・『Bunty aur Babli (2 DVD Set)(2005)』 - Region All

アウターケース装着時
 Studio: Yash Raj Films
 Theatrical Release Date: 27 MAY,2005
 DVD Release Date:
 Run Time: 164 minutes

 Aspect Ratio:
 16:9 Anamorphic Widescreen Presentation
 (2.35:1 Aspect Ratio)

 Available Subtitles:
 English, French, Arabic, Spanish, Dutch, Tamil,
 Telugu, Kannada, Malayalam, Gujarati, Bengali

 Available Audio Tracks:
 Hindi (Dolby Digital 5.1)

 DVD Features:
 DISC 1 ・ SONG SELECT

DVDジャケット  DISC 2 - SPECIAL FEATURES:

 ・The Making of The Film (22:50)
 ・Deleted Scenes (16:17)
 ・Out Takes (2:42)
 ・BnB Music Video (3:58)
 ・Making of BnB Music Video (19:43)
 ・Theatrical Trailer (1:42)
 ・Music Release function (6:28)
 ・Television Promos (4:58)

 ・平穏ではあるけれどもダサイ小さな田舎町にいる事に飽きていて、どうするかはよく解らな
 いけれどこの町を出て何者かになって国中に名前を知られるような男になりたいと夢想は
 するものの現実にその一歩が踏み出せないまま特に就職もせず実家にいて、何となく両親
 とも気まずくなってきているRakesh(Abhishek Bachchan)。

  平和ではあるけれど退屈な小さな田舎町にいる事に飽きていて、どうすればいいのかは
 よく解らないけれどいつかトップモデルになりたいと想うものの現実にその一歩を踏み出せ
 ないままに実家にいるVimmi(Rani Mukherjee)はすっかりいい御年頃、って事もあって両親
 からは結婚する事を勧められてばかりでウンザリしていて。

  そんな住む場所は違うが似た二人は、こっそり家を出てそれぞれの夢を叶えるべく街にと
 旅立つものの、現実にはそれぞれの夢を叶える為の入口すら辿り着けない有様で意気消沈
 &傷心に落ち込んでいた駅のホームで出会う。共に励ましあって新たなチャンスを得るべく
 より大きな都市ムンバイへと向かう事にするが結果は同じで資金も底を尽いてしまう。そこで
 RakeshはVimmiに活動資金を得るべく詐欺のアイディアを持ちかけ実行、まんまとお金持ち
 からそれなりのお金を奪う事に成功。お互いに良いコンビだと友情を抱きつつインドで夢の
 叶う街ボンベイへと向かう為に二人は様々な手口で詐欺を繰り返してゆくが、次第に二人は
 Rakesh、Vimmiというそれぞれが持っていた夢よりも、詐欺師としてのBunty、Babliとしての
 夢と互いに愛し合い生きてゆこうと決め、彼らだけの結婚式をする。

  しかし、
 旅を経ての詐欺の規模が大きくなってBuntyとBabliの名前が上がり、それが悪評ではなく、
 むしろ好意的にさえ受け取られる世評に遂に敏腕警官Dashrath(Amitabh Bachchan)が捜
 査に乗り出す。デパートからの大量強奪やタージマハールの偽売却など、BuntyとBabliの詐
 欺に関わった連中を尋問する事でDashrathはBuntyとBabliの思考や行動を分析し彼らの気
 持ちになってパターンを読み彼らを追い詰めてゆくのだが、その頃Vimmi(Babli)のお腹には
 赤ちゃんが…

  BoxOfficeIndia.comによれば2005年度年間興行成績第2位、インド映画界歴代興行成績
 16位というヒット作、だそうですが、実にオシャレで楽しいコメディ映画でございました。観て
 いてライト感覚の『白昼の死角』? とか思ったりもしましたが、説教臭くなったりもせず無理
 矢理に人死にとかの悲劇ナドを盛り込まないでカラッっと最後までいってくれた作品だったの
 で観終えての気分もとても明るく楽しかったのですが、これは多分、『オーシャンズ11』等の
 ように盗みのプロ集団のゲームではなく若者のボーイ・ミーツ・ガールっ〜青春の寓話として
 まとめた裁量、センスにあるのではないかと思うのですよ。

  お話そのものにデティール以前にリアリティとか非常に薄いんですよ、でも、そんな二人が
 出会った事で、出会った人々や出来事等の様々な経験をして辿り着いた答えを陳腐と言う
 のは簡単なんですが、そう評するには何者かになりたい、夢を叶えたい、と漠然と思いつつ
 も踏み出せないでいる若者の想いをウェットになり過ぎないで汽車と重ねて描いた冒頭導入
 部でのミュージカルシーン「Dhadhak Dhadhak」、楽しいからこそ切なさもあって… ってのを
 観た時点で私の中では無しになってましたよ。

  って言いますかね、

  寓話として割り切れるからこそ憧れ、託せれるものもあるんじゃぁないんですかと。そして
 寓話として、素敵に楽しい作品になってるんだから、ゴチャゴチャ皮肉ったりするよりも素直
 に楽しむのが一番じゃないんですかのぅ… どうもそういう映画、とんと観てないのと、決して
 BuntyとBabli、いやRakesh、Vimmiという二人が抱いていた想いがインドに限ったものとは思
 えなくて、なんか素直に感情移入して最後まで観てしまいましたね…

 主要出演者が3人、と少ないのですが皆、それぞれ巧く観ていて安心しきってましたし、カット
 割りやセット等の美術の綺麗さと映画のテンポ、そして楽曲の楽しさや意外なゲスト出演等
 もあって素直に楽しめる娯楽作だと思います。特に画面の綺麗さ、セットや衣装等の美術を
 女性がデザインした事によって全編を通してカラフルでオシャレに統一された感じは観てて
 『下妻物語 (2004)』を思い出させてくれましたが、画面から出演者が皆楽しんでやっている
 空気が伝わってくるトコロも似てるような気がしますな… そう、【つくりごと】【うそっぱち】が
 映画ではあるけれど、【ほんもの】がちゃんとある、っと。

  欲を言えばボンベイの街並みをもちっと映して都会っぷりを印象づけて欲しかったのと、
 若干最後に蛇足のエピソードがあるのが残念ではありましたがあくまでもそれは欲を言えば
 … って程度。田舎がよく出るけど泥臭くない洒落たエンターテイメント、それもちゃんとファ
 ッションや風景だけでなくミュージカルシーンの豪華さと入り方&伝え方&見せ方&楽曲の
 良さ、大筋では予想しやすいものの展開の理由がヒトヒネリあるエピソードの密度といい、
 インド映画らしさも備えていて、それでいて重苦しくもない素敵な作品だと思いましたよ〜
  っか今年06年に購入したDVDの中でも個人的にベスト5に入りますな、コレは。

   … と書いてもナカナカに楽しさは伝わらぬものなんで【公式サイト】を是非見て下さい。
 予告とか音楽とか色々ありますけれど、何よりもぅ一目で解りますよ〜。

 ・って感想はさておき、DVDソフトとしましては…

 ・
本編ディスクの画質・音質は美麗です。っか、これでインド映画関係のDVDは6枚目なん
 ですが、今のトコロ本作がダントツに美麗です。US版や日本版の映画のソフトでコレより落
 ちる品質のも少なくないだけにこれだけでもまず嬉しいですね。

 ・字幕は一杯ありますがぶっちゃけEnglish以外は用無しっか理解出来ない私(苦笑)なんで
 英語字幕のみの印象を書きますと… チト微妙かと。機械翻訳臭い印象が若干あるので、
 ちゃんと英語が解る人にはかえって混乱するような気がしなくもありません。

  また『Jeans (1998)』『Hadh Kardi Apne (2000)』 のように外国も舞台になる作品だと英語
 での台詞も多いので私的にはまだ何とかなったのですが、本作はインド国内が舞台でほぼ
 全編ヒンディ語なもんですから台詞表示量が多い分、表示速度も短くなりがちでちょっと読む
 のに苦労しました。表示方法は日本方式と同じで画面にカブらずフォントも綺麗で読み易い
 とは思いますが、しかし機械翻訳臭いものなんでナナメ読み程度、それなりに役には立ちま
 すが… って程度かと。
 
 ・特典ディスクの画質・音質は特典によってマチマチです。
 「The Making of The Film」「Making of BnB Music Video」はケーブル局製作のTV特番(MTV
  India?)のようで、ちょっとザラついた画質・音質で残念ではありますがスタッフ&キャスト
 全員、訛りの度合いは違えど全部英語だったんで全く解らないという事はないかと。普通、
 その国の版のDVDだと特典部分は全部その国の言葉、ってのを思うとこれは有難かった
 ですな… そうそう、ここでスタッフの顔を覚えておくと、本編を観直した時にコッソリ出てる
 のを探す楽しみにもなるかと。

  後の特典は普通の映画のDVDの特典と同じで画質、音質に特に問題はござんせん。

 ・紙製のアウターケースといい、DVD再生時に表示される警告画面といい、非常に遊び心に
 満ちたソフトのつくりになってますが、それも込みでインドの映画っ〜と家族か恋愛話で男は
 クルタで女はサリーで、ってイメージで敬遠していると勿体無い作品だと思いますよ。

  …って事で、個人的には『Elaan (2005)』から始まったインド映画の旅の中では個人的には
 最高にヒット、ソフトとしても楽しいDVDではないかと思います。っか買って良かった!
  やっぱり、いくら本編が面白くても画質・音質が悪ければ印象は落ちますし、特に本作の
 ように衣装やセットだけでなく画面がカラフルで楽しくて綺麗な作品でした尚更、ね…


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