USA−P in 沖縄
 ・ プロローグ。 (2006年10月12日)




 兎にも角にもクジ運の無い男、それがUSA-P、つまり私である。

応募して貰えたものなど【読者全員プレゼント】… 要するに購入だよね… ってモノくらいで、
物心ついてからずっと試してきてはいるものの当たった事が無い。これはクジ系全般に言えて
宝クジは当然、昔よくあった自販機、ガムやアイス等のお菓子ナドナドまぁ見事に当たらない。
数を打てばと一頃はネットで毎日10件くらい応募するのを半年以上続けてみたものの結果は
大量のDM、SPAMメールのみで… これが投稿とか企画募集系ならば採用される事は無く
もない、ってのと比べると兎に角クジ運が無いとしか言い様がない。

 それでもポツポツと応募をし続けてきているのは結局
「もし当たったら… 」
 って情況を夢想する為、と言うよりも
「ああやっぱり外れた… 」
 っと安心する為、ってので。
いや別にマゾとかじゃなくてね、もぅ妻のような素敵な女性と出会えて結婚出来て今だ捨てられ
ていないってのがもぅ僥倖、それで自分のツキは終わったと思ってるんで当たらない事で自分
の運っかツキの凪を確認して安心してる、って言えばいいですかね? 博打ん時でも場の前に
ちょっとハズしておく事でツキの波の上がり目を場に持って行くってのをしてた、ってのもあるん
ですが、それくらい私にとっては
【クジ = ハズレ】
 ってのが基本だったんですわ。

 んで。

 会社の入っているビルの一階のココストアでやっていた沖縄旅行キャンペーンに応募してみた
のも別に当てる気合マンマンってのではなく、単によく利用するので応募点数が溜まってしまって
いた、ってだけの話で。そりゃまぁペアで行ける三泊四日の沖縄旅行に当たれば妻も喜ぶんで
しょうけど、そんなに沖縄という土地に思い入れも無く… イメージとして浮かぶのは映画版の
『友よ、静かに瞑れ (1985)』かマンガの『Sex』くらいで
「行った事が無いから機会があるなら行ってみたい… かなぁ?」
 って程度で応募用紙を投函したのだが…







 … というのを思い出すのに時間がかかるくらいにこの応募の事は忘れていた。

 いやホントに。

 当たらない事が前提になっているので忘れている事も珍しくないのだが、帰宅した時ポストに
あった旅行会社からの封書の宛名が私宛なのがひどく奇異に思えて一生懸命記憶を遡って思い
出した時はもぅ
「あぁ外れたんだなぁ… 」
 ってな結論にしていて。

 これが妻や私の母ならばまだ可能性があると言えるが私宛、である。
「どうせ今回は落選しましたが、特別料金でのプランを御案内しま〜す、ってヤツっしょ」
 同様のモノならいくらでも受け取ってきたので今回もそうだと思ったのでまずは手と顔を洗い
ウガイをして鞄を置き、服を着替えて冷蔵庫の中身の賞味期限をチェックして夕飯の献立を考え
ながらとりあえず鍋を火にかけてからサックリと開封すると案の定安っぽい色紙(イロガミ)が見え
たので微苦笑しつつ取り出すと…


 
 … 当選? 私が?
つら〜っと中身を見ると、申し込み用紙やら何やらが入っている。どうやら本当に、三泊四日沖縄
の旅が当選したらしい。
「へぇ〜… 」
 何と言うか、感慨も感激も湧き上がってこない、しごく平穏な心模様で。
どうにもこんな大それた景品に自分が当選しっこないって思ってるせいか、どこか他人事な気分。
ツアーとしては11月25日出発のみ、って事なので最悪実行人数に達しないで中止って可能性も
無くはないだろうし… とも思うし、そもそも月末に妻が休みを収得出来るかどうかも解らないし…
っと考え事をしていると帰って来る妻に見せてみると
「うひょひょひょひょ〜! マジですか〜!」
 なんだか妻、大喜び。
「すげぇよ夫、すげぇよ! いやぁ沖縄、行きたかったんだぁぁぁぁ〜ん♪
っしゃぁ! 会社休むぞッ!
 そりゃまぁ良かったね。

 で、

 そんなに喜ぶって事は妻には何か沖縄に思い入れとかあるの?
「全然ッ!(キッパリ)」
 はぁ!?(汗)
 行ってみたいトコとか見てみたい場所があるとか、無いの?
「無いよ!(あっさり)」
 じ、じゃぁ何故にそこまで喜べる?(汗)
「えぇ〜? だって懸賞に当たってタダで沖縄旅行だよ! しかもこの寒い時期に南国、沖縄なんて
楽しみじゃん♪ 今まで行った事が無いトコだし〜… って夫、嬉しくないの?」

 いやまぁホラ、アレですよ、酒席で相方が酔っ払うとこっちは酔えないと言うか何と言うか…



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