・『The Wrestler (1973)』 - Region 1 ?


 Studio: Platinum Disc Corportation
 Theatrical Release Date: January 1, 1973
 DVD Release Date: February 1, 2001
 Running Time 95 Minutes

 Super Jewel Case

 Standard Screen (full-screen)
 Audio Tracks; Dolby Digital - English

 ・ DVD EXTRA
  ・biography
      - Verne Gagne(Mike Bullard役)、
      - Edward Asner(Frank Boss役)
  英字のみ。

  ・TRIVIA QUIZ
   映画の中からのクイズで静止画。
   全問正解しても特典は無し。

 ASIN: B00005LDCS

・Amazonで「Rick Flair」と検索していたら出てきたのがこの映画。
私はあんまりオールドスクールに興味が無いんですが、安いんで… っと、実に消極的な
購入理由でしたが…

Mike Bullard(Verne Gagne)をチャンピオンとし、世界的にも名の通ったレスリング・オフィス
を構えているFrank。事業的には日本への選手の派遣(事務所の壁には馬場御大の全日本
のポスター!)やTV、興行で潤ってはいるものの、Frankに
「いつかプロレスというイベントをSUPER-BOWLに匹敵するようなものに… 」
 という気持があったのは、レスラーの身内でさえもプロレスに対して
「野蛮」
「フェイクだ」
「所詮、エンターテイメント」
 という蔑視、偏見によるものだった。

 そんなFrankの元にある日、プロモーターが一人の若手を売り込んできた。
彼の名はBilly Taylor(Billy Robinson)。アマレスでの実績も充分な上に若くいい顔立ちをして
いる彼こそ、タイトルマッチがSUPER-BOWL級になれる可能性を感じたFrankは彼を未来の
チャンピオンとして売り出そうとするが、Mikeと彼のエージェントや、自分達のテリトリーにこだ
わるプロモーターからの脅迫や妨害が…


 という劇映画なんですが観終えて、
「劇中は悪役であるバーン・ガニアは、彼がモデルになっているFrankをどう思ったんだろ?」
 って疑問が私は残ったんですよね。

・劇中、くどいくらいに
「プロレスのタイトルマッチをFOOTBALLのSUPER-BOWL級のものに… 」
 と語るFrankですが、この映画の10年後にヴィンセント・ケネディ・マクマホンJrが、ハルク
・ホーガンというスターの為の、プロレスのSUPER-BOWL級のイベント『WRESTLEMANIA』を
開催した事は歴史として語れる事、ですが…

 国際プロレスの吉原社長をして
「ケツのまで毟り取られた」
 と言うほどにビジネスにシビアだったと言われるバーン・ガニアですが、ネットで調べてみると
例えば91年の消滅までにこの映画では次世代の王者としていた筈のビル・ロビンソンはAWA
ヘビー級の王者にはなっておらず、むしろ日本で活躍していたりするのは随分と勿体無い話だ
と思いますし、ネットでの拾った記事ですが
『ニック・ボックウィンクルや婿のラリー・ズビスコを重用しすぎたことと、WWFの全米侵攻作戦
のあおりを受け、選手の離脱が相次ぎ、91年AWAは崩壊』
(別ウィンドウ)
 とか、
『Asner & Gagne recall The Wrestler』(別ウィンドウで開きます(英字))
 の記事を読む限り、自身がモデルで徹頭徹尾ベビーのFrankであっても否定的ではなかった
のかなぁ… と、思ったりもしますが、それこそが逆にプロレスがプロレスである事の証明っか
存在理由なのかな? って気がしないでもないんですよ、私は。
 単に頭が古かった、とか、時代を読めなかった、とか言うのは簡単なんですが、この映画の
中にもあるプロレスの風景ってのを観ていると… ね。

・『WRESTLEMANIA』も今年(2004年)で20年、その間に『レスリング・ウィズ・シャドウズ』やら
『ビヨンド・ザ・マット』等のドキュメンタリーも制作されていて、それを観ている身としては、公開
当時は【プロモーターとレスラー】【興行の組み立て】ってkayfabe破りな題材の映画って結構、
刺激っか衝撃的でもあったとは思うものの、牧歌的と言うか随分とノンビリとした印象がしたの
も事実です。これもネットで拾った当時のポスターなんですが…

 IMDbで拾ったものです。

 これなんてまんまカーニバルレスリングでしょ? でも、そういうものだったんでしょう。
ですので万人にはオススメしかねる映画ですが、オールドスクールがお好きな方にはダスティ・
ローデスとディック・マードックが仲良く暴れているシーンだけでもお腹一杯じゃぁないかと(笑)。

VHSテープをマスターにしているようで、フィルムのマスターではあり得ないノイズが時折入る
画質・音質は良いものとは言えません。ちょっと音が濁っていて、聴き取り辛い部分もありました

が、特に映画としての出来が良いわけでもないこの作品がDVD化されている、って事で贅沢は
言っちゃいけないんでしょうね…
 


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