・『Around The World In 80 Days (1988)』 (PAL) - Region 2


 Studio: BBC Worldwide Publishing
 DVD Release Date: 1989
 Run Time: 340 minutes

 Aspect Ratio: 4:3
 Available Audio Tracks: Mono
 Main Language: English
 Sub Titles: English
 Hearing Impaired: English

 Disc Format: DVD 9, DVD 5

 ・ EXTRA
  ・Exclusive Interview With Michael Palin (2002)
   (Runtime 18:36)

 ASIN: B0000AISJE


  

「え? 世界一周の紀行もののドキュメンタリーを僕にやってくれって? そんなの飛行機で
50時間もあれば出来るじゃぁないか… え? 『80日間世界一周』? ジュール・ヴェルヌ
の? それなら… 」

 と始まるマイケル・ペリンのこのシリーズ、後にヒマラヤ、サハラ、北極点から南極点まで、
等の紀行ものを次々に挑戦していく原点、第一作目でもあります。
 元々マイケル本人が旅行好きというのもあっての企画だったそうですが、dvd特典のインタ
ビューによれば
「僕はドキュメンタリーをやろうとは思わなかった。あくまでカメラマンのサポート役で。
でもモンティ・パイソンでスケッチをやってた時の気分に近かったかな」
 だそうで、無理に出会いやイベント等を仕込んまず、無理に時事や政治に絡む事はせず、旅
人であっても観光ではなく生活者に近い目線で長い長い電車や船旅、インドの路地裏を歩き、
上海では蛇料理に挑戦、日本ではカラオケにカプセルホテルに宿泊… っと1988年当時のそ
れぞれの国の「今」を伝えるソフトな雰囲気はマイケル当人の人の良さがあってこそ、彼だから
こそ成立したプログラムだよなぁ… っと思います。

・とは言え、時間制限を本当に守る為にほとんど通り過ぎるしかなかった都市も少なくなく、
「だからこの時にゆっくりいられなかった国や、行きたかったけど行けなかった国を『Full Circle』
(1997)で行ったのさ」
 と言うように、それぞれの国の紀行モノとしては物足りない部分もチラホラとありますが、まぁ
観ているコチラよりも実際のマイケルらの方がずっと強く感じてたのも垣間見えるのもまた彼
なりの誠実さの表れで、そういう意味でもこれは立派なドキュメンタリーでしょう。

・スタートで顔を出すテリー・ジョーンズとテリー・ギリアムや、香港の鳥屋でオウムに
「ジョン・クリーズを知ってる?」
 等とモンティ・パイソンのファンには嬉しい小ネタもあったりするだけでなく、パフォーマンス
やジョーク等も色々ありますがあくまでもアクセント程度、ですんでコメディとしての期待はしな
い方がいいですが、同じく過度に真面目なドキュメンタリーとしての期待もしない方がいいかと。

・実は私、スタートのオリエント急行からイタリアあたりまでは普通に観れていたんですがそれ
から後のエジプト→インド→香港、ってあたりは正直、
「大英帝国の御威光巡りツアーになるのか?」
 と、ちょっと複雑な気持になったんですね。イギリス製のものだからそれは当然なんですけど
旧インド総督府でのイギリス人死者の碑のシーンなんかはちょっとねぇ… と、思っていたんで
すけど、そこでなにかを言うでもなく語るでもなかったマイケルのスタンス故に最後まで観れま
したが… 実際んトコ、あそこをどうイギリス人が感じたのかは気にはなるんですけどね。
 まぁマイケルの書いた本を読めばまた違うのかもしれませんが…

 でも、一気に観るのは勿体無いと思うくらいに1エピソードづつ観ていくのが楽しかった作品
でしたし、毎週放送されるワケではないTVプログラムなのにちゃんと80日という期日内で、
飛行機は使わない地球一周旅行は見ていて楽しかったですよ。

・流石に
オリジナルが古いのもあって画質はちょっとノイズや色褪せのキツイ部分があります
音声の方はクリアーな上に特典も字幕表示可能、価格も含めて良心的ではないかな? っと。


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