オトメクビアカハナカミキリ
Gaurotes (Carilia) otome otome Ohbayashi,1959 


  体  長     7 〜 11mm

  出現時期     7 〜 8月


ハイマツの花で採食するオトメクビアカハナカミキリ
木曽郡王滝村(御嶽山) 2010.7.22(以下同じ)

 長野県では北アルプス、南アルプス、八ヶ岳、御嶽山の標高2000mから2500m付近で記録のある数少ないカミキリです。
 前胸の色は前・後縁部を除き赤色または写真の個体のように全体黒色、上翅の色も青緑から緑藍色の変異があります。成虫はハイマツの花粉を後食することが知られています。
 このカミキリは意外と敏感でカメラを近づけると逃げられ、なかなか撮影するチャンスがありませんでした。この日は時季が遅かったこともあり発見すらできずにいましたが、少し標高を上げたところでたまたま ハイイロハナカミキリがハイマツの花粉を食べている場面に出会い撮影していると、運良く同じ木に1頭が飛来してくれました。そのため、ほとんど動く必要がなく警戒されずに撮影ができました。
 採食が終わると花から少し離れ、密生した葉陰で数十分間動かずにいました。この状態を外から眺めると、濃い上翅の色が葉の陰に溶け込み、この虫の存在は全くわからなくなります。寄主植物はまだ解明されていません。


採食後ハイマツの葉陰に移動する同じ個体


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