ムネクボスジホソカタムシ
(コウチュウ目 ムキヒゲホソカタムシ科)


 ホソカタムシの仲間では、カミキリムシ幼虫の捕食者としてサビマダラオオホソカタムシがよく知られています。今のところ長野県での採集記録はないようですが、たまたま同じムキヒゲホソカタムシ科に属するムネクボスジホソカタムシがカミキリムシの幼虫を攻撃している場面に遭遇しました。
  10月中旬、安曇野市内の山中でフジの枯れ蔓上を歩く4mmほどの本種を発見しました。追跡すると甲虫?の脱出孔に進入。しばらく待っても出てこないので、手で蔓をこじ開けたところ、小型のカミキリムシの幼虫に噛みついている様子を見ることができました。撮影時には幼虫から離れてしまいましたが、肉食であることは間違いなさそうです。
 ホソカタムシの仲間(ヒラタムシ上科とゴミムシダマシ上科に4亜科60種以上)の生活史はよく分かっていませんが、その食性は菌類を食べるものとキクイムシなどの幼虫を食べるものがあると言われています。


フジの枯れ蔓を歩行するムネクボスジホソカタムシ(安曇野市 以下同じ)


甲虫?の脱出孔に潜り込む同じ個体


枯れ蔓を手でこじ開けたところカミキリの
幼虫(左)に噛みついていた





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