・『Buster Keaton 4 Movie Set』 - Region 1 ?


 Studio: Bci Eclipse Company
 DVD Release Date: January 11, 2005

 Aspect Ratio(s): Full Screen - 1.33

 Available Audio Tracks:
 English

 Black & White

 Number of discs: 2

 ASIN: B0006N2E6E

 ・大昔の作品等、著作権フリーとなったものを海外ではバンバンDVD化しておりましてナ、
 メジャー製作の美麗なリマスタリングや豊富な特典満載の版もあれば、個人がTVで深夜
 にやっていたのをVHSの3倍で録画したのをマスターにしたかのような画質・音質の版も
 あったりして、いざ検索なんかしようものなら
 「これはどういう版なんだろう?(汗)」
  っとワケが解らなくなる事がありますが、まぁこれもそういった一品。
 実は私、サイレント時代のコメディはロイドでもチャップリンでマルクス兄弟でもなくキートン
 が好きだと思っていたんですが、流石に昔NHKだかで観たくらいの記憶しか無いんで確認
 しておこうかな… でも日本版は高いし、と言って海外版もピンキリのようだし… って事で
 とりあえず中身が観れればいいや… って事で以前購入した『Student Bodies - 4 Movies』
 をリリースしているBci Eclipse Companyのモノをチョイスしましてな。
  大昔の作品だからそない画質や音質をどうこう言うよりまず数を観たいんで長編3本に
 短編6本って収録されている本作になったんですが…

 ・ちなみに収録作はと言いますと…

 ● Disk - 1; side - A
 『THE GENERAL (1926)』
- 『キートンの大列車追跡(又は『キートン将軍』)』
  卑怯な北軍に攫われた愛しい彼女を救う為、キートンが八面六臂の大奮闘。

 ● Disk - 1; side - B
 『COLLEGE (1927)』
- 『キートンの大学生(又は『キートンのカレッジ・ライフ』)』
  健全な精神は健全な肉体に宿れかし、っとスポーツに挑むキートンでしたが…

 ● Disk - 2; side - A
 『PARLOR,BEDROOM,AND BATH (1931)』
- 『キートンの恋愛指南番』

 ● Disk - 2; side - B (Best of Buster Keaton)
 『THE ELECTRIC HOUSE (1922)』
- 『電気館(日本の劇場では未公開)』
 『THE BOAT (1921)』 - 『キートンの船出(又は『キートンの漂流』)』
 『THE PALEFACE (1921)』 - 『キートンの酋長(又は『白人酋長』)』
 『THE FROZEN NORTH (1922)』 - 『北極無宿(日本の劇場では未公開)』
 『THE PLAYHOUSE (1921)』 - 『即席百人芸』
 『COPS (1922)』 - 『警官騒動』


  
画質、音質はそれぞれバラバラ。良いものもあればノイズが酷いものもあったりするだけ
 でなく、途中の字幕もオリジナルのものもあれば新たに作成したものを挿入しているものも
 ありまして、
トータルの出来としては「お値段の程度」っと言えますか。
  個人的には製造過程のミスからかケースから外れていないのにディスクに傷が入ってて
 『COPS (1922)』がまともに再生出来なかったのが残念でしたが… まぁ、画質が酷いのと
 つまんない話だったんで良しとはしてますけど… それでもあえて言うのならば字幕や音声
 が辛い、かなぁ?
  全体的にVHSマスターのようなノイズが多くてボケたでの字幕は、特にオリジナルのもの
 は筆記体ゆえに読み辛かったですし、『PARLOR,BEDROOM,AND BATH (1931)』のような
 トーキーはマスターの古さだけでなくノイズも多くて聴き取り辛いってのはチト閉口しました。
 
 ・で、観た感想としては
 「面白い! 特に短編が!」
  ってなりましょう。
 いや長編もネタが大掛かりになっていて凄いし面白いんですが、流石にテンポの取り方が
 ノンビリし過ぎているので観ている途中で眠くなる事が何度もありましたが、それに比べて
 短編は多分1つのネタをオチにどう収束させていくか? って演繹と帰納を両方でやって
 いるのが無理なくて、観ていて素直に楽しめましてね…
  個人的には『THE PALEFACE (1921)』が一番のお気に入りで、前半が夢オチなんですが
 楽団も芸人も観客もみんなキートンってシュールさ(いやしかし、当時どうやってこの合成を
 行ったんだろう???)と、後半の舞台の様々な出し物をネタに使ったドタバタの展開と
 いい、芸の見事さで笑わせてくれたので、これ一本で私的には充分元を取れたと思う作品
 でしたが、それ以外にも『THE GENERAL (1926)』での機関車を使った大ネタの数々の凄さ、
 『THE BOAT (1921)』のベタな可笑しさ、『THE PALEFACE (1921)』でのスッ惚けさ加減、と
 いった作品に出会えただけでもコレを買って良かったなぁ… っと、思いましたし、
 「自分がこれからキートンを追うなら短編、だな!」
  っと何やらジャズを買う時のような目安がついただけでも、このDVDには感謝ですよ。

 ・確かにチャップリンの方がテンポの刻み方といい、情タップリさ加減と言い、作品として言う
 のなら優れているのかもしれません。しかし私は、あくまでもネタと動きのダイナミックさと
 バカバカしさでカラっと笑わせてくれるキートンの方が私は好きですなぁ…


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