チャボヒゲナガカミキリ
Xenicotela pardalina (Bates,1884) 


  体  長    9 〜 12mm

  出現時期    5 〜 9月


広葉樹の枯れ枝に静止するチャボヒゲナガカミキリのオス
北安曇郡白馬村 2009.7.04

 小型種で地味ですが、オスの触覚は体長の3倍近くあるカミキリらしいカミキリです。
 安曇野市の別荘地には、道路脇に薪材を無造作に積み上げてある場所がいくつかあります。私は夜間ここを見て回ることがありますが、ある種類の材だけにたくさんのカミキリが集まっていることがあります。クヌギやナラの材に比べ際だって多い数です。その中に本種が3,4頭もいて驚かされたことがあります。
 樹種が分からず持ち主に訊いてみたところ、リンゴ農家から春に譲ってもらった剪定枝とのことでした。リンゴは冬季に剪定しますが、夏場を中心におびただしい量の農薬を散布します。
 なぜ多種のカミキリが集中したのか、それも樹皮を後食しているものもいて不思議でした。はっきりしたことは分かりませんが、付着した農薬の毒性がなくなり、カミキリを誘引する物質が残っていたということかもしれません。各種広葉樹を寄主植物にしています。   


枯れ蔓の絡んだ広葉樹の生木に静止するメス(左はフジハムシ)
松本市 2020.6.17


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