『アリ・G』  − 2004/04/16


 お話の構造としては『ズーランダー』と一緒で
「馬鹿は馬鹿だから馬鹿やって大活躍」
 と一行で済む内容だしテイストも非常に近いんだが、流石は… というか矢張り
と言うか、イギリスだけあって
ブラック・ジョークやシモネタの無茶さはアメリカ映画
の比じゃぁない


 例えて言うと『ズーランダー』が『シンプソンズ』だとすると『アリ・G』は『サウスパーク』
みたいなもんですね、この映画。

 同じR指定だし(笑)。


 主人公がジャマイカ系イギリス人なのにヒップホップファッション(しかも微妙に間違
っていやんの)に身を包み、テンポも韻も踏んでない喋りをフリースタイルだと思って
いたり(だから下手)、部屋にはWWEのストーンコールドのポスター、夢は
「ジェニファー・ロペスとヤリてぇ〜 」
 ってなのも含めて最初はアメリカかぶれの若者を馬鹿にする映画かと思ったんです
けど出てくる人種、国籍、階級、政治、王室、性別、セックス(男、女、獣)ネタって容赦
が無いと言うか底意地の悪さが実にイギリス的でその分解り難い点も少なくないけど、
モンティ・パイソンの血脈を観るようで個人的にはとてもツボでございましたな…

 
本ッッッ当に惜しいんだが画面も含めたデザインセンスがあんまり良くないんで
購入をしたくなる程ではなかったんだけど、この映画の元になってるTVシリーズを観たく
なるようなくらいに実にクダラナくて馬鹿な映画でしたな。
『オースティン・パワーズ』シリーズなんかが「おバカ映画」と言われるのならこれはまさしく
「馬鹿の映画」。

 こういう映画って好きなのよ私…



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