ヤノトラカミキリ
Xylotrechus (Xylotrechus) yanoi Gressitt,1934 


  体  長    15 〜 19mm

  出現時期     7 〜 9月


エゾエノキの樹幹を降りてくるヤノトラカミキリ
北安曇郡小谷村 2017.8.13

  エノキやエゾエノキを寄主植物にする種で、県南部の天龍村で記録のあるカミキリです。近年は県北部にある姫川沿いの新潟県側でも生息が確認されています。
  新潟県の発生地から谷ひとつ隔てた小谷村を訪れてみました。エゾエノキが多く自生しているため、長野県側でも生息の可能性が充分あると思ったからです。
  一帯はツキノワグマが多く、撃退スプレー2本を携帯し藪漕ぎしながらの山行です。しかし本種が集まりそうなエゾエノキの伐採木や衰弱木はほとんどなく、部分枯れの多い木でたまたま他の甲虫の撮影をしていたところ、突然樹幹に本種が現れ驚かされました。
  幅のある寸詰まりの体形と上翅後方にある太い黄帯がひと際目を引きます。腹部に幅広い黄帯を持つクモバチやアナバチなどに擬態しているのかもしれません。 


側面から
北安曇郡小谷村 2017.8.06(以下同じ)


背面から


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