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原題： Moonwalker
製作国： アメリカ
製作年： 1988
字幕： 落合寿和
販売元： ワーナー・ホーム・ビデオ
時間： 93 分
音声仕様： ドルビーデジタル・ステレオ - 英語
字幕： 英語/日本語
画面サイズ： スタンダード 4:3
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・主演＆原案＆製作総指揮マイケル・ジャクソンによる、ジャクソンファイブ時代からグラミー
賞までのドケメンタリー系の第一部、ショートストリー形式とテリー・ギアリムのようなアニメの
PV形式の第二部、そしてSFアクションの第三部、というミュージカル映画。
・当時のマイケルの税金対策か何かは解らないし、何せもぅ２０年近く前の作品である。当時
雑誌で読んだこの作品についてのエピソードもほぼ全部失念してしまったが、観ていて凄く
居心地が悪い、厭ぁな気分になった事だけはよく覚えている。お金も手間も暇もかけた作品
なのは一目で解るし、基本的には子供向けの作品である事も理解は出来るのだがしかし…
マイケル･ジャクソン版『imagine』とも『power to the pepole』とも言うべき『man
in the Mirror』
のライブシーンからのスタートと過去から現在までの総集編の途中から覗くビジュアルから
伝わる世界観のチグハグさが引っ掛かってはいたが、セルフパロディ版『bad』からのＰＶ編
における他者が結局フリークスでしかない点や、最後のＳＦ編での執拗な暴力シーンの描写
といい、どこかで素直に楽しめないでいたんですよな、私。
で、
それから２０年近く経過した０６年の私、『Michael Jackson: Number Ones』に収録されてた
Smooth CriminalのＰＶが本作のエンドクレジット版だったのが嫌だったんで購入をし、未見
の妻と観直してみたんですが、やっぱり居心地の悪さと言うか、観ていて何となく厭ぁな気分
になりましての… 別に喧伝されているゴシップを鵜呑みにしてるワケじゃぁなくて、あくまで
作品として観るに生理的に気持ち悪いんですよ。
例えば同時代のポップスターで黒人、クリエイティブに積極的に参加という点でプリンスが
いるんですけど、彼の映画も出来としてロクなもんじゃない、実に酷い出来なんですけども
作品としての世界観や美術、彼なりのロマンも込みでの美学ってのですかね、そういう点で
ブレっか迷いが無いんですよ。その意味ではもぅプリンスの映画としか言いようの無いもので
いくら出来が酷かろうが悪かろうがそれはそれでアリだとは思うのですが、この作品の場合
そういった個人の世界観が見えないんですよ。ロボット等のギミックやデザインの統一感の
無さ、ファッションのちぐはぐさ、台詞と歌詞との一貫性の無さ、多様性という言葉では済ま
ない、良く言えば奔放、悪く言えば散漫でトータルとしてイビツな印象を残すその世界、しかし
それを整理し統合して一貫性なりを持たせての世界観とした時点でマイケルのものではなく
なってしまうような気がするんですね。子供のオモチャ箱の中身を引っくり返してみせたよう
なその様々なそれらの要素はそれ自体は微笑ましいんですけど、しかしその要素を繋ぐの
が暴力というモチーフ、ってのは… しかもその暴力描写が無駄に執拗で長いとねぇ…
実際のトコロ、
本作の製作に一体どれくらいマイケルが関わったのかは解らない以上、作品からの推測を
するのはこじつけにしか過ぎないのも承知してはいますが、結局このＤＶＤが日本でのみの
リリースでアメリカ本国では未だ出ていない、ってのや、彼のＰＶ作品として観ても極めて異質
で性や暴力の直接的な表現という点でもかなり特殊な作品だとは思います。彼のシンガーと
して、ダンサーとして、パフォーマーとしての凄さがよく伝わる分だけより、その思いを感じま
したな… まぁ、まず映画としての出来が悪いからこそ、余計に
・という感想はさておき、DVDソフトとしてましては…
画質は並の下。
多分、LDマスターまんまであろう画質はシャープさに欠けております。ただ『bad』や『Thriller』
は『Michael Jackson: Number Ones』より発色やコンディションでは上ってのが悩みドコロ、
っか、いかに『Michael Jackson: Number Ones』が適当なやっつけ仕事のソフトだったかよく
解りますね。
音質は並… の下くらいか。
画質同様ノイズは無いんですが、シャープさにやや欠け、特に劇中の台詞部分などでは若干
もたついた感じがします。
日本語字幕がついている以外は特典無し、チャプターはあっても８つ程度で適当な位置、
とあって、実に安い出来のDVDです。ファンの方ならそれでもいいアイテムやもしれませんが
そうでない方にはオススメしかねる一品、ですな…
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