・『マイケル・ムーアの恐るべき真実 アホでマヌケなアメリカ白人 1』


 販売元: アット・エンタテインメント
 発売日: 2003/08/29
 時間: 94 分

 音声仕様:
  英語 Dolby Digital 2.0 Stereo
  日本語 Dolby Digital 2.0 Stereo

 字幕: 日本語

 ・ EXTRA
  ・ ビデオ版予告編

  ・ ニューリリース・インフォメーション

 画面サイズ: スタンダード

・『ボウリング・フォー・コロンバイン』に先駆けて2000年に製作されたTV番組、『恐るべき真実』
第2シーズンの
エピソード1〜4までを収録したDVD… っても内容が解りませんよね。

・マイケル・ムーアと彼のチームがアメリカ国内の様々な問題について、アポ無し取材をしたり、
辛口、ブラックな対案、代案を示したりする… というのは94年の『TV Nation』シーズン1で
確立されており、『TV Nation』シーズン2(97年)、そして『恐るべき真実』第1シーズン(99年)
を経ての4度目のこのシーズン2だけあってマイケル・ムーアと彼のチームにとっては手馴れた番組制作であったんでしょうな。

・で、その内容としては…

・毎回タイムズ・スクエアから2、3つの社会問題を扱う、というものなんですが…

 ・ 大統領候補をモッシュ(ステージから群集へのダイブ)で選ぼう

 ・「銃は人を殺さない。殺すのは銃を使う人!」と、ピストルのヌイグルミをNRA本部へ派遣。

 ・ ムーアの代役オーディションとして損害賠償を払おうとしない会社へ幼児園児や下着モデル
らをマイケル・ムーアの代理としてアポ無し訪問させ、社長に会わせるよう求める。

 ・ 悪徳政治家の公務室に十戒のレリーフを飾りつけよう。

 ・ 国内ガソリン価格の高騰に対する為、イラク産石油の「サダム・ガスステーション」を開店。

 ・ 湾岸戦争帰還兵の為にチャリティマラソン大会を。

 と、実に政治的で笑えるんだけど苦いし辛口。でも、こういう番組を製作し、放映出来るだけ
まだアメリカの方が日本よりマシかもしれませんな…

・画質、音質は並。元がTVですしな。ただ…

日本語吹き替えはイマイチ。字幕より多い情報を出せる筈なのに、ほぼ日本語字幕と同じ、
ってのはどうよ? あと吹き替え担当があまり合ってないし…

・加えて
日本語字幕もイマイチ。原題の『The Awful Truth(『恐るべき真実』)』が、何故に、何故
『マイケル・ムーアの恐るべき真実 アホでマヌケなアメリカ白人』になるのか? っか、この題名
って下品だし、適切じゃぁないよ… というのをはじめとして、大きくは外れてはいないものの、
かなりの量をカットしていて、顕著なのがNYバスツアーの回。

・この回、低賃金労働者が働いている店や容疑者暴行や売春婦斡旋を受けていたNY市警等、
NYの表には出てきにくい場所をバス観光する、というものだが、繋ぎのスキャットがシナトラの
「New York、New York」の替え歌なんだけど、原曲の韻を踏んでいるのを完全に訳すのは
無理としても、当時のNY市長ジュリアーニを皮肉った言い回しやワイセツ系のスラングを無視、
っかカットしてるのはかなり不満。

・扱う素材は確かに硬いし辛いし暗いし重いけど、ただそれだけを訴えるような番組じゃぁない。
だけど日本語字幕を鵜呑みにすると、そういう番組だという印象を与えかねないんですよね…
 ダイジェストっか、おおまかな訳としてはいいかな? とは思うけど、正直言ってあまりいい出来
の翻訳、字幕だとは思えなかったですね。

・そこら辺を割り引いて観れば、楽しめるかと。
 まぁ初回放送から時間が経過した分、ピンとこなくなってる題材もありますけど、それも歴史と
思えばいいかな? っと。


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