にストレスチェック機やMVS(業務用
ネオジオ)なんか置くなよ! 『クイズ大捜査線 (1991)』なんて最近じゃぁ温泉旅館か国際秘宝館
くらいしか見かけないよ! 可哀相やんけ… と不憫に思うが、それでもビリケンさんは笑ってはる
ので御尊顔を一枚。

ビリケンさん。

 触ると願いが叶うという足の裏は、長い月日の間にすっかり抉れておりました。

○ 新世界 〜 難波。

 平日の木曜日の夕方、という事もあってか閑散として静かな佇まいがなんとも落ち着く。
それにしても大阪が浮浪者、乞食だらけというのはTVなどで増幅されたネタだったんだなぁ… と
つくづく思う。確かにゴチャついた部分はあるが街が古いとそうなるものだし、道に落ちてるゴミの
何と少ない事か。逆に、あんなネタに怒らない、ってのは大阪の人の度量故のものか気性、歴史
的なものかは解らないが、放置をするのも良くないんじゃぁないのかなぁ…

 って言うか浅草の花やしきの裏なんてスラムみたいなもんだったが、それと比べれば全然、人の
いる町、って感覚がするし。まぁNHKだかのTV効果で観光地化した部分もあるんだろうけど、それ
だけではない、人がそこにいる町、って気がするんです。だから尚更ああいうネタが勿体無い気が
ぶらぶら歩く私にはするんですけどね… っと通天閣の雄姿をもう一枚撮影。

外から見るとカッコイイぞ!(笑)

 ポテポテ歩いていて疲れたのもあったし腹も減ってきたが、どうも新世界の名物だか知らんけど
がクソ暑いのに串揚げを食う気になれず… 絶対ビール飲みたくなるんだろうしなぁ… そうしたら
多分、グズグズになるまで飲んじゃうんだろうしなぁ… って事で、あえて普段の逆を張って店頭に
小錦やら芸能人とかTVの取材時の写真がベタベタ貼ってあるお好み焼き屋で夕食っか軽食を…
 っと入るも予想通りの失敗(爆)。
カウンターの隅でプラモを作るお子様とコップ酒を手にウロウロブツブツ歩き回るオヤジの相手をしな
がら焼いてくれるオバチャン、サービスのつもりか警戒してんのか、他の客といかに大阪はいい街
で大阪弁は言葉として素敵かを語る語る語るでウンザリ。味はマズくはなかったが…
「これなら串カツ屋で一杯でも良かったかなぁ」
 っと、早々に退散し、もぅ少しミナミを散歩してからノンビリと北上、天王寺駅に戻って難波へ。

ネットカフェにて。

 昨日、会員証を作ったスターカフェでメール&デジカメの画像チェック… のつもりが、また日記
ブログの更新をしてしまう。しかしまぁ2日で100枚近く撮ったけど、その大部分を占める海遊館
の写真の酷い事ったら! 怒りの手ブレしまくりなんだもんなぁ… もう少し平静な気分で撮れいた
のならば… っと思うが後の祭りで。
「これじゃぁ次回(←いつ?)の天王寺動物園もどうなるやら… 」
 っと暗然とした気分になるも、小腹が空いてきたので店を出る。NGK前にあるタコ焼き屋にて、
お好み焼きの元祖「モダン焼き」なるものがあったので、ビールと一緒に注文するも店員が途中で
私の事を忘れてたようで、大分経ってからカウンターの中の店長と思しき人が
「あの人の注文、どうなってんの?」
「あえ? あぁ… あっ!」
 って私に聞こえないようにやってくれや(苦笑) っと出てきたブツは冷えてフニャけた品で、こう
なった時点で美味いも不味いも無い。

 ホテルに戻り、一階の喫茶コーナーが夜は居酒屋コーナーとなっているのだが客が誰もいない。
まぁ繁華街のど真ん中だし当然だが… と思いつつももぅ流石に8時過ぎのこの時間まで結構歩い
ていた疲れもあるしで利用する事にしてみるが、メニューを見るとビックリ価格。安ッ!

繁華街のど真ん中のホテルとは思えぬ価格設定。

 ついつい色々と頼んでしまったが、オバチャンがえっちらおっちらと作って出してきたブツはどれも
ギリギリ値段相応で、
「しかしまぁ、今回の旅行は違う意味での【食い倒れ】って事になったなぁ… 」
 っと苦笑した。

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