「MONTY PYTHON'S FLYING CIRCUS」 総評 − 2002/03/30


 全四十五話、各三十分前後だから約22時間半って時間を
「MONTY PYTHON'S FLYING CIRCUS」に使った訳だが…

 観終わっての感想はというと
「う〜ん… 」
 というのが正直な所だろう。


 一口に四十五話、とは言うが

 第一部(全十三話)と 第二部(全十三話)の前期、

 第三部(全十三話)と第四部(全六話)の後期とに分けられる
ほどに性格、内容が違ってきているように思う。
 もちっと詳しく書くと前期は
「言葉遊びやロジカルな部分で笑わせる事を目指し、笑えない
スケッチもあるが1つのエピソードとしては外れが無いと思える前期」
 と
「笑えるスケッチも時折あるが、1つのエピソードとしては凡… という
か、退屈さを感じる後期」
 というのは書きすぎかもしれんが正直な所でして、実際妻と観ていた
んだけど前期は
「あぁ、もう眠らないと明日が… でも、観たい!」
 となっていて一日DVD一枚(3時間)観ていたのと比べると後期は…
途中で眠くなったりして2〜3日程かけて観終わり、第四部の最終話は
観終えて悲しい気分にもなった。


 何をして面白いか、笑えるのか、というのは人それぞれだとは思う。
オーバーなアクションや変な衣装、俗語や差別語の連呼ややたらに
壊れる小道具とかを好きな人は好きなのかもしれないが、
「パンツ脱ぐのもタイミング」
 と松っちゃんが歌っていたが私も同感で。
デタラメとかいい加減なのをシュールと言うのに我慢ならないのと同じ
くらいに、なんというか…
「せっかく前期であそこまでの事をしていたのに… 」
 という気持ちが起きてくるのね、私は。


ただ、これは順番通りに観たからの印象であって、後期から観はじめる
とまた違う感想が出てくるのかもしれないけれど、それでも好みとしては
間違い無く前期で、わかってもらおう、とか、笑ってもらおう、という姿勢や
「過激な事でしょ?」「シュールでしょ?」「斬新でしょ?」ってあざとい印象
が希薄で、ただただ自分達が面白い、笑える事をしている様なカンジが
空回りしてたり押し付けしてないような印象があって好きなんですよね。


 実際、
「同じ事の繰り返しばかりで飽きていた。本当に斬新なスケッチは(第三部
では)2つか3つしかない」
 と後に語るクリーズが第三部で降番してしまい、結局1本もスケッチを
書かないままに第四部を終えたエリックがその後の番組作成と出演要請も
断って降番したから「MONTY PYTHON'S FLYING CIRCUS」に第五部以降
は無い。その後、4本の映画はあるが、時間の経過に加えてやる事があった
からこその製作であって、トーク等の要請でも個別なら兎も角、メンバー全員
と言うのは断っているの理由もそこらにもあるのかもしれない。


 何度でも前期は観直すとは思う。が、後期… 特に第四部に限っては観直す
気は当分無いなぁ… っと。

 まぁ観れた、って満足感はあるんですが、個人的には最後まで走りに走って
燃え尽きて欲しかった気がします。


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