オニホソコバネカミキリ
Necydalis(Necydalis)gigantea gigantea Kano,1933
体 長 16.5 〜 34.0mm
出現時期 6 〜 8月
独特の姿勢でケヤキの葉裏に静止するオニホソコバネカミキリのメス
安曇野市 2012.7.05(以下同じ)
長野県産のホソコバネカミキリ亜科6種のなかでは最も大型で、3pを超える個体もいます。
大型のヒメバチに擬態した特異な姿、前胸側縁には黄金色の微毛が密生するなど進化の妙と風格さえ感じさせるカミキリです。
かつてはクワの古木周辺で採集記録のあった種ですが、養蚕業の衰退した現在では、ケヤキのウロなどで命脈を保っています。
松本平では社寺林や屋敷林内にケヤキの大木がたくさんあるものの、ウロの多くは高所にあり、本種の姿は滅多に見ることができません。
ケヤキの大木のなかには、芯腐れにより根元付近から高さ数メートルにわたって内部が空洞化するものがあり、そこで待つこと3日、1頭のメスが飛来しました。
このメスは空洞内を歩き回り、芯腐れ部分にある甲虫の脱出孔やさけ目に産卵していました。
空洞内の芯腐れ部分に産卵するメス
腹端を曲げキクイムシの脱出孔に産卵する同じ個体
飛び立つ直前は後翅を「ハ」の字に開く
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