FISH MARKET IN TANZANIA タンザニアの魚市場

TFM1.jpg敷地全景 中央が市場棟 右に食堂棟

TFM2.jpg遠方の丘から望む敷地全景TFM3.jpg前面道路側から見る全景TFM4.jpgヴィクトリア湖側から見るTFM5.jpg市場棟全景
TFM13.jpg市場棟妻面を見るTFM6.jpg市場棟内観TFM7.jpg市場棟夕景TFM8.jpg湖側から食堂棟を見る
TFM9.jpg食堂棟内観TFM10.jpg食堂から望むヴィクトリア湖TFM11.jpg市場棟鉄骨建て方の様子TFM12.jpg施設全景パース

タンザニア国ムワンザ市
2005 03
魚市場棟 食堂棟 事務所棟
8,908.4㎡
OAFIC + architect: Shinzo Furuta Architects

CONCEPT
このプロジェクトは東アフリカのタンザニア第2の都市、ムワンザ市に建設した魚市場であり、日本国政府の無償資金協力事業により実施された。敷地は世界第3の淡水湖であるヴィクトリア湖畔で、風光明美な手付かずの自然が残る地である。施設は湖で収穫される魚貝類、特にダガー(イワシの稚魚)の乾燥・袋詰め・保存を行う市場棟と、ここで従事する人々のための食堂棟、その他管理事務所、トイレ、給水棟など大小16の施設棟から構成される。建築は視界の広がり、風向きなど常に湖との関係性を意識した構成とし、市場棟、食堂棟共シンプルな切妻2棟としてデザイン上の特徴とした。

既存市場は大地の上に野ざらしの状態で行われており、雨が降るとダガーの品質低下が著しい。そこで施設には、まず第一に市場エリア全体を覆う大屋根と床の舗装が求められた。市場棟はタンザニアによく見られる椰子の樹をイメージし、スチールパイプの幹枝構造により大屋根を支え、垂木他屋根面の部材は湖際での施設の耐蝕性を考慮し、地元産木材(パイン材)を使用した。屋根材は地元産ガルバリウム塗装鋼板とした。屋根頂部のトップライトは自然光の導入と同時に、自然換気スリットにより屋根下暖気の排出を行う。

食堂棟はジョイント部にスチールプレートの加工金物を使用した木造の柱梁構造で、木材はやはり地元産パインを使用した。屋根材は地元産の瓦を用いた。レストラン棟においても樹木を抽象化した構造表現とし、市場棟同様にトップライトが自然光導入と換気に機能する。