USA−P in 大阪
・ 6月15日 − 前編
○ 大垣 〜 新大阪。
毎朝通勤に使う東海道線のちょうど反対側のホームから出発する京都・大阪方面網干行きの普通
電車。毎朝見かけてはいるものの、こうして大垣発で西へ西へと行く電車があるのも妙な気分がして
いたものだが、こうして乗ってみるとJR東海のと違ったカラーリング、車内レイアウトなどもあって新鮮
な気分で。いつもの名古屋方面行きの電車なら背広姿のリーマンにて一杯になるものだが、こちらは
私服姿の、多分仕事ではなかろうお客がチラホラと… ってな違いも面白く思う。途中、米原にて快速
電車に乗り換える事で時間短縮は可能だが、早く着いても通勤・通学のラッシュにかかるだけだし…
っとノンビリした気分でカバンから昨日ブックオフで¥100で買った廉価版のコミック『ゴルゴ13』や
『金と銀』を取り出したものの、眠気に押し切られてとりあえずひと眠りをする。
○ 新大阪 〜 難波?
眠気から醒めた時、車内は人で一杯だった。背広姿も学生服もいて、皆、関西弁を喋っている事に
時間の経過を確かめると既に出発してから1時間以上経過していた。残り1時間半、といったところだ
が… そういえば昔、『探偵ナイトスクープ』の一大企画『アホとバカの境界線はどこ?』ってのの最初
の頃に、だいたい関ケ原の辺りが言葉や風習の境目になる事が報告されていたものだが… などと
廉価版コミックを適当に眺めているうちに次第に人が減ってゆき、そして私は新大阪駅に着いた。
朝9時40分って事もあるが、降りる人もホームもまばらで静かな空気。ゴミ箱に読み終えた廉価版
コミックを捨てる。
軽く伸びをしてから階段を昇るとワっと空気の温度が上がって。地下鉄への入り口を案内板通りに
歩くも結構な長さや、もぅこんな時間から喫茶店だけでなく他のお店も開いているのには流石都会と
思う。地上にあるホームなのに地下鉄って御堂筋線に乗り込む。窓の外の風景は何の思い出も感傷
も無いが、かつて安宿を求めてさ迷った筈の梅田が大規模な都市整備、開発がなされていて、面影
もカケラも何も見れないのには少し寂しさを覚えるが、やがて電車は地下に潜り景色は消え、難波駅
に辿り着いてまずは一安心。
案内図通りになんばウォークへと進み、
いつも習性で【まず目的の周辺の確認】をすべく、立ち食いウドン屋を横目にビックカメラの見えた
出口から地上に出て、NGKにスンナリ到着。その周辺を歩いていると感じのいい喫茶店を発見した
のでそこで一息。
さてガイドブックの地図によればこの近くにホテルはある筈だが…
あれ?(汗)
ホテルが見当たらん。もう一度NGKまで戻ってガイドブックを見ると、どうもこの地図は省略が多い。
しかし道沿いの筈なんだが… まぁ、いいや、しばらくウロつきますか、確かこのままここを北上すると…
っと辿り着く
道頓堀、ってええっ!?
このガイドブック、大丈夫なのか!?(汗) っか縮尺、間違ってねぇかコレ!?
どうも地図ごとに縮尺の度合いが違うのに、ページのリンクをしているから結構見ていて混乱してくる。
解りやすいから買った筈だが、こうして現地で使ってみてからその不便さが解るってのもなんか情け
ないなぁ… っと、思いつつ川縁に出て、どこぞの橋から川沿いの遊歩道を歩く事にしたのだが…
本当に水際になっているのに、悪臭がしない。
確かにまぁ綺麗とは言えないけれど、普段通勤してる名古屋の堀川のように100メートル向こうから
でもドブの臭いが漂ってる事を言えば全然マシじゃない? 大阪と名古屋の下水道普及率がどの程度
かは知らないが、これだけの街ん中にある事を思えば充分なんじゃないんだろうか。だからこそ、こん
な水際に遊歩道を建設出来るんだろうが…
と思うとなんだか大阪という街、言われている程に酷い街ではない気がしてきて。
なんとなく気分も明るくなってきたので、ガイドブックの縮尺と方向感覚を自分に入力する為にチョイと
歩いてみる事にするが、やはり東京などと違って大阪という街は手頃と言うか、何だか街のスケール
が想像していたものよりもずっと小さく、それでいて賑わいが途切れる事が無い印象で、ウッカリして
いるウチに大韓民国総領事館なんてトコロに出たのでガイドブックで確認したらアメリカ村ってあたり
らしい。ナルホド、若者向けの小洒落たお店が通りの奥にも並んでいるよなぁ… って、どこまで来て
るんだ私は。
○ 難波 〜 日本橋 〜 難波。
高速道路を見ながら南下し多分エフエム大阪であろう建物を見かけて道頓堀川にまで戻れた事を
確認。川沿いに歩いて道頓堀橋から南下。新松竹座ってこんな大きさなのか… っと思いつつ、かに
道楽んトコロで南下し再びビックカメラのトコロまで戻る。どうも地図を見誤ったと思ったのでNGKの
通りから歩いて戻って右折してみて、やっとこさホテルを発見
した時には既に13時を過ぎていた。途中、ペットボトルのお茶を飲んだくらいなので相当に空腹。
チェックインの時間は16時と言ってあるし荷物もコインロッカーから出さねばならないしなぁ… と思い
つつ、とりあえずホテル周辺の店と地理の確認するとやっぱりガイドブックの地図の省略は多過ぎる
のが判明。そりゃ細い路地まで書けとは言わんが車がすれ違えれる道路まで省略しちゃイカンのじゃ
ないか? っと腹も減っているので余計に気分を悪くしながら歩いてみるとウドン屋さんを発見。
「そうだよなぁ… 大阪に来たらうどんだよなぁ… 」
ダシの香りと風味のウドンを思い出してその店に入って天丼とのセットを注文、いやぁよく
歩いたもんだねぇ自分… っと思う間に注文した品が出てきたのだが…
まぁ量が欲しいワケじゃぁないんだが… なんかダシの香りってより臭みって言った方がいい感じだ
し、ウドンがなんかノビてるとしか思えない。
(こんなんならタコ焼きとかにしといた方が良かったよなぁ… )
っと煮えた気分を払拭すべく、大まかに難波のホテルのある位置から北方面はだいたい把握出来た
ので、今度は日本橋まで歩いてみる事にする。
梅雨時だそうだが湿度も低く、それでいて陽射しも薄曇りなので歩くのがとても楽。家具屋街のよう
な通りは大須に似てなくもないのが何か落ち着く。なんきん通りを越えてさらに南下をして日本橋に
辿り着くが…
「ん〜… 」
一応、ショップは色々あるんだけど、なんかこぅ、ピンとこない。
もっと色々な電気屋やパーツショップとかあるかと思っていたのだが、今の大須や秋葉原などのように
ガシャポンの中身売りの店やフィギュアの店(まぁボークスのショウルームがあったから余計にそう思え
たのかもしれないが… )、同人誌ショップにメイドカフェ? ってなのが多く見られ、そういうのに興味が
無い私にはチト辛い。ポツポツある中古パーツショップ等を覗くも、これも特に品があるワケでもなく…
確かにこの数年のコンピューター関連の進化ってのは凄いから仕方無いんだろうが… あえて買わね
ば!って思う程の価格帯でもなし。
ぐるぐると廻ってみても昼間のせいもあってか特にこれという店も無いよなぁ… っと南下するウチに
また見える高速道路。って、あれを越えたら新世界じゃぁ… (汗)。
Next >