・『In the Realm of the Senses』 − All Regions


 Studio: Fox Lorber
 Theatrical Release : April 1, 1977
 DVD Release : July 23, 2002
 Run Time: 105 minutes
 Production Company: Fox Lorber

 Package Type: Keep Case

 Aspect Ratio(s):
 Full Screen (Standard) - 1.33:1

 Layers: Single

 Available Audio Tracks: Japanese
 (Dolby Digital 1.0)

 Available subtitles: English

 Color
 ASIN: 6305049378

 ・ EXTRA
  ・Production notes

・大島渚監督作品の中で代表作とされながらも、日本の検閲制度で監督の意向のままの
版が日本では上映出来ない、という『愛のコリーダ』の海外版です。

同じジャケで英語音声&Windescreen版のがあるので間違えないように注意

・まず
画質はダビングを重ねたVHS並。デティールは潰れまくりだし色褪せていて傷だらけ
だし
音質も割れていたり歪んでいたりで台詞が聴き取りにくい。

・しかし『In the Realm of Passion』と違って
英語字幕のオフが出来るだけマシか。

・とは言っても2002年リリースのDVDとして「見れる」って程度で「観る」モノでは無いな…
っていうのは困りものかと思う。

・内容は… ねぇ…
「もぅ今、観る必要は無い映画。」
 じゃないですかね?

・かつての『チャタレイ夫人』は時代の中での女の性の自立、ってのがテーマだからまだ今
でも読む価値はあると思うけど、「女の裸」「性」って点で映画版の『エマニエル』とこの映画
と、現在の状況からすれば一体どれだけの差があるのだろう?

・と言うかね、モロである必然性がある場面って無いよ、この映画。
愛情と性欲の表現に口内射精や卵産みとかさせる必然と、それをモロに見せる必要って
本当にあるのかね? 時代状況、体制への挑戦であるかもしれんけど、それにしたって
もっとやりよう、撮りようってのがあったんじゃないのかなぁ?
「直接的な表現をやってみたかったから撮ってみた」
 って以上の意味しか無いし、それをするなら『映画』である必然性ってあるのかねぇ?

・「どうしても、これを表現するにはこの表現しか無かった」
 ってのなら、それは監督のイマジネーションの貧困さから来るものでしかないよ。
「二人の関係の深化と変化の進行としてのファック、ってのだから直接的に撮った」
 という意図にしては、ファックそのものの質っか方向性の変化にも乏しいし、絵(画)として
の意図が違う方向にズレてんじゃないの? そんな馬鹿リアルの一方で抽象的なイメージ
シーン(またこれがツマラナイんだな… )を加えた事によって余計に作品の意図や目的が
ボケボケてしまったように思えるのね。

・それこそV&Rプランニングとかの無茶、非道なドキュメント系AVを観てしまってる身として
どこかで… 結論とかでもいいから… それを超えてくれないと退屈なのよ、もぅこの時代じゃ。
「これはポルノじゃない! AVと一緒にするな!」
 という意見は御尤ではあるが、それにすら劣ってるっての。
「エロスの行き着いた先のタナトス」
 になっていねぇもん。まして、モデルになっら阿部定の事件調書にも及ばない体たらく…

・あんなファック・シーンしか撮れないのに、手前ぇは語ってるつもりだけどダセぇよ。

・せめて女優さんくらい、もっと綺麗か艶かしく撮ってくれりゃぁいいとは思うけどね… って、
『In the Realm of Passion』と同じ感想だけど、それしかなかったですな、こんな映画じゃぁね。


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