・『Hostel (Unrated Widescreen Edition) (2006)』 - Region 1


 Studio: Sony Pictures
 Theatrical Release Date: January 6, 2006
 DVD Release Date: April 18, 2006
 Run Time: 94 minutes

 Aspect Ratio: Widescreen - 2.35:1
 Available Subtitles: English, French
 Available Audio Tracks:
 English, French (Dolby Digital 5.1)

 SPECIAL FEATURES
 ・ COMMENTARIES (4)
 ・ FEATURETTES - HOSTEL DISSECTED (3)
 ・ KILL THE CAR (3 MULTI-ANGLE)
 ・ PREVIEWS (8)

 ・SPRING SEASONをヨーロッパ旅行で過ごすバックパッカーのPaxton(Jay Hernandez)と
 Josh(Derek Richardson)、途中でアイスランドから来たというOli(Eythor Gudjonsson)と意気
 投合して共にアムステルダムでハッパを試したりしたりするも、一向にオイシイ思いは出来
 そうもなく… って時に、たまたま知り合ったから男から
 「東欧だったら旅行者なんか行かないからモテモテだぜ! おまけにアメリカ人だったらより
 どりみどりのハメまくりだぜ!」
  と言われ、彼の言うガイドブックに載ってないホテル(Hostel)にとスロバキアに行くのだが…


  ってこの映画、2006年1月に初登場全米第一位を獲得したスプラッタ映画、って事よりも
 『CABINE FEAVER (2003)』の監督の最新作、その『CABINE FEAVER (2003)』を観て自ら
 エグゼクティヴプロデューサーを買って出たのはタランティーノ、共に役者・俳優・脚本もこな
 すBOAZ YAKINとSCOTT SPIGELが、そして編集にはで『THE BLUES BROTHERS (1980)』
 も担当したベテランのGEORGE FOLSEY JR.っと、何この豪華製作陣!? って事にも興味
 をそそられて購入したんですが…

 
 う〜ん…


 映画としての出来は良いんですよ。
 『CABINE FEAVER (2003)』ん時はいまいちこぅカメラやカットの展開等、演出部分がボヤけ
 ているトコロが少なくなかったのと、本人や知り合いをはじめとする内トラの必要以上に長い
 ワリに繋がらないし無くても別に構わないシーンの多さが難点だったのですが、今作はそう
 いう無駄はほぼ無く、特にストーリーの運び方、テンポの良さは別人のようで… 一人一人が
 消えてゆき… って不穏さといい、現地の俳優さん達のハンパない、半分以上本気な演技
 (瞬きしねぇ!(汗))といいゾクゾクもんでしたんですが
いかんせん拷問シーンが弱いですよ。

 昔、1970年代のアメリカをはじめとして観客を不愉快にさせる為だけにサービス精神と知恵
 と手間をふんだんにかけた映画が沢山作られましたが、そこでの「娯楽としての暴力、殺人」
 ってのをこの映画で求めてたワケじゃぁないんですが、それにしたって「娯楽としての」って
 部分の描写が弱いんですよな。最初の方の娼館とメインのART SHOWの館(笑)とがセット
 の構造だけでなく台詞までダブらせてある事からも明白なんですが、ノーマルにせよアブノー
 マルにせよ全部ひっくるめてのセックスという商売のイメージと比べると拷殺ってのは理解し
 辛いものじゃぁないですか。別に観客にそれを理解させる必要は全然無いんですが、しかし
 それが娯楽として消費されているという点と、提供される多様性って点の2つをもちっと印象
 的に描いておかないと折角の対比が弱くなるじゃぁないですかぁぁぁぁぁぁ! 折角いい感じ
 できたのに勿体無いよぉぉぉぉぉ!(炎上) もっとこぅPaxtonをネチネチネチネチネチネチ
 せめてあと10分イジリ倒して拷問してくれりゃぁまた違った印象になったかと思うんですが…

  まぁそんなんやっちまったらR指定どころじゃぁないし、現地の俳優さんがイキ過ぎてNuts
 でアブなアドリブ連発で役者が参ってしまったらしいのも込みであれくらいにしておかないと
 イカン、って事情は解るですけどね…

  っと、いささか残念さが先に立つ感想になったんですが、それはこの映画がそう思うくらい
 にこのテの映画としての出来が良いから、なんですけどねぇ。
  でも、映画としての出来の良さが必ずしも作品としての良さにはならない、って事なんです
 かのぅ… まぁこの人の持ち味の悪趣味なジョークって部分は本作も色々ありまして… 「再
 会」っか「御対面」んトコとか大笑いしましたが… ともすれば重くなるだけ不愉快になるだけ
 の題材をエンターテイメントとして様々な要素を詰め込みまくった作品だと思いますんで興味
 のある方は観てみるのも悪くないんじゃぁないかな? っと。

 逆に『悪魔のはらわた』や『悪魔のしたたり』や『ギニーピッグ 悪魔の実験』等の路線のハリ
 ウッド版と勘違いしてると私のようにちょっとスカされた気分になりますよ、っとぉ。

 …まぁね、似非スラッシャーもどきが氾濫してた90年代を思えば今作は残酷描写もあるエン
 ターテイメント映画としては出来がいいたぁ思うんですけどね、どうも私は贅沢なもんで、
 「ここまでやれてるのに勿体ねぇぇぇぇ」
  って思いましたなぁ… っとな。

 ・ … って私の感想はさておき、DVDソフトとしましては…

  画質、音質は問題ありません。最近購入したソニー・ピクチャーズのDVDが画質的にやや
 難アリげなのが多かったんで心配しましたが、発色も彩度も鮮明さも普通に良いかと。

 で、特典なんですが…

 『Cabin Fever - Special Edition (2003)』の時のように監督の遊び場として無駄に容積を使い  切ってみました、って程のものではないのがチョイと残念ですが、それでも

 ・ DIRECTOR ELI ROTH AND EXECTIVE PRODUCERS QWUENTIN TRANTINO,
  BOAZ YAKIN AND SCOTT SPIGEL

 ・ DIRECTOR ELI ROTH, ACTORS BARBARA NEDELJAKOVA (Natalya) AND
  EYTHOR GUDJONSSON (Oli), EDITOR GEORGE FOLSEY JR.

 ・ DIRECTOR ELI ROTH, PRODUCER CHIRS BRIGGS &
  DOCUMENTARIAN GABRIEL ROTH

 ・ DIRECTOR COMMENTARY WITH ELI ROTH


  って
4つもある音声コメンタリーが馬鹿過ぎ(笑)。
 今んトコ、タランティーノらとのしか聴いてないんですけどお前ら中坊のビデオ上映会かよ!
 って感じで
 「あ、そうそうこのシーンでさぁ… ほら、ほら、ほら、ヤッターッ!(笑)」
 「うぁを! なんてこったい!(笑)」
 「こいつぁヒデぇやッ!(笑)」
  っと酔っ払ってんのかお前ら!(笑) って言いたくなるくらいに本編を観ながらの馬鹿騒ぎ
 をしております。きっとタランティーノの家にある映画館で観る時や、映画の撮影ん時にタラ
 ンティーノの部屋で開催される【オレが好きな映画上映会】とかこんな感じなんでしょうなぁ…
 でも一発目がこんなんだと残り3つを聴くだけの体力と気力がねぇですよ(笑) それくらい、
 パーティのようなハイさでエンドロールが終わる寸前まで喋りたおしてるAudio Commentary
 なんて私は初めてですよ。

  その強烈さに比べると全三章・約56分もある「FEATURETTES - HOSTEL DISSECTED」は
 重複部分もあるし散漫なんでちょっと物足りないし、特に目立った見せ場とは言えない車の
 破壊シーンの撮影の様子をマルチアングルで観れる「KILL THE CAR」は蛇足感が、そして
 何より
本編予告編を収録していないのはソニー・ピクチャーズの仕様、なんですかいのぅ…
 『Silent Hill (2006)』予告編は面白そうでしたが、他の作品の予告編を8つも収録するくらい
 だったら何故に入れてくれないんだろう… っとDVD特典はチョイと残念な収録具合ですわ。


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