いづテラス アネックス Izuterrace Annex Nursing Home

IDK1.jpg住戸側外観夕景

IDK2.jpg西側木ルーバーの外観IDK3.jpg木ルーバーとバルコニーIDK4.jpg中庭のある東側外観IDK5.jpg中庭越しに食堂を見通す
IDK6.jpg1階廊下から中庭を見るIDK7.jpg中庭夕景 食堂側を見るIDK8.jpg中庭夕景 ブリッジとテラスIDK9.jpg中庭越しに見る食堂夕景
IDK10.jpg1階デイサービスIDK11.jpg3階サ高住食堂IDK12.jpg3,4階サ高住住居IDK13.jpgエントランス正面模型

静岡県三島市
2013 10
サービス付き高齢者向け住宅・デイサービス・ショートステイ
1,977.62㎡

CONCEPT
いづテラスアネックスは隣の特別養護老人ホームいづテラスの別館であり、共に社会福祉法人ウェルネスケアにより運営される。機能としては1階にデイサービス、2階がショートステイ、3,4階がサービス付き高齢者向け住宅である。
敷地は三島市の南に位置し交通の便もよい市街地近郊で、周囲は民家や商店、事務所などが点在しながら一部田園も残り、北には富士山と箱根の山並を遠望するなど福祉施設として相応しい立地である。

この施設の設計は主に2つのコンセプトにより導き出されている。1つは東側の水路に面してプライベートは中庭を設け、そこに向けて食堂や廊下など全面ガラスの開放的な作りとし、光や緑、風を取り込む構成としたことである。1階は多目的な利用を考慮しウッドデッキテラスとして、樹木があたかもデッキから生えているなど内外の連続性を強調する。2階にはブリッジを設け、リハビリ用の回遊動線としながらテラスや水路を見渡す休憩スペースともなる。この中庭は各階の視線が交錯し施設利用者の一体感を醸し出すことにもつながる。
2つ目は西側の居室バルコニーに設置した木格子である。この格子は西日や強風を遮り、また格子の間に各階住戸から富士山を望むことができ、プライベートなテラスとしての利用を可能とする。外観においては日本の伝統的な格子のように日中は視線から守り、夜はやさしく内部の生活風景を映し出すことで施設の個性的な景観を演出する。

この建築は新緑や紅葉など自然の季節感に触れながら、生き生きとした活動の行われるテラスと冨士山や山並を見渡す気持ちの良い居室や食堂など、温暖で展望も良い三島の風景に相応しい建築となることを意図した。