・『Blades of Glory (Widescreen Edition) (2007)』 - Region 1


 Studio: Paramount Home Video
 Theatrical Release Date: March 30, 2007
 DVD Release Date: August 28, 2007
 Run Time: 93 minutes

 Aspect Ratio: Anamorphic Widescreen - 1.85:1
 Available Audio Tracks: English, French, Spanish
  - Dolby Digital 5.1 Surround
 Available Subtitles: English, French, Spanish

 Special Features:
 ・Return to Glory:
  The Making of "Blades" (14:49)
 ・Celebrities On Thin Ice (6:05)
 ・Cooler Than Ice: The Super-Sexy Costumes
   of Skating (4:39)
 ・Arnett and Poehler - A Family Affair (5:51)
 ・20 Questions with Scott Hamilton (5:01)
 ・Hector: Portrait of a Psychofan (3:24)
 ・Deleted Scene (4)
 ・Music Videos
  - "Blades of Glory" by Bo Bice (4:40)
 ・Gag Reel (2:09)
 ・Alternate Takes (8:40)
 ・Moviephone unscripted with
  Will Ferrell, Jon Heder and Will Arnett (9:54)
 ・MTV Interstitials (3)
  ・Montage ( :32)
  ・Chazz ( :34)
  ・Stranz & Fairchild ( :34)
 ・Photo Gallery
  ・Kick Some Ice (34)
  ・Capture The Dream (37)
  ・Costume Glory
   ・Mind Bottling (27)
   ・Provocative (28)
   ・BOOOOOM (28)
 ・Previews (4)

 幼少の頃に見出され優秀なコーチ陣と科学的トレーニングの元に更に才能を開花させ、
 その優雅で華麗な演技は世界中の子供達を魅了する氷上の貴公子・Jimmy MacElroy
  (Jon Heder)。地下スケート場から己の力のみで成り上がってきた情熱的でワイルドなリンク
 の炎・Chazz Michael Michaels (Will Ferrell)。育ちも性格も全く違う二人は男子フィギュアスケ
 ート界においてライバルだったが犬猿の仲、ある冬季オリンピックの時に二人同点での金メ
 ダルとなったもののそれに我慢ならない二人はあろう事か表彰台の上での小突き合いから
 大乱闘。マスコットは火達磨になるわの騒動になった事態を重く見て国際スケート連盟は
 二人に金メダルの剥奪と連盟からの永久追放を言い渡す。

  そして3年半後…

  Chazzはかつての栄光が忘れられずにいるも今やしがない子供向けアイスショーで着ぐるみ
 を被っての日々に膿みすっかり酒浸り。団長からはショーの際に酒を飲んでいたらクビだと
 言われてはいたものの酒瓶が手放せずにいて。

  同じくかつての栄光は遠くに去り、今やしがないスポーツショップの店員として働いている
 Jimmyの元に、かつて接近禁止令を裁判所から言い渡されてるくらいのJimmyのストーカー
 Hector(Nick Swardson)が会いに来る。昔日のスケート選手としてのJimmyが大好きなあまり
 ストーカーになったHectorとしてはもう一度彼にリンクに戻って欲しく、
 「連盟から言い渡されたのはあくまでもシングル選手としての資格の剥奪と追放について。
 だけど連盟規約にはシングル資格を剥奪された時の記載はあるが、ペア選手としての資格
 については何も書かれていない。だからペアを組めばまたリンクに戻れるよ!」
  と言われ、Jimmyはかつてのコーチ(Craig T. Nelson)に相談するも、先のオリンピックの時
 に同点での金メダルという結果にチームから解雇されたコーチは無理無駄とけんもほろろで
 取り付く島もなく。

  Chazzはとうとう飲み過ぎたままショーに出演して被り物のせいで気分が悪くなって嘔吐して
 クビを宣告されてしまうが、そこに諦めきれずたまたま自分のペア候補を探しに来ていた
 Jimmyとバッタリ再会してまたも二人は取っ組み合いの大喧嘩になり、ローカルニュースでも
 「元チャンピオン同士の喧嘩」と報道されてしまうのだが、たまたまそれを見ていたコーチは
 二人の喧嘩を見て閃く。
 「この二人が組んだのなら、凄い事になるんじゃないのか?」
  確かにシングル選手として永久追放されたもののペア選手としての出場資格は剥奪されて
 いない。そして、男と男が組む事も何ら禁止する条項も規約も無い。

  かくしてChazzとJimmyは共に半年後のモントリオール冬季オリンピックに向けて、歴史上
 初の男子ペアとして挑む事になるのだが…


  初期の『ロクスベリー・ナイト・フィーバー(1998)』等のような動きや存在感のキモさの笑い
 から最近は『タラデガ・ナイト -オーバルの狼-(2006)』のような言葉での笑いにシフトしてきた
 ウィル・フェレルの最新作、なんですがいやぁ… 未だ日本での劇場公開もビデオスルーの
 話も聞かないままにアメリカをはじめ世界中でヒットして、公開から5ヶ月も経ってやっとUS版
 DVDがリリースされたのが今日到着、早速妻と共に観賞したんですが反則だコレ!(笑)。

  予告編ではもっとコテコテのゲイちっくなコメディかと思ってたのに実際はガチガチのスポ根
 映画フォーマットなんですが… 『Napoleon Dynamite (2004)』のジョン・ヘダーが華麗なる貴
 公子で、女殺しの野獣(そしてセックス依存症)がウィル・フェレルって作中世界でなっている
 時点でもぅ反則だっての。OPでウィル・フェレルの映画と出た割りにキャラではなく状況進行
 のバランスとテンポを重視した作りで非常にテンポが良いんですがウッカリそのテンポに安心
 していると途中の訓練シーンで『愛と哀しみのボレロ (1981)』をパロるウィル・フェレルとか
 無駄に脱いでぷよぷよとした肉体を披露するウィル・フェレルとか、油断していると台詞での
 ギャグと相まって確実に殺られますな。
  一方のジョン・ヘダーは素直な好青年役、の筈なんですがあの出っ歯でのイケ面スマイル
 をやられるともぅそれだけで可笑しいんですよな… 変顔じゃないのに笑えるってのも得なん
 ですが、長身のウィル・フェレルと並んでも食われない背の高さと手足の長さに画面上での
 相性の良さはこの人選をし出演交渉をしたプロデューサー陣の一人ベン・スティーラーの狙い
 通りだったんじゃぁないでしょうか。

  下手をするとただ馬鹿なだけの映画になるトコロを脇に世界フィギュアスケート殿堂入りも
 しているスコット・スコベル・ハミルトンやナンシー・ケリガン等、私が知らないだけで世界では
 有名なスケート選手が大勢出演させているのは裏方方面でも徹底していて、確かにワイヤー
 とCGも使ってはいるんですがトレーニングの御蔭である程度は俳優自身に滑らせる事での
 競技シーンは過剰に華麗でスピード感もあるんですが、その指導がミシェル・クワン等の振り
 付け師サラ・カワハラ*1によるものでしたが、いい意味で荒唐無稽過ぎないけれども芸術にも
 なってない、演者の個性の生きたものになっているのも大きかったかと。

 『タラデガ・ナイト -オーバルの狼-』の日本版はUnrated版を元にした為、冗長に感じる部分
 も結構あったのと比べると兎に角このテンポの良さったら! まぁライバル役のStranz役の
 Will ArnettとFairchild役のAmy Poehlerは前作のジャン・ジラール役のサシャ・バロン・コーエン
 には劣りますが作品としては勝るとも劣らず、むしろ変にメッセージ性が無い分… そう、
 スポ根映画なのに努力も根性も友情も全部ネタだからメッセージが無いんですよ! …個人
 的には本作の方が私は好きですわ… そりゃまぁウィル・フェレルの映画!っと期待をして
 いると肩透かしに感じる人はいるやもしれませんが、その分出番の時の様々なネタが濃いと
 も言えますし。また、世界のフィギュアスケートに詳しい人ならもっとこれは楽しめたんでしょう
 なぁ… 私はナンシー・ケリガン襲撃事件くらいは知ってたんで笑えたのとロド・サーリングや
 JFKとモンローってネタとかは解るんですけど… って思わなくもなく、この方面は疎い私には
 その解らなさが残念、でしたかな。でも、それらが解らなくても知らなくても全然大丈夫ッ!
 ベタなのからヒネったのまで様々なギャグを詰め込み過ぎない&クドく見せ過ぎなこの映画は
 ホント、楽しかったですよ〜 『The Pacifier (2005)』も劇場公開出来たんだし、劇中の記者
 会見で馬鹿な日本人記者が日本語で質問をした時に… ってネタもあるんだから日本でも
 公開してくれませんかのぅ… そりゃぁ後には楽しい気分しか残らないけれど、人を癒したり
 救ってくれる映画ってのはコメディなんじゃぁないんでしょうかね…

 ・んで、DVDソフトとしては…

 ・画質、音質は全く問題ありません。流石に今年の作品のDVDらしく良いものではないかと
 思います。ただ我が家は今もブラウン管のTVなので、ひょっとすると最近の液晶テレビだと
 また違う感想にもなるやもしれませんが、一頃のColumbia TristarやSony Pictures製のよう
 なボケ気味だったり色合いが潰れていたり、というような事はございませんのでご安心をば。

 ・で、DVD特典の方はといいますと…
 
「Return to Glory: The Making of "Blades"」は出演者、製作者らのインタビューを交えつつの
 映画全体のメイキング。「男同士のフィギュアースケートの映画に出ない?」ってベン・スティ
 ーラーに「Yes, I Do!」と答えるジョン・ヘダーが素敵。でも「Chazzという役のイメージはスティー
 ブン・タイラー」って言ったウィル・フェレルは大丈夫なんでしょうか?(笑)… とか、短いなが
 らも楽しいものになっております。
 
「Celebrities On Thin Ice」はスケート指導兼振り付け担当のサラ・カワハラを交えてのスケート
 シーンの練習&撮影風景といったメイキング。意外にワイヤーやCG,スタントに頼っていない
 のかと驚きましたが、こなした俳優も偉いですよね…
 
「Cooler Than Ice: The Super-Sexy Costumes of Skating」は衣装についてなのですが、これ
 には衣装デザイナーさんにも語って欲しかったかな?
 
「Arnett and Poehler - A Family Affair」は多分、本編からの没分と思しきもので劇中のライ
 バルStranzとFairchild兄妹が競技前に両親や家族についてインタビューに答える、ってもの。
 
「20 Questions with Scott Hamilton」はアナウンサー役のスコット・スコベル・ハミルトンにこの
 映画について等の質問をするインタビュー。しかしこういうコメディ映画にちゃんと本物の人達
 が出てくれるってのはいいですよなぁ…
 
「Hector: Portrait of a Psychofan」はJimmyへの想いを語るビデオレターって形式のネタ。
 EDロールでも気持ち悪い妄想遊びをしているNick Swardsonがここでもやってくれます。
 
「Deleted Scene」は文字通り本編からの没分。ただ4つあるどれもが結構長いワリに本当に
 無駄なものばかりなのでこれはカットして良かったなぁ… と思うですよ。
 
「Music Videos - "Blades of Glory" by Bo Bice」は主題歌のPV。製作にMTV Filmも加わって
 いるからこそ、なんでしょうかね?
 
「Gag Reel」となっていますが中身はOuttakes、つまりNG集ですね。これはこれで素や地や
 現場の楽しい空気が伝わってきて観ていて微笑ましかったですわ。
 
「Alternate Takes」は本編のシーンの別バージョン集。こうやっていくつものカットん中から
 選んで… って作りが出来るのは映画ならでは、でしょうねぇ…
 
「Moviephone unscripted with Will Ferrell, Jon Heder and Will Arnett」はウィル・フェレルが
 司会進行役になって二人にインタビューをする、というものです。公式サイトは【コチラ】
 
「MTV Interstitials」はTVスポット集。キャラクターに寄ったものですが、何故にJimmy編が
 無いのかと。

 
「Photo Gallery」は劇中や衣装テスト等、様々な状況別に分かれていてそれなりに数もあって
 良い方ではないでしょうか?
 
「Previews」は既にパラマウント社がリリースしているウィル・フェレルの映画のCM集に
 『Bee Movie』『シュレック3』『トランスフォーマー』の4つ、って
何故にこの映画の劇場予告編
 を収録しないかなぁ…


  …という事で、
 特典はかなり量のある方だと思いますし、特典にもEnglish, French, Spanishの字幕が付くの
 は良心的かとは思うのですが劇場版予告編が無かったりもちっと素材的には色々ありそうな
 筈だが… っと、ちょっと不満に感じなくもないんですが… これって贅沢なんでしょうかね?


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