・『Rated X - A Journey Through Porn (1999)』 -  Region 1


 Studio: Asterix Home Ent.
 DVD Release Date: November 22, 2005
 Running Time 92 Minutes

 Aspect Ratio(s): Full Frame - 1.33
 Available Audio Tracks:English

 SPECIAL FEATUERS
 ・Still Gallery (13)
 ・Deleted Scenes (15:21)
 ・Interactive - Jenna Jamson (3:24)
 ・Interactive - Ron Jermy (2:34)
 ・Interactive - Nina Hartley (1:22)
 ・Time Laps Sex Scen (2:30)
 ・Filmmaker Biography

 ・「僕が始めてポルノを観たのは13歳、『Carnal Encounters of the Barest Kind (1978)』って
 作品だった… 」
  という監督の語りが作品の上に重なるオープニングに
 「おぉ、ポルノ版の『ビヨンド・ザ・マット』かぁ!」
  っと思わず期待をしましたが… 当時から現在もポルノ屋として働くオジサンに現在の女優
 男優さんとその家族、黒人男優の難しさなどテーマも素材も決して悪くはないんだけど、結局
 監督の出たがりっか監督のズリセンしまくりの結果、箸にも棒にもかからん駄作になった品。
  いやその監督がいくら語ったって構やしないんですけど、問題は何を語るか? なのに、
 まぁどうでもいい事、ありきたりな事をグダグダグダグダ延々と喋る喋る。それならまだ取材
 した対象者自身の言葉をもっとまとめりゃぁ… 特に黒人男優として凄く気を使う彼氏の話
 とか、ポルノ女優でいる娘への心配がエイズだけって彼女の両親の話とか、素材はホント、
 悪くねぇんですけど、そういうのは短くして兎に角監督が喋りまくり。
  加えてムカついたのが本編を8ミリカメラとVHSビデオとデジタルビデオとの異なる素材で
 撮影したのを適当に、どう観ても気分で繋いでいる、って事。これが必然的な演出ならいいん
 だけど、そうじゃぁない。例えばインタビュー対象者がプロのポルノ関係者として語ってる部分
 をフィルムで、そうでない素や地の部分はビデオで、ってしてるんじゃぁなく、対象者の心情
 や情況に関係なく切り替えしてるんだから、そんなの監督の気分でしかないし、それにしても
 適当なものだから話にならない。おそらく、だけど『Inside Deep Throat』によるポルノ関係の
 ドキュメンタリーの開拓が無ければ商品化されなかったクズとしか言い様が無い、実に酷い
 ツマラナく退屈な代物でございましたワ。

  ホント、語り口が面白いんだったら別に構やしねぇんです。見せ方が面白ければまだ我慢
 も出来まさぁな。でも、ただただ監督が
 「自分はこう思った」
 「こういう情況です」
 「こんなことがありました」
 、って、目的も問題意識も、このドキュメンタリーで何を記録し、残したかったのがまるで無い
 素材の羅列と適当な映像の切り替えだけじゃぁ話になりませんっての… そういう意味では
 かつて『The Best of TromaDance Film Festival, Vol. 1 (2001)』に収録されていた素人作品
 を思い出すくらいにいい加減っか自己満足だけの酷い代物だと私は思いましたな…

 ・そんな監督のいい加減さ、適当さは特典も反映しておりましての、

 「Still Gallery」はポルノ撮影中の男優や女優さんのショットだけでなく、本編からキャプチャー
 も混じった中途半端な枚数で、画質も意図もバラバラな寄せ集め。
 「Deleted Scenes」はそれぞれ題名がつけられていますが、本編以上にダラダラグダグダな
 シーンやインタビューの繋ぎ合わせっか寄せ集め。
  3本ある「Interactive」も別に本編に収録されていてもおかしくない、ごく普通の業界やらに
 ついての語りで、内容的に重複するとは言ってもここに収録するのもどうかと。
  監督の芸術家気取りが一番出ているのは「Time Laps Sex Scen」で、ファックシーンの撮影
 の模様2時間を、2分半の早送りで見せるというものなんですが、固定カメラでわざと白黒で
 粒子の荒いハレーション気味にした手口といい本当に退屈。結構合間が開くから男優さん
 が「維持」に困る、ってのは知らない人には面白いのかもしれんけど、撤収を撮るなら何故
 に最初が現場への搬入ではなくメイクだったのか? とか、実にどうでもいい。
  よって「Filmmaker Biography」は読む気力も起きませなんだ。

 ・画質、音質は監督のズリセンでどちらもわざとノイジーにする演出っか気分が挿入されます
 が、まぁ普通と言っていいんじゃぁないんでしょうか。っか、それもどうでもいいや…


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