2006.6.23〜25 カレイ、アイナメのメッカへ再び
*** 簡単には・・・。 ***


 昨年(2005年)6月、私とN崎君は日本最北の島こと礼文島へ初釣行した。それまで愛媛協会クラブ員で礼文島で投げ釣りをしたという人はおらず、非常に情報が乏しく手探り状態の釣りだったが、幸運にも西崎君がアイナメ、私がクロガシラの協会記録を更新することができカレイ、アイナメのメッカであることを実感したのである。(釣行記:最果ての島礼文釣行記参照)

ただし、時間と資金もそれなりに必要で私的には「もう二度と、釣行できることはないかもなぁ。」と思っていた。そして松山へ帰ると、我々の釣況を伝え聞いていたクラブのメンバーの心中にはメラメラと火が付いており、特にN矢君は我々が魚拓を採るために持ち帰ったDランクのアイナメの現物を見たものだから「来年は絶対行くんじゃ!!」と連呼しており、そのうちN中君も「もう嫁と約束した。」、I城君にいたっても「いつでも行くよ。」などと、早くも翌年の礼文島行メンバーが結成されていたのである。

そして今年、I城、瀬戸庵、N中、N矢、N矢JrとナビゲーターN崎、緊急添乗員?I丸の計7人のメンバーで礼文島へ再チャレンジすることが決定した。今回は3日間の釣行で、エサは青虫を1人約10K分用意し私とN崎君は昨年竿を出せなかったポイントを主に攻めてみることとし、初チャレンジの4人は去年実績のあったポイントに入る予定である。気がかりなのは去年も悩まされた天候(強風)と水温の上昇具合、またメンバーが多いため他の釣り人が居た場合のポイント競合も心配の種である。そして私の希望的目標はアイナメの残りランクを全て埋めること(Dランク1、Bランク1、Aランク6)とクロガシラカレイのCランク以上、ソイ、カジカのランク物を釣ることだ。

6月22日、礼文島遠征メンバー7人を乗せた飛行機はAM8時10に松山空港を離陸し関空を経由して定刻どおりに稚内空港に着陸。タクシーで稚内港へ移動し、フェリー乗り場の2Fにある食堂で昼食。しばらくして乗船開始となり二等客室に7人分のスペースをキープ。ビールを片手に去年の釣果の話や今回のポイントの話などで盛り上がり、あっという間に礼文島の香深港に入港。雨がかなり降っている。デッキからフェリー岸壁を見ると名物?のユースホステルの体育会系アルバイター数人が旗を振りながら「オッカエリナサーイ!!」と絶叫している。それを横目に見ながらタラップを降り、待合所の前のレンタカー店で予約していた車に荷物を積み込み、すぐ近くの「民宿なかむら」(去年もお世話になった)に向かう。宿の主人に「大将、また来たでえ。」と挨拶しながら手みやげを渡すと、相変わらず顔は怖いが元気そうである。早速、宅配便で送っていた荷物をピックアップし、そのまま車に分乗して港まわりのポイントを案内&偵察に行き、ポイントのレクチャーをする。

そして夕食後、全員大部屋に集まってポイント図を見ながら作戦会議。2人、2人、3人の3グループに分かれ、初日は1グループが船泊港近辺でクロガシラを狙い、2グループは香深港でアイナメを狙うことで決定。釣れ具合により臨機応変に移動しようと話し合う。部屋に戻って明日からの釣行に備えて早めに床につくが興奮と同部屋者の豪快?イビキでなかなか寝つかれない。


ミズダコ襲来6月23日(初日)船泊港

朝3時に起床すると雨がかなり降っている。他のメンバーも起きていたが、すぐに出発する気になれずテレビでW杯の日本対ブラジルの試合を見る。後半に逆転されたところで外を見ると小雨になっていたのでカッパを着て出発する。I城君とN中君コンビ、N矢君、N矢Jrコンビはそれぞれ香深港へ、瀬戸庵氏、N崎君、私は船泊港へ向かう。小雨は降り続いているが風はさほどでもなくなんとか釣りになりそうだ。去年通った道なので迷うこともなく約20分で目的地に到着する。そして去年大型クロガシラカレイやアイナメを釣った実績のある波止へN崎君、ヒザの調子が悪い瀬戸庵氏は車横付けの最近Dランクのクロガシラカレイが出ているポイントへ入り、私はすぐ近くの長波止先端を目指す。キャリーに荷物を積んで歩くこと10分、ようやくポイントに到着し急いでタックルのセッティング。3本の竿は2本針仕掛けに青虫を房掛けにし、波止から50メートル以内のコンブの際を狙って投入し、2本は捨て錘胴付仕掛けをテトラの際に沈める。今回はどんな大物が待っているのだろうかという思いが頭の中を駆け巡り、ワクワクドキドキ感は最高潮である。

しかし、期待に反して1投目からアタリはなく小雨が降り続く中手返しを続けるが最初に釣れたのは手のひら級のクロガシラカレイ。「親を連れてこいよ。」と独り言を言いながらリリース。しばらくして足元へ落とし込んでいた竿先に「コツン」と小さなアタリが出る。しばらく待っても次のアタリがないので竿を手に持つと一瞬根掛かりかと思ったがリールを巻くと「グングン」と手ごたえを感じる。魚影が見え良型のアイナメと分かったが一気に波止の上へ抜きあげ、検寸してみると40センチUPで自然と顔がほころぶ。この日のために買った50センチ枠の2段スカリに入れておく。

 その後10時頃までにCランクのアイナメを筆頭に3本取り込み、クロガシラカレイの35センチもドラグを鳴らして食ってくる。しばらくしてスカリを覗くと海中に沈んでいる。???と思ってロープを引っ張るが何かに引掛かったようで動かない。何度か緩めたり引っ張ったりしているうちにスカリが浮いてきた。よく見るとなんとミズダコがスカリに抱きついている。タモで掬おうかとも思ったが中のアイナメが心配だったのでそのまま引っ張るとミズダコは離れていった。

その後も2度3度ミズダコの襲来を受けながらもAからCランクのアイナメを順調に追加し、残りはDランクのみである。内心「Dは難しいかもなぁ。」と思いながら手返しを続けていた13時頃、豪快にドラグを鳴らしながら竿先が入る。アワセを入れると強烈な引きが手元に伝わってきた。途中横走りを始めたので「このアイナメはでかいぞ!」と咄嗟に感じる。これまでのアイナメは全部ごぼう抜きしていたが今回のアイナメはタモを使う。浮いてきたところをうまく掬うことができた。検寸結果は50センチちょいUPでこれにてアイナメのランク終了!!今回の遠征の第一目標を達成することができ満足だ。その後、おまけアイナメを追加してアイナメABCD揃い踏みで14時30分に納竿。他のメンバーのめぼしい釣果はN崎君がBランクのクロガシラカレイにカジカ、瀬戸庵氏、I城君にBランクのクロガシラカレイなどであった。


釣果(クロガシラカレイAランク2枚、アイナメDランクからAランク9本)

気配なし6月24日(2日目)鉄府港→船泊港→香深港

 本日は朝3時に起床し瀬戸庵氏と鉄府港へ向かう。狙うはCランク以上のクロガシラカレイである。霧が出ているが風はなく天気予報では曇りのち晴れとのこと。良い釣り日和となりそうだ。瀬戸庵氏は外波止の先端へ、私は中波止で竿を出す。内港には何かの目的でロープがかなり入っておりコンブが生えている。水深は5メートル前後で底が透き通って見える。去年来たときもそうだったが、クロガシラカレイが内港まで入っていたら釣れそうだがそうじゃないと???の雰囲気のポイントである。右へ左へ足元へと探りをかけているとアイナメの40センチ、続いて32センチが食ってくる。地元の人が話し掛けてきて「クロガシラはあのあたり」と教えてくれたので移動してみるが釣れたのはホッケのバッチ切れ。

対面の波止で釣っていた瀬戸庵氏には40UPのアイナメが上がる。クロガシラカレイの気配がないので竿を仕舞い船泊港へ移動する。現地へ到着してみると波止には他のサーフの姿が見える。私は波止の付け根、瀬戸庵氏も少し離れた所で竿を出す。近くで釣っていたN崎君がBランクのクロガシラカレイをポンポンと釣り上げるのが見える。私にはすぐにAランクのクロガシラカレイが釣れ、瀬戸庵氏も同型を上げたようだ。しばらくして今回の最大級のクロガシラカレイが釣れるが40センチあるなし。

納得できないのでPM4時頃に竿を仕舞い今度は香深港へ移動して夕まずめにクロガシラカレイとサンマの切り身で根魚を狙う。が、N崎君にバッチ切れのシマゾイやメバルが釣れたのみ。私には1度強烈なアタリがあったが、コンブの林?に道糸がからみ取り込めなかった。強風が吹き始めたのを契機に納竿する。他のメンバーのめぼしい釣果はN矢君がDランクアイナメ、N中君にCランクアイナメなどであった。

釣果(クロガシラカレイAランク2枚、アイナメABランク2本)

ミズダコ捕獲6月24日(3日目)船泊港→香深港

 最終日も朝3時に起床して船泊港へ向かう。本日も狙いはクロガシラカレイのCランクである。
波止のクランク付近で竿を出す。竿出しから1時間程度は無風だったが、しばらくして強風が吹き始める。下ズボンを履いてこなかったので足が寒い。我慢しながら手返しを続けているとAランクのクロガシラカレイとAランクのアイナメがポツポツと釣れる。しかし、寒くてたまらない。ここまで来て風邪をひくのもいやなのでさっさと撤収。風の避けれる香深港へ移動する。

香深港の別のポイントで釣っているI城、N中コンビは良型のアイナメやクロガシラカレイを釣っているらしい。私も最後の望みをかけて手返しを続けるが、ここではフェリーが出入りする度にコンブの切れ端が道糸にかかって非常に釣り辛い。そして「またコンブが掛かったわい。」と思いながらリールを巻いていると赤い物体が見えてきた。よく見るとミズダコでタモで掬って御用。N矢Jrが喜んでつついている。

昼前になって腹も減ってきたので全ての竿のエサを交換して遠中近近と打ち込み、近くにいたN矢親子に「竿、見とってや。」と言って弁当を買いに行く。そして10分後弁当を買って帰り、さあ食べましょうとクーラーに腰を降ろした瞬間ドラマが始まった。

目の前にある竿立ての一番左端の竿先が段をつけながら20センチほど引き込まれる。続けて2度目の引き込みがあったため「このアタリはまたアイナメか?」と思いながらアワセを入れる。ドスンと魚が乗った感触とともに「グングン」といったこれまでにない強烈な引きも手元に伝わる。

離れた所のN矢君が「何かのったん?」と叫んでいるので「これ大きいでぇ。」と返事しながらリールを巻く。魚信はアイナメのように頭を横に振る感触ではない。力糸が見えてきた。糸の先を目で追うと白に黒の模様が目に入った。一瞬カジカの大型の腹が見えたのかと思ったが次の瞬間黒褐色の平たい魚体が見えた。大型のクロガシラカレイだ。タモ網を右側の竿立ての向こうに置いていたので、今の位置でタモを取るのは不可能と判断し「N矢君タモタモ。」と叫ぶとN矢君が走ってきてタモを入れてくれ、一発で掬ってくれた。「これ大きかろ。」と言いながら護岸の上で裏返しになったクロガシラカレイを見ると横幅がすごい。「これDに乗ったんやないん?」と言われながら検寸してみると47センチ。

最終日に念願のCランクのクロガシラカレイが釣れて非常に嬉しい。おまけにこのサイズなら去年釣ったクロガシラカレイの協会記録を更新できそうである。少しでも縮まないようにスカリに入れて活かしておく。その後2匹目のドジョウを狙って竿を振るが宅配便の荷作りや後片付けもあるのでPM3時に3日間の釣りを終える。

ちなみにI城君、N中君コンビはDランクのアイナメやクロガシラのCランクホッケのランク物など爆釣していたのである。

 釣果(クロガシラカレイAランク1枚Cランク1枚、アイナメAランク1本)

今回の遠征は目標の魚を釣ることができ、私的には非常に満足のいく釣果であった。しかし、いくら礼文島といっても簡単に釣れないのも実感した。また、心配していたとおり他の釣り人とポイント競合したためポイントの選定にも頭を悩ました釣行であった。したがって今回の遠征メンバーのなかには納得できた人もできなかった人もいると思う。ただし、愛媛では一生お目にかかれないサイズの魚が釣れる確立の高い島であることは間違いない。去年もそうだったが、今年も一生忘れることのできない釣りをすることができた。許されるなら、またいつの日か訪れたいものである。