タケトラカミキリ
Chlorophorus annularis (Fabricius,1787) 


  体  長    10 〜 15mm

  出現時期     6 〜 9月


タケ類の伐採木で採食する(?)タケトラカミキリ
下伊那郡天龍村 2010.8.17(以下同じ)

 暖地では普通種ですが、長野県では主に南部だけに生息が確認されているトラカミキリです。マダケ、ハチク、アズマネザサなどのタケ類を寄主植物にし、トウモロコシに飛来した観察例もあります。
 長野県の南端に位置する天龍村に出かけてみました。竹林の縁にある立ち枯れや伐り倒してある古いタケを丹念に見ていきますが、なかなか見つかりません。この日は記録的な猛暑で、他のカミキリもほとんど活動している様子がないほどです。
 発想を変え、涼しい林内に放置されている伐採木を中心に見ていきますがやはりいません。何カ所か場所を変えているうち、竹林の南側に伐採木をうず高く積んである場所を発見、気をとり直して探索開始です。ようやくカンカン照りの伐採木の下面で1頭を発見することができました。
 発見当初は暑さを避けて下面にいるのかと思いましたが、どうも様子が違います。写真のように幹の段差の窪みのようなところをしきりに舐めています。はっきりは分かりませんが菌類のようなものを舐めとっているように見えます。飛び去っても、しばらくするとまた飛来し、同様な行動を繰り返します。
 結局この伐採地で2頭を発見しましたが、ハナカミキリも見あたらない猛暑のなか、活発に動き回っているのが印象的でした。


同 上


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