『ROCK STOCK AND TWO SMORKING BALELS』 − 2003/11/13

 妻がレンタル店にてジャケ借りをしてきたこの作品、観終えての感想としては
「まぁ悪くは無い… かなぁ?」
 とは思ったけれど。

 ロンドン(?)が舞台のイギリス映画で、馬鹿な4人組の若造どもがやっとこさ
金を工面して、街のワルの中では大物のハリーとの賭けに挑むが敗北した上に
デカイ借金まで背負わされて… ってな内容なんだが、お話作りとしてはもぅ
「バカばっか」
 ってには笑えたし、画面構成もセピア調に統一した感じとかは悪くはないんだが、
どこかしらで…
 例えば

 役者の演技、 

 台詞、

 間、

 カットやアングル、

 音楽の使い方、

 …ナドナドで中途半端で物足りない、食い足りない。
何と言うか… スパイク・リーとかスパイク・ジョーンズと比べると人のダークさっか
凄みって点で「黒くない」んよね。まぁ黒けりゃいいワケじゃぁ無いんだけど、台詞
の刻み方やカットの割り方、人物の色づけって点じゃぁタランティーノには遥かに
及ばないし… なぁんかこぅ、若造があ〜んまり考えずに雰囲気で、演技指導とか
あんまりしないで作った、って印象が強くて、観終えてじゃぁ
「この監督の他の作品を… 」
 って気分にはまぁなれないんだよね。

 何がしたいのかもよく解らないし、

 この監督ならでは… って特別なモノも無いし、

 惹きつけられるセンスも無いし、

 そういう意味では興業規模の違いはあれど『MATRIX』みたいなモンだなぁ…
整合性の無さとパクリって点で…

 観ていて悪い気分ではないけど、でもねぇ… まとまってはいるけど、吉野屋の
朝定食程度じゃぁねぇ… 中途半端にカッコ良くて、中途半端にリズムが良くて、
中途半端に画面が凝ってる、って中途半端だらけで、どこかで1つでもこっちに
突きつけたりブチ抜くようなモノって無いもの。ホント、中途半端にまとまっては
いるけどでも、
「だからどうなのよ?」
 としか思えない。

 駄目なトコが一杯あっても、ダサイ部分が山盛りでも、未熟で稚拙なトコだらけで、
辻褄合ってなくったって、
「オレ(ワタシ)はコレが、こういうのがやりたかったんじゃーッ!」
 ってパッションっか情念が感じられないのは私にはイマイチなんよね…

 コレ、好評だったそうでTV版が3つだか作られたそうだが、ホント、TV向きだと思う。
でも、TVでも3つしか作られなかった、って点で、世間的にもその程度だったと言って
いいんじゃないの? オシャレに思える人もいるかもしれんけど、悪いがこんな程度の
映画は昔からいくらでもあったとしか思えないですよ。


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