・『Born To Fight (2004)』(PAL) - Region All


 Screen format : Widescreen
 Run Time: 129 minutes
 Language : Thai (DTS/5.1/2.0)
 Subtitle : None
 
 DVD EXTRA :
 ・ STUNT SCENE

 ・ POSTER (4)
 ・ Teaser / Trailer
 ・ BEHIND THE SCENE
 ・ CAST (9)
 ・ ANIMATIC (3)
 ・ COLLECTION (2) 
 ・ DELETE SCENE
 ・ WALLPAPER (6)

 ・06年の正月休用に景気のいい映画でも… って事でオーダーしたんですけが…

   国際的な犯罪組織のボスを逮捕したが、その際に先輩を死なせてしまい落ち込む主人公
 が、気分転換にとタイ国内の様々なスポーツの選手と共に地方の村の慰問に訪れるのだが
 突如武装組織の襲撃を受ける。選手と村人を人質にした彼らはボスの釈放を求め、政府へ
 のプレッシャーに一定時間毎に村人を射殺、その模様をインターネットで公開。しかも彼らは
 地対地ミサイルまで所有していて…

 
  っと、確かにドンパチやってんですけど、タイ映画として坊主や長老まで殺してしまう敵が
 どうみてもクメール・ルージュっぽい、って時点でカラッとした娯楽アクションを期待していた
 私にはいささか目論見が外れた品でございました。
  確かにスタント自体は凄いんですけど、しかしそれはあくまでもキャッチーな要素であって
 多分、監督らとして描きたかったものというのは
 「タイという国の現風景と心象風景」
 「都会人が軽んじ、忘れてしまっている国と国王を思う心」
  ではなかったんじゃぁないのかと。
 でなければ武装組織への反旗を翻すキッカケが村の坊主や長老の惨殺ではなく、その後も
 続く村人の射殺でもなく、首都に向けられた地対地ミサイルでもなく、まして主人公の説得で
 もなく、たまたまラジオから流れてきた国歌にはしなかったんじゃぁないのか、っと。
  そう、
 
   タイ国は国民であるタイ人の血と肉でできている
   タイの領土全土はすべからく存続する
   タイ人は純粋であるから
   調和を愛し 平和を愛す
   しかし、戦争となっても恐れはしない
  (タイの)独立は誰にも犯せない
  (戦時にはタイ人が)一滴の血をも残さず捧げるであろう
   タイ人が国を勝ち抜き再びの勝利が得られるまで
   万歳!

 【タイの国歌 - 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』】

  という国歌を叫ぶように歌いながら村人は反旗を翻し、まさにこの国歌のように隣人のみ
 ならず自らも敵に殺されたとしても敵を倒す為に死んでゆく… って映画にはならんでしょ。

  言わば憂国映画で、とてもお気楽に、呑気に楽しめる作品ではないな、っと。
  スタント自体は凄いんですけどねぇ…
 
 ・って事はさておき、DVDソフトとしては良いんじゃないんでしょうか。
 ややメニューのアニメーションが邪魔な気がしなくもありませんが、画質&音質も問題ありま
 せんし、DVD特典がなかなに豪華なんですよ。
 「STUNT SCENE」をオンにすると本編再生中に画面左下にキックのシルエット型アイコンが
 出現するようになるので「ENTER」を押すとリハやメイキングや失敗シーンを再生してくれる、
 というもの。結構な数が入っていますがどれも痛そう、っか痛いものばかりです。
 「POSTER」「COLLECTION」はタイ国内で宣材集、自国内で放送され た宣伝番組収めた
 「BEHIND THE SCENE」、アクションシーンの3DCGコンテ集の「ANIMATIC」、そして定番の
 「Teaser / Trailer」「DELETE SCENE」「WALLPAPER」っと盛り沢山。
  特に「ANIMATIC」は、内容そのものは3DCGコンテなんでそれ自体は退屈ではあるんです
 が、ほぼそのまま実写になってるってのがねぇ… コレを観た役者さん達の心境やいかに?
 アニメとして観れば大したものじゃぁないんですけど、ねぇ…
 
  ただタイ語の文字のみの「CAST」はサッパリ解りませんでした(苦笑)が、これだけ充実して
 いて文句のつけようなんかねぇですよ。


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