・『The Kentucky Fried Movie (1977)』 - Region 1


 Studio: Anchor Bay Entertainment
 Theatrical Release Date: August 10, 1977
 DVD Release Date: June 20, 2000
 Run Time: 83 minutes
 Package Type: Keep Case

 Aspect Ratio(s):
 Widescreen anamorphic - 1.85:1
 Pan and scan

 Available Audio Tracks:
 English (Dolby Digital 2.0 Mono)

 ・DVD EXTRA
  ・Audio Commentary
  ・Talent Bios
  ・Behind-the Scenes Photo Gallery
  ・On-Set Home Movies

 ASIN: 6305840083

・私が小学生の頃、『Mr.Boo』ブームがあった。
誰もよく中身を知らないのに連日TVなどでとりあげられていて話題となり、クドいポスターの絵
と扇情的なキャッチコピーに私もかなり観たかったのだが、映画好きと言っても日本も含めた
アジア系は
「貧乏臭いから嫌い」
 と言う母からのNGの合間に次々とシリーズが公開されていき、観た同級生が
「なんかよくわからん」
「おもしろくない」
 と言っても観てないんだから想像っか妄想が膨らんでいて観たかった私に、
「これはアメリカのお笑いのだから… 」
 っと、母が連れて行ってくれたのが『ケンタッキー・フライド・ムービー』でした。
ちなみに同時上映は『ヒッチハイク(Autostop Rosso Sangue (1976))』で、既知外男が夫の前で
妻をレイプする… ってので、いくら当時の地方の映画館では単品上映はまず無かったと言って
も無茶な組み合わせだとは思うが…

・しかし、この『ケンタッキー・フライド・ムービー』にしたってエロ話、エロネタ系が山盛りだし
「正直、どうしよう?(汗)」
 と9歳の私は思ったものだが一方で
「しかしクダラナイよなぁ」
 と思ってもいた。
面白いモノもあるんだけど長いし安いしワケわかんないし… って結構退屈なネタも多く、余計に
私の中では『Mr.Boo』への憧れや期待が膨らんだものだが、やっとTV放送されたそれを観て
「こんなんだったら『ケンタッキー・フライド・ムービー』の方が面白い」
 と本気で思えたけれど、後に『スネークマン・ショウ』や『下落合焼き鳥ムービー』などの模倣の
続出や、サブカルの場でこの作品が傑作かのように語られるのは何となく違和感がずっとして、
高校生と大学生になった頃にビデオをレンタルして観たけれど
「しっかしクダラナイよなぁ(笑)」
 っと全体へのイメージは変わらなかったし、それから更に10年以上経ってdvdを観終えた今も
同じなんですけど…

 って、よく考えるとこの映画とスクリーンで出会って27年、腐れ縁なのかもしれんなぁ… と、
思わないでもない。

・だけどモンティ・パイソンを体感した後だと、どうしても全体的に野暮ったく感じるスケッチって
多くないか? って思うんですよ。例えば私がコレを買うだけの価値があると思ってた「世界で
一番危険な事をする男」ってスケッチなんだけど、長い間私の頭の中では

「前口上」→「世界で一番危険な事をする男登場」→「叫び、全力で逃げる」→「追いかける群集」

 って記憶だったんだけど、実物はと言うと、

「前口上」→「世界で一番危険な事をする男・登場」→「男の紹介兼、解説(そして準備)」→
「わざわざ黒人達が遊んでいる中へ割り込む」→「叫び、逃げ出す」→「追いかける黒人」


 って、無駄が多いし逃げていく男も追いかける方もチンタラしてるから記憶の方が面白かった
事が解ってえらくガッカリしたが、全般的に言えるのはテンポが悪くて無駄に長く、クドイが故に
最初の着想の面白さを殺している場合が殆ど、とも言いたくもなる。
 ZAZの後の映画… 『フライング・ハイ』、『ホット・ショット』、『裸の銃を持つ男』等のシリーズで
私が気に入らない点が既にこの時点からあった、と言うか、これこそZAZらしさだと言える事も
出来なかぁないが、でも、アメリカのコメディものってワリとこういうパターンって多いような気も
する一方で『新・14日の土曜日』とかただただ酷いだけのモノも観ていると
「まだマシかなぁ… 」
 と思わないでもないが、トロマのような確信犯とも違って妙にゴージャスな部分があるあたりも、
この映画が中途半端な印象を残すものかもしれんが、
「なんのかんのと言って嫌いじゃないんですよね、コレ(笑)」
 と思うのはやっぱり笑えたスケッチがいくつかあるからで、『新車』『感じる映画』『ハイ・アドベン
チャー』『セックス・レコード』『ウィラー』『酸化亜鉛と私たち』は、もっと面白くなれる筈だと冷静に
思う反面でツボなんですよね、困った事に…

 でも、カルト扱いするのはどうかとは思いますよ、いやホントに。

・って長い感想はさておきブツですが、本編が短いのもあってか片面でもワイドスクリーン版と
フルスクリーン版を選択出来るようになっていてお好みでの再生が出来るようになってますが
作品の画面構成の点で言えばあんまり意味がありません。ま、お好みで… って程度で。

画質・音質は時代のせいもあるんで「まぁこれならいいんじゃぁないのかな?」と思える程度
はあります。ビックリするほど綺麗でもないけど、ディスクを叩き割りたくなるほど酷くも無い、
って言えばいいでしょうかね?

・ただ、
Subtitleが無いのが辛かった…
特にジョン・ランディス監督をはじめとするスタッフの音声解説、オヤジ連中が喋ってたって誰が
誰だか混乱するって! 途中で聴いてるのがイヤになったですよ。
 


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